ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2017年02月

1070


Arbour Zena/Keith Jarrett(P)(ECM 1070) - Recorded October 1975. Jan Garbarek(Ts. Ss), Charlie Haden(B), Mambers Of Radio Symphony Orchestra - 1. Runes 2. Solar March 3. Mirrors


邦題「ブルー・モーメント」。全曲キース・ジャレットのオリジナル。オーケストラとの共演ですが、1-2曲目参加のチャーリー・ヘイデンの粘り気のあるベースがジャズそのもので、面白い効果を出しています。1曲目は、かなりクラシックの味付けの、ゆったりした静かな曲調を持っている15分台の曲。中間部にはソロ・ピアノの部分もあって、後半部のサックスも含めて、しっとり感は高め。2曲目も前半はやや温かみはあるけれどもゆったりとした流れの曲で、ベースがメロディを奏でている雰囲気がありますが、後半盛り上がって哀愁度が増してきます。3曲目は27分台の曲で、クラシックを基調にピアノとサックスが絡んでくる曲調。緩やかではありますが、ドラマチックな展開をしていきます。溶けこむピアノと寄り添うサックス。

1069


Gnu High/Kenny Wheeler(Flh)/Keith Jarrett(P), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1069) - Recorded June 1975. - 1. Heyoke 2. Smatter 3. Gnu Suite


全曲ケニー・ホイーラーのオリジナルなので、彼のリーダー・アルバムと考えて良いと思いますが、ここでは、あまり自己のグループ以外共演しないキース・ジャレットがピアノで参加している点が興味をひきます。彼のピアノはアルバムを通してけっこう印象的。また、ホイーラーもエッジの効いた音やフレーズを出しています。1曲目は少々冷めた色調でスタートしますが、ホーン、ピアノ、ベースと、それぞれの楽器が、あるいはそのサウンドがドラマチックに表情を変えていく21分台の曲で、中間部にソロ・ピアノの部分もあります。2曲目は温度感はそのままに盛り上がります。3曲目もやはり曲調やリズムが緩急自在に変化していく12分台の曲。そのサウンドのドラマ性から、通して聴きたい統一感のあるアルバム。

1067


Odyssey/Terje Rypdal(G, Ss, etc.)(ECM 1067/68) - Recorded August 1975. Torbjorn Sunde(Tb), Brynjulf Blix(Prg), Sveinung Hovensjo(B), Svein Christiansen(Ds) - 1. Darkness Falls 2. Midnite 3. Adagio 4. Better Off Without You 5. Over Birkerot 6. Fare Well 7. Ballade


全曲テリエ・リピダルのオリジナル。当時のプログレッシヴ・ロックあるいはマイルス・バンド等の音を吸収しつつ、静かな場面では すでに彼独自の世界が出来あがっています。出だしからスペイシーにメロディとイメージが広がっていく1曲目、繰り返されるベースのフレーズを基に自由度の高いソロがドラマチックに展開する16分台の2曲目、オルガンをバックにゆったりと聴かせる13分台の3曲目、静かな中にギターのゆっくりとしたソロが浮かびあがる4曲目、ヘビーなロックノリで進んでいく5曲目、やはり浮遊感があり非常にゆったりとした曲調の、11分台の6曲目、この中では柔らかいメロディアスな曲調で締めくくる7曲目。 彼自身の個性はECMレーベルだからこそかも。LP時代からCDになって1曲カットされています。

(注)Odyssey In Studio & In Concert/Terje Rypdal(ECM 2136-38)の3枚組BOXとして、カットされた1曲(8. Rollong Stone)も加え、’12年に再発。

1066


Yellow Fields/Eberhard Weber(B)(ECM 1066)(輸入盤) - Recorded September 1975. Charlie Mariano(Ss, Shenai, Nagaswaram), Rainer Bruninghaus(Key), Jon Christensen(Ds) - 1. Touch 2. Sand-Glass 3. Yellow Fields 4. Left Lane


