ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2017年04月

1144


Descendre/Terje Rypdal(G, Key, Fl)(ECM 1144) - Recorded March 1979. Palle Mikkelborg(Tp, Flh, Key), Jon Christensen(Ds, Per) - 1. Avskjed 2. Circles 3. Descendre 4. Innseiling 5. Men Of Mystery 6. Speil


(00/09/10)全曲テリエ・リピダルのオリジナル。全体を通してキーボード(またはピアノ)がサウンドを支配しています。ギターは控え目ながらいつものリピダル節。1曲目は流れるキーボードをバックに、たゆたうトランペットとギター。往年のプログレッシヴロックのようなエッセンス。2曲目もキーボードがバックでドラムスとギターがインプロヴィゼーションを展開する11分台の大作。3曲目はピアノがバックで淡々と進むタイトル曲。途中の部分はビートが効いている4曲目、静かながらもややアグレッシヴな演奏が見られる5曲目。6曲目については泣きの入るギターを聴くことができ、やっぱりプログレッシヴロックのようなサウンドか。どの曲も似た印象かもしれませんが、これでこそECMのサウンドの流れかも。(01年7月25日発売)

1143


Divine Love/Leo Smith(Tp, Flh, Per, etc)(ECM 1143)(輸入盤) - Recorded September 1978. Dwight Andrews(Afl, Bcl, Ts, etc), Bobby Naughton(Vib, etc), Charlie Haden(B), Lester Bowie(Tp), Kenny Wheeler(Tp) - 1. Divine Love 2. Tastalun 3. Spirituals: The Language Of Love


(99/03/30)全曲レオ・スミスのオリジナル。21分台のタイトル曲の1曲目は基本メンバーの3人での演奏。けっこうスペイシーで牧歌的な感じです。インプロヴィゼーションというよりは、個々に気ままにサウンドを発しているという雰囲気でもあり、音やメロディの断片に聞こえる気もします。ただし、ECMらしさはあるかも。2曲目はケニー・ホイーラーとレスター・ボウイと3人でのトランペットのインプロヴィゼーション合戦といったところですが、やはりそれぞれが音を発している雰囲気。それにしてもスゴい顔合わせです。3曲目はチャーリー・ヘイデンが参加した15分台の曲。ややドラマチックながら、こちらも空間的なインプロヴィゼーションが淡々と続いていきます。 あっさり系なので、やや聴く人を選ぶかも。

1142


Elm/Richard Beirach(P)(ECM 1142) - Recorded May 1979. George Mraz(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Sea Priestess 2. Pendulum 3. Ki 4. Snow Leopard 5. Elm


全曲リッチー・バイラークのオリジナル。リズムがジョージ・ムラーツとジャック・ディジョネットになって、ややダイナミックになった感じはします。ただし、ピアノのエッジの効いた冷めた美しさは、当然ながら健在 で、やはりこのピアノでなければ、と思わせる部分はあります。 温度感もこのメンバーにしてはけっこう低め。1曲目は11分台の大曲ですが、美しい情景が流れるように現れては消えて行きます。2曲目は緊張感があってトリオとしてはジャズっぽいノリの仕上り。3曲目は耽美的で哀愁もそこはかとなく漂っています。3人がハードに応酬してドラマチックな4曲目は12分台の大作で、ピアノも強力でドラムには全然負けていません。これも彼の一面なのは確か。そして哀愁いっぱいのおなじみの5曲目で、幕を閉じます。

1141


Sound Suggestions/George Adams(Ts, Vo)(ECM 1141) - Recorded May 1979. Heinz Sauer(Ts), Kenny Wheeler(Tp, Flh), Richard Beirach(P), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Baba 2. Imani's Dance 3. Stay Informed 4. Got Somethin' Good For You 5. A Spire


