ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2017年03月

1109


Emerald Tears/Dave Holland(B)(ECM1109)(輸入盤) - Recorded August 1977. - 1. Spheres 2. Emerald Tears 3. Combination 4. B-40/RS-4-W/M23-6K 5. Under Redwoods 6. Solar 7. Flurries 8. Hooveling


デイヴ・ホランドのベースによるソロ作品。全8曲中6曲が彼のオリジナル。多重録音なしのベース1本で勝負していて、彼の表現の多様さや素晴らしさを感じることができます。曲によって弾きまくるものもあれば、どちらかと言うと空間表現的なサウンドのものもあって、曲ごとにその色彩感や空気感が異なっています。3曲目はアルコ奏法を交えた曲で、クラシック/現代音楽のような響きも。4曲目はアンソニー・ブラクストン作の、図形入りの抽象的なタイトル曲で、なぜかこの曲の方がジャジーに感じます。そして6曲目にはおなじみマイルス・デイヴィス作の「ソーラー」があって、ちょっとホッとしましたが、アドリブ部分はオリジナルのような感じです。7曲目はけっこう実験的な雰囲気があります。

1108


Dance/Paul Motian(Ds, Per) Trio(ECM 1108)(輸入盤) - Recorded September 1977. David Izenson(B), Charles Brackeen(Ss, Ts) - 1. Waltz Song 2. Dance 3. Kalypso 4. Asia 5. Prelude 6. Lullaby


(99/02/04)全曲ポール・モチアンの作曲。静かな哀愁を帯びたサウンドが広がっています。やはりフリー・インプロヴィゼーション一歩手前のような演奏ばかりですが、けっこうサックスがメロディアスでいい感じです。例によって軽いドラムスが特徴。これぞ哀愁漂いまくりややフリー寄りというサックスでのメロディが印象的な1曲目、フリーに近い展開を示していて、メロディも複雑に舞い飛ぶタイトル曲の2曲目、彼らにしてはという条件付きながら軽快なカリプソ(?)の3曲目、牧歌的で明るいテーマを持っていながら色合いの異なるインプロヴィゼーションに入っていく4曲目、ビートの定まらない曲調ながらフリー哀愁路線を行く5曲目、淡々と語りかけ、サックスが安らぎと同時に緊張感をもたらしている6曲目。

(注)Paul Motian(Ds, Per)(ECM2260-65)で6枚組BOXとして、’13年に再発。

1107


Silent Feet/Eberhard Weber(B)(ECM1107)(輸入盤) - Recorded November 1977. Rainer Bruninghaus(P, Synth), Charlie Mariano(Ss, Fl), John Marshall(Ds) - 1. Seriously Deep 2. Silent Feet 3. Eyes That Can See In The Dark


全曲エバーハルト・ウェーバーのオリジナル。チャーリー・マリアーノの哀愁を帯びたフレーズを奏でるサックスやフルート、ECMにしては比較的メロディアスなわかりやすいサウンドで、一般向けかもしれません。プログレ風?な曲で勝負できる一枚。1曲目はサックスのテーマが哀愁路線で、17分台のドラマチックな展開を示す、よく考えて構築された曲。後半はかなり盛り上がります。独特のサウンドを持つベースも、ソロをとるというよりはメロディを奏でている雰囲気。2曲目のタイトル曲は静かな出だしだと思ったら中間部はテンポもノリも良く進んでいき、展開も飽きさせない12分台の曲。3曲目は叙情的だったり、メロディアスだったり、ジャジーなノリだったり、盛り上がったりと変幻自在な12分台の曲。

(注)Colours/Ebarhard Weber(ECM 2133-35)の3枚組BOXとして’09年に再発。

1105


Gateway2/John Abercrombie(G), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds、P)(ECM 1105) - Recorded July 1977. - 1. Opening 2. Reminiscence 3. Sing Song 4. Nexus 5. Blue


