ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

1355


Yr/Steve Tibbetts(G, Kalimba, Synth)(ECM 1355)(輸入盤) - Released 1980. Marc Anderson(Ds, Per), Bob Hughes(B), Steve Cochrane(Per), Marcus Wise(Per), Time Weinhold(Per) - 1. Ur 2. Sphexes 3. Ten years 4. One Day 5. Three Primates 6. You And It 7. The Alien Lounge 8. Ten Yr Dance


(01/06/23)ロックノリ方面かなと思うギターと、曲によってエレキベースに、タブラ2人を入れた計4人のパーカッションがエキゾチックな雰囲気を作っています。展開はそのまま行くと思うと急に変わる曲も。盛り上がりを見せる8分の7拍子を中心とした1曲目、ギターやカリンバにパーカッション達が絡んでいく2曲目、おおらかなロック的なメロディやコード進行を合わせ持つエスニックな3曲目、爽やかなアコースティック・ギターの風が吹く4曲目、エスニック・ロックとも言うべき味わいを持つ大らかでドラマチックな5曲目、ギターが飛びまわるコード一発風しかも時々ゆったりタイプの6曲目、生ギターを生かしたアメリカンロック路線の7曲目、ネアカな8曲目と続きます。編成は内向的だけれどサウンドは外を向いています。

1354


Ecotopia/Oregon(ECM 1354) - Recorded March 15-17, 1987. Trilok Gurtu(Per), Paul McCandless(Oboe, English Horn, Ss, Synth), Glen Moore(B), Ralph Towner(G, P, Synth, Drum Machine) - 1. Twice Around The Sun 2. Innocente 3. Wbai 4. Zephyr 5. Ecotopia 6. Leather Cats 7. ReDial 8. Song Of The Morrow


(00/12/31)メンバーが、亡くなったコリン・ウォルコットからインド人のトリロク・グルトゥに交代。パーカッションの部分のサウンドが変化していますが、いわゆる自然指向(シンセなどは入っていますが)のようなサウンドは基本的には変わっていません。8曲中5曲はラルフ・タウナーのオリジナル。自然派のきれいなメロディの曲が多いのですが、3曲目の小品のようなフリー・インプロヴィゼーションもあったりします。1曲目は打ち込みのドラムもある10分台の曲。メロディアスで哀愁漂う2曲目。4曲目も地味ですが美しい。ややエキゾチックな5曲目も打ち込みのドラムか。彼ら流のジャズと言えなくもないややシリアスな6曲目、哀愁のあるメロディでリズミカルな7曲目。そしてシンセサイザーをバックにスペイシーな8曲目。

1353


The Razor's Edge/Dave Holland(B) Quintet(ECM 1353) - Recorded February 1987. Steve Coleman(As), Kenny Wheeler(Tp, Flh, Cor), Robin Eubanks(Tb), Marvin "Smitty" Smith(Ds) - 1. Brother Ty 2. Vedana 3. The Razor's Edge 4. Blues For C.M. 5. Vortex 6. F Four Six 7. Wights Waits For Weights 8. Figit Time


デイヴ・ホランドのM-BASEとの交流が最高潮に達した演奏。ロビン・ユーバンクスの参加で、ホーンのアンサンブルが豊かになり、グループとしてのサウンドがまとまりと凄みを見せています。拍子については追いきれていませんけれど、オーソドックスなジャズのように聴ける曲もありますが、実は変拍子の曲が多いです。ダグ・ハモンド作の1曲目などがその最たるもの。アンサンブルの妙が聴ける2曲目。複雑な、ラテンぽい3曲目。オーソドックスな4拍子のブルース(ソロは個性的)の4曲目。個人的にはスティーヴ・コールマン作の5、7曲目が面白いと思います。静かな6曲目、急速調の曲でドラムソロが面白い8曲目と、個人的にはスティーヴ・コールマン参加のデイヴ・ホランド作品では一番好きなアルバム。

1352


Guamba/Gary Peacock(B)(ECM 1352)(輸入盤) - Recorded March 1987. Jan Garbarek(Ts, Ss), Palle Mikkelborg(Tp, Flh), Peter Erskine(Ds, Ds Computer) - 1. Guamba 2. Requiem 3. Calima 4. Thyme Time 5. Lila 6. Introducing 7. Gardenia


