ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2018年07月

1683


Open Land/John Abercrombie(G)(ECM 1683) - Recorded September 1998. Dan Wall(Org), Adam Nussbaum(Ds), Mark Feldman(Vln), Kenny Wheeler(Tp, Flh), Joe Lovano(Ts) - 1. Just In Tune 2. Open Land 3. Spring Song 4. Gimme Five 5. Speak Easy 6. Little Booker 7. Free Piece Suit(e) 8. Remember When 9. That's For Sure


洗練された涼しいオルガン・トリオがあるとすれば、おそらくこのメンバーが唯一ではないかと思います。オルガン・トリオの4枚目で曲によりゲストが入れ替わります。相変わらず透明度の高いギター。全体的にメロディアスで案外聴きやすいアルバム。1曲目は哀愁を帯びたメロディとケニーのホーンが印象的。2曲目は密度の高いテーマと自由な アドリブ空間の対比が面白い。ふつふつと情念がよぎってギターとテナーが心に染みる3曲目、5拍子のマイナー調が心地よい4曲目、淡々としつつもメロディが印象に残る5曲目、テーマもソロもメロディアスな6曲目、ヴァイオリンが印象的なフリー・インプロヴィゼーションの7曲目、ホーンによるテーマとソロが哀愁を誘う8曲目。9曲目は肩の力が抜けた明るめの小品。(99年9月15日発売)

1682


Sonate B-Dur D960 Op. Posth/Franz Schubert(ECM New Series 1682)(輸入盤) - Recorded July 1985. Valery Afanassiev(P) - 1. Molto Moderato 2. Andante Sostenuto 3. Scherzo: Allegro Vivace 4. Con Delicatezza - Trio Allegro, Ma Non Troppo


(04/04/11)New Series 1328, Edition Lockenhaus Vol. 3を品番と装丁を変えての再発。シューベルトは19世紀オーストリアの作曲家。遺作となった3つのピアノソナタのうちのひとつだそうですが、死の影は全然感じられず、むしろ温かみのある明るい世界を見せてくれるようなサウンド。世間では評価が高い曲だけあって、聴きやすく、その音のドラマの中へ入りこんでいくような感じがします。ゆったりふんわりとした感じが心地良いです。

1681


Ignis/Paul Giger(Vln)(ECM New Series 1681) - Recorded June 1998. Marius Ungureanu(Viola), Beat Schneider(Cello), Estonian Philharmonic Chamber Choir, Tonu Kalijuste(Cond) - 1. Organum 2. Karma Shadub 3. Tropus 4. Alleluja 5. O Ignis


弦楽三重奏の演奏と、曲によって合唱団も参加した(2-3、5曲目)アルバム。中世音楽が素材になっていて現代のアレンジを施したものが中心とのことです。サウンドは古くはありませんが、中世の音楽は基本的に宗教音楽なので、特に合唱団が参加した曲は荘厳な感じがします。2曲目は21分台の、持続音から徐々に盛り上がって、その上をさまようヴァイオリンの独奏の曲。27分台の5曲目も、哀愁・荘厳路線です。(00年9月23日発売)

1680


From The Green Hill/Tomasz Stanko(Tp)(ECM 1680) - Recorded August 1998. John Surman(Bs, Bcl), Dino Saluzzi(Bandoneon), Michelle Mekarski(Vln), Anders Jormin(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Domino 2. Litania (Part One) 3. Stone Ridge 4. ...Y Despues De Todo 5. Litania (Part Two) 6. Quintet's Time 7. Pantronic 8. The Lark In The Lark 9. Love Theme From Farewell To Maria 10. ...From The Green Hill 11. Buschka 12. Roberto Zucco 13. Domino's Intro 14. Argentyna


国際的なメンバーの集まりで、しかも個性的な楽器編成なので、その組み合わせが面白い。しかも、東欧、北欧、イギリス、アルゼンチンと、音の色彩感覚豊かな広がりがうれしいアルバムです。ただしそこに広がる光景はやはり寒色系の深く沈んだ渋い世界のような気がしています。前作にもあったクリストフ・コメダの「リタニア」が2テイクと、ジョン・サーマンの曲が3曲。「リタニア」は小品ながら、深みがあります。他はトーマス・スタンコ自身のオリジナル。通常の長さの曲と短い曲が混在し、哀愁系とフリー・インプロヴィゼーション系の曲のイメージが行きつ戻りつしています。 特に哀愁系の曲は、深く心の中に入りこんでくるメロディです。タイトル曲の10曲目は、淡々と内省的な語り合いが続く曲です。(99年11月1日発売)

1679


Messe Noire/Alexei Lubimov(P)(ECM New Series 1679)(輸入盤) - Recorded May 1998 and December 2000. - 1-4. Igor Stravinsky: Serenade In A 5-7. Dmitri Shostakovich: Sonata No.2 Op.61 8-10. Sergey Prokofiev: Sonata No.7 Op.83 11. Alexander Scriabin: Sonata No.9 Op.68


(05/08/04)19世紀から、主に20世紀のロシア(ソビエト連邦)の作曲家4人を取り上げたピアノのアルバム。録音してからだいぶ経ってからの発売(’05年)は謎ですが、内容はオーソドックスな部分と、それより多くの現代的な部分を占めながら、難解な曲もあるのにあまりそう聴こえないのがこの(曲)アルバムの特徴かも。ロシアの作曲家を集めてそれらしい曲調。温度感はあまり低くない曲もあります。ただ、良い演奏だと思います。

