ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。9月よりストリーミング配信だけのものも加える作業(まだ途中ですが)をしていますが、’17年のところに番号順になるようにアップしています。(現在1120番のあたりまで完了)

1046


Drum Ode/Dave Liebman(Ss, Ts, Afl)(ECM 1046) - Recorded May 1974. Richard Beirach(P), Gene Perla(B), John Abercrombie(G), Jeff Williams(Ds), Bob Moses(Ds), Patato Valdez(Per), Steve Satten(Per), Barry Altschul(Per), Badal Roy(Per), Collin Walcott(Per), Ray Armando(Per), Eleana Steinberg(Vo) - 1. Goli Dance 2. Loft Dance 3. Oasis 4. The Call 5. Your Lady 6. The Iguana's Ritual 7. Satya Dhwani (True Sound)


参加メンバーで分かる通り、パーカッションが前面に出たアルバム。ECMとは思えないほどに元気あふれるパーカッシヴなサウンド。1曲目は派手なパーカッションをバックにデイヴ・リーブマンのナレーションが入る短い30秒ほどの曲。1曲目はやはり全開のパーカッションの上を走るテナー・サックスとエレキ・ピアノとエレキ・ベース。3曲目で女性ヴォーカルが聴けるややリラックスした曲に。4曲目もドラム(パーカッション)のみをバックにしたエコーを効かしたサックス。5曲目はジョン・コルトレーンの曲で、比較的静かながらエレクトリックで、アフリカの香りがするパーカッション。6曲目は10分台の曲で、当時のエレクトリックなジャズの影響も。7曲目はギターやタブラの響きもエキゾチックな渋い曲。(99年10月1日発売)

1045


Whenever I Seem To Be Far Away/Terje Rypdal(G)(ECM 1045)(輸入盤) - Recorded 1974. Sveinung Hovensjo(B), Pete Knutsen(P, Key), Odd Ulleberg(French Horn), Jon Christensen(Per), Sudfunk Symphony Orchestra, Christian Hedrich(Solo Viola), Helmut Geiger(Solo Vln) - 1. Silver Bird Is heading For The Sun 2. The Hunt 3. Whenever I Seem To Be Far Away


(99/04/08)全曲テリエ・リピダルの作曲。曲によって多彩なアプローチを見せています。当時のジャズロック(ファンク?)を思わせるような13分台の1曲目は、ギターが気合いが入っていて、ロックっぽく鋭いフレーズの連発。フレンチ・ホルンもソロに迎えて、不思議な雰囲気を醸し出しています。ちょっと渋めな2曲目は、フレンチホルンがテーマを吹くプログレの影響も感じられる曲。リズムも重々しいです。3曲目のサブ・タイトルは「Image For Electric Guitar, Strings, Oboe And Clarinet」とあり、オーケストラとの競演をしている雄大な17分台もの曲です。あたりまえですが、エレキ・ギターを除けば、クラシック作品のような雰囲気。ただ、ギターも曲の雰囲気にマッチしているのが面白いところです。

1044


Love, Love/Julian Priester(Btb, Ttb, Atb, Baritone Horn, Post Horn, Whistle Fl, Per, Synth) Pepo Mtoto(ECM 1044)(輸入盤) - Recorded June 28 and September 13, 1973. Pat Glesson(Synth, Sequencer), Hadley Caliman(Fl, Ss, Ts, Bcl), Bayete Umbra Zindiko(Key, P, Clavinet), Nyimbo Henry Franklin(B), Ndugu Leon Chancler(Ds), Mguanda David Johnson(Fl, Ss), Kamau Eric Gravatt(Ds, Congas), Ron McClure(B), Bill Conners(G) - 1. Prologue Love, Love 2. Images Eternal Worlds Epilogue


(05/08/30)Julian Priesterの作曲で、1曲目と2曲目は録音日や参加メンバーが違っています。やや静かなフリージャズともとれるプロローグの後に、エレキベースを強調した1発モノの当時流行ったようなファンクビート(7拍子半を含む)が延々と続く曲。ECMらしからぬ感じがやっと初CD化された原因かも。このあたりマイルスのエレクトリック・ファンクの影響が強いのかと思いますが、シンセサイザーを含むソロの楽器がけっこう視覚的に聴かせます。2曲目では出だしは軽めなビートになってクロス・オーヴァーっぽいテーマですが、中間部ではシンセまじりのフリー・ジャズ色もかなり強くなって、自由な世界を展開。その後アップテンポになってラテンのような激しいリズム、ラストでアンサンブルでエピローグの収束に向かいます。