ジョージ・アダムスがECMに1枚だけ作ったアルバム。 彼の曲が2曲(2、4曲目)、ケニー・ホイーラー作が2曲(1、5曲目)、ハインツ・ザウアー作が1曲(3曲目)。あのゴリゴリ・テナーは相変わらず熱いですが、他のメンバーのキャラクターでECMっぽく、さめた感じになってしまうのは不思議で す。アンバランスの妙。冷めた曲とテナーのアドリブとのコントラストが何となく気になる1曲目での演奏。珍しくストレートに4ビートジャズして盛り上がる部分もある10分台の2曲目、アグレッシヴなサックスを聴くことができ、ドラムスも強力にプッシュしている3曲目、豪快なアダムスのヴォーカルも聴くことができるブルース進行(これもECMでは珍しい)の4曲目、ホイーラーの冷たさが前面に出たやや静かなサウンドの5曲目。

1140


Duet/Gary Burton(Vib)/Chick Corea(P)(ECM 1140) - Recorded October 23-25, 1978. - 1. Duet Suite 2. Children's Song No. 15 3. Children's Song No. 2 4. Children's Song No. 5 5. Children's Song No. 6 6. Radio 7. Song To Gayle 8. Never 9. La Fiesta


6年ぶりのデュオ。チック・コリアの曲が7曲とスティーヴ・スワロウの曲が2曲。1曲目は15分台の組曲なのですが、かなり綿密に練られた密度の高いドラマチックな曲です。 部分的にジャズ、スペイン度の高い部分も見えてきますが、この2人ならではの硬質さがあって、しかもかなり盛り上がります。おなじみ「チルドレンズ・ソング」 (2-5曲目)があって、いずれも小品ですが、デュオでも雰囲気が出ています。 6曲目は、この2人にしてはかなりジャジーな展開。こういう展開があってもいいのでは。テーマのメロディがはっきりとしていて、速いアドリブながらやや哀愁を感じる7曲目、渋めなメロディが印象的でややジャジーな部分もある8曲目。そして9曲目は10分台の、おなじみ「ラ・フィエスタ」でゴキゲンな展開になります。

(注)Crystal Silence/The ECM Recordings 1972-79/Gary Burton(Vib)/Chick Corea(P)(ECM 2036-39)で4枚組BOXとして’09年に再発。

1139


In Pas(s)ing/Mick Goodrick(G)(ECM 1139) - Recorded November 1978. John Surman(Ss, Bs, Bcl), Eddie Gomez(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Feebles, Fables And Ferns 2. In The Tavern Of Ruin 3. Summer Band Camp 4. Pedalpusher 5. In Passing


5曲目のみが4人によるフリー・インプロヴィゼーションで、他の曲はミック・グッドリックのオリジナル。メンバーも強力です。ここでは比較的オーソドックスな、しかもやや叙情的な演奏が繰り広げられています。エレキギターの生音に近いトーンが印象的 。個々のアドリブは見せつけてくれる部分もあるのだけれど、全体的に淡々とした印象で進んでいく1曲目、タイトルどおり「廃墟の居酒屋(または宿屋)の中で」という雰囲気の静かなやり取りを聴くことができる11分台の2曲目、やや盛り上がりのある曲調ですがどことなく醒めた感じもある3曲目、出だしがバス・クラリネットでエキゾチックな感じながら、3拍子でのECM流のジャジーな4曲目、全員の即興にしてはメロディアスでまとまりがあり、盛り上がるタイトル曲の5曲目。

1138


Le Voyage/Paul Motian(Ds)(ECM 1138)(輸入盤) - Recorded March 1979. J.F. Jenny-Clerk(B), Charles Brackeen(Ts, Ss) - 1. Folk Song For Rosie 2. Abacus 3. Cabala/Drum Music 4. The Sunflower 5. Le Voyage


(99/01/14)全曲ポール・モチアンの作曲。哀愁を帯びたサウンドの比較的静かな対話、という感じ。フリー・インプロヴィゼーションに近い微妙なバランスの上に成り立っているサウンドを聴くことができます。1曲目は特に「フォークソング」とある通り、哀愁度はかなり高めで、途中やや熱を帯びつつも淡々と語り合います。テーマの後、前半サックスのソロのみ、中盤はベースソロで攻める2曲目、前後で浮遊感のある不安定なテーマがゆったりと奏でられていき、モチアンらしいスコンスコンいうドラムソロが入っている3曲目、ややフリーっぽい展開を示している彼らのペースの4曲目、やはり不安定なメロディによるテーマの、中間部はサックスが冷めた感じで盛り上がる、スペイシーな11分台のタイトル曲の5曲目。

