ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2017年08月

1297


Septet-Music For String Quartet, Piano, Flute and French Horn/Chick Corea(P)(ECM 1297) - Recorded October 1984. Ida Kavafian(Vln), Theodore Arm(Vln), Steve Tenenborn(Viola), Fred Sherry(Cello), Steve Kujala(Fl), Pater Gordon(French Horn) - 1. 1st Movement 2. 2nd Movement 3. 3rd Movement 4. 4th Movement 5. 5th Movement 6. The Temple Of Isfahan


邦題は「七重奏曲」。全て書かれた譜面による曲らしい。弦楽四重奏団、ピアノ、フルート、フレンチホルンによる編成で、ジャズ色は全然な し。私はクラシックの素養はない ですが、それなりに面白いアルバムだったとは思います。とうとうこんなことまでやるようになったか。ただ、現代音楽っぽい感じはしていても、フレーズ的にはチック・コリアの繰り出すようなフレーズが随所にあって、心地良い緊張感と、哀愁の漂うようなフレーズ、時に無機的な感じもするメロディ、逆にメロディアスな部分もある、などが特徴です。1-5曲目までは一連の曲としてとらえられる統一感はあります。温度感はやはり低い。6曲目はアル・ディ・メオラのために作曲したものをアレンジし直したとのこと。こちらは哀愁、スパニッシュ色が強めの部分も。

1296


I Only Have Eyes For You/Lester Bowie's(Tp) Brass Fantasy(ECM 1296)(輸入盤) - Recorded February 1985. Stanton Davis(Tp, Flh), Malachi Thompson(Tp), Bruce Purse(Tp, Craig Harris(Tb), Steve Turre(Tb), Vincent Chancey(French Horn), Bob Stewart(Tuba), Phillip Wilson(Ds) - 1. I Only Have Eyes For You 2. Think 3. Lament 4. Coming Back, Jamaica 5. Nonet 6. When The Spirit Returns


レスター・ボウイ作が4、6曲目で、1曲目を除き、他の曲はメンバーの作曲。ブラスセクションとドラムというブラスバンドの編成で奏でる、まとまりがあってちょっとアヴァンギャルトなサウンド。1曲目はアート・ガーファンクルの歌でも有名なタイトル曲の「瞳は君ゆえに」。なかなか面白い10分間の世界ですが、ECMとしてはアレンジがおとなしいような気もしてちょっと異色かも。セレモニーのようなアンサンブルの小品の2曲目、やや混沌とした静かな状態からはじまり、ゆったりとやや妖しげに展開していく13分台の3曲目、ホーン・アンサンブルによる明るいレゲエ・サウンドの4曲目、作曲者のチューバが活躍する、タイトルのように「ノネット」でドラマチックに進んでいく14分台の5曲目、スローで明るい世界を演出している6曲目。

1295


Withholding Pattern/John Surman(Bs, Ss, Bcl, Recorder, P, Synth)(ECM 1295)(輸入盤) - Recorded December 1984. - 1. Doxology 2. Changes Of Season 3. All Cat's Whiskers And Bees Knees 4. Holding Pattern 1 5. Skating On Thin Ice 6. The Snooper 7. Wildcat Blues 8. Holding Pattern 2


おそらく全曲ジョン・サーマンの作曲で、一人多重録音による作品。シンセサイザーなどの使い方がうまく、見事に 彼の空間が表現されてます。ジャズからは離れていますが、バス・クラリネットやバリトンサックスの音色が 印象深い良い音色。重厚でゆったりとしているヨーロッパ的な響きを持っている1曲目、風のような出だしから、シンセサイザーのシーケンサーのような音をバックにサックスを吹いている2曲目、エコーの効いている中を飛び回るバリトン・サックスの3曲目、やはりシンセサイザーが活躍する、重い雰囲気も立ち込めるようなサウンドの、タイトル曲の4、8曲目、やや速いフレーズでアンサンブルが活気のある5曲目、バス・クラリネット1本のみの小品の6曲目、さまざまな管楽器のアンサンブルとソロの7曲目。

1294


It's OK To Listen To The Gray Voice/Jan Garbarek(Ts, Ss)(ECM 1294) - Recorded December 1984. David Torn(G、Synth), Ebarhard Weber(B), Michael DiPasqua(Ds, Per) - 1. White Noise Of Forgetfulness 2. The Crossing Place 3. One Day In March I Go Town To The Sea And Listen 4. Mission: To Be Where I Am 5. It's OK To Phone The Island That Is A Mirage 6. It's OK To Listen To The Gray Voice 7. I'm The Knife-Thrower's Partner