1043


The Jewel In The Lotus/Bennie Maupin(Reeds, Voice, Glockenspiel)(ECM 1043)(輸入盤) - Recorded March 1974. Herbie Hancock(P, Key), Buester Williams(B), Frederick Waits(Ds, Marimba), Billy Hart(Ds), Bill Summers(Per), Charles Sullivan(Tp) -1. Ensenada 2. Mappo 3. Excursion 4. Past + Present = Future 5. The Jewel In The Lotus 6. Winds Of Change 7. Song For Tracie Dixon Summers 8. Past Is Past


(07/09/29)全曲Bennie Maupinの作曲。ここにはオーソドックスな4ビートは出てこず、あくまでもECM流。ハービー・ハンコックの存在感がある曲も。流れていくリズムの上を、漂っていくメロディがもっとゆったりと流れていく1曲目、濃いアフリカン・ビートで自由なスペースの中をソロ楽器が自由に泳いでいく2曲目、ドローンのようなサウンドの中を呪文のようなものが漂っていき後半やや盛り上がる神秘的な3曲目、静かに寒色系で流れていくテンポのない4曲目、静かな場面から朗々としたサックスやエレキピアノなどを通して、あくまでもゆったりと進んでいく5曲目、ホーンを中心とした静かな小品の6曲目、ベース・ソロから、極めてスペイシーでゆったりした動きの7曲目、ホーンとピアノを中心に語り合うバラードでの8曲目。

1042


The Colors Of Chloe/Ebarhard Weber(B, Cello, Ocarina)(ECM 1042) - Recorded December 1973. Rainer Bruninghaus(P, Synth), Peter Giger(Ds, Per), Ralf Hubner(Ds), Ack Van Rooyen(Flh), Cellos Of The Sudfunk Orchestra, Stuttgart - 1. More Colours 2. The Colours Of Chloe 3. An Evening With Vincent Van Ritz 4. No Motion Picture


エバーハルト・ウェーバーの初リーダー作とのこと。この頃から すでにベースの音色は個性的。例のエレクトリック・アップライトベースでしょうか。曲名も色にちなんだものが多く、聴いていて想像をかきたてられるような雰囲気も あります。1曲目は、バックのストリングスの流れの上をゆったり歩き回るベースときれいなフレーズを紡ぎ出すピアノ。2曲目のタイトル曲もゆったりした出だしで、何となく牧歌的なテーマ。ベースソロからピアノソロに至る流れがメロディアスで印象的で、だんだん盛り上がっていきます。3曲目はビートこそ違え、ジャズ的な雰囲気も。4曲目は19分台の大作で、ビート、変拍子、ドラマチックな進行やサウンドからは、どちらかと言うとプログレッシヴ・ロック(ジャズ・ロック)がイメージされるような曲。(99年10月1日発売)

1041


Witchi-Tai-To/Jan Garbarek(Ts, Ss)/Bobo Stenson(P) Quartet(ECM 1041) - Recorded November 27 and 28, 1973. Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. A.I.R. 2. Kukka 3. Hasta Siempre 4. Witchi-Tai-To 5. Desireless


他人の曲ばかりの構成。このアルバムからは、今のヤン・ガルバレクと似たような音色が感じられますが、全体的なサウンドに当時のジャズ的な色彩も。カーラ・ブレイ作の1曲目はいかにも当時のガルバレク節という感じで盛り上がっていき、再び元に戻っていきます。美しいテーマを持つ2曲目は聴きやすいながらもヨーロッパ的なテンポの揺らぎを感じます。3曲目の「アスタ・シエンプレ」はタンゴの曲で、かなり哀愁を帯びたサックスやピアノが何とも言えず良い感じ。タイトル曲の4曲目はメロディアスなピアノが紡ぎ出されていき、サックスで歌いまくっています。ドン・チェリー作の5曲目は何と20分台の曲で、流れるバックにテーマのサックスのメロディが浮かびますが、中間部は60年代ジャズという趣きで盛り上がります。

(注)Dansere/Jan Garbarek(Ss, Ts, Bass-s, Fl)(ECM 2146-48)の3枚組BOXとして’12年に再発。

1040


Seven Songs For Quartet And Chamber Orchestra/Gary Burton(Vib)(ECM 1040)(輸入盤) - Recorded December 1973. Michael Goodrick(G), Steve Swallow(B), Ted Seibes(Ds), Member Of The NDR-Symphony Orchestra, Michael Gibbs(Cond) - 1. Nocturne Vulgaire/Arise, Her Eyes 2. Throbs 3. By Way Of A Preface 4. Phases 5. The Rain Before It Falls 6. Three


