ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。9月よりストリーミング配信だけのものも加える作業(まだ途中ですが)をしていますが、’17年のところに番号順になるようにアップしています。(現在1120番のあたりまで完了)

2018年03月

1540


Beiseit/Alb-Chehr/Heinz Holliger(ECM New Series 1540)(輸入盤) - Beiseit: Recorded 1994. David James(Countertenor), Elmar Schmid(Cl), Teodoro Anzellotti(Accordion), Johannes Nied(B), Heinz Holiger(Cond), Alb-Chehr: Recorded 1992 and 1993. Elmar Schmid(Cl), Klaus Schmid(Cl), Paul Locher(Vln), Marcel Volken(Accordion), Markus Tenisch(Accordion), Oswald Burmann(B), Flanziskus Abgottspon(Narrator) - 1-12. Beiseit 13-21. Alb-Chehr


(04/03/01)Beiseitは、現代音楽家Heinz Holligerがスイスの民族音楽を元に作曲したとのことですが、やはり現代音楽の難解さが出ているサウンド。カウンターテナーの歌い方もまた現代音楽的。Alb-Chehrの方アルプスの昔の物語が元になっていて、ナレーション付き。こちらはスイスで使われる特殊な楽器で演奏とのこと。表記の他にもいろいろな楽器の音があるようです。陽気で民族的な部分と難解な部分が交互に出てきます。

1539


Dvorak/Janacek/Eben/Prague Chamber Choir(ECM New Series 1539)(輸入盤) - Recorded November 1993. Dagmer Maskova(Soprano), Marta Banackova(Alto), Walter Coppola(Tenor), Peter Mikulas(Bass), Lydie Hartelova(Harp), Josef Ksica(Org), Prague Chamber Choir, Josef Pencik(Cond) - Antonin Dvorak: 1-5. Mass In D Major Op.86 Leos Janacek: 6. Our Father Petr Eben: 7. Prague TeDeum 1989


(04/02/21)19-20世紀の作曲家の作品集。ドヴォルザーク、ヤナーチェク、エベン共にチェコ出身。オルガン(曲によってハープも)と混声合唱による演奏ですが、ECMらしくエコーが効いています。ドヴォルザーク・ホールでの録音とありますが、何となく教会の中で聴いているような雰囲気。チェコ独自の民族的な哀愁も、そこはかとなく漂っている感じです。ただ、ECMにしては珍しく、メリハリの効いている合唱曲という感じです。

1538


"How It Was then... Never Again"/Azimuth(ECM 1538) - Recorded April 1994. John Taylor(P), Norma Winstone(Voice), Kenny Wheeler(Tp, Flh) - 1. How It Was Then 2. Looking On 3. Whirlpool 4. Full Circle 5. How Deep Is The Ocean 6. Stango 7. Mindiatyr 8. Wintersweet


’70年代後半から、休み休み続いていたグループの第5作目。メンバー(一人ないしは複数の作曲(作詞))が多い。楽器編成も特殊だし、そこにヴォイスがからんでいます。静かに語りかけると思ったらちょっとリズムがあって中盤過ぎホーンやピアノで盛り上がりもあるタイトル曲の1曲目、研ぎ澄まされた冷たいピアノとヴォーカルの2曲目、変拍子なのかタイトルどおりに「渦巻き」を表わす急速調の3曲目、しっとりした切ない美しさのピアノとホーンが哀愁を誘う4曲目、ケニー・ホイーラーの一人多重録音の唯一のスタンダードの5曲目、やや激しさもある、浮遊感覚と温度感の低さも特徴的な6曲目、ボボ・ステンソン作の穏やかにゆったりと進んでいくバラードの7曲目、立ち止まりそうなヴォーカルとピアノの囁きを聴く8曲目。

1537


Time Will Tell/Paul Bley(P), Evan Parker(Ss, Ts), Barre Phillips(B)(ECM 1537) - Recorded January 1994 - 1. Poetic Justice 2. Time Will Tell 3. Above The Tree Line 4. You Will, Oscar, You Will 5. Sprung 6. No Questions 7. Vine Laces 8. Clauback 9. Marsh Tides 10. Instance 11. Burlesque


