ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が未配信3枚を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。(番号で言えば1257番まで完了。)

2347

Le Vent/Colin Vallon(P) Trio(ECM 2347)(輸入盤) - Recorded April 2013. Patrice Moret(B), Julian Sartorius(Ds) - 1. Juuichi 2. Immobile 3. Le Vent 4. Cendre 5. Fade 6. Goodbye 7. Le Quai 8. Pixels 9. Altalena 10. Rouge 11. Styx 12. Coriolis

(14/03/12)1曲目がPatrice Moret作、11-12曲目が3人のインプロヴィゼーションの他は全曲Colin Vallon作曲。非4ビート系のヨーロピアンなピアノ・トリオ。それもピアノ・トリオらしくない、浮遊感漂う美しいメロディが強調されて、3人がまとまりながら、時に静かに、時に情念をふつふつとさせて、あたかもそのゆったりとしたメロディにひたり、メロディの持続や繰り返しでトランス状態になるような、いかにもECMならではの演奏。あまりにもゆったりすぎて、やはり聴く人を選ぶことになるとは思いますが、渋い映画音楽を聴いているつもりでいると、心が落ち着きます。ピアノとベースがメロディに絡みながら、ドラムスがけっこう自由に動いていることがあり、曲の盛り上がりに影響しています。タイトル曲の3曲目は静かでしっとりとした演奏。

2346

Il Cor Tristo/The Hilliard Ensemble(ECM New Series 2346)(輸入盤) - Recorded November 2012. David James(Countertenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), Steven Harrold(Tenor), Gordon James(Baritone) - Bernardo Pisano: 1. Or Vedi, Amor 2. Nove Angeletta 3. Chiare, Fresche Et Dolci Acque   Roger Marsh: 4. Il Cor Tristo -I   Jacques Arcadelt: 5. Solo E Pensoso 6. L'aere Gravato 7. Tutto 'L Di Piango   Roger Marsh: 8. Il Cor Tristo -II   Bernardo Pisano: 9. Si E Debile Il Filo 10. Ne La Stagion 11. Che Debb'io Far?   Roger Marsh: 12. Il Cor Tristo -III

(13/12/10)Roger Marshはイギリス生まれ、アメリカ在住の現代音楽家。ダンテ(13-14世紀)の叙事詩を現代音楽のハーモニーで作曲し、このアルバムでは3カ所に分散してあります。また、14世紀イタリアの詩人Francesco Petrarcaの詩で、ルネッサンス期のイタリアの作曲家Bernardo Pisano(16世紀)、Jacques Arcadelt(16世紀)の歌を現代音楽の間に挟み込み、その違いと調和を楽しむことができます。あまり難解な感じではない。

2345

Tre Voci/Kim Kashkashian(Viola)/Sivan Magen(Harp)/Marina Piccinini(Fl)/Takemitsu/Debussy/Gubaidulina(ECM New Series 2345)(輸入盤) - Recorded April 2013. - Toru Takemitsu: 1. And Then I Knew 'Twas Wind   Claude Debussy: 2-4. Sonata For Flute, Viola And Harp   Sofia Gubaidulina: 5. Garten Von Freuden Und Traurigkeiten

(14/10/14)19世紀から現代までの3人の作曲家の曲を、フルートとヴィオラとハープでの少し変わった編成で演奏。ECMらしく、静かで温度感の低い演奏です。1曲目は武満徹の現代音楽の作品だけれども、そんなに難解だというイメージはありません。2-4曲目のドビュッシーの曲も、少し時代は前になってメロディが少し強調されて盛り上がりもありますが、うまく1曲目とつながって聴かせます。5曲目は、もう少し沈んだやや硬質な現代音楽。

2344

Kate Moore/Dances And Canons/Saskia Lankhoorn(P)(ECM New Series 2344)(輸入盤) - Rcorded April 2013. - 1. Spin Bird 2. Stories For Ocean Shells 3. The Body Is An Ear 4. Canon 5. Zomar 6. Joy 7. Sensitive Spot 8. Spin Bird

(14/11/27)Kate Mooreは’79年イギリス生まれの作曲家。現代音楽という感じではなくて、現代のクラシック音楽とか環境音楽に近いような聴きやすさとしっとり感を持っています。各曲のタイトル横に1台のピアノ、2台、4台、多くの、と記載があって、多重録音の曲もあるんでしょう。ソフトな感じのECM(ジャズ)のソロピアノと、記譜がされているとはいえ、ボーダーレスにつながる面を持っています。かなり叙情的なサウンドが印象に残ります。

2343

Momo Kodama(P)/La Vallee Des Cloches(ECM New Series 2343)(輸入盤) - Recorded September 2012. - Maurice Ravel: 1-5. Miroirs   Toru Takemitsu: 6. Rain Tree Sketch   Olivier Messiaen: 7. La Vallee Des Cloches

(13/10/18)パリ在住の日本人ピアノ奏者児玉桃のECM初作品。フランスの作曲家モーリス・ラヴェルの20世紀初頭の作品「鏡」から、武満徹の小品をはさんで、フランスの現代音楽家、オリヴィエ・メシアンの「ニワムシクイ」へとつながっていきます。ラヴェルの時点で、はっきりしたクラシックというよりは、綾織り系の現代音楽が混ざった感じのおぼろげな味わいで聴く感じ。メシアンの曲は完全に現代音楽で、この曲は大傑作なんだそうですが。