4曲目以外はゲイリー・ピーコックの作曲。ホーンの2人にヨーロッパの実力派 が参加、低い温度感です。テクニシャンでもあり、思索的でもあるゲイリー・ピーコックのベースは、限界がないような気も。1曲目のタイトル曲は内省的ながらも表現が豊かなベース・ソロの曲。ゆったりとしていて、ちょっとエキゾチックで浮遊感のあるホーンが印象的な2曲目、ベースではじまってしっとりとしたミュート・トランペットとゆっくり進むような3曲目、この曲のみピーター・アースキンとの合作で、4人でやや激しいフリー・インプロヴィゼーションの4曲目、冷たい情景があらわれては消えていき、中盤盛り上がってドラマチックで13分台もの5曲目、テンポの良いリズムの上を舞うようなホーンの6曲目、ゆっくりと語り合っているような風景の7曲目。

1351


Second Sight/Marc Johnson's Bass Desires(B)(ECM 1351) - Recorded March 4‐6, 1987. Bill Frisell(G), John Schfield(G), Peter Erskine(Ds) - 1. Crossing The Corpus Callosum 2. Small Hands 3. Sweet Soul 4. Twister 5. Thrill Seekers 6. Prayer Beads 7. 1951 8. Hymn For Her


このメンバーで何と2枚目が出ました。今回は全曲各メンバーのオリジナル。濃厚な曲から、ロックのビートを持った曲まで、スリリングな演奏が展開されています。 2人のギターの聴き比べがなんといっても面白い。ややマイナー系統でメロディも哀愁が漂っているんだけれども不思議感覚のサウンドもある1曲目、静かで幽玄なギターの響きが何とも言えないバラードの2曲目、スローで静かだけれども明るい雰囲気のある3曲目、珍しくECMでシンプルなロックンロールを演奏する4曲目、ハードなテーマやギターのフレーズを持って突き進んで行く5曲目、リーダーらしく割と快活なベース・ソロでの6曲目、さりげないメロディがけっこうアヴァンギャルドに聴こえる7曲目、スペイシーでゆったりとした曲でエンディングを迎える8曲目。

1350


Lookout For Hope/The Bill Frisell Band(G)(ECM 1350) - Recorded March 1987. Hank Roberts(Cello), Kermit Driscoll(B), Joey Baron(Ds) - 1. Lookout For Hope 2. Little Brother Bobby 3. Hangdog 4. Remedios The Beauty 5. Lonesome 6. Melody For Jack 7. Hackensack 8. Little Bigger 9. The Animal Race 10. Alien Prints


個性的なメンバーが集まり、バンドのサウンド もまとまっています。エレキギターの新しい音とフォークギター、バンジョーやチェロ等が混ざり合って、多様性があります。セロニアス・モンクの曲が1曲 (7曲目)ありますが、負けず劣らず個性的なサウンド。暗めで哀愁と妖しさの同居する、ギターもちょっと激しくて印象深いタイトル曲の1曲目、ほのぼのとした、時に表情を変えるサーカス・ミュージックのような2曲目、エキゾチックなバンジョーとチェロの小品の3曲目、スローテンポのファンクでギターが幻想的に飛び回る4曲目、フォークギターでアメリカンな5曲目、浮遊感の高いフレーズの6曲目、チェロのソロからだんだん盛り上がっていく8曲目、アヴァンギャルドでフリーな小品の9曲目、ゆったりとしつつ自由に飛翔している10曲目。

1349


Making Music/Zakir Hussain(Tabla, Per, Voice)/Hariprasad Chaurasia(Fl)/John McLaughlin(G)/Jan Garbarek(Ts, Ss)(ECM 1349) - Recorded December 1986. - 1. Making Music 2. Zakir 3. Water Girl 4. Toni 5. Anisa 6. Sunjog 7. You And Me 8. Sabah