ポール・ブレイとエヴァン・パーカーははじめての共演。全編デュオないしトリオのフリー・インプロヴィゼーション。ハイテンションの傾向もあり。バラバラのようでいて、いつものECMとはちょっと毛色の違う冷たいフリーが展開し、時にややアグレッシヴな17分もの1曲目、緊張感をはらみながら静かに対話しているタイトル曲の2曲目、醒めた混沌を演出している3曲目、ピアノとベースでややフレーズの速い展開の4曲目、音が急速調で飛び交っている5曲目、耽美的な美しさのある6曲目、サックスとベースで超絶なフレーズが続く7曲目、ピアノとサックスだけれど傾向は前の曲に近い8曲目、はっきりとしたピアノのフレーズが印象的な9曲目、サックスとベースで内側を向き続ける10曲目、まさにフリーの鼎談をしている11曲目。

1536


Nordan/Lena Willmark(Vo, Fl)/Ale Moller(Mandora, Natural Fl, Folk-Harp, Shawm, Cows-Horn, Hammered Ducimer, Accordeon)(ECM1536) - Recorded December 1993. Palle Danielsson(B), Mats Eden(Vln, Kantele), Per Gudmundson(Vln, Swedish Bagpipes), Tina Johansson(Per), Jonas Knutsson(Sax, Per), Bjorn Tollin(Sax, Per) - 1. Trilo 2. Kom Helge Ande 3. Gullharpan 4. Mannelig 5. Polska Efter Roligs Per 6. Hornlat 7. Sven I Rosengrad 8. S:t Goran Och Draken 9. Tacker Herranom/Mats Hansu Polskan 10. Knut Hauling 11. Polska Efter Jones Olle 12. Svanegangare/Sven Svanehvit 13. Jemsken 14. Batsman/Turklaten 15. Vallsvit 16. Dromspar-Efterspel


スウェーデンの中世のバラードやフォークソングが中心。アレ・メッレルの曲も15-16曲目に。パレ・ダニエルソンや他の楽器が入る事で、伝統と、ちょっと現代の融合を感じます。曲によって デュオの録音から、7人全員の時まであり。北欧の伝統的なフォークソングはこんな感じかも。ヴァイオリンのメロディが民族的でいい響きです。民俗音楽指向としては、ヴォーカル中心でもあり、このレーベルでは数少ないアルバムのひとつ。16曲も収録されていますが、大半は断片をまとめたものだといいます。ジャズ色はないにしても、懐かしさとエキゾチックさが香り立つさまは、なかなかいい感じ。素朴な雰囲気で、その音階と時に切りこむようなヴォーカルが印象的。異国の地に立つ感覚。5-6、11、13、16曲目はインスト。

1535


Exil: Giya Kancheli(ECM New Series 1535) - Recorded May 1994. Maacha Deubner(Soprano), Natalia Pschenitschnikova(Afl, Bfl), Catrin Demenga(Vln), Ruth Killius(Viola), Rebecca Firth(Cello), Christian Sutter(B), Wladimir Jurowski(Cond) - 1. Psalm 23 2. Einmal 3. Zahle Die Mandeln 4. Psalm 5. Exil


(02/07/24)邦題「エクシール-亡命」。現代音楽。深遠の静寂の彼方からソプラノの歌が静かに浮かびあがってくるような構図で、それに寄り添うように他の楽器が絡んでいます。ごく一部分を除いて音が大きい部分はなく、静かに「亡命」というタイトルの重みを表現しています。やはりその色彩は深い青。その沈潜した雰囲気は安らぎなのか、緊張なのか。テーマとしては後者の方がより近い気がしています。 やっぱり、あるのは重み。

1534


Stranger Than Fiction/John Surman(Ss, Bs, Acl, Bcl) Quartet(ECM 1534) - Recorded November 1993. John Taylor(P), Chris Laurence(B), John Marshall(Ds) - 1. Canticle With Response 2. A Distant Spring 3. Tess 4. Promising Horizons 5. Across the Bridge 6. Moonshine Dancer 7. Running Sands 8. Triptych -Hidden Orchid -Synapsis -Paratactic Paths


