ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

1430


Miserere/Arvo Part(ECM New Series 1430) - Recorded September and December, 1990. Paul Hillier(Cond), The Hilliard Ensemble: Sarah Leonard(Soprano), David James(Countertenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), John Potter(Tenor), Michael George(Bass), Western Wind Choir, Dennis Russell Davies(Cond), Orchestra Der Beethovenhalle Bonn, Christopher Bowers-Broadbent(Org), Pierre Favre(Per), etc. - 1. Miserere 2. Festina Lente 3. Sarah Was Ninety Years Old


(02/08/03)現代音楽。編成の違う演奏で3曲。1曲目はヒリアード・アンサンブルとウェスターン・ウインド・クアイアによる、荘厳で静かな場面とダイナミックな場面とのレンジが広い34分台のタイトル曲。歌詞とサウンドからするとやはり宗教音楽。2曲目はマンフレート・アイヒャーに捧げられた、ECMらしいカラーの管弦楽団での演奏。3曲目は3声とオルガン、パーカッションによる変わった編成で、静謐な中から音が浮かび上がります

1429


Music For Films/Eleni Karaindrou(P, Vo)(ECM 1429) - Jan Garbarek(Ts), Vangelis Christopoulos(Oboe), Anthis Sokratis(Tp), Nikos Guinos(Cl), Tassos Diakoyiorgis(Santouri), Vangelis Skouras(French Horn), Petros Protopapas(Fl), Andreas Tsekouras(Accordeon), Christos Sfetsas(Cello), Vassilis Dertilis(Key), String Ensemble, Directed by Lefteeris Chalkiadakis - 1. Farewell Theme 2. Elegy For Rosa 3. Fairytale 4. Parade 5. Return 6. Wandering In Alexandria 7. The Journey 8. Scream 9. Adagio 10. Fairytale 11. Parade 12. Elegy For Rosa 13. Roas's Song 14. Improvisation On Farewell And Waltz Theme 15. Wandering In Alexandria 16. Song 17. Farewell Theme 2


エレニ・カラインドルーはギリシャ生まれで、曲作りにもその民族性が強く出ているような気がします。彼女の’79年から’80年代後半にかけてのさまざまな映画音楽集との事ですが、このような渋い映画 音楽はなかなか聴いた事がありません。そして’90年ヴァージョンとして録音しなおしたものも。音楽は全17曲ありますが、もやのかかった夕暮れ時の、薄暗く、しかもゆっくり時の流れるような静かな感じです。どの曲も強い哀愁が感じられて、重みのある哀しい映画なのだなと思わせます。救いのない、あるいは少ないシリアスさ。そして、クラシックとの境目もあいまいな音楽。事実、彼女のアルバムはNew Seriesから出ているものも。ヤン・ガルバレクの参加曲は1、8、14、17曲目で「The Beekeeper」という映画のもの。

1428


Infancia/Egberto Gismonti Group(G, P)(ECM 1428) - Recorded November 1990. Nando Carneiro(Synth, G), Zeca Assumpaco(B), Jacques Morelenbaum(Cello) - 1. Ensaio De Escola De Samba (Danca Dos Escravos) 2. 7 Aneis 3. Meninas 4. Infancia 5. A Fala Da Paixao 6. Pecife & O Amor Que Move O Sol E Outras Estrelas 7. Danca No. 1 8. Danca No. 2


全曲エグベルト・ジスモンチの作曲で、グループ名義のアルバム。曲によってシンセサイザーが入り、サウンドに広がりが出てきます。かなりドラマチックな仕上がりをみせています。やはり流れで聴かせるようなサウンド。悠久の河の流れを見せるような雄大な感じもする1曲目、ピアノの明るいメロディが印象的な、クラシック的な響きも感じるドラマチックな2曲目、「少女たち」の邦題が示すような美しい控えめな3曲目、フレーズは目まぐるしいけれど時間軸に沿って流れていく、物語性のあるタイトル曲の4曲目、ゆったりとした情景の中に身をまかせるような5曲目、時にスピーディな展開がかなりスリルのある後半ゆったりの6曲目、タイトルはダンスなんだけれども複雑な色合いを持ちつつ内省的な感じもある7-8曲目。

