ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2018年05月

1611


ANA/Ralph Towner(G)(ECM 1611) - Recorded March 1996. - 1. The Reluctant Bride 2. Tale Of Saverio 3. Joyful Departure 4. Green And Golden 5. I Knew It Was You 6. Les Douzilles 7. Veldt Seven Pieces For Twelve Strings: 8. Between The Clouds 9. Child On The Porch 10. Carib Crib(1) 11. Slavic Mood 12. Carib Crib(2) 13. Toru 14. Sage Brush Rider


全曲ラルフ・タウナー作曲で、ソロギター。多重録音なしでの演奏。前半7曲がクラシック・ギター、後半7曲が12弦フォークギターでのアプローチ。思索的で硬質なヒーリング構造のあるギター ・サウンド。クラシック的哀愁がまた癒される感じの1曲目ではじまって、やはりクラシックギターの音色を生かしたメロディアスでやや静かな音世界がどの曲も広がっていきます。3、5曲目はストローク的なハーモニーもありやや明るい世界。明るさとメロディとアルペジオの同時進行の素晴らしさのある4曲目、ちょっと目まぐるしい曲調の6、7曲目。12弦の方は8-12曲目がそれぞれ1分台の小品が続きますが、スペイシーで思索的な曲調のものもあればストロークで明るめの曲調のものも。14曲目が意外に元気でジャジーな演奏。

1610


Agram/Lena Willemark(Vo, Vln, Viola), Ale Moller(Mandola, Lute, Natural Flutes, Folk-Harp, Shawn, Wooden Trumpet, Hammered Dulcimer)(ECM 1610) - Recorded Merch 30 - April 3, 1996. Palle Danielsson(B), Mats Eden(Dsone-Fiddle), Tine Johanson(Per), Jonas Knutsson(Ss, Bs, Per) - 1. Syster Glas 2. Agram 3. Sasom Fagelen 4. Fastan 5. Bjornen 6. Samsingen 7. Per Andsu Lietjin 8. Josef Fran Arimatea 9. Lager Och Jon 10. Blamairi 11. Slangpolskor 12. Elvedansen 13. Simonpolskan


2人のECM2枚目の作品。北欧のトラディショナルが多く、リーダーの2人それぞれの作品や、他者の作品も。ヴォーカルとマルチ・インストルメント。もろにスカンジナヴィア地方のフォークソングという感じです。ベースだけがジャズ畑出身か。若干のインプロヴィゼーションはある?ものの、民族音楽のつもりで聴いた方 がいいと思います。インストルメンタルでちょっと陽気さも併せ持つ1曲目からはじまりますが、個人的にはレーナ・ヴィッレマルクの鋭くて北欧独特の旋律を持つ、例えば2-3、5-6、8-10、12曲目のような個性的なヴォーカルの曲の方が好みです。それにしてもトラディショナル(それを元にしてアレンジを加えたものも)の何と素朴で深いことよ。5曲目の合唱の鋭さはなかなか強力。意外に変化に富んでます。

1609


Sankt Gerold/Paul Bley(P), Evan Parker(Ss, Ts), Barre Phillips(B)(ECM 1609) - April 1996. - 1. Variations 1 2. Variations 2 3. Variations 3 4. Variations 5 6. Variations 6 7. Variations 7 8. Variations 8 9. Variations 9 10. Variations 10 11. Variations 11 12. Variations 12


サンクト・ジェロルド修道院での録音。そして、このメンバーでは2枚目にあたります。なかなかスゴいメンバーが集まったなあ、という感じで、やることも当然ながら、その通り。内容はドシャメシャではありませんが、かなりハード・コアなフリー・インプロヴィゼーションの世界で、曲名もヴァリエーション1から12まで、と割り切っています。トリオの演奏は5曲、それぞれのソロでの録音は7曲あります。楽器本来の音色や音程を飛びこえた部分もあって、それがハードな要素を強めているのかも しれません。個人的にはポール・ブレイのソロが一番好みかなあ、と思いましたが、10曲目のエヴァン・パーカーのソロも超絶技巧でハイテンション。聴くのに少々覚悟が必要かもしれないので、聴く人を選ぶアルバムではあります。(00年10月4日発売)

