ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が未配信3枚を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。(番号で言えば1257番まで完了。)

1244

Inflation Blues/Jack DeJohnette's Special Edition(Ds, P, Clavinet, Vo)(ECM 1244)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded September 1982. Chico Freeman(Ss, Ts, Bcl), John Purcell(Afl, Fl, Reeds, Piccolo Fl, Ack, As, Bs), Rufus Reid(B), Baikida Carroll(Tp) - 1. Starburst 2. Ebony 3. The Islands 4. Inflation Blues 5. Slown Down

(19/11/10)全曲ジャック・ディジョネットの作曲。彼は他にピアノやヴォイスもやってます。他のスペシャル・エディションのアルバムとほぼ内容は変わらないと思うのですが、なぜかCDBOX化されるまで待ちました。出だしのみ静かで、本編で激しい4ビート的なツッコミでけっこう燃えながら突っ走る感じの1曲目、少しメカニカルなテーマをソフトな3管で表現していて、変拍子的ボッサでその表現がドラマチックな進行の、やや淡色系な2曲目、ドラムスをバックにホーンのメンバーが自由に暴れまわって、ドラムスもかなりプッシュしている3曲目、ディジョネット自身のヴォーカルによるレゲエのリズムのノリが良い、本当にレゲエの曲かとも思える4曲目、プッシュするリズムで、ホーンが自由に動き回っていてテンポの良い感じの5曲目。

(注)Jack DeJohnette Special Edition(ECM2296-99)の4枚組CDBOXで再発 ’12年(このアルバムは初CD化)

1243


Codona 3/Collin Walcott(Sitar, Tabla, Voice, Per)/Don Cherry(Tp, Org, Voice, Per)/Nana Vasconcelos(Berimbau, Per, Voice)(ECM 1243)(輸入盤) - Recorded September 1982. - 1. Goshakabuchi 2. Hey Da Ba Doom 3. Travel By Night 4. Lullaby 5. Trayra Boia 6. Cicky Clacky 7. Inner Organs


(03/01/12)このメンバーでの3枚目で最終作。1曲目は日本の民謡らしいですが、該当の曲が不明の10分台の曲。かなり空間的な日本的な表現やそこはかとない日本情緒を保ちつつ、盛り上がっていきます。エキゾチックで無国籍的なワールド・ミュージックの、皆で歌うメロディが印象的な2曲目、静かですがやはりエキゾチックな雰囲気を持って後半フレーズのやり取りが見られる3曲目、曲名通りゆったりと優しいメロディに包みこまれるような4曲目、ヴォイスというかしゃべりをバックにメロディが淡々とゆっくり綴られていく5曲目、何となくアフリカ寄りの味付けもあるヴォイスによって進んでいく6曲目、オルガンの音を中心に散発的に他の楽器やヴォイスが絡んできて、徐々に密度が高くなって盛り上がっていく7曲目。

(注)Don Cherry(Tp, Doussin'gouri, Fl, Org, Melodica, Voice)/Nana Vasconcelos(Belinbau, Cuica, Talking Drum, Per, Voice)/Collin Walcott(Sitar, Tabla, Hammered Dulcimer, Sanza, Timpani, Voice)/The Codona Trilogy(ECM 2033-35)として3枚組BOXとして’08年に再発。

1242


Journey's End/Miroslav Vitous(B)(ECM 1242)(輸入盤) - Recorded July 1982. John Surman(Ss, Bs, Bcl), John Taylor(P), Jon Christensen(Ds) - 1. U Dunaje U Prespurka 2. Tess 3. Carry On, No.1 4. Paragraph Jay 5. Only One 6. Windfall


(99/04/08)低めの温度感を持つサウンドの、ECMらしいアルバム。参加メンバーも良いし、作曲のバランスからも、どちらかと言うと4人の合作のような感じ。ベースソロで静かにスタートして他の楽器が徐々に絡んできて盛り上がっていく、チェコの民謡にインスパイアされたという哀愁の漂う1曲目、しっとりとしているメロディが心に入り込みつつサウンドがドラマチックに展開する2曲目、あらかじめ作曲されたような、全員によるインプロヴィゼーションの3曲目、自由度は高そうながらも皆で盛り上がっていく4曲目、エレキのフレットレスベースを使用していると思われ、ヴィトウスの父親に捧げたという、静かでメロディが散発的に届いてくる5曲目、哀愁路線の浮遊感のあるメロディが心にせまってくる6曲目。

