ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。9月よりストリーミング配信だけのものも加える作業(まだ途中ですが)をしていますが、’17年のところに番号順になるようにアップしています。(現在1120番のあたりまで完了)

2207

Avenging Angel/Craig Taborn(P)(ECM 2207)(輸入盤) - Recorded July 2010. - 1. The Broad Day King 2. Glossolalia 3. Diamond Turning Dream 4. Avenging Angel 5. This Voice Says So 6. Neverland 7. True Life Near 8. Gift Horse/Over The Water 9. A Difficult Thing Said Simply 10. Spirit Hard Knock 11. Neither-Nor 12. Forgetful 13. This Is How You Dissapear

(11/05/17)全曲Craig Tabornの作曲。ソロなので、もしかするとフリー・インプロヴィゼーションの要素も強いかも。マンフレート・アイヒャーのプロデュースでもあり、出だしはECM的な、静かで耽美的ではあるも、2曲目は速いパッセージのフリー・インプロヴィゼーションで、やはりひとクセもふたクセもありそうなピアノです。それでいて、美しかったり静かだったりする要素もあって、レーベルのこうあらねばならぬ、というような部分を押さえつつも、彼なりに飛翔している感じ。変拍子もあり、多少現代音楽的な難解なフレーズも垣間見えるのも、彼の多面性を表しています。音的に出るべきところは出ているも、やはりジャズ的というよりは現代音楽的な力強さ。でも温度感は低いままの硬質さは保っています。彼の一面ですが、なかなか。

2205

Athens Concert/Charles Lloyd(Sax, Fl, Tarogato)/Maria Farantouri(Voice)(ECM 2205/06)(輸入盤) - Recorded June 2010. Jason Moran(P), Reuben Rogers(B), Eric Harland(Ds), Scratis Sinopoulos(Lyra), Takis Farazis(P) - 1. Kratissa Ti Zoi Mou 2. Dream Weaver 3. Blow Wind 4. Requiem 5-7. Greek Suite, Part 1   8. Taxidi Sta Kythera 9. Prayer 10-12. Greek Suite, Part 2   13-17. Greek Suite, Part 3   18. Yanni Mou

(11/09/08)CD2枚組。チャールス・ロイドのバンドとギリシャのヴォーカル共演の、アテネでのコンサート。ロイド作は2-4、9曲目のみで、あとはギリシャの作曲家の曲やトラディショナル、あるいはそれを基にした曲で、エレニ・カラインドロウ作(8曲目)も。ほとんどの曲にヴォーカルが入っています。ギリシャのトラディショナル寄りのサウンドの曲もあれば、ロイドのサウンドの曲も2、4曲目などにあり。時にギリシャ流のエキゾチックさ、ギリシャの曲でのバンドサウンド、それらが合わさった場面も。18曲中、特に組曲がパート1から3まで11曲もあるのでこれらが骨組みなのですが、つながってい流れていくようでも、個々の曲の組み合わせ。スピリチュアルな演奏も多めですが、ECMにしては時々賑やかなサウンドで盛り上がります。

2204

Navidad De Los Andes/Dino Saluzzi(Bandoneon)/Anja Lechner(Cello)/Felix Saluzzi(Ts, Cl)(ECM 2204)(輸入盤) - Recorded July 2010. - 1. Flor De Tuna 2. Sucesos 3. Fragments 4. Son Qo'nati 5. Requerdos De Bohemia 6. Gabriel Kondor 7. El Vals De Nostros 8. Candor/Soledad 9. Variacions Sobre Una Melodia Popular De Jose L. Padula 10. Ronda De Ninos En La Montana 11. Otono

(11/09/23)題は「アンデスのクリスマス」。全11曲中、5曲目以外はディノ・サルーシの作曲ないしは共作です。インプロヴィゼーションはあるのだろうけれど、いわゆるジャズ度はなく、乾いた静かな南米のアルゼンチンの音楽とクラシックの融合のサウンドで、こんな落ちついた世界があったのか、と気付かせてくれています。リズム楽器がないので、タンゴ色も希薄だし、やはり内側を向いていて、思索的な雰囲気です。時々彼らならではの盛り上がりはありますが、クラシック的というか現代音楽的というか、そんな感じ。その中では4、8曲目がタンゴ的に割とストレートにサウンドを表出させています。5曲目は他人の曲(’35年作曲のタンゴ)をディノ・サルーシがアレンジしたものだけど、タンゴとクラシックの間のボーダーレスな世界。