ザキール・フセインはインド出身で 、全8曲中7曲を作曲または共作。そこにジョン・マクラフリンのハイテクなギターが絡みます。ヤン・ガルバレクがちょっと西洋音楽に引き戻して。明るい感じのインド音楽とも言える、大らかでメロディアスからスピーディーなフレーズの世界が展開する12分台のタイトル曲の1曲目、マクラフリン作の静かで明るいバラードの2曲目、ミディアムのテンポでこれぞインド的なサウンドの3曲目、静かに包み込むようなフルートとギター、サックスが印象的な4曲目、明るさと憂いとが同居する空間の後にタブラとヴォイスでのソロがある5曲目、各楽器が交互に静かに奏で、合奏になっていく6曲目、タブラとギターだけでインプロヴィゼーションをする小品の7曲目、ラストにちょっとタイトに締める8曲目。

1347


Edition Lockenhaus Vol. 4 & 5/Gidon Kremer(Vln)(ECM New Series 1347/48)(輸入盤) - Recorded 1985 - 1986. - Yuzuko Horigome(Vln), Kim Kashkashian(Viola), David Geringas(Cello), Thomas Zehetmair(Vln), Nobuko Imai(Viola), Boris Pergamentschikow(Cello), Annette Bik(Vln), Veronika Hagen(Viola), Thomas Demenga(Cello), Philip Hirschhorn(Vln), Julius Berger(Cello), James Tocco(P) - Dimitri Schostakowitsch: 1-3. String Quartet No.14 Op.142 4. String Quartet No.13 Op.138 5. Two Movements For String Quartet Erwin Schulhoff: 6-9. Sextet 10. Duo For Violin And Cello 11. Jazz Etudes


(03/11/18)オーストリアでのLockenhaus Festivalの録音。1枚目は20世紀の作曲家Dimitri Schostakowitschの弦楽四重奏団の曲を3種類。2枚目はやはり20世紀の作曲家Erwin Schulhoffに焦点をあてて、こちらは弦楽のセクステット、デュオ、そしてピアノのソロと編成は多彩。 オムニバス的なCDにもかかわらず、ギドン・クレーメルは1-9曲目に参加。ラストのピアノ曲はジャズ、ブルース、タンゴなどを意識したクラシック曲。

(’11年7月 ECM New Series 2190-94にてBOXものとして再発)

1346


Blue/Terje Rypdal(G, Key) & The Chasers(ECM 1346)(輸入盤) - Recorded November 1986. Njorn Kjellemyr(B), Audun Kleive(Ds, Per) - 1. The Curse 2. Kompet Gar 3. I Disremember Quite Will 4. Og Hva Synes Vi Om Det 5. Last Nite 6. Blue 7. Tanga 8. Om Bare


全8曲中6曲がTerje Rypdalの作曲で、他の2曲がフリー・インプロヴィゼーション(2、4曲目)。編成だけ見るとオーソドックスなギタートリオですが、 おそろしく空間的なサウンド。その中をいかにもエレキギターという音が時々(あのトーンがいいですね)駆け巡ります。これが北欧の響きなのでしょうか。 導入部ともいえる空間的なロックの小品の1曲目、スローで重たい一発モノのロック・サウンドの2曲目、かなりスペイシーな、北の果てを感じさせるバラードの3曲目、持続するキーボードをバックに時おりフレーズが舞い降りるような4曲目、ドスンドスンとゆったりとしたバックで舞い飛ぶギターの5曲目、ロック・バラードの趣きを持つタイトル曲の6曲目、レゲエのリズムをバックにたゆたう7曲目、静かなオーケストラのような8曲目。

1344


Book Of Ways/Keith Jarrett(Clavicord)(ECM 1344/45) - Recorded July 1986. - Disc1 Book Of Ways 1-10 Dics2 Book Of Ways 11-19


キース・ジャレットがクラヴィコード(チェンバロと似たような楽器で、もっと古い時代、16-19世紀のもの)に挑戦した、ソロアルバム。この楽器の音を出すのは難しいのだそうですが、キースの何にでも挑戦する意欲に脱帽。でも、この楽器特有の響かせ方をしていると、ピアノやチェンバロのようにテクニカルに歌わせるということができずに、どちらかと言うとモッタリした感じのフレーズになります。音色も歴史を感じさせる古楽器の音色。それでも中世のバロック音楽を思わせるような、癒される感じの曲や、時にバッハのように、時に日本情緒も感じるような、そして時にキース独自のピアノで演奏したようなやや激しいフレーズや、8ビートの牧歌的な雰囲気でと、表現が制限されていてもいろいろなサウンドを聴けます。

このページのトップヘ