ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

1320


Fragments/Paul Bley(P)(ECM 1320) - Recorded January 1986. John Surman(Ss, Bs, Bcl), Bill Frisell(G), Paul Motian(Ds) - 1. Memories 2. Monica Jane 3. Line Down 4. Seven 5. Closer 6. Once Around The Park 7. Hand Dance 8. For The Love Of Sarah 9. Nothing Ever Was, Anyway


透き通った空間表現と間の取り方で、今までの既成概念を打ち砕かれた作品。 全くのフリー・インプロヴィゼーションと思ったら、メンバーそれぞれの曲が6曲、カーラ・ブレイやアーネット・ピーコックの作品が計3曲。4人の参加は必然的で、 4ビートではない自然発生的な会話のよう。1曲目からおそろしくスペイシーで緊張感のともなう音の連なり。ギターが牧歌的でやや明るめな色調ですが内側を向いている2曲目、やや凶暴でアヴァンギャルド性を持っている3曲目、比較的少ない音数でカーラ・ブレイの世界を表現している4-5曲目、やや陰影のあるサウンドの6曲目、ピアノが中心で時々饒舌かなとも思える7曲目、まったりとメロディを奏でながらゆったり進んでいく8曲目、暗い曇り空のようなサウンドで控えめに奏でる9曲目。

1319


Bande A Part/Masqualero(ECM 1319)(輸入盤) - Recorded August and December 1985. Nils Petter Molvaer(Tp), Tore Brunborg(Ts, Ss), Jon Balke(P, Synth), Arild Andersen(B), Jon Christensen(Ds, Per) - 1. 3 For 5 2. Natt 3. Sort Of 4. Vanilje 5. Bali 6. Tutte 7. No Soap 8. Nyl


(03/07/13)全曲各メンバーのオリジナル。珍しくオーソドックスなクインテットの編成ですが、4ビートの曲はなく、やっぱりECMらしいサウンド。ゆったりとしたビートでメロディーが語りかけてくる1曲目から、温度感は低めです。ビート感がなくなり、より冷めたサウンドでゆっくりと流れていく2曲目、タムタムのビートをバックに浮遊感の漂う中を、フリーキーなホーンも交えてECMらしいジャズになる3曲目、エレキピアノなどをバックに、前半はベースでのメロディが中心となる4曲目、印象的なテーマと自由なピアノのソロなどで独自なジャズ度は高い5曲目、ドラマー作のビートが利いてそれにソロが絡んでいる6曲目、トランペットが淡々とメロディを吹くバラードの7曲目、アンサンブルがまとまっていてメロディが印象的な8曲目。

1318


Ocean/Stephan Micus(All Instruments)(ECM 1318)(輸入盤) - Recorded January 1986. - 1. Part 1 2. Part 2 3. Part 3 4. Part 4


(99/04/06)一人多重録音によるアルバムで、全曲オリジナル。日本的な分かりやすいメロディの曲もあり、親しみを感じます。こういうのは西洋では逆にエキゾチックなのかもしれませんが。不思議な落ち着くサウンド。1曲目は哀愁を感じるメロディのヴォイスにHammered Dulcimers、笛のNayを使用した不思議なワールドミュージックの世界を映し出しています。2曲目は尺八や笙という日本の楽器も使用していて、スペイシーな中に淡々と語りかけてきて、その後徐々に盛り上がる19分台の曲。3曲目はHammered Dulcimersを中心にやはり尺八が加わる茫漠たる風景が広がる15分台の曲。4曲目の笙のみのサウンドも意外にシンセサイザーの音楽みたいで面白いかも。ただし、ちょっと地味な雰囲気かも。

1317


Standards Live/Keith Jarrett(P)(ECM 1317) - Recorded July 2, 1985. Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Stella By Starlight 2. The Wrong Blues 3. Falling In Love With Love 4. Too Young To Go Steady 5. The Way You Look Tonight 6. The Old Country


邦題「星影のステラ」。スタンダーズはライヴです、という気もします。打ち合わせなしに、キース・ジャレットがピアノを弾きはじめ、それにリズム・セクションが絡んでいくというパターンが多い です。さすが強力なメンバー。1曲目のタイトル曲はピアノのソロではじまって、徐々に盛り上がっていく11分台の曲。自然発生的に紡ぎ出されるフレーズ。オーソドックスなのだけれども流れるように進んでいく2曲目、元気が良い感じで盛り上がっていき、ピアノのフレーズも流麗な3曲目、繊細なメロディが展開していく4曲目、ゴキゲンな曲をゴキゲンに3人で高みに登りつめていき、ドラムソロがとどめをさす感じの5曲目。そして涙を誘うようなテーマ、メロディの6曲目もまた良いです。 以後、ライヴのアルバムが増えていきます。(01年3月28日発売)