1427


Darkness And Light/Stephan Micus(All Instruments)(ECM 1427)(輸入盤) - Recorded january and February, 1990. - 1. Part 1: 7 Dilruba Spanish Classical Guitar, Dilruba 5. Dilruba, 2 Kortholt, 2 Suling 2. Part 2: 7 Dilruba, 2, Ki un Ki 3. Part 3: 8 Ballast-strings 3 Dilruba Tin Whistle Balinese Gong 2 Sho


(03/09/23)全曲ステファン・ミカスのオリジナルで一人多重録音。さまざまな民族楽器を使っていますけれど、ヒーリングの要素が強い音楽です。パート1は29分もありますが、Dilrubaでの包み込むようなサウンドのあとのスパニッシュギターのソロがまだ自然体でゆったりときます。その後、その2つの楽器の絡みで、素朴な温かみが伝わってきます。そして静かなギターソロに戻り、安らぎの世界を通して、ラストの和的な笛の音が懐かしい。2曲目はDilrubaとKi un Ki。弦と笛なので、ややエキゾチックなメロディの雰囲気で流れていくようなサウンドです。Ballast-stringsの不思議な音からゆっくりと音が重なっていき、オーケストラのように聴こえるときも。和楽器Shoもあって、どちらかといえば和的なサウンドが流れている雰囲気です。

1426


Alpstein/Paul Giger(Vln)(ECM 1426)(輸入盤) - Recorded 1990-91. Jan Garbarek(Ts), Pierre Favre(Per) - 1. Zauerli 2. Karma Shadub 3. Alpsegen 4. Zauerli 5. Zauerli 6. Chuereihe 7. Chlauseschuppel 8. Trogener Chilbilabe


(03/08/14)全曲Paul Gigerの作曲。楽器編成からも、ゆったりとした、しかも位置特定が難しい民族的な少々マニアックな音の流れになっています。1、4-5曲目は、同じ曲名のヴァージョン違いの小品で、静かな明るめの風景がそこに佇んでいるような雰囲気。2曲目はヴァイオリンで織り成していく心のひだの陰りを表すかのようなサウンドに、エキゾチックな哀愁を帯びたテナー・サックスが寄り添っていく13分台の曲。3曲目は前半は静かな中から浮かび上がってくる音が発せられては消えていき、やがては民族的な雰囲気の盛り上がりを見せる12分台の曲。6曲目はトリオで不思議な国籍、かつしっとり哀愁高めの17分台の曲。パーカッションのみの7曲目、激しいヴァイオリンの旋律もありながら醒めた感じもある8曲目。

1425


Dmitri Shostakovich/Paul Chihara/Linda Bouchard/Kim Kashkashian(Viola)/Robert Levin(P)/Robyn Schulkowsky(Per)(ECM New Series 1425)(輸入盤) - Recorded 1990. - 1. Linda Bouchard: Pourtinade 2. Paul Chihara: Redwood 3-5. Dmitri Shostakovich: Sonata Op. 147


(04/01/02)3曲共に3人の20世紀の作曲家の作品で、1、2曲目がヴィオラとパーカッションの曲、3曲目がヴィオラとピアノの曲。1曲目は静かで観念的なコラボレーションが続き、内省的でやや即興的(現代音楽として)に響きます。2曲目は、パーカッションの連打が1曲目よりは目立ってくるけれど、やはり静かな世界が支配しています。3曲目以降も現代の香りが強いながらも、その哀愁とドラマ性で引き込まれるような感じが。

1424


After the Requiem/Gavin Bryers(B, Comp)(ECM New Series 1424) - Recorded September 1990. Bill Frisell(G), Alexander Balanescu(Vln, Viola), Kate Musker(Viola), Tony Hinnigan(Cello), Roger Heaton(Cl, Bcl), Dave Smith(Tenor Horn, P), Martin Allen(Per), Simon Limbrick(Per), Evan Parker(Ss), Stan Sulzmann(Ts), Ray Warleigh(As), Julian Arguelles(Bs) - 1. After The Requiem 2. The Old Tower Of Lobenicht 3. Alaric 1st Or 2nd 4. Allegrasco