このメンバーでは2作目で、1曲目が3人の共作、他の曲はそれぞれのオリジナル。ギタートリオの空間の広がりと奥行きが楽しめます。1曲目は16分にも及ぶインプロヴィゼーション。静かなところからワンコードのまま、徐々に盛り上がっていき、その盛り上がり加減もなかなか絶妙かも。ラストはドラムソロをはさんで再び静かに。2曲目はデイヴ・ホランド作の静かでしっとりした、映画音楽のような曲。3曲目では、アバークロンビー作のギターがクローズアップされて浮遊感のあるフレーズが楽しめます。4曲目はデイヴ・ホランド作のロック調のマイナーなやはり浮遊感のあるギターが空間を切り裂き、漂う曲。5曲目はディジョネット作の、彼のピアノも聴ける叙情的な哀愁感のあるバラード になっています。

1104


Hubris/Richard Beirach(P)(ECM 1104) - Recorded June 1977. - 1. Sunday Song 2. Leaving 3. Koan 4. Osiris 5. Future Memory 6. Hubris 7. Rectilinear 8. The Pearl 9. Invisible Corridor/Sunday Song - Monday


彼のはじめてのピアノ・ソロ・アルバムで、全曲オリジナル。ジャズ・ピアニストのアルバムと言わなければ、分からないかもしれないと思いつつ。非常に洗練された鋭いメロディとただ者ではない和音で、ただ綺麗なだけではなく、ピアノの音世界の深遠を垣間見ることができます。例えば1、2曲目など、他のアルバムでも何度も聴けますが、やはりここでのヴァージョンも印象的。小品だけれど静かな緊張感があふれる3、7曲目、フリー・インプロヴィゼーションとクラシックの中間のような4曲目、牧歌的な印象もある変幻自在な5曲目、研ぎ澄まされたタイトル曲の6曲目、美しいメロディの8曲目。そして、フリー・インプロヴィゼーション的展開を見せテーマに戻る9曲目。なぜかガラスの城を連想 してしまいます。

1102


Deer Wan/Kenny Wheeler(Tp, Flh)(ECM 1102) - Recorded July 1977. Jan Garbarek(Ts, Ss), John Abercrombie(G), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) Ralph Towner(G) - 1. Peace For Five 2. 3/4 In The Afternoon 3. Sumother Song 4. Deer Wan


全曲ケニー・ホイーラーの作曲。今考えると、すごいメンバーでの録音です。演奏もかなりいい感じ。1曲目は出だしが3拍子でゆったりとメロディアスに入ってきて、ベースソロが入った後にアップテンポの、しかし少し冷めたジャズ的なサウンドが出てきます。ヤン・ガルバレクもジャズ的なバリバリのソロ。ドラマチックな展開でノリも良い16分台の大曲。2曲目のみにラルフ・タウナーも参加していて、叙情的で水彩画のような世界を演出するのに一役かっています。トランペットも良い感じです。3曲目はしっとりしたテーマを持ち、中間部とエンディングでアップテンポにもなる緩急自在の展開の11分台の曲。4曲目のタイトル曲はソロの入るパートによってサウンドの色彩感覚が変化していくような、10分台の曲。

1101


Tales Of Another/Gary Peacock(B)/Keith Jarrett(P)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1101) - Recorded February 1977. - 1. Vigette 2. Tone Field 3. Major Major 4. Trilogy 1 5. Trilogy 2 6. Trilogy 3


このメンバーの組み合わせは、その後、超がつくほど有名になります。ここでは全曲ゲイリー・ピーコックのオリジナル。ただし、モチーフは少しだけで自然発生的に育ったサウンドのような気がして、彼ら独特の絡み合いが心地良い。結果、いつものキース・ジャレット・トリオ。通して聴いて完成するドラマという感じです。静かにわきあがってきて、哀愁を感じながらも淡々と進んでいく1曲目、メロディが紡ぎ出されてきて、寄り添いながらそれぞれの会話が続いていくフリーっぽい2曲目、一定の色調の中を舞い飛んでいくピアノやベースといった感じの3曲目、ゆったりしたテーマと哀愁を伴った中間部が印象的な4曲目、意外にもテンポの良い4ビートも飛び出してくる5曲目、やはり急速調で突き進んでいく6曲目。

