ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2017年07月

1266


Continuum/Rainer Brununghaus(P, Synth)(ECM 1266)(輸入盤) - Recorded September 1983. Markus Stockhausen(Tp, Flh), Fredy Studer(Ds) - 1. Strahlenspur 2. Stille 3. Continuum 4. Raga Rag 5. Schattenfrei 6. Innerfern


(03/05/29)全曲Rainer Brununghausのオリジナル。ベースなしの変則トリオですが、このメンバーには合っている感じ。トランペットで印象的なメロディが変拍子で繰り返される、ちょっと爽やかな感じの1曲目、映画音楽のようにしっとり系で、ピアノとシンセサイザーではじまってホーンが加わり、情感をたたえながらゆったりと進んでいく10分台の2曲目、流麗ではやいフレーズが続き、それでいてどこか醒めているような3者のプレイを聴く事ができるタイトル曲の3曲目、ゆったりとはじまって、スピーディーでシンフォニックなテーマを含んで盛り上がっていくドラマチックな10分台の4曲目、きれいでドライなテーマを持つ、繊細なピアノとホーンが印象的な5曲目、温度感が低いですが、緩急自在に進んでいく6曲目。

1265


Theatre/The George Gruntz(Key) Concert Jazz Band(ECM 1265)(輸入盤) - Recorded July 1983. Bill Pusey(Tp, Flh), Marcus Belgrave(Tp, Flh), Tom Harrell(Tp, Flh), Palle Mikkelborg(Tp, Flh), Peter Gordon(French Horn), Tom Vamer(French Horn), Dave Bargeron(Tb, Euphonium), Julian Priester(Tb), David Taylor(Btb), Howard Johnson(Tuba, Bcl, Bs), Emst-Ludwig Petrowsky(As, Ss, Cl), Charlie Mariano(As, Ss, Fl), Seppo "Baron" Paakkunainen(Ts, Fl), Dino Saluzzi(Bandoneon), Mark Egan(B), Bob Moses(Ds), Sheila Jordan(Vo) - 1. El Chancho 2. In The Tradition Of Swizterland 3. No One Can Explain It 4. The Holy Grail Of Jazz And Joy


(03/07/12)何ともスゴいメンバーの集まり。2-4曲目がジョルジュ・グルンツの作曲。ジャズのビッグバンドというよりはグルンツの個性的な世界、といった方がしっくりくるサウンド。ディノ・サルーシ作曲の15分台の1曲目は、哀愁漂うエキゾチックな曲かと思ったら一部だけで、起伏のあるアレンジが印象的な、洗練されているドラマチックな曲。2曲目はスイスの民謡に基づいた曲。メロディにまとわりつくアレンジは場面により複雑な色合いを示していて、アグレッシヴなソロもの部分も。3曲目はアジアのオペラからの引用とのことですが、東洋的でなないにしても独特な雰囲気。4曲目は25分の大曲で、シーラ・ジョーダンのヴォーカルが出だしと中間部に。あとはさまざまが楽器が物語の役割に応じてソロを引き継いでいきます。

1264

This Earth/Alfred Harth(Ts, As, Ss, Bcl)(ECM 1264)(未CD化) - Recorded May 1983. Paul Bley(P), Trilok Gurtu(Per). Maggie Nicols(Voice), Barre Phillips(B) - 1. Female Is The Sun 2. Relation To Light, Colour and Feeling 3. Studying walk, A Landscape 4. Body & Mentation 5. Energy: Blood/Air 6. Three Acts Of Recognition 7. Come Oekotopia 8. Waves Of Being 9. Transformate, Transcend Tones and Images

(’20年3月現在ストリーミング配信もなし)

1263


Eos/Terje Rypdal(G, Key)/David Daring(Cello)(ECM 1263)(輸入盤) - Recorded May 1983. - 1. Laser 2. Eos 3. Bedtime Story 4. Light Years 5. Melody 6. Mirage 7. Adagietto