Gavin Bryersは20世紀イギリスの現代音楽家ですが、ジャズ・ミュージシャンとしても活動歴あり。1-2、4曲目にビル・フリゼールが参加。ジャンルとしては現代音楽になると思うのですが、彼の参加 が現代音楽では異色。といっても伸びるトーンで延々とストリングスのようなサウンドの演奏なので、オーケストラに同化しています。あくまでもサウンド全体で鑑賞?する音楽。それにしても表現の幅が広い。 3曲目はサックス4本での演奏。

1422


Gesualdo: Tenebrae/The Hilliard Ensemble(ECM New Series 1422/23)(輸入盤) - Recorded March 1990. David James(Coutertenor), Ashley Stafford(Countertenor), John Potter(Tenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), Mark Redmore(Tenor), Paul Hillier(Baritone), David Beavan(Bass) - 1-9. Feria 5 - In Coena Domini Responsorium 1-9 10-18. Feria 4 - In Parasceve Responsorium 1-9 19-27. Sabato Sancto Responsorium 1-9 28. Benedictus 29. Miserere


(03/07/26)作曲者のCarlo Gesualdoは16-17世紀の作曲家(宗教音楽家)。ヒリヤード・アンサンプルの男声が7人で、荘厳なポリフォニーの歌を響きの良い録音で聴く事ができます。どの曲も、ゆったりと厳かに、しかも淡色系の中で温度感が多少上下するかな、といった感覚でゆっくりと時が流れていきます。9曲ずつひとかたまりで全3シリーズあり、そして、ラスト2曲はあまり長くない曲。 ゆったりと身をゆだねたいアルバム。

1420


Tribute/Keith Jarrett Trio(P)(ECM 1420/21) - Recorded October 15, 1989. Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Lover Man 2. I Hear A Phapsody 3. Little Girl Blue 4. Solar 5. Sun Prayer 6. Just In Time 7. Smoke Gets In Your Eyes 8. All Of You 9. Ballad Of The Sad Young Men 10. All The Things You Are 11. It's Easy To Remember 12. U Dance


邦題「オール・オブ・ユー」。いろいろなミュージシャンへのトリビュート・アルバム。リー・コニッツ、ジム・ホール、ナンシー・ ウィルソン、ビル・エヴァンス、チャーリー・パーカー、コールマン・ホーキンス、マイルス・デイヴィス、アニタ・オデイ、ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーン、と名前が続きますが、ペースはいつものキース・ジャレット・トリオのスタンダードの演奏。いつもに増して、流麗なフレーズと美しいメロディ。1曲ずつの時間も比較的長めのものが多い。CD2枚組なのですが、一気に通して聴かせてくれます。6曲目、10曲目あたりはけっこうパワーがあって圧巻。5曲目(14分台)と12曲目のみオリジナル。これらはそれぞれ短調と長調ですが、 時おりはさみこまれるこういう路線もなかなか捨てがたいかも。(01年3月28日発売)

1419


I Took Up The Runes/Jan Garbarek(Ss, Ts)(ECM 1419) - Recorded August 1990. Rainer Bruninghaus(P), Ebarhard Weber(B), Nana Vasconcelos(Per), Manu Katche(Ds), Bugge Wesseltoft(Synth), Ingor Antte Ailu Gaup(Voice) - 1. Gula Gula Mole Canticle 2. Part 1 3. Part 2 4. Part 3 5. Part 4 6. Part 5 7. His Eyes Were Suns 8. I Took Up The Runes 9. Bueno Hora, Buenos Vientos 10. Rankki Sruvvis


邦題「黙示録」。トラディショナルや他の人の曲にアレンジをした曲もありますが、2-6、8-9曲目がヤン・ガルバレクの曲。北欧のミュージシャンに、ブラジル人のナナ・ヴァスコンセロス、パリ在住のアフリカ人マヌ・カッツェの組み合わせで、北欧とワールド色との融合。叙情的な曲もビートの効いた曲もありますが、日本人好みのメロディーかも。北欧の原初的なサウンドが見え隠れする懐かしい1曲目、素朴なメロディが強く印象に残る、カラフルである意味壮大な感じもする組曲仕立ての2-6曲目、トラディショナルのヴォーカルが印象的な7曲目、リズミカルな上に北欧的なサックスが響くタイトル曲の8曲目、渋めのメロディとリズム、物語的な展開の9曲目、やはりヴォーカル入りの懐かしい民族的な香りのしている10曲目

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