ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2017年06月

1205


Playing/Old And New Dreams(ECM 1205)(輸入盤) - Recorded June 1980. Don Cherry(Tp, P), Dewey Redman(Ts, Musette), Charlie Haden(B), Ed Blackwell(Ds) - 1. Happy House 2. Mopti 3. New Dream 4. Rushour 5. Broken Shadows 6. Playing


(02/09/29)ライヴ録音で、このメンバーではECM2作目。オーネット・コールマンの曲が3曲(1、3、5曲目)とメンバーのオリジナルによる構成。雰囲気も新しめのオーネット・アコースティック・バンドという感じ。アップテンポで元気やノリが良いながらも、自由度が高い演奏が繰り広げられる11分台の1曲目、アフリカの大地を思わせるような原初的なメロディやリズムと、今風のドラムソロとの対比が面白いドン・チェリー作の2曲目、オーネットの曲らしくジャズの範囲での飛翔が感じられる3曲目、スピーディーでこれまた飛び跳ねているデューイ・レッドマン作の4曲目、渋さとアバウトさ、民族的要素が同居しているような5曲目、ベースソロではじまり中間部にもソロがある、緩急自在なチャーリー・ヘイデン作のタイトル曲の6曲目。

1203


Sanfona/Egberto Gismonti(G, P, Vo) & Academia De Dancas(ECM 1203/04)(輸入盤) - Recorded November 1980 and April 1981. Mauro Senise(Ss, As, Fl), Zeca Assumpcao(B), Nene(Ds, Per) -Egberto Gismonti & Academia De Cancas - 1. Maracatu 2. 10 Anos 3. Frevo 4. Loro 5. a) Em Familia b) Sanfona c) Danca Dos Pes d) Eterna Solo - 1. De Repente 2. Vale De Eco 3. Cavaquinho 4. 12 De Fevereiro 5. Carta De Amor


(02/11/15)全曲エグベルト・ジスモンチのオリジナル。別々の2枚のアルバムを合わせた雰囲気の2枚組。1枚目がグループによる演奏ですが、やはり彼の曲は彼の曲、という印象。淡い色調のサウンドで、ラテン色を感じる場面も。曲の展開は観念的な部分やフリーの部分も一部にありますが、時にサックスやフルートのメロディが印象に残ります。5曲目は21分にも及ぶ彼ならではのドラマチックな組曲構成で、彼の原初的な表現に近い部分かも。2枚目はソロによる演奏です。ここではギターの演奏が中心。多重録音の曲もありますが、個性的なアルペジオの織り成す色彩の世界にひたるようなサウンド。特に16分台の1曲目は、曲の進行とともにその表情を変えていきます。2曲目はインディアンオルガンでの演奏。

1201


Invocations, The Moth And The Flame/Keith Jarrett(P, Org, Ss)(ECM 1201/02) - Disc1 Recorded October 1980. 1. First(Solo Voice) 2. Second (Mirages, Realities) 3. Third(Power, Resolve) 4. Fourth(Shock, Scatter), 5. Fifth(Recognition) 6. Sixth(Celebration) 7. Seventh(Solo Voice) Disc2 Recorded November 1979. 1. Part 1 2. Part 2 3. Part 3 4. Part 4 5. Part 5


邦題「インヴォケイションズ~蛾と炎」。「インヴォケイションズ」の方は、サックスとパイプオルガンを使用。 最初の1曲目と最後の7曲目では、サックスのよくのびる音でゆったりとメロディが漂っていきます。2曲目から6曲目はパイプオルガンの曲(曲によってサックスも多重録音しています)ですけれども、いわゆる持続音で攻めるというよりはメロディやサウンドがダイナミックに変化していく感じで、曲ごとに色合いが異なる感じ。「蛾と炎」の方は ピアノの演奏で、39分台の一連の作品。サウンド的なイメージとして、まず炎があって、蛾が自由に飛び回っていた後に、炎に近づいてやがて焼かれてしまう?様子が見えるような表現です。 2曲目の穏やかで牧歌的な場面や、3曲目の明るく8ビート的に進む場面も印象的。