7曲中6曲がテリエ・リピダルの作曲、4曲目のみデヴィッド・ダーリング作。エレキギターとチェロという、とんでもない組み合わせのデュオ。1曲目はディストローションを 効かせたギターでハードロックっぽく始まるので面食らいます 。ただ、実験的でスペイシーな感じも。他の大部分は空間を生かした流れるようなサウンド。悠久を流れる大河のようにゆっくりとサウンドが続いていく、空間的で壮大な感じもする14分台のタイトル曲の2曲目、チェロとギターがゆったりと奏でていく3曲目、チェロの響きがクラシカルで荘厳な4曲目、ある種の映画音楽のような深みを持つ小品の5曲目、チェロのつま弾きとエコーの効いたギターとの不思議サウンドの世界が広がる6曲目、エレキギターの音もあるけれど、やはり静かな感触の7曲目。

1262


Double, Double You/Kenny Wheeler(Tp, Flh)(ECM 1262) - Recorded May 1983. Mike Brecker(Ts), John Taylor(P), David Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Foxy Trot 2. Ma Bel 3. W.W. 4. Three For D'reen Blue For Lou Mark Time


全曲ケニー・ホイーラーの作曲。けっこうスゴいメンバーです。ミキシングやエコーのせいか、これだけの演奏をしているのに、クールな、透明感のあるサウンドになっています。 1曲目はマイナーな寒色系のサウンドながら久しぶりにECM流のジャズを聴いた感じです。テーマが3+3+2拍子のリズムで、アドリブパートはかなりホーンも吼えていて盛り上がる変則ビートの冷たいジャズしている14分台の1曲目、ピアノとのデュオで静かにフリーのように、しかも美しいメロディで展開する2曲目、ややアップテンポでホーンの絡みに哀愁を感じ、ソロもなかなかな3曲目、静かな場面から、ひんやりとしながらも徐々に盛り上がっていって何とも言えず美しい場面を持つ、後半はハードに4ビートジャズが展開する23分台の4曲目。

1261


Vision/Shankar(Vln, Per)(ECM 1261)(輸入盤) - Recorded April 1983. Jan Garbarek(Ts, Ss, Bs, Per), Palle Mikkelborg(Tp, Flh) - 1. All For You 2. Vision 3. Astral Projection 4. Psychic Elephant 5. The Message


(03/02/09)全曲シャンカールの作曲。エレクトリック・ヴァイオリン、サックス、トランペットという変わった取り合わせ。サックスとのデュオで、牧歌的やや明るいインド風味のメロディを持つ淡々とした1曲目、エレクトリック・ヴァイオリンでかなりスペイシー、かつエキゾチックなメロディをとりまぜて、まるでシンセサイザーの曲のようにゆったりと進んでいく13分台の2曲目、ヴァイオリンの音をバックに、フリューゲル・ホルンとサックスが緩やかなメロディで綴っていく3曲目、やはり淡々と、あるいはほのぼのと語り合っている中にもホーンのメロディがきれいではっきりしていて、後半インド風ヴァイオリンでやや盛り上がる11分台の4曲目、静謐な中にこれまたインド風ヴァイオリンとホーンがゆったりしたメロディを綴っていく5曲目。

1260


Lyric Suite For Sextet/Chick Corea(P)/Gary Burton(Vib)(ECM 1260) - Recorded September 1982. Ikwhan Bae(Vln), Carol Skive(Vln), Karen Dreyfus(Viola), Fred Sherry(Cello) - 1. Overture 2. Waltz 3. Sketch (For Thelonious Monk) 4. Roller Coaster 5. Brasilia 6. Dream 7. Finale


邦題「セクステットのための抒情組曲」。チック・コリア作曲。弦楽四重奏団との共演のためクラシックに非常に近い雰囲気で、それでいて端正な2人の演奏。弦を抜けば、やや抑え目ないつもの 2人という感じもします。書き譜がメインの演奏でしょうけれど、2人ともこういう演奏は得意だと思うので、自然な緊張感で曲は進んで行きます。全体が組曲なのでドラマチック。ややスピーディーでスリルのあるサウンドの1曲目、淡白でやや浮遊感のあるメロディアスなワルツの2曲目、セロニアス・モンクのタイトルがついている割にはスマートな小品の3曲目、鋭く斬り込む小品の4曲目、切ないクラシック的な情緒を強く感じるサウンドの5曲目、しっとりとしたやや蒼い夢幻をさまよう10分台の6曲目、カチッとしたフィナーレらしい7曲目。

