ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

1039


Lookout Farm/Dave Liebman(Ss, Ts, Afl)(ECM 1039) - Recorded October 10 and 11, 1973. Richard Beirach(P), Frank Tusa(B), Jeff Williams(Ds), John Abercrombie(G), Armen Halburian(Per), Don Alias(Per), Badal Roy(Per), Steve Sattan(Per), Eleana Sternberg(Voice) - 1. Pablo's Story 2. Sam's Float 3. M.D./Lookout Farm


全曲デイヴ・リーブマンのオリジナル。ホーンはもちろん注目ですが、パーカッション部隊も強力。1曲目はスパニッシュにアコースティック・ギターではじまり、途中からパーカッションが効いてエキゾチックな流れに。エレキピアノも入ってドラマチックに静と動を繰り返していく14分台の曲。2曲目は当時のジャズ・ロックを意識しているサウンドで、比較的単調なベースの上に様々な楽器の音が織りなしています。3曲目は23分台の長いメドレーでジャズ色も強いです。ゆったりとはじまり、サックスを十分聴かせた後にピアノで盛り上がっていきます。そしてビートが効いたベースを経て、パーカッションの音の洪水。サックスとドラムスのデュオもあり、アコースティック色が強く、構成も複雑。再び後半盛り上がります。強力な音。

1038


Red Lanta/Art Lande(P), Jan Garbarek(Fl, Ss, Bs)(ECM 1038) - Recorded November 19 and 20, 1973. - 1. Quintennaissance 2. Velvet 3. Waltz For A 4. Awakening - Midweek 5. Verdulac 6. Miss Fortune Mdley: 7. Open Return - Cancion Del Momento 8. Mean While 9. Cherifen Dream Of Renate


全曲アート・ランディのオリジナル。今でこそ、このようなピュアなサウンドはあちこちで聴かれますが、当時は珍しかったのだろうと思います。どこまでも透明感あふれるピアノとホーンのデュオ。かといってヒーリング・サウンドと言うには少々思索的な感じ。その思索的な部分を垣間見せる1曲目、ピュアな感覚でサウンドが発せられていく2曲目、フルートでしっとりと聴かせる3曲目、穏やかながらも陰影に富んでいてドラマチックな11分台の4曲目、この中では少々激しいやり取りでバリトン・サックスも登場する5曲目、哀愁漂うメロディとしっとり感の6曲目、クラシカルで叙情的なソロ・ピアノの7曲目、2人が静かに語り合っているような8曲目、まるで尺八のようなフレーズのフルートでの9曲目。やっぱり叙情的なサウンド。

1035


Solo Concerts/Keith Jarrett(P)(ECM 1035-37) - Disc1 1. Bremen, July 12, 1973 Part 1 2. Bremen, July Part 2 Disc2 1. Lausanne, March 20, 1973 Part 1/2


このあたりから、1曲が長い完全即興演奏でのソロ・パフォーマンスがはじまります。LP時代は3枚組(当時としてはピアノ・ソロの3枚組は画期的)。CDではブレーメン・コンサート、ローザンヌ・コンサートがそれぞれ1枚ずつにおさめられて、区切りが良くなりました。ブレーメンの方は徐々に盛り上がり、厳かな感じの中ほどを経て明るくゴスペル調に変わっていくパート1、力強いメロディアスな出だしから静かな場面を経てゆっくりとドラマチックに展開し、軽快なアンコールがあるパート2。ローザンヌの方は、クラシック調ではじまって8ビートのフォーク調に続き、その後も緩急自在に展開する、60分超の演奏です。中ほどにはピアノのボディを叩く音や完全フリーも。全体的には美しいインプロヴィゼーション。(01年8月22日発売)

1033


In The Light/Keith Jarrett(P)(ECM 1033/34) - Recorded 1973. Ralph Towner(G), Willi Freivogel(Fl), String Section Of The Sudfunk Symphony Orchestra, The American Brass Quintet, The Fitz Sonnleitner Quartet - 1. Methamorphosis 2. Fughata For Harpsichord 3. Brass Quintet 4. A Pagan Hymn 5. String Quartet 6. Short Piece For Guitar And Strings 7. Crystal Moment 8. In The Cave, In The Light