1678


Tales Of Rohnlief/Joe Maneri(As, Ts, Cl, P, Voice)/Barre Phillips(B)/Mat Maneri(Vln)(ECM 1678) - Recorded June 1998. - 1. Rohnlief 2. A Long Way From Home 3. Sunned 4. When The Ship Went Down 5. The Aftermath 6. Bonewith 7. Flaull Clon Sleare 8. Hold The Tiger 9. Canzone De Peppe 10. The Field 11. Nelgat 12. Elma My Dear 13. Third Hand 14. Pilvetslednah


フリー・ジャズの部類に入るのではないかと思うのですが、マネリ親子は1オクターヴを72音階に分ける「微分音」の奏者だとのことです。アルバム全体にわたってビートを刻む楽器がなく、しかも平均率にどっぷり使っている私にとっては耳慣れない音階でアンサンブルがうねる不思議な流れ。時々ヴォイスが出ますが、これも不思議な音階。爆発する事もあまりなく淡々と、しかもテンポも不明の流れにのって時間が過ぎ去っていきます。ある意味で聴くものに忍耐を強いる儀式となるかも しれません。14曲ありますが、曲ごとに聴くよりは通して聴くアルバムではないかと思います。たまに出てくるピアノが、フリーながらも音階的にホッとします。 ここに加わっているバール・フィリップスも雰囲気を合わせています。(99年9月15日発売)

1676


Music For Two Pianos/Mozart/Reger/Busoni(ECM New Series 1676/77) - Recorded November, 1997. Andras Schiff(P), Peter Serkin(P) - 1. Fugue In C Minor For Two Pianos K.426 Allegro Moderato 2-15. Variations And Fugue On A Theme Of Beethoven For Two Pianos Op.86 16-27. Fantasia Contrappuntistica For Two Pianos Busoni-Verzeichnis 256b 28-30. Sonata In D Major For Two Pianos K.448/375a


邦題「2台のピアノのための作品集」。クラシック界の個性的な2人のピアニストが出会った作品とのことですが、残念ながら今の私にはその個性が分かりません。ただ、2台のピアノで広がりのある素晴らしい音世界を繰り広げていることは分かります。モーツァルトは18世紀の、レーガーとブゾーニは19世紀から20世紀にかけての音楽家。大半はフーガの曲とのこと。やっぱりモーツァルトが分かりやすい音世界。(99年8月22日発売)

1675


The Melody At Night, With You/Keith Jarrett(P)(ECM 1675) - Recorded December 1998. - 1. I Loves You Porgy 2. I Got It Bad And That Ain't Good 3. Don't Ever Leave Me 4. Someone To Watch Over Me 5. My Wild Irish Rose 6. Blame It On My Youth - Meditation 7. Something To Remember You By 8. Be My Love 9. Shenandoah 10. I'm Through With Love


ほとんどスタンダードでかためたピアノのソロアルバム。知っているメロディが多いのでより親しみを感じます。大半の場面では音数が多くなく、力が抜けていてゆったりとたゆたうように流れるピアノ。ジャズと言うよりは、自然発生的なやさしいフレーズが紡ぎ出され、何と穏やかなピアノなんだろう、と聴いていて思います。2曲目などはフレーズが次から次へと繰り出されても、それでも穏やかなバラードの世界。ECMでは珍しく、ほんのりと温かみを感じます。 キース・ジャレットは体調を崩していて、その調子が良くなりかけた時の録音だそうですが、体調不良が逆に良い方に作用したのかどうか。物足りない、と思う方もいるはずですが、私は好きです。キースのこういう世界は、このアルバムだけになるかも しれません。(99年10月14日発売)

1674


Voice In The Night/Charles Lloyd(Ts)(ECM 1674) - Recoreded May, 1998. John Abercrombie(G), Dave Holland(B), Billy Higgins(Ds) - 1. Voice In The Night 2. God Give Me Strength 3. Dorotea's Studio 4. Requiem 5. Pocket Full Of Blues 6. Homage 7. Forest Flower: Sunrise/Sunset 8. A Flower Is A Lovesome Thing


メンバーが豪華。前作までの5作品がピアノ(そう言えば5作品ともボボ・ステンソンでした)を交えたクァルテットだったのですが、今回はギターを交えたクァルテットなので硬質感がとれてもっと親しみやすいサウンドに仕上がっていると思います。 8曲中6曲はオリジナル。エルヴィス・コステロとバード・バカラックの共作が入っているあたり今風ですが、曲はなかなか。有名すぎるくらい有名な「フォレスト・フラワー」は、こちらのヴァージョンの方が洗練されているように感じます。6曲目はスリルあり。8ビートの曲もあったり、曲調はさまざまですが、ある意味でECMらしからぬアルバム。比較的聴きやすいということで、オススメ盤。 ただし、チャールス・ロイドは相変わらずマイペースでサックスを奏でています。(99年5月19日発売)

1673


Flux/Erkki-Sven Tuur(ECM New Series 1673)(輸入盤) - Rcorded July and August 1998. Devid Geringas(Cello), Radio-Symphonieorchester Wien, Dennis Russell Davis(Cond) - 1-2. Symphony No.3 3. Concerto For Violoncello And Orchestra 4. Lighthouse


(04/04/25)20世紀エストニアの現代音楽家の作品集。静かな局面から複雑な様相で浮かび上がってくるドラマははやり現代音楽的ですが、1-2、4曲目あたりはエストニア地域の哀愁も感じさせるような旋律もほんのり感じられます。盛り上がっても硬質なサウンドや、微妙な不安定感、舞っているような各楽器の音に特徴があるような気がします。3曲目のチェロとオーケストラの曲もドラマチックだけれどもやはり硬質な世界が展開。

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