1316


Elegies/Kim Kashkashian(Viola)/Robert Levin(P)(ECM New Series 1316)(輸入盤) - Released 1986. - 1. Benjamin Britten: Lachrymae Op.48 2. Ralph Vaughan Williams: Romance 3. Elliott Carter: Elegy 4. Alexander Glasunow: Elegie Op.44 5. Franz Liszt: Romance Oubliee 6. Zoltan Kodaly: Adagio 7. Henri Vieuxtemps: Elegie Op.30


(03/10/11)19世紀から20世紀にかけての7人の作曲家による「Romance(叙情的な曲)」と「Elegy(哀歌)」に関する7曲を集めたアルバム。現代の作曲家にはいかにも現代音楽らしい難しい響き(1曲目)がありますが、やや軽めの叙情性を感じる事ができます。分かりやすいメロディの曲は2、4-7曲目。哀愁を誘います。中間的な雰囲気が3曲目。さまざまな曲調の曲があるため、通して聴くとBGMよりは向き合う雰囲気かも。

1314


EU/Werner Pirchner(Accordion, Voice)(ECM New Series 1314/15)(輸入盤) - Released 1986. Siggi Haider(Accordion), Flfi & Stella Pirchner(line Bells) - 1-4. Sonate Vom Rauren Leben, The Vienna Wind Soloists: Wolfgang Schulz(Fl), Gerhard Turetschek(Oboe), Peter Schmidl(Cl), Volker Altmann(Horn), Firtz Faltl(Bassoon) - 5. Streichquartett Fur Blaserquintett Ernst Kovacic(Vln) - Good News From The Ziller Valley Ensemble Kontrapunkte: Peter Keuschnig(Cond), Meinhart Niedermayr(Fl), Michael Turnovsky(English Horn), Eckehard Fintl(English Horn), hans Moser(Cl), Peter Spitzl(Bassoon), Erwin Sukar(Horn), Hans Gansch(Tp), Gerald Fromme(Per), Rainer Keuschnig(P), Nancy Wu(Vln), Herbert Zils(Vln), Peter Pecha(Viola), Leohnard Wallisch(Cello), Josef Pitzek(B) - 9-12. Kammer-Symphonie "Soiree Tyrolienne" Vienna Brass Quintet: Hans Gansch(Tp), Karl Steininger(Tp), Robert Lorenzi(Horn), Hansjorg Angerer(Horn), Horst Kubelbock(Btb), Nikolaus Schafferer(Tuba) - 13-17. Do You Know Emperor Joe Othmar Casta(Cond), Ina Haidinger(Soprano, Alto), Doris Linser(Alto, Soprano), Heinrich Wolf(Tenor), Siggi Haider(Tenor), Hermann Vogl(Bass), Wolfgang Praxmarer(Bass), Werner Pichner(Bass) - 18-19. Two War- & Peace-Choirs Kurt Neuhauser(Org) - 20. Kleine Messe Um "C" Fur Den Lieben Gott Werner Pirchner(Bass-vibes, Voice) - 21-24. Solo Sonata For Bass-Vibes


(04/04/03)Werner Pirchnerは20世紀オーストリア出身の楽器奏者で作曲家。曲によって、アコーディオン、ブラス、オーケストラ、コーラス、オルガン、そして彼自身のBass-vibesと、さまざまな形態での彼の曲の演奏。現代音楽(クラシック)的ともボーダーライン的とも言えます。オーソドックスもあればユーモラスも、エキゾチックな部分もあり。アコーディオンの曲は哀愁、ヴァイオリンの曲は素朴、ラストの彼のソロはややジャジーな雰囲気。

1312


Emergence/Miroslav Vitous(B)(ECM 1312) - Recorded September 1985. - 1. Epilogue 2. Transformation 3. Atlantis Suite -Emergence Of The Spirit -Matter And Spirit -The Choice -Destruction Into Energy 4. Wheel Of Fortune (When Face Gets Pale) 5. Regards To Gershwin's Honeyman 6. Alice In Wonderland 7. Morning Lake For Ever 8. Variations On Spanish Theme's