2342

Piano/Myung Whun Chung(P)(ECM New Series 2342)(輸入盤) - Recorded July 2013. - 1. Claude Debussy: Clair De Nune 2. Frederic Chopin: Nocturne In D-flat Major Op.27/2   3. Ludwig Van Beethoven: Fur Elise 4. Pyotr Ilyich Tchaikovsky: Autumn Song 5. Franz Schubert: Impromptu In E-flat Major D899/2   6. Robert Schumann: Traumerei 7. Rebert Schumann: Arabeske 8. Franz Schunert: Impromptu In G-flat Major D-899/3   9. Frederic Chopin: Nocturne In C-sharp Minor Op.Posth. 10. Wolfgang Amadeus Mozart: 12 Variations On Ah! Vous Dirai-je, Maman K.265

(14/03/30)韓国の有名な指揮者であり、ピアニストのチョン・ミョンフンの初のピアノ・ソロ・アルバムとのこと。ピアノ名曲集としてもECM初だそうで、初づくしですが、プロデューサーは次男のSun Chungではなくて、マンフレート・アイヒャー。ECMだと録音の音圧的には抑えられ、温度感もやや低めですが、名曲集ということで、ECMファンならずとも、手にする人は多いのではないかと思われます。いい曲が揃っているので、何度も聴けそうです。

2341

Erkki-Sven Tuur/Seventh Symphony/Piano Concerto(ECM New Series 2341)(輸入盤) - Recorded June 2009 and June 2010. Laura Mikkola(P on 1-3), Frankfurt Radio Symphony Orchestra, Paavo Jarvi(Cond), NRD Choir(on 4-7), Werner Hans Hagen(Choirmaster on 4-7) - 1-3. Piano Concerto 4-7. Symphony No.7 'Pietas'

(14/03/13)Erkki-Sven Tuurはエストニアの現代音楽家。今回は’06年と’09年に作曲された曲で、録音時には新しいもの。前者はピアノ・コンチェルトで、後者はオーケストラに合唱団を加えたもの。硬派ではあるけれども、あまり極端に難解な感じでもなくて、時に情緒的な部分を垣間見せてくれます。ダイナミックレンジが広い感じは相変わらずで、ドンとくることもあれば、後半では合唱が加わって荘厳な雰囲気の場面も。でもやはり現代音楽。

2340

Il Pergolese(ECM 2340)(輸入盤) - Recorded December 2012. Maria Pia De Vito(Voice), Francois Couturier(P), Anja Lechner(Cello), Michele Rabbia(Per, Electronics) - 1. Ogne Pena Cchiu Spietata 2. Amen - Fac Ut Portem 3. Sinfonia For Violoncello 4. Chi Disse Ca La Femmena 5. Tre Giorni Son Chi Nina 6. Fremente 7. In Compagnia D'amore I 8. In Compagnia D'amore II 9. Dolente

(13/11/24)イタリアのヴォーカリストMaria Pia De Vitoが参加するヴォーカルアルバム。18世紀イタリアの作曲家ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージの曲が前半にあり、1、2曲目後半、3-5曲目がそれにあたります。後半などは、メンバーによる作曲というか、特に6-8曲目は連名になるので参加者のフリー・インプロヴィゼーションになります。ヴォイスも実験的な歌い方もあり。ただ、フリーの演奏もあっても、どの曲もペルゴレージにインスパイアされた曲と表記してあり、New Seriesとのボーダーレスな作品。常にヴォーカリストが歌っているわけではなく、インストルメンタルの部分も多いのでヴォーカル名義でないのかも。パーカッションやエレクトロニクスが時おり入り、インプロ的な広義のジャズの緊張感をもたらしています。

2339

Shadow Man/Tim Berne's Snakeoil(As)(ECM 2339)(輸入盤) - Recorded January 2013. Oscar Noriega(Cl, Bcl), Matt Mitchell(P, Tack and Wurlitzer Pianos), Ches Smith(Ds, Per, Vib) - 1. Son Of Not So Sure 2. Static 3. Psalm 4. OC/DC 5. Socket 6. Cornered (Duck)

(13/10/26)3曲目がポール・モチアン作、2曲目がマルク・デュクレとの共作で、他は(1、4-6曲目)はティム・バーンの作曲。相変わらず温度感が低くて無機的なフリーなのに、構築された部分との境目が分からず、メンバーが好き勝手にやってはいても、サウンドとしてきっちり譜面にでも書いてないとできないようなアンサンブルを聴かせるところがあります。フリーの要素が多いので、聴く人を選ぶかも。ECMにしてはハードで音も大きい部分もありますが、硬派なフリーの部分を背負って演奏していてもバーンのいつものサウンド。マンフレート・アイヒャーがプロデュースではないです。モチアン作の3曲目も、叙情的な感じで、バーンの表現が冷たくて美しい。後半3曲がそれぞれ22、18、16分の長尺かつドラマチックな展開の演奏。

2338

Arborescence/Aaron Parks(P)(ECM 2338)(輸入盤) - Recorded November 2011. - 1. Asleep In The Forest 2. Toward Awakening 3. Past Presence 4. Elsewhere 5. In Pursuit 6. Squirrels 7. Branchings 8. River Ways 9. A Curious Bloom 10. Reverie 11. Homestead

(13/12/08)全曲アーロン・パークスの作曲。タイトルを直訳すると「樹木状」となりました。各曲のタイトルも木とか森とか、風景とか、あるいはもっと抽象的なものだったり。そのサウンドも情景描写的に進んで、あるいは自然に広がって行く感じで、まさにECMらしいソロ・ピアノの演奏がそこにあります。今回はプロデューサーがSun Chungという韓国の人で、マンフレート・アイヒャーの文字はありません。一説によればアイヒャーを引き継ぐ人との噂もありますが、まさにその承継にふさわしいようなサウンドです。自然と寄り添って歩くようなサウンドは、小難しいところが少ないかわり、どこか静けさや温度感の低さがあって、アルバム全体が物語を構成しているような雰囲気になります。即興の部分が大きいだろうけど、クラシック的でもあり。

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