2203

Mistico Mediterraneo/Paolo Fresu(Tp, Flh)/A Filetta Corsican Voices/Daniele Di Bonaventura(Bandoneon)(ECM 2203)(輸入盤) - Recorded January 2010. - 1. Rex Tremendae 2. Liberata 3. Da Te A Me 4. Le Lac 5. Dies Irae 6. Gloria 7. Corale 8. La Folie Du Cardinal 9. U Sipolcru 10. Scherzi Veranili 11. Figliolu D'ella 12. Gradualis 13. Sanctus

(11/02/19)男声7人のコーラスとパオロ・フレス、そしてバンドネオンの演奏で、宗教音楽のような敬虔さのあるサウンドで聴かせてくれる荘厳な曲が多い。ただ、A FilettaのメンバーのJean-Claude Aequaviva作が4曲(1-2、9、11曲目)あって、2曲目は現代のポップスのコーラスのエッセンスもあったりと、さまざま。Daniele Di Bonaventuraの曲は7、12-13曲目の3曲。他の作曲者も現在の作曲者で、古楽とは関わりがなさそうですけど、そのようなサウンドとポップス(楽器の伴奏はあるけれどもア・カペラ的な)の要素の混ざった、不思議なサウンドです。パオロ・フレスのトランペット(フリューゲル・ホーン)も、適度に絡んでいて、少しは速いパッセージもあるけれども、ゆったりとした曲に合わせています。不思議な位置のアルバム。

2202

Tchaikovsky/Kissine/Piano Trios/Gidon Klemer(Vln)/Giedre Dirvanauskaite(Cello)/Khatia Buniatishvili(P)(ECM New Series 2202)(輸入盤) - Recorded August 2010. - Victor Kissine: 1. Zerkalo   Peter I. Tchaikovsky: Trio In A Minor, Op.50 2. Pazzo Elegiaco 3-14 A. Tema Con Variazioni 15. B. Variazione Fibnale E Coda

(11/05/03)Victor Kissineはソ連(ロシア)出身でベルギー在住の現代音楽家。チャイコフスキーは19世紀ロシアの有名な作曲家。ロシアつながりの収録なのでしょう。Kissineの方は’09年作のやはり現代音楽という感じの20分ほどの曲。静かな場面が多いです。チャイコフスキーのOp.50は「偉大な芸術家の思い出に」という通称のある有名な曲だそうです。こちらはクラシックの王道を行くようなトリオ作品。こういう組み合わせもECMならでは。

2201

Heinz Holliger(Comp, Cond)/Induuchlen(ECM New Series 2201)(輸入盤) - Recorded 1958, June 2006, December 2007, March 2008, June 2010. Anna Maria Bacher(Recitation), Albert Streich(Recitation), Sylvia Nopper(Soprano), Kai Wessel(Countertenor), Olivier Darbellay(Horn), Matthias Wursch(Per), Swiss Chamber Soloists - 1-4. Toronto-Exercises 5-14. Gedichte Von Anna Maria Bacher 15-28. Puneiga 29/ Induushlen Von Albert Streich 30-33. Induuchlen 34. Ma'mounia

(11/07/05)ハインツ・ホリガーは20世紀前半生まれのスイスのオーボエ奏者、現代音楽家、指揮者。録音年月がバラバラなので、録りためて1枚のアルバムにしたのだろうと思います。いかにも難解な現代音楽という趣きの曲や、recitation(詩の朗読)や歌唱、それらを織り込んだ曲とか、いろいろな世界を聴かせてくれます。タイトルの「Induuchlen」は昔の独和辞典では単語が出てなくて、造語かも。独創的で前衛的、温度感の低い音世界。

2200

Somewhere/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 2200)(輸入盤) - Recorded July 11, 2009. - 1. Deep Dance - Solar 2. Stars Fell On Alabama 3. Between The Devil And The Deep Blue Sea 4. Somewhere - Everywhere 5. Tonight 6. I Thought About You