1608


Skywards/Terje Rypdal(G)(ECM 1608) - Recorded February 1996. Palle Mikkelborg(Tp), Tarje Tonnesen(Vln), David Darling(Cello), Christian Eggen(P, Key), Paolo Vinaccia(Ds, Per), Jon Christensen(Ds) - 1. Skywards 2. Into The Wilderness 3. It's Not Over Until The Fat Lady Sings! 4. The Pleasure Is Mine, I'm Sure 5. Out Of This World (Sinfonietta) 6. Shining 7. Remember To Remember


邦題「空へ」。全曲テリエ・リピダルの作曲。プログレッシブロックもクラシックもフリーの風味もある静かめのサウンド。北欧の気候のような暗いもやのかかった曲が多い。ドラムスは自由に、ロックのようなギターとトランペットがシンセサイザーに包まれる1曲目、サウンドが効果音のように現れて重厚な雰囲気をもたらし、それを時に切り裂くギターの2曲目、ヴァイオリン、チェロ、ピアノにギターが絡む明るめの3曲目、重厚なストリングスやシンセサイザーなどをバックにギターが舞う4曲目、トランペットとドラムスで始まり叙情的にギターやピアノが登場したり後半静かになったりと、ドラマチックに進行していく15分台の5曲目、静かな場面からトランペットが浮かび上がる6曲目、ヴァイオリンとピアノがクラシックのように響く7曲目。

1607


Angel Song/Kenny Wheeler(Tp, Flh), Lee Konitz(As), Dave Holland(B), Bill Frisell(G)(ECM 1607) - Recorded February 1996. - 1. Nicolette 2. Present Past 3. Kind Folk 4. Unti 5. Angel Song 6. Onmo 7. Nonetheless 8. Past Present 9. Kind Of Gentle


全曲ケニー・ホイーラーの作曲。リー・コニッツは甘いトーンのメロディアスなフレーズで淡々と演奏しますが、本来別世界の彼が逆にいい味を出しています。ビル・フリゼールの 揺らぐギターも聴きもの。8分の6拍子でメロディアスな1曲目、前半は全員が同時に演奏するわけではなく、中盤から出揃うまったりした進行と憂いのある12分台の2曲目、8分の6拍子で聴きやすい哀愁系の語り合いが続く3曲目、中盤8ビートでややリズミカルに進んでいく4曲目、自由な語り合いの後に印象的なテーマが来るボッサ的なタイトル曲の5曲目、ラテンノリの部分もある、ソロが勢いのある6曲目、変拍子の上を淡々とソロが進んでいく7曲目、郷愁を感じるようなメロディでせまる8曲目、懐かしさのあるしっとりとしたバラードを奏でる9曲目。

1606


Variations/Webern/Ustvolskaya/Silbestrov/Boulez/Ingrid Karlen(P)(ECM New Series 1606)(輸入盤) - Recorded January 1996. - Anton Webern: 1-3. Variation Fur Klavier Op.27 Galina Ustvolskaya: 4. Sonata No.3 For Piano Valentin Silvestrov: 5. Elegy Galina Ustvolskaya: 6. Sonata No.5 For Piano Pierre Boulez: 7-18. Douze Notations Pour Piano


(04/03/09)20世紀の現代音楽家たちのピアノの曲を演奏しています。「ヴァリエーションズ」とあるとおり、ウィーン、ロシア、ウクライナ、フランスとさまざまな作曲家を取り上げていて、作曲家によってその色が出ているけれども、その難解さについては、やはり現代音楽だなあ、という共通した印象があります。Ustvolskayaの曲は難解ながら4曲目は叙情性も何となく感じ取れます。Silbestrovはスペイシー。Boulezは12個の断片の連なり。

1605


Sonatas For Vilolin And Piano/Charles Ives(ECM New Series 1605)(輸入盤) - Recorded December 1995. Hansheinz Schneeberger(Vln), Daniel Cholette(P) - 1-3. First Violin Sonata 4-6. Second Violin Sonata 7-9. Third Violin Sonata 10-12. Fourth Violin Sonata


