ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2017年05月

1162


Contrasts/Sam Rivers(Ss, Ts, Fl)(ECM 1162)(輸入盤) - Recorded December 1979. George Lewis(Tb), Dave Holland(B), Thurman Barker(Ds, Marimba) - 1. Circles 2. Zip 3. Solace 4. Verve 5. Dazzle 6. Images 7. Lines


(14/01/28)全曲サム・リヴァースの作曲。抑制もある程度効いていますが、少しハードなフリーに近いような演奏もあります。ECMとしては、前期に多いタイプのサウンドか。丁々発止のやりとりで、構築された部分もあるにしろ、極めて自由に進んでいく1曲目、テーマはバップ的にも聴こえるけと、自由度の方がそれを上回る感じもして、アドリブ部分はアップテンポで突き進む2曲目、温度感が低く、空間的で抑制的な語り合いながら徐々に盛り上がる3曲目、ちょっと跳ねる8ビート的なベースの上を管楽器が飛翔しているところからドラマチックに展開する4曲目、静かな出だしからアップテンポの4ビートで突っ走る5曲目、当時の空間的なフリーの感触を色濃く残す6曲目、やはりアップテンポでホーンが流れるように進んでいく7曲目。

1161


Journal October/David Daring(Cello, Voice, Per)(ECM 1161)(輸入盤) - Recorded October 1979. - 1. Slow Return 2. Bells And Gongs 3. Far Away Lights 4. Solo Cello 5. Minor Blue 6. Clouds 7. Solo Cello 8. Solo Cello And Voice 9. Journal October, Stuttgart


(99/07/10)多重録音も駆使したソロのアルバム。ジャズというよりはクラシックの曲を聴いているような荘厳な曲もありますが、曲によってイメージが違うので、後の彼のアルバムのようにもう少し統一性が欲しい気も。それでもヨーロッパの暗い森の中を連想させるサウンドはあるようです。全体的にジャズ度は希薄。確かにテクニック的には素晴らしいものがあるのですが。1曲目は12分の大作で、多重録音で表現。2曲目はその名の通りベルとゴングが鳴った非常に短い曲。4、7曲目はなるほど、チェロのソロの曲。5曲目は哀愁漂うメロディが印象的。曲名通りのイメージの6曲目、空間の中を漂っていくようなタイトル曲の9曲目。深い音場空間に身をまかせる、という聴き方が正しいのかも しれません。

1160


Home/Steve Swallow(B)(ECM 1160) - Recorded September 1979. Sheila Jordan(Voice), Steve Kuhn(P), David Liebman(Sax), Lyle Mays(Synth), Bob Moses(Ds) - 1. Some Echoes 2. "She Was Young" 3. "Nowhere One..." 4. Colors 5. Home 6. In The Fall 7. "You Did't Think..." 8. Ice Cream 9. Echo 10. Midnight


ジャズと、ロバート・クリーリーの詩のコラボレーション。 曲はスティーヴ・スワロウ作。それぞれの曲に短い詩がついていて、シーラ・ジョーダンが歌っています。映画音楽のようなしっとりした曲にサックスがけっこう自由に絡んでいる1曲目、ジャジーなワルツで美しいピアノを聴ける2曲目、やはりしっとりした曲でほんのりとジャズ色がうれしい3曲目、テンポの良い曲にサックスが暴れまわって、ピアノがややアウトしている4曲目、スローなジャズで雰囲気の出ているタイトル曲の5曲目、浮遊感のあるバックにはっきりとしたサックスが響き渡る6曲目、スローでジャジーな曲調がうれしい7曲目、出だしでベースのソロが前面に出ていてノリの良い8曲目、軽いラテン調でせまる9曲目、ピアノがささやきかけてくる10曲目。

1159

Playground/Steve Kuhn(P)/Sheila Jordan(Voice) Band(ECM 1159)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded July 1979. Harvie Swartz(B), Bob Moses(Ds) - 1. Tomorrow's Son 2. Gentle Thoughts 3. Poem For No. 15   4. The Zoo 5. Deep Tango 6. Life's Backward Glance