ECM New Seriesがなかった時代のキース・ジャレットが作曲したクラシックのアルバム。 当時としてはこういうアプローチは珍しかったかも。曲ごとに様々な編成で聴かせてくれます。オーケストラやブラスを交えて、どう聴いてもクラシックにしか聞こえない(あまりまえか)のですが、彼の「ソロ・コンサート」への流れをみると、この方向も必然性があったような気がします。彼がピアノを弾いているのが、2、4、8曲目。このうち2、4曲目は彼のソロ・ピアノ。彼のピアノそのものはジャズだろうとクラシックだろうとボーダーレスに聴くことができます。そしてラルフ・タウナーも6曲目に参加しているのがうれしいところ。1曲目のフルートはキース・ジャレット本人ではありませんが、彼がやろうとするとこうなるという感じで興味深いです。

1032


Diary/Ralph Towner(G, P, etc)(ECM 1032) - Recorded April 4 and 5, 1973. - 1. Dark Spirit 2. Entry In A Day 3. Images Unseen 4. Icarus 5. Mon Enfant 6. Ogden Road 7. Erg 8. The Silence Of A Candle


ラルフ・タウナーの一人多重録音。ギター(12弦ギター、クラシック・ギター)の新しい表現という意味も当時持っていたと思うアルバム。いわゆるジャズからは少々離れているかも。1曲目はギターとピアノのデュオで、同一人の演奏なだけに緊密感と緊張感を合わせ持ちます。ギターでの演奏で淡々と進む2曲目、ゴングなども使われてインプロヴィゼーション度の高い3曲目、ピアノとギターの涼しくてメロディアスな4曲目、クラシックのようにきれいなメロディをギターで奏でる5曲目、緊張感あふれる展開で、なおかつきれいなサウンドを持つ6曲目、ギターのボディを叩いた音をバックにテンポの速いギターソロが展開される7曲目。叙情感は8曲目のピアノソロで厳かにクライマックスを迎える感じです。(99年9月15日発売)

1031


What Comes After/Terje Rypdal(G, Fl)(ECM 1031)(輸入盤) - Recorded August 7 and 8, 1973. Barre Phillips(B), Jon Christensen(Per, Org), Erik Niord Larsen(Oboe, English Horn), Sveinung Hovensjo(B) - 1. Bend It 2. Yearning 3. Icing 4. What Comes After 5. Sejours 6. Back Of J.


(02/05/19)テリエ・リピダルのオリジナルないし共作は4曲、バール・フィリップス作が2曲。1曲目は、エレクトリックベースの単調なリフの上を短調での浮遊感を持たせつつさまようアコースティックベースやギターの図式で、何となく当時のマイルスバンド等のサウンドを意識させます。アコースティックギターとオーボエで静寂の中から不安感をよぎりつつ音が発せられていく2曲目、やはりやや不安定なメロディの進行を持ちながら、比較的ゆったりと進んでいく3曲目、10分台で、妖しげな色彩感覚を振りまきながらのエレクトリック一発モノ的なタイトル曲の4曲目、バロック的なアンサンブルでしっとりと聴かせる5曲目、アコースティックで空間的かつ哀愁的なインプロヴィゼーションの6曲目。

1030


The New Quartet/Gary Burton(Vib)(ECM 1030) - Recorded March 5 and 6, 1973. Michael Goodrick(G), Abraham Laboriel(B), Harry Blazer(Ds) - 1. Open Your Eyes, You Can Fly 2. Coral 3. Tying Up Loose Ends 4. Brownout 5. Olhos De Gato 6. Mallet Man 7. Four Or Less 8. Nonsequence


邦題「マレットマン」。ECMにしては何だかポップ、と思ったら、ベースにエイブラハム・ラボリエルのクレジット。もちろん静かな曲はいつものゲイリー・バートン・サウンド。チック・コリア作の十分クロスオーヴァー(フュージョン)しているようなサウンドの1曲目、珍しくキース・ジャレット作の静かでメロディアスな2曲目、ノリが良くてジャズ・ロック的な面白さのあるゴードン・ベック作の3曲目、唯一彼のオリジナルの、やはり8ビートで攻めてベースソロも面白い4曲目、哀愁漂うカーラ・ブレイ作の有名な5曲目、ゴードン・ベック作のラテンノリやや浮遊感ロックといった感じのタイトル曲の6曲目。以降はマイケル・ギブス作。カッチリしつつメロディアスでロック的な7曲目、やはりノリの良いジャズロックでゴキゲンな8曲目。