未CD化

1053 Venessa/Michael Naura(P)(’19年8月より順次配信)
toshiyaさんの「中年音楽狂日記:Toshiya's Music Bar」に掲載あり
kenさんの「Kanazawa Jazz days」に掲載あり(リンク切れ)
「Sketches Of Israel」に掲載あり

1074 Untitled/Jack DeJohnette’s Directions(Ds, Ts)(’19年8月より順次配信)
kenさんの「Kanazawa Jazz days」に掲載あり(リンク切れ)
toshiyaさんの「中年音楽狂日記:Toshiya's Music Bar」に掲載あり
「Sketches Of Israel」に掲載あり

1098 Polarization/Julian Priester(Tb String Ensemble) And Marine Intrusion(’19年7月より順次配信)
「Sketches Of Israel」に掲載あり

別番号でCD化

1059 Clouds In My Head/Arild Andersen(B)
1082 Shimri/Arild Andersen(B)
Green In Blue/Arild Andersen(B) Early Quartets(ECM 2143-45)の3枚組BOXとして’10年に再発。初CD化

1094 Motility/Steve Kuhn(P) And Ecstasy
Life's Backward Glances - Solo And Quartet/Steve Kuhn(ECM 2090-92)で再発 ’08年。初CD化

1099 Azimuth/John Taylor/Norma Winstone/Kenny Wheeler
CDではECM 1546-48で再発

1100


Sun Bear Concerts/Keith Jarrett(P)(ECM 1100) - Disc1 Kyoto November 5, 1976. 1. Part 1 2. Part 2 Disc2 Osaka November 8, 1976. 1. Part 1 2. Part 2 Disc3 Nagoya November 12, 1976. 1. Part 2 2. Part 2 Disc4 Tokyo November 14, 1976. 1. Part 1 2. Part 2 Disc5 Sapporo November 18, 1976. 1. Part 1 2. Part 2 Disc6 1. Encore From Sapporo 2. Encore From Tokyo 3. Encore From Nagoya


キース・ジャレットの日本公演でのライヴ。LP時代は10枚組、CDでも6枚組、しかもソロピアノによる完全即興演奏という前代未聞のアルバム。ここでは5会場での演奏が収録されていますが、好不調の波があるライヴという状況で、会場ごとに全然違う内容の演奏が残されていて、そのどれもが一定水準以上の素晴らしい演奏というのが驚きです。場面によって、静寂、優しさ、きらめき、哀しみ、情熱などが、次から次へと彼の手からメロディに変換されて紡ぎ出されていきます。それにしても表情が豊か。1-5枚目までは各会場での演奏で、それぞれ70分台の長尺もの。6枚目はアンコールをまとめたもので4-10分台の短めの曲。1枚だけ取り出して聴いても良いですが、1回は全部通して聴きたいアルバム。

1097


Water Colors/Pat Metheny(G)(ECM 1097) - Recorded February 1977. Lyle Mays(P), Eberhard Weber(B), Dan Gottlieb(Ds) - 1. Watercolors 2. Icefire 3. Oasis 4. Lakes 5. River Quay 6. Suite: 1 Florida Greeing Song 2 Legend Of The Fountain 7. Sea Song


全曲パット・メセニーのオリジナルで、様々なサウンドが混在するアルバム。1曲目はノリが良く、初期のパット・メセニー・グループのようなサウンドでせまってきます。サウンドの色彩も豊かで、まさに水彩画的。ギター1本(15弦ハープギター?)でその冷めた幻想的な世界を表現している2曲目、しっとりと視覚的にせまってきて不思議な静寂を示すサウンドの3曲目、リズミカルでテンポ良く陽気に聴かせてくれる4曲目、やはりメロディアスにポップな雰囲気が伝わってくる5曲目、ドラムスとのダイナミックかつ繊細なデュオを展開する6曲目のパート1、ソロギターで美しく表現している同パート2、静かで表情の豊かな海をサウンドで視覚的に表現している、叙情的で時間が過ぎ去っていくような10分台の7曲目。(02年9月19日発売)

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