(注)Paul Motian(Ds, Per)(ECM2260-65)で6枚組BOXとして、’13年に再発。

1137


Fluid Rustle/Ebarhard Weber(B, Tarang)(ECM 1137)(輸入盤) - Recorded January 1979. Bonnie Herman(Voice), Norma Winstone(Voice), Gary Burton(Vib, Marimba), Bill Frisell(G, Balalaika) - 1. Quiet Departures 2. Fluid Rustle 3. A Pale Smile 4. Visible Thoughts


全曲エバーハルド・ウェーバーの作曲。ボニー・ハーマンとノーマ・ウインストン(!)のハーモニーが、楽器的ですが非常に美しい作品。ビル・フリゼール やゲイリー・バートンの参加で、サウンド全体が彼らの色に近づくも、ベースも個性的な音色を聴かせてくれます。1曲目はゆったりとそれぞれの楽器が寄り添いながら、途中幻想的な間をはさんで、比較的淡々とドラマチックに進んでいきますが、何と17分の長さにわたる曲。神秘的なハーモニーと親しみやすい簡単なテーマが印象的な、アドリブ部分は軽く流れていく感じのタイトル曲の2曲目、静けさの中から徐々に浮かび上がってくるスペイシーなサウンドの3曲目、ちょっと重々しいベースのフレーズで不安をあおりながらも、しっとりとした場面もある4曲目。

1136


Solo/Egberto Gismonti(G, P, Voice)(ECM 1136) - Recorded November 1978. - 1. Selva Amazonica/Pau Rolou 2. Ano Zero 3. Frevo 4. Salvador 5. Ciranda Nordestina


ソロ・アルバムですが、ECMの中の同種のアルバムでもちょっと変わった感じ。前面に出てくるのは、リズムや音の流れであり、メロディーが奥に引っ込んでしまっている印象。でも、その流れが美しいと思います。 ブラジルそのものではないけれど、香りがします。1曲目はフォークロアを題材にアレンジをした曲で、邦題も「アマゾンの密林/パウ・ロロウ」となっている、ギターと一部ヴォイスで表現している壮大な20分台の曲。他はエグベルト・ジスモンチの作曲ないしは他の人との共作。ピアノで優しく奏でられていく2曲目、出だしに勢いもあってその後ドラマチックに展開するピアノでの3曲目、ギターでエキゾチックな民族性がほのかに垣間見える4曲目、ピアノの明るい光と憂いがドラマチックに表情を変える5曲目。

1135


Photo With.../Jan Garbarek(Ts, Ss) Group(ECM 1135) - Recorded December 1978. Bill Connors(G), John Taylor(P), Eberhard Weber(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Blue Sky 2. White Cloud 3. Windows 4. Red Roof 5. Wires 6. The Picture


全曲ヤン・ガルバレクのオリジナル。個性的なメンバー が集まっています。特にエバーハルト・ウエーバーのエフェクトのかかったベース音がサウンドを決定づけています。1曲目はヨーロッパの香りがしながらも、タイトルどおりくカラッとしたサウンドで、ビートからもフュージョンタッチのようなサウンド。一転して、出だしでピアノをバックにサックスが叙情的にはじまり、徐々に皆が寄り添って美しいメロディをゆったりと奏でていく2曲目、キメが多く浮遊感を伴うテーマで、ややエキゾチックさを伴いながら進んでいく3曲目、そのエキゾチックさがかなり前面に出てきて自由に盛り上がっていく4曲目、自由なテンポの上を各自のソロがドラマチックに展開していく5曲目、叙情的なしっとり系、しかも寒色系でサウンドを表現する6曲目。

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