(02/07/14)全曲エバーハルド・ウェーバーの作曲で、長めの曲が多いです。全体のサウンドはまとまりが良い感じ。1曲目は流れるようなエキゾチックなメロディの曲で、不思議な浮遊感覚をもたらします。それをドラムスがあおりたてるような構図。2曲目はやはり淡々と流れて行くような15分台の曲で、キーボードのサウンドとチャーリー・マリアーノのホーンが印象的。中盤戦で徐々に盛り上がっていき、再び淡々とした風景に。タイトル曲の10分台の3曲目は、メロディアスなテーマやインプロヴィゼーションで、静かな部分とテンションの高い部分がドラマチックに構成されています。ややロック的か。13分台の4曲目は、テーマその他のホーンと、中間部のピアノ・ソロが美しく印象的ながら、やはり緩急自在でドラマチック。

(注)Colours/Ebarhard Weber(ECM 2133-35)の3枚組BOXとして’09年に再発。

1064


The Koln Concert/Keith Jarrett(P)(ECM 1064/65) - Recorded Jaunary 24, 1975. - 1. Koln, January 24, 1975 Part 1 2. Koln, January 24, 1975 Part 2a 3. Koln, January 24, 1975 Part 2b 4. Koln, January 24, 1975 2c


LP時代は2枚組だったのがCDでは1枚になっています。ソロピアノ作品としては言わば代表作になるかもしれません。当時このアルバムで女子大生までジャズファンを広げたとか、これはジャズではないとか、いろいろ話題になったアルバム。完全即興演奏とは思えない、きれいなメロディや美しいフレーズが随所にちりばめられ、それが自然発生的にあらわれては消えていきます。8ビートのフォーク調の場面もありますが、以前 のアルバムに比べて洗練されて聴きやすくなっている感じ。ほとんどトンガッた部分はなく、夢の中を漂っているような気分。とにかく感性に訴えかけてくる分かりやすいメロディの部分が多いです。キース・ジャレットのソロ・ピアノで1枚を、というと、多くの人が推薦するアルバム。(01年8月22日発売)

1063


The Pilgrim And The Stars/Enrico Rava(Tp)(ECM 1063)(輸入盤) - Recorded June 1975. John Abercrombie(G), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. The Pilgrim And The Stars 2. Parks 3. Bella 4. Pesce Naufrago 5. Surprise Hotel 6. By The Sea 7. Blancasnow


(02/05/22)全曲オリジナルか共作。やはり哀愁度は高いです。1曲目のタイトル曲はけっこう激しくジャズしたり、ドラマチックな進行ですが、その出だしとラストのなだらかな部分はやはり彼のトランペットという感じ。アコースティックギターとトランペットが華麗に舞い飛んでいる小品の2曲目、メロディアスなトランペットとオーソドックスな方向に向かうのを拒むかのような他のメンバーが一体になって盛り上がっていく3曲目、さりげなく出てくる音の連なりをもとにインプロヴィゼーションが繰り広げられる4曲目、ハイテンポでフリーのような音の塊が凝縮されている小品の5曲目、ビートもそこそこで、懐かしいメロディが心の中によみがえってくるような6曲目、前半フリー、後半カッチリした演奏の上を美しいメロディが漂う7曲目。

1062


Cloud Dance/Collin Walcott(Sitar, Tabla)(ECM 1062) - Recorded March 1975. John Abercrombie(G), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Margueritte 2. Prancing 3. Night Glider 4. Scimitar 5. Vadana 6. Eastern Song 7. Padma 8. Cloud Dance


ほとんどの曲がコリン・ウォルコットの曲または共作。シタールやタブラの奏者ですがアメリカ人なので、インド風味のややある西洋音楽的なサウンド。サイドにゲイトウェイのメンバーが参加しているところが興味深いところ。シタールでのソロから一転メロディアスなテーマやソロで聴かせる1曲目、リズミックなベースとタブラのデュオでの2曲目、シタールとギターでしっとりと聴かせるバラードの3曲目、ギターとのデュオでパワーのあるインプロヴィゼーションの4曲目、デイヴ・ホランド作の流れていくようなバラードの5曲目、シタールとベースで絡み合っていくような曲調の6曲目、シタールとギターの比較的静かなバラードの7曲目、シタールとギターの掛け合いで進んでいく、盛り上がるタイトル曲の8曲目。