1200


Eventyr/Jan Garbarek(Ts, Ss, Fl)(ECM 1200)(輸入盤) - Recorded December 1980. John Abercrombie(G), Nana Vasconcelos(Talking Ds, Per, Voice, etc.) - 1. Soria Maria 2. Lillekort 3. Eventyr 4. Weaving A Garland 5. Once Upon A Time 6. The Companion 7. Snipp, Snapp, Snute 8. East Of The Sun And West Of The Moon


面白い編成で、しかも トラディショナルの4曲目以外は、フリー・インプロヴィゼーション(?)。全体的にエスニックというか、比較的静かな無国籍的なサウンドが多いですが、これはヤン・ガルバレクとナナ・ヴァスコンセロスの指向性だと思います。夕闇の中をゆったりと漂っているような哀愁のある11分台の1曲目、牧歌的な中を印象的なメジャーのリフが断片的にあらわれてくる2曲目、前半サックスが朗々と唄い、後半幽玄なフルートの、タイトル曲の3曲目、やんわりと浮かび上がるようなメロディの4曲目、ちょっと暗めで緊張感がある5曲目、ギターが不参加の6-7曲目は、2人の国籍の特徴がよく出ている6曲目、素朴な雰囲気で語りかけてくる7曲目。妖しげな音たちが浮かんでは消えていく、スペイシーな8曲目。

1199


Stella Malu/Katrina Krimsky(P), Trevoe Watts(Ss, As)(ECM 1199)(輸入盤) - Recorded March 1981. - 1. Mial 2. Stella Malu 3. Duogeny 4. Rhythm Circle 5. Cyrstal Morning 6. Song For Hans 7. Moonbeams 8. Villa In Brazil


(02/06/07)全曲演奏者のオリジナル、と言うよりはインプロヴィゼーションか。静かできれいなイメージの曲が多いです。キラキラと高音部を多用したピアノの音に寄りそうように歌っているサックスの1曲目、ソロ・ピアノでしっとりとメロディアスに綴っていくタイトル曲の2曲目、ゆったりと郷愁を誘うようにメロディを綴って展開していく11分台の3曲目、エコーが効いたサックスのみで不思議な効果をもたらす4曲目、聴いていて、なるほど「クリスタル・モーニング」だと思うような曲調の5曲目、哀愁のある世界が広がるソロ・ピアノでの6曲目、インプロヴィゼーション的展開を示す静かでスペイシーな7曲目。どことなく素朴な雰囲気を漂わせつつノリの比較的良い8曲目はフェードアウトで余韻を残しつつ、遠ざかります。

1198


Dawn Dance/Steve Eliovson(G)(ECM 1198) - Recorded January 1981. Collin Walcott(Per) - 1. Venice 2. Earth End 3. Awakening 4. Song For The masters 5. Wanderer 6. Dawn Dance 7. Slow Jazz 8. Africa 9. Memories 10. Eternity


コリン・ウォルコットとのデュオ。曲によってはそれぞれのソロ。そこはかとない哀愁やエキゾチックさ、深さを感じさせるアコースティック・ギター。ハーモニーが個性的。ドラマチックなメロディが印象的にせまってくる1曲目、スペイシーでハーモニーのセンスが良い2曲目、ウォルコットのインタールード的な3曲目を経て、ギターのアルペジオの進行が美しい4曲目、2人のインプロヴィゼーションにしては進行がきれいな5曲目、哀愁系ではじまってだんだん目の前が開けてきて再び最初に戻る、タイトル曲の6曲目、スロージャズと言うよりはきれいなバラードの7曲目、これまた青く広がるアフリカの空を連想させる8曲目、美しいメロディの小品の9曲目。そして静かな2人のインプロヴィゼーションで幕を閉じます。(01年6月21日発売)