(13/05/25)1曲目の冒頭と4曲目の後半がキースのインプロヴィゼーション。他はスタンダード。荘厳な感じではじまるも、その後すぐにおなじみのテーマが出てくるけれど、メロディが時々浮かびながら、それでも賑やかでインプロ度が強めなサウンドの1曲目、彼ら流ではあるけれども、割としっとりとした感じの美しいメロディのバラードの2曲目、賑やかさも伴いながら、地に足をつけた4ビートで進行していくメロディアスな3曲目、しっとりと美しいバラードが印象深く、じっくりと進んでいる間にいつの間にか延々と8ビート的インプロヴィゼーション、さらにやや盛り上がる19分台の4曲目、アップテンポで軽快なスタンダードを4ビートで聴かせる5曲目、優しく語りかけるようにはじまり、アルバム最後を飾るにふさわしいバラードの6曲目。

2198

Rio/Keith Jarrett(P)(ECM 2198/99)(輸入盤) - Recorded April 9, 2011. - 1. Parts 1   2. Parts 2   3. Parts 3   4. Prats 4   5. Parts 5   6. Parts 6   7. Parts 7   8. Parts 8   9. Parts 9   10. Parts 10   11. Parts 11   12. Parts 12   13. Parts 13   14. Parts 14   15. Parts 15

(11/11/13)CD2枚組。ブラジルのリオデジャネイロでのライヴ。演奏は15パートに分かれていますが、比較的短いパートをつなぎ合わせてドラマのように構築されている感じもします。現代音楽的なやや激しいアプローチのある1曲目ではじまり、静かなしっとりとしたパート、美しいパート、活発なパート、その他いろいろな幅広い情景描写を見せつつライヴが進みます。ビートが利いて明るく進んでいく5曲目、じっくりとした、エキゾチックな要素もある6曲目、3拍子でかっちりしつつ温かみのある演奏をする8曲目、かなりの急速調で瞬発力もある10曲目、もっともブルース的でジャジーな、やはりこういう曲が1曲あると安心する11曲目、ゆったり感と浮遊感が何ともいえないバランスの12曲目、やはりジャジーという雰囲気の14曲目。

2197

Ligeti String Quartets/Barber Adagio/Keller Quartett(ECM New Series 2197)(輸入盤) - Recorded June 2007. Keller Quartett: Andras Kellar(Vln), Janos Pilz(on 1-2)/Zaofia Kornyei(on 3-7)(Vln), Zoltan Gal(Viola), Judit Szabo(Cello) - Gyorgy Ligeti: 1. String Quartet No.1   Samuel Barber: 2. Molto Adagio   Gyorgy Ligeti: 3-7. String Quartet No.2

(13/07/13)Gyorgy Ligetiは20-21世紀のハンガリーの現代音楽の作曲家。ここでの演奏は’50―60年代の作曲ですが、やはり現代音楽的な奏法やサウンドがけっこう入っています。Samuel Barberは20世紀米国の作曲家で、ここで彼の作品ではもっとも有名と言われる「弦楽のためのアダージョ」の抜粋を7分ほど演奏しているようです。こちらは現代音楽色はなく、クラシックという感じ。こちらは’30年代の作品。2つの合わせが絶妙。

2195

Zehetmair Quartett/Beethoven/Bruckner/Hartmann/Holliger(ECM New Series 2195/96)(輸入盤) - Recorded April 2002(Hartmann) and April - May 2010(Others). Thomas Zehetmair(Vln), Kuba Jakowicz(Vln), Ruth Killius(Viola), Ursula Smith(Cello) - Ludwig Van Beethoven: 1-4. Streichquartett F-Dur Op.135   Anton Bruckner: 5-8. Streichquartett C-Moll WAB 111   Karl Amadeus Hartmann: 9-11. Streichquartett Mr.2   Heinz Holliger: 12. Streichquartett Nr.2

(13/10/17)CD1枚目は19世紀のクラシック、CD2枚目は20世紀からまだ存命の作曲家までのある程度硬派な現代音楽と、ツェトマイアー・クァルテットとして幅広い表現力を見せています。作曲者の国はドイツ、オーストリア、スイスとまたがっていますが、ストリング・クァルテットの曲でドイツ語文化圏というところが共通してます。ベートーベンの曲はかなり晩年のものだそう。安定したクラシックからハードな現代音楽まで幅広く楽しめ(?)ます。

このページのトップヘ