全曲ヤン・ガルバレクの作曲。曲の題名は詩人のトーマス・トランストローマーの詩 の引用。全員個性的な音色とフレーズで演奏していますが、まとまっています。神秘的で哀愁のある包み込むサウンドではじまって、同じようなサウンドカラーでゆっくりと進んで、時折りサックスやギターが舞う1曲目、ベースの静かなソロではじまり、スペイシーから民族的な合奏に移って盛り上がっていく2曲目、やっぱり幻想的からややアブナいフリーが混ざるようなサウンドに移っていく3曲目、8ビートの親しみやすくてメロディアスな曲の4曲目、ホンワリとしていてやや切ないようなフレーズが出てくる5曲目、ゆったりした不安定なサウンドから時々サックスの叫びが聴こえるタイトル曲の6曲目、サックスを中心に哀愁で聴かせる小品の7曲目。

1293


Real Life Hits/Gary Burton(Vib) Quartet(ECM1293)(輸入盤) - Recorded November 1984. Makoto Ozone(P), Steve Swallow(B), Mike Hyman(Ds) - 1. Syndrome 2. The Beatles 3. Fleurette Africaine 4. Ladies In Merceres 5. Real Life Hits 6. I Need You Here 7. Ivanushka Durachok


自作はなし。元気もいい場面もあって、ECMとしてはちょっと異色。キーポイントは小曽根真のピアノ。当時から素晴らしかったのでした。ピアノとヴァイブラホンの組み合わせは音がぶつかるので難しいらしいです。 スピーディーなテーマの後にヴァイブラホンのドラムスとのデュオで速いパッセージの応酬し、その後ピアノがアップテンポのECMでは珍しい4ビートで活躍する1曲目、やや冷めた静かなバラードの2曲目、デューク・エリントン作を静かな出だしから徐々に8ビートで流していく3曲目、スティーヴ・スワロウ作のサンバで盛り上がる4曲目、複雑でゴツゴツしたテーマを持ってそのまま続くカーラ・ブレイ作のタイトル曲の5曲目、優しくて静かなバラードの6曲目、メカニカルなフレーズもあるけれど4ビートでノリの良い7曲目。

1292


Seeds Of Time/Dave Holland(B) Quintet(ECM 1292) - Recorded November 1984. Steve Coleman(As, Ss, Fl), Julian Priester(Tb), Marvin "Smitty" Smith(Ds, Per), Kenny Wheeler(Tp, Cor, Pocket Pt, Flh) - 1. Uhren 2. Homecoming 3. Perspicuity 4. Celebration 5. World Protection Blues 6. Gridlock (Opus 8) 7. Walk-a-way 8. The Good Doctor 9. Double Vision


スティーヴ・コールマンの影響か、デイヴ・ホランドの資質か分かりませんが、曲によっては変拍子のオンパレード。ドラマーがマーヴィン・スミッティ・スミスに変わって、よりビートのはっきりした変拍子のサウンドになります。彼お得意のひとりドラム&パーカッションの場面も。ただし、ミキシングはECM的。今回はホランド作は9曲中3曲のみで、スティーヴ・コールマン作は1、6曲目。6曲目は声も入ったりしたフリーインプロヴィゼーションのような出だしからアップテンポに。今や有名になったメロディアスな2曲目が印象的。それとダグ・ハモンド作が2曲あり、どちらも少々前衛的で重厚な感じがします。7曲目はホランドとスミスのデュオ。ケニー・ホイーラー作のエキゾチックな8曲目を経て、アグレッシヴな9曲目に行きます。

1291


Crossing/Oregon(ECM 1291) - Recorded October 1984. - Ralph Towner(G, P, Cornet), Paul McCandless(Ss, Oboe, Fl, English Horn, Bcl), Collin Walcott(Sitar, Per), Glen Moore(B, P, Viola) - 1. Queen Of Sydney 2. Pepe Linque 3. Alpenbridge 4. Day By Day 5. Kronach Waltz 6. The Glide 7. Amaryllis 8. Looking-Glass Man 9. Crossing