邦題「アランフェス協奏曲」。ミロスラフ・ヴィトウスのオーヴァーダビング無しのベース一本によるソロ・アルバム。 6曲目以外は彼の作品(8曲目はインスパイアされたヴァリエーション)。テクニシャンである事をまざまざと見せ付けてくれます。1曲目から哀愁と空間のベース・ソロ。ピチカートとアルコの絶妙なバランスを見せる2曲目、4つのパートのある組曲で多少変化に富んでいるものの、やはり淡々とした感じもする11分台の3曲目、やや陽性な感じもある指がよく動く4曲目、やっぱりメジャー調でアメリカの雰囲気も感じる5曲目、「不思議の国のアリス」をしっとりと優しく演奏している6曲目、時々速いパッセージを交えながらよく歌っている7曲目、アランフェス協奏曲の出だしのエッセンスを取り入れて雰囲気を出す8曲目。

1311


Current Events/John Abercrombie(G)(ECM 1311) - Recorded September 1985. Marc Johnson(B), Peter Erskine(Ds) - 1. Clint 2. Alice In Wonderland 3. Ralph's Piano Waltz 4. Lisa 5. Hippityville 6. Killing Time 7. Still


スゴいメンバー。1曲目がいきなり16ビート のギター・シンセサイザーも使った曲で 、少し懐かしいメロディ。この曲は3人でのフリー・インプロヴィゼーション。3-7曲目はジョン・アバークロンビーの作曲。ECMらしく静かな曲も多く、ジャズともフュージョンとも形容するのは難しい微妙な感じ。幻想的で夢見心地な、静かな映画音楽の2曲目、ピアノワルツと言いながら実際は美しい陰影のあるギターワルツになっている3曲目、アコースティック・ギターのソロでしっとりとしたバラードを聴かせる4曲目、独特なギターのアルペジオにのせて淡々とフレーズが多重録音で奏でられつつ盛り上がる5曲目、静寂から徐々にフリーのように過激な展開になっていく6曲目、ギター・シンセサイザーなどをバックに淡々とギターを演奏する7曲目。

1310


Trio Music, Live In Europe/Chick Corea(P)/Miroslav Vitous(B)/Roy Haynes(Ds)(ECM 1310) - Recorded September 1984. - 1. The Loop 2. I Hear A Rhapsody 4. Summer Night - Night And Day 5. Prelude No.2 - Mock Up 5. Transformations 6. Hittin' It 7. Mirovisions


強力ユニット第二弾(Stretch盤を入れると第三弾)で、ライヴ。チック・コリア作は2曲(1曲目、4曲目後半)。他にスタンダードもあったり、スクリャービン もあったりと多彩。1人1人のテクニックが スゴく自由度が高い。スタンダードのように非常にメロディアスな1曲目、メロディを重視しながら3人ともかなり自由な動きをする2曲目、スタンダードのメドレーでちょっとしっとりとした出だしからやや盛り上がったり静かになったりして進む3曲目、前半が唯一クラシックのソロ・ピアノで、ソロのまま後半の哀愁とスパニッシュ感覚あふれるオリジナルに進む4曲目、アルコの超人的なベースソロが展開する5曲目、ドラムスのソロをドラマチックに進行させる6曲目、ベースのアルコではじまり緊張感のあるトリオでの変幻自在な展開の7曲目。

1309


Once Upon A Time - Far Away In The South/Dino Saluzzi(Bandoneon)(ECM 1309)(輸入盤) - Recorded May 1985. Palle Mikkelborg(Tp, Flh), Charlie Haden(B), Pierre Favre(Per) - 1. Jose, Valeria And Matias 2. And The Father Said... 3. The Revelation 4. Silence 5. ...And He Loved His Brother, Till The End 6. Far Away In The South... 7. We Are The Children


(03/07/12)全7曲中ディノ・サルーシ作曲は5曲。メンバーの取り合わせか、淡い色彩の哀愁を感じます。その淡々とした切なさを味わえる12分台の1曲目は、バンドネオンの郷愁とホーンの語りかけ、ベースのとつとつとしたフレーズでドラマチックに進んでいきます。ベースが旋律を弾いているインタールード的な2曲目、どっしりとしたパーカッションの上をバンドネオンとトランペットが舞う3曲目、チャーリー・ヘイデン作の、沈み込んだような情感をたたえながら静かに流れる4曲目、中間色の色あいながらもゆったりと語り合っているような5曲目、自由でスペイシーに流れてほんの少しドラマを見せる、15分台のタイトル曲の6曲目。パレ・ミッケルボルグ作の7曲目はホンワカと包み込 むようなサウンドと、最後に子供たちの声。

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