1259


Wayfarer/Jan Garbarek(Ts, Ss) Group(ECM1259)(輸入盤) - Recorded March 1983. Bill Frisell(G), Ebarhard Weber(B), Michael DiPasqua(Ds, Per) - 1. Gesture 2. Wayfarer 3. Gentle 4. Pendulum 5. Spor 6. Singsong


全6曲ヤン・ガルバレクの作曲。超個性的な音とフレーズを奏でるミュージシャンの参加で、出てくるサウンドも特異。思索的な部分は多いですが。サックスがややオリエンタルなメロディを奏で、ギターやベースが浮遊感を伴いつつ、ソフトなフレーズでもないのに漂っていく1曲目、暗いところからあらわれては消え、ゆったりサーカス風になったと思ったら、バリバリとハードに攻めては消えていくタイトル曲の2曲目、ゆったりと寒色系の淡い色で流れていく感じの3曲目、地底からわき上がってくるようなサウンドから中間部でロックビートになってやや元気なサックスとギターの10分台の4曲目、静かに沈んでいくようなバラード(?)の5曲目、薄暮の中のサーカス風とでも言うのか、叫ぶフレーズもあり、メロディが印象的な6曲目。

1258


Oregon(ECM 1258) - Recorded February 1983. Ralph Towner(G, P), Paul McCandless(Ss, Oboe, Fl, English Horn, Bcl), Collin Walcott(Sitar, Per), Glen Moore(B, P, Viola) - 1. The Rapids 2. Beacon 3. Taos 4. Beside A Brook 5. Arianna 6. There Was No Moon That Night 7. Skyline 8. Impending Bloom


全曲グループまたはメンバーによる作曲。オレゴンにECM時代があるのも、指向性からすれば当然かも。パーカッションやシタールで、エスニックな感覚が入り混じった不思議なサウンドは、少々地味ですが印象的。明るい乾いたサウンドをバックに少しのエキゾチズムを感じさせる繰り返すメロディの、ちょっとドラマチックな1曲目、重低音も交えてクラシック/現代音楽的な小品の2曲目、ギターとパーカッションなどを中心に穏やかなパーカッシヴなサウンドの3曲目、研ぎ澄まされたピアノとホーンが印象的な4曲目、スペイシーにゆったりと盛り上がる5曲目、出だしが静かで、夜の情景が浮かんでくるようなサウンドの6曲目、小品だけれど彼らの世界観が出ている7曲目、ヴォイスもあってエキゾチックに盛り上がる8曲目。

1257

Call Me When You Get There/Barre Phillips(B)(ECM 1257)(ストリーミング配信) - Recorded February 1983. - 1. Grants Pass 2. Craggy Slope 3. Amos Crowns Barn 4. Pittmans Rock 5. Highway 37   6. Winslow Cavern 7. Riverbend 8. Brewstertown 2

(19/11/10)全曲バール・フィリップスの作曲で、彼による多重録音のアルバム。ECMらしい録音で、1曲目は持続音(アルコ奏法)で徐々に表情を変えていく姿がとらえられています。ピチカート奏法でないところは、New Seriesを聴いているような味わいですが、これもボーダーレスなECMだからこそ。重低音から、ベースの音とは思えない高い音(倍音成分?)まで広く使っています。多重録音をしているせいか、いかにもフリーというようなドシャメシャな場面はなく、やはり現代音楽に近いのかな、と思わせます。2曲目の中盤はピチカートで多重録音をしていなくて、なかなかシリアスな音使い。3曲目のようにアルコでメロディアスなものも。情報では多重録音とありますが、彼だったら一人で弾いているところも多いかもと想像します。

(’18年から配信されている)

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