1241


In Line/Bill Frisell(G)(ECM 1241) - Recorded August 1982. Arild Andersen(B) - 1. Start 2. Throughout 3. Two Arms 4. Shorts 5. Smile On you 6. The Beach 7. In Line 8. Three 9. Godson Song


全曲ビル・フリゼールの作曲。アリルド・アンデルセンは1、4、6、8-9曲目に参加。音色、フレーズ、独特の揺らぎなど、今まで全くいなかったタイプのギタリストだったので、ショックを受け ました。聴いていてなごむような感じ 。多重録音なども使って、おおらかな、ある時は映画のバックを流れるようなサウンド。牧歌的で明るく包み込むようなデュオの1曲目、アコースティックとエレキでゆっくりと進んでいく2曲目、クラシックのような薄暮を流れていくメロディが静かな3曲目、寄り添うように語り合うデュオの4曲目、しっとりとスペイシーな5曲目、まるで風の音のような6曲目、マイルドなエスニックの上を時々斬り込んでくるギターのタイトル曲の7曲目、不安な心を覗き込むような8曲目、メロディアスで牧歌的なサウンドの9曲目。

1240


Turtle Dreams/Meredith Monk(Voice, P, Synth)(ECM (New Series) 1240)(輸入盤 ) - Released 1983. Robert Een(Voice), Andrea Goodman(Voice), Paul Langland(Voice, Org), Julius Eastman(Org), Steve Lockwood(Org), Collin Walcott(Org, Didjeridoo) - 1. Turtles Dreams 2. View 1 3. Engine Steps 4. Ester's Song 5. View 2


(03/01/08)全曲メレディス・モンクのオリジナル。1曲目は合唱というよりはオルガンをバックにしたヴォイス・パフォーマンスとでも言うべき17分台の曲。どことなく暗く、エキゾチック。ある時は流れていて、ある時は突き刺さってくるようなヴォイス。2-5曲目はコリン・ウォルコットとのデュオのクレジットのようですが(?)。2、5曲目はアクセントのヴォイスがキリッと入って、 それでいて、ゆったりと時が流れて過ぎ去っていきます。

1239


Time Remembers On Time Once/Denny Zeitlin(P)/Charlie Haden(B)(ECM 1239)(輸入盤) - Recorded July 1981. 1. Chairman Mao 2. Bird Food 3. As Long As There's Music 4. Time Remembers One Time One 5. Love For Sale 6. Ellen David 7. Satellite/How High The Moon 8. The Dolphin


サンフランシスコでのライヴ。オリジナルは8曲中3曲のみで、他はECMでは珍しくスタンダードやジャズメン・オリジナル。デニー・ザイトリンのリリカルかつ硬質なピアノ とモッタリしたチャーリー・ヘイデンの絡み。1曲目のヘイデン作は思索的な、そして淡々とした2人のコラボレーション。オーネット・コールマン作で、曲調も彼風アップテンポの出だしからベースのみのモチモチしたソロもありしっとりな感じを経てアップテンポに戻る2曲目、 朴訥なベースのテーマとメロディでゆっくりと進んでいく3曲目、ザイトリン作の水彩画のような世界のタイトル曲の4曲目、有名だけれどやや抽象的なサウンドの5曲目、ヘイデン作のやはりゆったり系の6曲目、ジョン・コルトレーン作とスタンダードが連作の7曲目、心地良いボッサの8曲目。

1238


Life Cycle/Dave Holland(Cello)(ECM1238)(輸入盤) - Recorded November 1982. - Life Cycle( 1. Inception 2. Discovery 3. Longing 4. Search 5. Resolution ) 6. Sonnet 7. Rune 8. Troubadour Tale 9. Grapevine 10. Morning Song 11. Chanson Pour La Nuit