(19/10/20)全曲スティーヴ・キューンの作曲。シーラ・ジョーダンのヴォイスが興味深いところ。普通のジャズ・ヴォーカルの曲のようにメロディアスで美しい、それでいてヨーロッパ的な雰囲気を漂わせている、耽美的なピアノがいいバラードの1曲目、不思議でメカニカルなピアノではじまり、そこから厳かな雰囲気と思ったら、少しして4ビートの効いた雰囲気での盛り上がりもある2曲目、出だしは速いパッセージのベースを背景にヴォーカルが絡んでいく、半分テンポが自由になってからあと中盤でガンガン盛り上がる3曲目、キラキラとしたピアノと力強さが同居していて印象的な4曲目、10分台のタイトル通りタンゴで進んでいく、どこか新しい感じもある5曲目、しっとりとしたソロ・ピアノではじまり、ヴォーカルがじわっとくる6曲目。

(Life's Backward Glances - Solo And Quartet/Steve Kuhn(ECM 2090-92)で再発 ’08年)初CD化

1158


Swimming With A Hole In My Body/Bill Connors(G)(ECM 1158) - Recorded August, 1979. - 1. Feet First 2. Wade 3. Sing And Swim 4. Frog Stroke 5. Surrender To The Water 6. Survive 7. With String Attached 8. Breath


邦題「水と感傷」。ビル・コナーズのソロアルバム。ジャケットのような深い緑色をあらわすかのようなギター・サウンドです。比較的静かな中をきっちりとメロディアスに演奏していく、ジャズとクラシックの中間にあるような1曲目。中間色の水彩画のような淡い味わいを持つ2曲目、内省的ではあるけれどもきれいなメロディやアルペジオの3曲目、彼ならではの演奏の中にもユーモラスな面を感じる4曲目、ギターのみの演奏ながら重厚かつドラマチックに感じる10分台の5曲目、やや緊張感を伴いながらサッと2分ほどで終わってしまう6曲目、淡々としながらも哀愁を漂わせている7曲目。ギターの伴奏を背景にせまりくる短調のギターのメロディは、やはりジャケットのイメージに近いかなと思う8曲目。(01年6月21日発売)

1157


Jack DeJohnette(Ds, P) New Directions In Europe(ECM 1157) - Recorded June 9, 1979. John Abercrombie(G), Lester Bowie(Tp), Eddie Gomez(B) - 1. Salsa For Eddie G. 2. Where Or Wayne 3. Bayou Fever 4. Multo Spiliagio


スイスでのライヴ録音。以前出た「ニュー・ダイレクションズ」と2曲 (2-3曲目)重なっています。4曲目が4人のフリー・インプロヴィゼーションの他は、全てジャック・ディジョネットの作曲。出だしで長いドラム・ソロがあって、その後に印象的なテーマ(5拍子?)、ラテンタッチのアドリブ部分と続き、哀愁を感じつつノリの良い8分の7拍子の16分台の1曲目。哀愁のあるテーマで、ロックビート的な部分、静かな部分を経て、メンバーがソロをとりながらラストでまとまる12分台の2曲目、厳かな長めのピアノではじまり、やはり切なげなメロディが展開していき、時々盛り上がりながらマイナーのまま淡々と進んでいく18分台の3曲目、かなりスピーディーなインプロヴィゼーションがスリリングに展開していく4曲目。

1156


Around 6/Kenny Wheeler(Tp, Flh)(ECM 1156)(輸入盤) - Recorded August 1979. Evan Parker(Ss, Ts), Eje Thelin(Tb), Tom Van Der Geld(Vib), J.F. Jenny-Clark(B), Edward Vesala(Ds) - 1. Mai We Go Round 2. Solo One 3. May Ride 4. Follow Down 5. Riverrun 6. Lost Woltz