1061


Gateway/John Abercrombie(G)(ECM 1061) - Recorded March 1975. Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Back-Woods Song 2. Waiting 3. May Dance 4. Unshielded Desire 5. Jamala 6. Sorcery 1


6曲中4曲がデイヴ・ホランドのオリジナル。オーソドックスな編成のギター・トリオで彼ら独自の世界が展開されていて、息のあったインタープレイを見せてくれます。ジャズ・ロック的な8ビートのアプローチで陽気にせまりつつもインプロヴィゼーションを垣間見せる1曲目、インタールード的でスペイシーな、ドラムスを従えたベースソロでの2分強の2曲目、スリルとパワーがあってけっこう自由度の高いインプロヴィゼーションが繰り広げられている3曲目、ドラムとギターのデュオで、かなりパワー系のフリー・インプロヴィゼーションの4曲目、 浮遊感を伴いながらもしっとり系のバラードでじっくり聴かせる5曲目、ジャック・ディジョネット作で、これまたギターが全開のエキゾチックかつドラマチックな10分台の6曲目。

1060


Solstice/Ralph Towner(G, P)(ECM 1060) - Recorded December 1974. Jan Garbarek(Ts, Ss, Fl), Eberhard Weber(B, Cello), Jon Christensen(Ds, Per) - 1. Oceanus 2. Visitation 3. Drifting Petals 4. Nimbus 5. Winter Solstice 6. Piscean Dance 7. Red And Black 8. Sand


(00/07/22)全8曲中7曲がラルフ・タウナーのオリジナル。なかなか興味深くて豪華なメンバーの組み合わせのアルバム。それぞれの個性が出ています。1曲目は10分台の大作で、暗い海の中を思わせるたゆたうサウンドの流れ。妖しげ(幻想的)な音がゆったりと展開する2曲目、幽玄な水墨画を見ているような3曲目、フルートのテーマが印象的で、前半でギターが蒼く深い味わいを醸し出し、その後盛り上がっていく4曲目、冬の情景を思わせるギターとソプラノ・サックスのデュオの5曲目、ビートが効いているギターとドラムスのデュオの6曲目、これまた空間的なギターとベースの小品の7曲目。エバーハルド・ウェーバー作のリズミカルでありながらこれまた幻想的な8曲目。 特異な時代を先取りしたサウンドかも。(01年7月25日発売)

1059

Clouds In My Head/Arild Andersen(B)(ECM 1059)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded February 1975. Jon Balke(P), Knut Riisnaes(Ts, Ss, Fl), Pal Thowsen(Ds) - 1. 305W18St 2. Last Song 3. Outhouse 4. Song For A Sad Day 5. Clouds In My Head 6. Cycles 7. Siv 8. The Sword Under His Wings

(19/09/23)全曲アリルド・アンデルセンの作曲。比較的初期のECMらしいジャズ。北欧らしいメロディと8ビートの組み合わせが興味深い1曲目、哀愁も漂うけどフリーっぽいゆったりした語り合いの2曲目、メカニカルな速いユニゾンのテーマの後に4ビート気味のアップテンポの応酬がなかなか面白い3曲目、ゆったりしたベース・ソロのからスローで哀しみのあるバラードを展開する4曲目、やはり朗々としたサックスが印象的なバラードのタイトル曲の5曲目、非4ビート系のドラムスが効いていて、ベースのフレーズのアクセントでピアノが思い切りメカニカルに奏でたり、個性的な6曲目、フルートがエキゾチックな表情でせまるバラードの7曲目、密度よりもユニゾンが濃く、後半アップテンポの4ビートでガンガン攻める8曲目。

(注)Green In Blue/Arild Andersen(B) Early Quartets(ECM 2143-45)の3枚組BOXとして’10年に再発。初CD化

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