全曲メンバーそれぞれの作曲。この録音の直後の11月に、メンバーのコリン・ウォルコットは交通事故で亡くなってしまいます。グループのサウンドは、彼によるところが大きかったので残念。美しさとエスニックの混ざり合った音が印象的。不思議な難解な音のつながりのテーマなのに美しく響いてくる1曲目、ややエスニックの分かりやすいメロディで進む2曲目、幻想的なサウンドでちょっと温度感の低い3曲目、ウォルコット作のギターとシタールを中心とした明るめな4曲目、物悲しいメロディとサウンドを持つ5曲目、4ビートに近い形でスウィングするような6曲目、スペイシーで思索的で神秘的な音の連なりがある7曲目、速いパッセージで進みながら沈潜した感じもある8曲目、大らかで牧歌的なところのあるタイトル曲の9曲目。

1290


Without Warning/Everyman Band(ECM 1290)(輸入盤) - Recorded December 1984. Marty Fogel(Sax), David Torn(G, Effects), Bruce Yaw(B), Michael Suchorsky(Ds) - 1. Patterns Which Connect 2. Talking With Himself 3. Multibluetonic Blues 4. Celebration 7 5. Trick Of The Wool 6. Huh What He Say 7. Al Ur


(03/05/29)曲はメンバーそれぞれの作曲。やや自由度の高いロック・ファンク系のサウンドのグループです。一定のリズムの上をサックスやギターがメロディを奏でたりソロをとったりという比較的ノリやすい1曲目、ドラマチックかつアヴァンギャルドな展開を示す、外に発散するタイプのロックの2曲目、かなりフリー寄りではじまって中盤になってはじめてブルースになり、また変化していく3曲目、エキゾチックなテーマの、ギターはロック的で豪快なフレーズで、サックスはメロディアスにせまってくる4曲目、ドラムスとベースの絡みつくようなフレーズの上を舞うサックスとギターの5曲目、スリリングなソロがせまってくる、やや重めでノリの良い6曲目、ややブルージーで渋めな、リズムの上を浮遊していくメロディの7曲目。

1289


Standards, Vol.2/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1289) - Recorded January 1983. - 1. So Tender 2. Moon And Sand 3. In Love In Vain 4. Never Let Me Go 5. If I Should Lose You 6. I Fall In Love Too Easily


「スタンダーズVol.1」と同じ時に録音されたアルバム。「チェンジズ」も含めて、一気に大量に録音してしまった事でも、このメンバーのスゴさが分かります。 そして、個性的なトリオ。ただ、選曲に通好みというか、マイナーかなあ、という印象も少々あります。ただし、どの曲も美しいです。1曲目だけは キース・ジャレットのオリジナルなのですが、まるでスタンダードのようにメロディアス。メロディ・メイカーの面目躍如といったところ。哀愁漂うこれまた美しいメロディの2曲目も、その漂う流れに身をまかせていたい感じ。明るく朗々と歌い上げていく3曲目、これまたきらめくような美しいバラードの4曲目、ウルトラ級のスピードのピアノソロが繰り広げられる5曲目。 そして、ラストの6曲目はあっさりとして素直な感じで締めくくります。(01年3月28日発売)

(注)Setting Standards New York Sessions/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 2030-32)として3枚組BOX化して’08年に再発。

1288


Chorus/Eberhard Weber(B, Synth)(ECM 1288)(輸入盤) - Recorded September 1984. Jan Garbarek(Ss, Ts), Ralf-R. Huber(Ds) - 1. Part 1 2. Part 2 3. Part 3, 4 4. Part 5 5. Part 6 6. Part 7


(03/04/20)全曲エバーハルド・ウェーバーの作曲ですが、全体を通して組曲の構成。テンポのゆったりした曲が多いです。多重録音でシンセサイザーの音も重ね合わせて重厚な流れていくサウンドになっています。1曲目はシンセサイザーをバックにベースソロを聴かせる落ち着いた出だしから、後半ソプラノサックスが入り込んできます。サックスとベースが哀愁漂う美しいメロディを切々と奏でる2曲目、やはり哀愁系のサウンドが繰り返し紡ぎ出されて後半盛り上がる、パート3と4がいっしょになった3曲目、分厚いシンセサイザーがゆったりと漂っている4曲目、サックスをメインに、途中からベースも絡んでドラマチックに、かつ比較的ハードに展開していく5曲目、メロディアスなフレーズで、再び落ち着いた世界が繰り広げられる6曲目。

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