1197


Dolmen Music/Meredith Monk(Voice, P)(ECM (New Series) 1197)(輸入盤) - Recorded March 1980 and January 1981. Collin Walcott(Per, Vln), Steve Lockwood(P), Andrea Goodman(Voice), Monica Solem(Voice), Julius Eastman(Voice, Per), Robert Een(Voice, Cello), Paul Langland(Voice) - 1. Gothem Lullaby 2. Travelling 3. The Tale 4. Biography 5. Dolmen Music a) Overture And Men's Conclave b) Wa-Ohs c) Rain d) Pine Tree Lullaby e) Calls f) Conclusion


(02/09/09)全曲メレディス・モンクの作曲。クラシックや現代音楽のジャンルのヴォーカル曲というより、鋭い張りのある声のパフォーマンスという気がします。一度聴いたら忘れられない声。5曲目のタイトル曲は23分に及ぶ組曲で、6人のヴォイスによる演奏が聴けますが、合唱というよりヴォイスの重なり合いがミステリアスかつエキゾチックで、沈んだ感じのサウンド。そして、ヴォイスがメイン。 コリン・ウォルコットの参加が目を引きます。

1196


Cellorganics/Thomas DemengaCello)/Heinz Reber(Pipe Org)(ECM (New Series) 1196)(輸入盤) - Recorded October 1980. - 1. Cellorganics #1 2. Cellorganics #2 3. Cellorganics #3 4. Cellorganics #4


(02/09/09)ハインツ・レーバーとトーマス・デメンガの作曲。チェロとパイプオルガンという組合わせで、曲のタイトルや2人での作曲というところから、クラシック版フリー・インプロヴィゼーションを想像してしまいますが、ゆったりと進んでいきながらも、もっとカッチリしていてドラマチックな雰囲気。メロディが印象的な部分も。全体的に荘厳で、大きい音でせまってくるところもあり、メロディやサウンドの色彩感は寒色系ながら豊かです。

1195


Who's To Know/Shankar(Vln, Tamboura)(ECM 1195)(輸入盤) - Recorded November 1980. Umayalpuram K. Sivaraman(Mridangam), Zakir Hussain(Tabla), V. Lakshminarayana (Cond) - 1. Ragam-Tanam-Pallavi (Raga-Hamavathi) 2. Ananda Nadamadum Tillai Sankara (Ragam-Savithri Tala-Adi)


シャンカールによる作曲。サブタイトルは「インディアン・クラシカル・ミュージック」。ただし、シャンカールはダブルネックのエレクトリック・ヴァイオリンを使用しているので、古典音楽そのままではないと思いますが。音階や曲のタイトル、他の参加メンバーをみると、ほぼインド古典音楽とみて良いのでは。それぞれ22分を超える長い曲が2曲。出だしはヴァイオリンを中心に、インド的な穏やかなドラマを垣間見せてくれます。徐々にタブラが加わったりしてリズムがつき、インドのノリをけっこう体に感じることができます。だんだん盛り上がってきて、全員かなりのテクニック。2曲目も静かなヴァイオリンの場面からはじまりますが、また違った雰囲気。リズムが入ってきますが、このリズム(特に後半)もなかなかスゴい。

1194

First Avenue(ECM 1194)(ストリーミング配信) - Recorded November 1980. Denney Goodhew(As, Fl, Bcl), Eric Jensen(Cello), James Knapp(Tp, Flh, Waterphone) - 1. Band One 2. Band Two 3. Band Three 4. Band Four 5. Band Five 6. Band Six 7. Band Seven 8. Band Eight

(19/10/27)全曲3人のフリー・インプロヴィゼーション。打楽器系のないフリー。エコーが少し深めにかかっていて、それを活かすような持続音が多い部分と、割と過激な速いパッセージの部分、その組み合わせになっている部分とがあります。実験的ではあるけれども、環境音楽的な音響効果、あるいはクラシックや現代音楽的な要素を持ったフリーと言えなくもありません。曲名も1から8まであるけれど、便宜上分けてみた、という感じなのでは。ただそれぞれの曲に特徴があり、なかなか興味深いです。いわゆるジャズでのフリーとは違っていて、ジャズにカテゴライズするのはどうかな、という気もします。その音の変化に身をまかせるのも、比較的心地良い感じではあります。こういう音源もあるのがECM。聴く人を選ぶかも。

(’19年8月より順次配信)

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