(04/03/09)Charles Ivesは20世紀アメリカの現代音楽家(本業は保険会社経営)。アマチュア作曲家とも言われた事があり、その方法論は他からほとんど影響を受けず、独自なもので難解らしいです。確かにヴァイオリンとピアノのソナタにしては引っかかる不安定なフレーズが多く、急に意外な展開をするような場面も。はっきりとしつつも浮遊感を感じる、と言ったらいいのか。ただ、独自なサウンドなので、その点は印象に残ります。

1604


War Orphans/Bobo Stenson(P) Trio(ECM1604) - Recorded May 1997. Anders Jormin(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Oleo De Mujer Con Sombrero 2. Natt 3. All My Life 4. Eleventh Of Journey 5. War Orphans 6. Sediment 7. Bengali Blue 8. Melancholia


ボボ・ステンソンの曲は7曲目のみで、アンデルス・ヨーミンの曲が3曲(2、4、7曲目)です。オーネット・コールマン作が2曲(3、5曲目)、デューク・エリントン 作が1曲(8曲目)ありますが、非常に叙情的なサウンドに仕上がっています。キューバの作曲家の作品を自分流の繊細なポップナンバーに仕立て上げている1曲目、少しミステリアスな音使いながらも叙情的に進んで盛り上がる2曲目、オーネット流ではないが彼ら流のフリーにやや傾倒している3曲目、メカニカルでいて耽美的でもある不思議な感触の4曲目、静かにしっとりと奏でるタイトル曲の5曲目、浮遊感のあるメロディと間の取り方で語りかける6曲目、3者のインター・プレイで自由に行き来する8曲目、オリジナルのように伸縮自在なフレーズで飛び回る8曲目。

1603


Leosia/Tomasz Stanko(Tp)(ECM 1603)(輸入盤) - Recorded January 1996. Bobo Stenson(P), Anders Jormin(B), Tony Oxley(Ds) - 1. Morning Heavy Song 2. Die Weisheit Von Le Comte Lautreamont 3. A Farewell To Maria 4. Brace 5. Trinity 6. Forlorn Walk 7. Hungry Howl 8. No Bass Trio 9. Euforila 10. Leosia


(99/04/21)トランペットの響きがいい感じ。このメンバーでは2作目で、6曲目を除き、比較的ゆったりした中に緊密なやり取り。トーマス・スタンコによる作品は1-3、7、9-10曲目。他の曲は参加メンバーでのフリー・インプロヴィゼーションと思われますが、美しさは損なわれていません。独特な憂いをたたえた哀愁の響きは1、3曲目のテーマではっきりと聴きとることができます。流れるように叙情的に進んでいく2曲目、まさに静かなベースとドラムスのフリーの4曲目。5曲目はトランペットが、6曲目はピアノが、8曲目はベースがいないトリオでの演奏。緊張感がありつつ、しっとり系な7曲目、チャカポコする音の上を控え目にブロウするトランペットの9曲目、自由度が高いながら一本スジが通っているタイトル曲の10曲目。

1602


A Closer View/Ralph Towner(G)/Gary Peacock(B)(ECM1602) - Recorded December 1995. - 1. Opalesque 2. Viewpoint 3. Mingusiana 4. Creeper 5. Infrared 6. From Branch To Branch 7. Postcard To Salta 8. Toledo 9. Amber Captive 10. Moor 11. Beppo 12. A Closer View


2人のインプロヴィゼーションが4曲(1、6-7、9曲目)、ラルフ・タウナー作が7曲(2-5、8、11-12曲目)、ゲイリー・ピーコック作は1曲(10曲目)。「オラクル」に引き続き 2人のデュオ。2人の緊密なプレイはやや緊張感のある音楽を紡ぎ出しています。美しい書き譜の映画音楽のような展開の1、7曲目、ギターソロで哀愁のあるフレーズを奏でる2曲目、哀しみを背負いつつ淡々と語りかける3、9曲目、ややテンポが上がり、絡み合いながら進む4曲目、スリリングな速いフレーズで勝負している5曲目、ギターのフレーズとベースの応酬の6曲目、ギターソロで変拍子リズムが印象的な8曲目、ベースソロからギターの応酬が入るフリーの10曲目、途中からリズミカルに進行する11曲目、メカニカルなタイトル曲の12曲目。

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