(14/01/27)サブタイトルに「Musci By Michael Gibbs」。1曲目後半以外がマイケル・ギブス作、1曲目後半はスティーヴ・スワロウ作。オーケストラとの共演で、1曲目は特にオーケストラ色のみから徐々にヴァイブラフォンが静かに入っていき、1台での演奏になり、再び静かなバンド含め、交じり合う構成。ゆったりとした牧歌的8ビートでメロディアスに進行していき、バンド色も強めな2曲目、激しいオーケストレーションからはじまり、現代クラシックにヴァイブラフォン駆け巡る、プラスバンド感覚の3曲目、オーケストラのあと、ゆっくりとエレキ・ベースのメロディがたゆたい、再び盛り上がる4曲目、しっとりとしたバラードから少しエキゾチック、そしてビート感と進む5曲目、やや哀愁のあるエレキ・ベース他の楽器のソロが印象的な6曲目。

1039


Lookout Farm/Dave Liebman(Ss, Ts, Afl)(ECM 1039) - Recorded October 10 and 11, 1973. Richard Beirach(P), Frank Tusa(B), Jeff Williams(Ds), John Abercrombie(G), Armen Halburian(Per), Don Alias(Per), Badal Roy(Per), Steve Sattan(Per), Eleana Sternberg(Voice) - 1. Pablo's Story 2. Sam's Float 3. M.D./Lookout Farm


全曲デイヴ・リーブマンのオリジナル。ホーンはもちろん注目ですが、パーカッション部隊も強力。1曲目はスパニッシュにアコースティック・ギターではじまり、途中からパーカッションが効いてエキゾチックな流れに。エレキピアノも入ってドラマチックに静と動を繰り返していく14分台の曲。2曲目は当時のジャズ・ロックを意識しているサウンドで、比較的単調なベースの上に様々な楽器の音が織りなしています。3曲目は23分台の長いメドレーでジャズ色も強いです。ゆったりとはじまり、サックスを十分聴かせた後にピアノで盛り上がっていきます。そしてビートが効いたベースを経て、パーカッションの音の洪水。サックスとドラムスのデュオもあり、アコースティック色が強く、構成も複雑。再び後半盛り上がります。強力な音。

1038


Red Lanta/Art Lande(P), Jan Garbarek(Fl, Ss, Bs)(ECM 1038) - Recorded November 19 and 20, 1973. - 1. Quintennaissance 2. Velvet 3. Waltz For A 4. Awakening - Midweek 5. Verdulac 6. Miss Fortune Mdley: 7. Open Return - Cancion Del Momento 8. Mean While 9. Cherifen Dream Of Renate


全曲アート・ランディのオリジナル。今でこそ、このようなピュアなサウンドはあちこちで聴かれますが、当時は珍しかったのだろうと思います。どこまでも透明感あふれるピアノとホーンのデュオ。かといってヒーリング・サウンドと言うには少々思索的な感じ。その思索的な部分を垣間見せる1曲目、ピュアな感覚でサウンドが発せられていく2曲目、フルートでしっとりと聴かせる3曲目、穏やかながらも陰影に富んでいてドラマチックな11分台の4曲目、この中では少々激しいやり取りでバリトン・サックスも登場する5曲目、哀愁漂うメロディとしっとり感の6曲目、クラシカルで叙情的なソロ・ピアノの7曲目、2人が静かに語り合っているような8曲目、まるで尺八のようなフレーズのフルートでの9曲目。やっぱり叙情的なサウンド。

1035


Solo Concerts/Keith Jarrett(P)(ECM 1035-37) - Disc1 1. Bremen, July 12, 1973 Part 1 2. Bremen, July Part 2 Disc2 1. Lausanne, March 20, 1973 Part 1/2


このあたりから、1曲が長い完全即興演奏でのソロ・パフォーマンスがはじまります。LP時代は3枚組(当時としてはピアノ・ソロの3枚組は画期的)。CDではブレーメン・コンサート、ローザンヌ・コンサートがそれぞれ1枚ずつにおさめられて、区切りが良くなりました。ブレーメンの方は徐々に盛り上がり、厳かな感じの中ほどを経て明るくゴスペル調に変わっていくパート1、力強いメロディアスな出だしから静かな場面を経てゆっくりとドラマチックに展開し、軽快なアンコールがあるパート2。ローザンヌの方は、クラシック調ではじまって8ビートのフォーク調に続き、その後も緩急自在に展開する、60分超の演奏です。中ほどにはピアノのボディを叩く音や完全フリーも。全体的には美しいインプロヴィゼーション。(01年8月22日発売)

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