全曲デイヴ・ホランドの 作曲で、チェロによるソロ作品。ECMならではの豊かな響きのある録音のせいか、良い音です。ただ、チェロのソロ、主にアルコ奏法でのインプロヴィゼーションということで、けっこうクセはあるようです。クラシックや現代音楽的と言えなくもない。1-5曲目は「生活環」というタイトルの組曲で、「発端」「発見」「あこがれ」「追求」「決心」と、邦訳は自信がありませんが、難しそうなタイトル。ただし、曲自体はほとんどジャジーではありませんが極端に難解ではなく、むしろメロディアスに物語的な展開で耳に響いてきます。5曲目では一部ピチカートでジャジーなフレーズが出てきます。6曲目以降は単独の曲ですが、組曲と流れとしては同じで、聴いている分には区別せずに流して聴けます。

1237

Werner Pirchner(Tenor Vib, Marimba)/Harry Pepl(G)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1237)(ストリーミング配信) - Recorded June 1982. - 1. African Godchild 2. Air, Love And Vitamines 3. Good-bye, Baby Post 4. Better Times In Sight

(19/11/10)1、4曲目がWerner Pirchnerの作曲、2-3曲目がHarry Peplの作曲。テナー・ヴァイブラフォン(マリンバ)、ギター、ドラムスという変則編成で、長めの曲を4曲演奏しています。ベースがなくても、その分軽やかになっているのがいいところ。静かにはじまり、やや地味だけど明るめに徐々に盛り上がっていく(そんなに盛り上がるわけではないけど)14分台の1曲目、淡々としてはいるけれども、ヴァイブラフォンの軽快な演奏と、ドラムスのゆるいビートが心地良い2曲目、淡々とした演奏で、時にドラムスが軽くプッシュする、後半で少し過激なフレーズのギターが登場する10分ほどの演奏の3曲目、多少陰影のあるサウンドが印象的で、他の曲と同じように淡々とした雰囲気のある4曲目。ベースレスでも自然な感じ。

(’19年8月より順次配信)

1236


Molde Concert/Arild Andersen(B)(ECM 1236)(輸入盤) - Recorded August 1981. John Taylor(P), Bill Frisell(G), Alphonse Mouzon(Ds) - 1. Cherry Tree 2. Targeta 3. Six For Alphonse 4. Nutune 5. Lifelines 6. The Sword Under His Wings 7. Commander Schmuck's Earflap Hat 8. Koral 9. Cameron 10. A Song I Used To Play 11. Dual Mr. Tillman Anthony


(01/01/01)ライヴ盤で、特筆すべきはCD再発の際にECMとしてはじめて未発表曲を4曲も入れている点。アルフォンス・ムザーンのドラムスなので、非常に元気なECMらしからぬアルバム。ECMとしてはパワーがありすぎる感じも。ビル・フリゼールも今よりはストレートでオーソドックスなエレキギター。1曲目は快調に全員一丸となって飛ばしまくります。比較的静かな2曲目もフュージョン的な曲の流れ。8分の6拍子で豪快な3曲目、浮遊感のある曲調の4曲目、静かな対話が続く5曲目、鋭いフレーズの応酬がある13分台の6曲目、珍しく陽気な7曲目、ポップスを聴いているような感じの8曲目、抽象的なテーマがカッコ良い元気な9曲目、哀愁漂うメロディの10曲目。そしてリズミカルな11曲目で幕を閉じます。

1235

Winterreise/Hajo Weber(G)/Ulrich Ingenbold(G, Fl)(ECM 1235)(ストリーミング配信) - Recorded March 1982. - 1. Der Wundersame Weg 2. Karussell 3. Winterreise 4. Zweitel 5. Sommerregen 6. Drehung In Der Luft 7. Filmmusik 8. Son's Song

(19/11/10)Hajo Weber作が1、4、6-7曲目、Ulrich Ingenbold作が2-3、5、8曲目。アコースティック・ギター2台(あるいはフルート)の静謐な演奏。2人ともロックの経歴があるようだけど、ここではその形跡はあまりなく、いかにもECMらしいギター音楽が展開されています。1曲目からその叙情的なサウンドでせまってきます。1台のギターで同じフレーズが繰り返され、もう1台でその中を動き回るソロの2曲目、間のある美しいギターが印象的な哀愁満点のタイトル曲の3曲目、その後もしっとりとしたエコーのかかった叙情的な演奏が続きます。5曲目は淡々としつつなかなか泣かせます。どの曲がどういう演奏かを分かるより、アルバム単位で流れるように聴いていくのが心地よい聴き方か。あたりは柔らかいけど印象深い。

(’19年8月より順次配信)

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