(99/03/12)全曲ケニー・ホイーラーの作曲。3管セクステットなのですが、通常の3管ハーモニーより、もっと透明で冷めた世界がそこに広がります。アンサンブルとしてきれいな部分も。やや憂いを帯びた表情での透明感のあるホイーラーのソロと、フリーなサックスのソロが展開されていく10分台の1曲目、ホイーラーのソロのみによる研ぎ澄まされたメロディの2曲目、8分の6拍子のシンプルな曲でやや浮遊感を伴いながら各ソロパートがメロディを展開していく3曲目、緊張感のある妖しげなハーモニーのテーマの後に、中間部でフリーに突入する11分台の4曲目、テーマはゆったり、寒色系の展開ながらECM流の自由なジャズをしている5曲目、哀愁を感じる3管のテーマのある3拍子系の6曲目。

1155


American Garage/Pat Metheny(G) Group(ECM 1155) - Recorded June 1979. Lyle Mays(P), Mark Egan(B), Dan Gottlieb(Ds) - 1. (Cross The) Heartland 2. Airstream 3. The Search 4. American Garage 5. The Epic


全曲パット・メセニーとライル・メイズの合作。比較的初期の大らかな明るいパット・メセニー・グループを聴くのにはいいかも。しっかり彼ら流のフュージョングループしています。1曲目は全体的に明るいノリが良く、爽やかで印象的ですが、中間部のベースのソロも味わいがあります。広がりのあるテーマを持っていてアメリカの大地や空を感じることができるような2曲目、やはり彼らのグループらしいメロディがつまっていて、繊細なライルのピアノも美しい3曲目、ロックのテイストもあふれていて、ビートの効いたノリの良さで勝負しているタイトル曲の4曲目、サウンドの変化していく具合が何ともカッコ良くて、ある時はシャープ、ある時はソフトな印象のある12分台の5曲目。ECMのレーベルカラーとは異なる感触。(02年9月19日発売)

1154


Old And New Dreams/Don Cherry(Tp, P)/Dewey Redman(Ts, Musette)/Charlie Haden(B)/Ed Blackwell(Ds)(ECM 1154) - Recorded August 1979. - 1. Lonely Woman 2. Togo 3. Guinea 4. Open Or Close 5. Orbit Of La-Ba 6. Song For The Whales


オーネット・コールマン・グループ出身の4人による演奏なので、スゴい顔ぶれ。オーネットの曲が2曲と、メンバーが1曲ずつ提供しています。オーネット系ではありますが、ECMの中では久しぶりにジャズらしいジャズに出会った気が 。1曲目がいきなり12分台の「ロンリー・ウーマン」で、モーダルで暗いグループの雰囲気が出ています。キーワードはチャーリー・ヘイデンのもったりしたベースか。ガーナのトラディショナルが元ネタの、哀愁のテーマとアフリカンなドラミングが印象的な2曲目、素朴なホーンのフレーズが心にしみる3曲目、オーネット色満載の、アップテンポでの4ビートの4曲目、ミュゼット(楽器)がエキゾチックな響きをもたらす5曲目、ベースその他の楽器で鯨の鳴き声を模しているメッセージ色の強い6曲目。

1153


Old Friends, New Friends/Ralph Towner(G, P, French Horn)(ECM 1153)(輸入盤) - Recorded July 1979. Kenny Wheeler(Tp, Flh), Eddie Gomez(B), Michael DiPasqua(Ds, Per), David Darling(Cello) - 1. New Moon 2. Yesterday And Long Ago 3. Celeste 4. Special Delivery 5. Kupala 6. Beneath An Evening Sky


全曲ラルフ・タウナーのオリジナル。チェロとトランペットと、ナイロン弦(あるいは12弦)のアコースティック・ギターが響く、ちょっと変わったアンサンプル。ゆったりと流れるような演奏が多く何とも心地よい感じです。 薄暮のミステリアスさを残しつつたゆたうように進んでいく、トランペットが鋭くて哀愁も漂う1曲目、メロディとギターのアルペジオが綾織のように絡みながら複雑な色合いをなす2曲目、ピアノの響きやトランペットのメロディが美しいバラードの3曲目、やや急速調なフレーズの部分もあって、ラテン的な哀愁を感じるちょっと賑やかな4曲目、エキゾチックさを残しつつ、妖しげな光を放つ浮遊感のあるサウンドの5曲目、映画音楽のような荘厳な出だしを持ち、しっとりとギターが奏でていく6曲目。

このページのトップヘ