1029


Triptycon/Jan Garbarek(Ss, Ts, Fl, Bs)/Arild Andersen(B)/Edward Vesala(Per)(ECM 1029)(輸入盤) - Recorded November 8, 1972. - 1. Rim 2. Selje 3. J.E.V. 4. Sang 5. Triptykon 6. Etu Hei! 7. Bruremarsj


(02/06/01)ECMらしい抑制の効いているフリー・インプロヴィゼーションの世界がアルバム全体に広がっています。1-6曲目は参加メンバーによるフリー・インプロヴィゼーション。薄い闇の中を漂うような音のやり取りが聴ける10分台の1曲目、エキゾチックなサックスが語りかけてくる小品の2曲目、ゆるい流れるようなリズムの上をフルートやサックスが時に自由に、時にメロディアスに舞う3曲目、ベースのアルコと静かなドラムスの小品の4曲目、タイトル曲でやや自由なインプロヴィゼーションが繰り広げられるゆったりした部分もある12分台の5曲目、サックスの咆哮とドラムスでの小品の6曲目。7曲目はノルウェーの古い民謡とのことで、メロディアスですがこれもインプロヴィゼーション風に料理されています。

1028


Conception Vessel/Paul Motian(Ds)(ECM 1028) - Recorded November 25 and 26, 1972. Keith Jarrett(P, Fl), Charlie Haden(B), Leroy Jenkins(Vln), Sam Brown(G), Becky Friend(Fl) - 1. Georgian Bay 2. Ch'l Energy 3. Rebica 4. Conception Vessel 5. American Indian:, Song Of Sitting Bull 6. Inspiration From A Vietnamese Lullaby


曲によってソロ、デュオ、トリオ、クァルテットでの演奏。全曲ポール・モチアンのオリジナル。1曲目はスペイン的な哀愁がかなり強いギタートリオでの演奏。ドラムスのソロでのフリーな展開で2分半の中にドラマが入っている2曲目、ベースやギターが前面に出ていてインプロヴィゼーション度が高く盛り上がる11分台の3曲目、キースのピアノとフリーっぽく耽美的に料理しているデュオのタイトル曲の4曲目、キースのフルートとの素朴で民族音楽的な5曲目、唯一クァルテットで、ヴァイオリンとフルートもヴェトナム的な(?)民族音楽かつフリー的なアプローチをしている6曲目。キース・ジャレットは4-5曲目に、チャーリー・ヘイデンは1、3、6曲目に参加。ここではポール・モチアンとこの2人が同時に演奏することはありません。

(注)Paul Motian(Ds, Per)(ECM2260-65)で6枚組BOXとして、’13年に再発。

1027


Conference Of The Birds/Dave Holland(B) Quartet(ECM 1027)(輸入盤) - Recorded November 30, 1972. Sam Rivers(Reeds, Fl), Anthony Braxton(Reeds, Fl), Barry Altschl(Per, Marimba) - 1. Four Winds 2. Q & A 3. Conference Of The Birds 4. Interception 5. Now Here (Nowhere) 6. See-Saw


2管とベース・ドラムスの編成で、全曲デイヴ・ホランドのオリジナル。ECMとしてはエネルギーのあるアルバムかも。1曲目のテーマが終わるとさっそく管のブローイングに入っていくところなどは、往年のジャズという感じですが、テンポは4ビートのままを保っていて、統制は取れています。2曲目は丁丁発止の往年のフリージャズの展開になってきます。ただ、3曲目のタイトル曲はメロディが美しい5拍子の曲で、なるほど鳥をイメージさせる感じ。4曲目はパワーのあるフリージャズの展開で、これでもかとブローイング合戦で音を出しまくっています。メロディーが浮遊感があって思索的な展開になっている5曲目、そして再びビートを保ちつつハードにジャズらしく突き進んでいく6曲目で幕を閉じます。

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