8曲目が4人のインプロヴィゼーション、他の曲は全曲ジョン・サーマンの作曲。ミュージシャンは全員イギリス出身。インプロビゼーション的色彩は強いですが、透明な、緊張感のあるサウンド。ベースのアルコから静かに始まり、あたかも冷たいスペイシーなフリーのような1曲目、ベースのアルコからはじまって繊細なピアノやサックスが淡々と語っていく2曲目、ソプラノ・サックスのメロディが印象的で、盛り上がったり静かになったりする3曲目、もったりとしたテーマが繰り返されるのが心に残る4曲目、切ないメロディと浮遊感を抱えながらリズムはプッシュする5曲目、7拍子系のエキゾチックな香りもある6曲目、8分の6拍子で起伏のあるちょっと淡い7曲目、フリーでも、時に構築されたような世界が展開する14分台の8曲目。

1533


Vita Nova/Gavin Bryers(ECM New Series 1533) - Released 1994. 1. Incipit Vita Nova/David James(Countertenor), String Trio 2. Glorious Hill/The Hilliard Ensemble 3. Four Elements/Large Chamber Ensemble 4. Sub Rosa/Gavin Bryars Ensemble


(02/07/27)ギャビン・ブライヤーズの4つの現代音楽作品をまとめてCD化したもので、それぞれ演奏者が違います。カウンターテノールの声と弦楽三重奏の演奏が深遠で印象的な1曲目、おなじみヒリヤード・アンサンブルがしっとりと、しかも深く聴かせてくれる2曲目。詞は2曲とも中世以前のもの。3曲目は28分台の大編成による演奏。4曲目は本人は参加していないものの、サブタイトルで「ビル・フリゼールに捧ぐ」とあります。

1532


Time Being/Peter Erskine(Ds)(ECM 1532) - Recorded November 1993. Palle Danielsson(B), John Taylor(Ds) - 1. Terraces 2. For The Time Being 3. If Only I Had Known 4. Evansong 5. Page 172 6. Liten Visa Till Karin 7. Bulgaria 8. Ambleside 9. Phrase One 10. Palle's Headache 11. Pieds-en-L'air


同じメンバーでの2枚目。ピーター・アースキン作は3作(2-3、7曲目)で、ジョン・テイラー色も強い感じ。叙情的で歌い上げるような、4ビートを刻んではいませんが、空間を生かしたピアノ・トリオのサウンド。3者のフリー・インプロヴィゼーションなのに、その叙情性がよく出ている1曲目、逆にフリー的なアプローチが目立つタイトル曲にもかかる2曲目、静かに語りかける繊細なバラードの3曲目、不思議な浮遊感覚をまとった4曲目、冷たい感触のまま進んでいく5曲目、スタンダードなのか、温かいメロディのバラードの6曲目、リズミカルかつメロディアスな変拍子の7-8曲目、美しい硬質なピアノが印象に残るバラードの9曲目、サンバ的なノリなのだけれど温度感は低めな10曲目、珍しく温かいサウンドを感じてしまう11曲目。

(注)’16年に ECM 1497, 1532, 1594, 1657がECM 2490-93のBOXセットになりました。

1531


At The Deer Head Inn/Keith Jarrett(P)/Gary Peakock(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 1531) - Recorded September 16, 1992. - 1. Solar 2. Basin Street Blues 3. Chandra 4. You Don't Know What Love Is 5. You And The Night And The Music 6. Bye Bye Blackbird 7. It's Easy To Remember


オリジナルは今回はなし。今回のみドラムがジャック・ディジョネットではなくて、ポール・モチアン。音がドスドスという感じから、スネアのカチャカチャという感じにがらりと変わってしまいます。黄金のリズムセクションとしてあちこちで名演を残している2人だけに、選曲も良いので快演しています。ややアップテンポで、うなり声といっしょにメロディアスなピアノから次々と繰り出される1曲目、ややスローでスマートながらブルースの雰囲気はそれなりにある2曲目、ジャキ・バイアード作のこれまたメロディアスな曲の3曲目、ちょっと抑制の効いた感じからマイナーで後半せまる4曲目、けっこう速いパッセージが繰り出されるスリリングな5曲目、他のアルバムでもおなじみの温かな曲の6曲目、しっとりとしたバラードを味わえる7曲目。

このページのトップヘ