ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

2018年08月

1711


Bartok/Eotvos/Kurtag/Kim Kashkashian(Viola)(ECM New Series 1711) - Recorded January and July, 1999. Netherlands Radio Chamber Orchestra, Peter Eotvos(Cond) - 1-3. Concerto For Viola And Orchestra (Po. Post.)/Bela Baltok 4. Replica/Peter Eotvos 5. Movement For Viola And Orchestra/Gyorgy Kurtag


バルトーク、エトヴェシュ、クルタークという20世紀の作曲家の、ヴィオラとオーケストラの作品の現代音楽集。1-3曲目のバルトークの曲は彼の遺作で、未完のものを弟子のシェルイが完成させたとのこと。現代的なセンスを感じるサウンドですが、すでに20世紀半ばの作曲。エトヴェシュやクルタークの曲も現代的な複雑な響きを持っていますが、やや難解な印象が先に立ち、個性の見極めには、私はまだまだかも。(00年8月23日発売)

1706


Historie(s) Du Cinema/Jean-Luc Godard(ECM New Series 1706-10)(輸入盤) - Released 1999. - (Disc1) Toutes Les Histoires (Disc2) Une Histoire Seule (Disc3) Seul Le Cinema Fatale Beaute (Disc4) La Monnaie De L'absolu Une Vague Nouvelle (Disc5) Le Controle De L'univers Les Signes Parmi Nous


(03/09/27)ジャン・リュック・ゴダール作の、映画の歴史に関する映像作品のサウンドトラック。大きいBOXセットに入ったブックレット、そこにセリフやナレーションが書かれています。CDの内容はそのブックレットに沿ったセリフ、そしてその背景の音楽 (主にECM)、効果音など。通常の音楽CDではなく、ECMとしてはかなり異色なアルバム、しかもCD5枚組の大作。映像作品の方はかなりの話題作だそうで、音楽ファンよりは映画ファン向けか。

1705


L'affrontement Des Pretenndants/Louis Sclavis(Cl, Bcl, Ss) Quintet(ECM 1705) - Recorded September 1999. Jean-Luc Cappozzo(Tp), Vincent Courtois(Cello), Bruno Chevillon(B), Frincois Merville(Ds) - 1. L'affrontement Des Pretenndants 2. Distances 3. Contre Contre 4. Hors Les Murs 5. Possibles 6. Hommage A Lounes Matoub 7. Le Temps D'apres 8. Maputo Introduction 9. Maputo 10. La Memoire Des Mains


変わった編成でもあって、ジャズ的な要素からアウトした場面も出てきますが、ECMにしては元気なアルバム。1曲目のタイトル曲はこれでもかというソロの応酬で、ジャズ的なもの(冷めた感じですが)がヒシヒシと迫ってきます。スクラヴィスとチェロのデュオでのインプロヴィせーションの2曲目、ジャズ的ではあってもテーマの音階やソロが個性的な3曲目、テクニックのあるベースソロの4曲目、急速調のスリリングなソロが前半で飛びまわる5曲目、16分台もの曲でドラマチックに展開するエキゾチックな6曲目、ベースとのデュオの厳かだが情念もある7曲目、ソロの小品でけっこう鋭い8曲目、浮遊感のあるユニゾンのテーマの9曲目。10曲目はチェロとドラムスとのインプロヴィゼーション。不思議なジャズ。(01年4月28日発売)

1704


Karta/Markus Stockhausen(Tp, Flh), Arild Andersen(B), Patrice Heral(Ds, Per), Terje Rypdal(G)(ECM 1704) - Recorded December 14-16, 1999. - 1. Sezopen 2. Fower Of Now 3. Wood And Naphta 4. Sway 5. Auma 6. Legacy 7. Invocation 8. Wild Cat 9. Emanation 10. Choral 11. Lighthouse


中間部の7曲(3-9曲目)がフリー・インプロヴィゼーション。全体のバランスが良い。1曲目は非常に厳かに、あたかもフリーのような展開で導入部を飾ります。2曲目は哀愁を帯びた印象的なテーマから、これも静かに展開。ベースとドラムで緊張感のある3曲目、リズミカルなベースとドラムの上を奔放に飛びまわるギターと抑制の効いたトランペットの4曲目、静寂に寄り添うように進行しつつ盛り上がっていく5曲目、ミュート・トランペットを軸に静かに流れていく6曲目、オープン・トランペットの印象的なメロディに絡みついていく7曲目、速いテンポで豪快かつアグレッシヴな8曲目、ベースではじまりトランペットの牧歌的な風景で終わる9曲目、ギターとトランペットのために作曲された10曲目。そして何となくエスニックな11曲目。(00年9月13日発売)

1703


In Cerca Di Cibo/Gianluigi Trovesi(Piccolo, Acl, Bcl), Gianni Coscia(Accordion)(ECM 1703)(輸入盤) - Recorded February 1999. - 1. In Cerca Di Cibo 2. Geppetto 3. Villanella 4. Il Postino 5. Minor Dance 6. Pinocchio: In Groppa Al Tonno (Piano) 7. Diango (Donadona) 8. Pinochio: In Groppa Al Tonno (Forte) 9. Le Giostre Di Piazza Savona 10. Lucignolo 11. Tre Bimbi Di Campagna 12. Celebre Mazurka Alterata 13. Fata Turchina 14. El Choclo 15. In Cerca Di Cibo


(00/11/05)主にクラリネットとアコーディオンのデュオ。編成は特異ですが、1曲目のような、静寂の彼方から浮きあがってくるようなアコーディオンの音の上を漂う、哀愁のあるクラリネットという、いわゆるECMっぽいサウンドの曲もあれば、5、8曲目のようにこの編成ながらにしてある程度、元気度が高いサウンドの曲もあります。9、11、14曲目は聴いていて浮き立つような感じも。ただし穏やかで哀愁を感じるヨーロピアン・ミュージックでジャズ度は少なめの曲も多いです。3曲目などはアコーディオンらしい曲。7曲目のみジャズメン・オリジナルで「ジャンゴ」と「ドナドナ」のメドレーで、不思議にも一体感があります。12曲目も変化に富んでいて面白そう。 ジャズ度は薄いけれども、ECM度としては高そう。

1702


Coruscating/John Surman(Ss, Bs, Bcl)(ECM 1702) - Recorded January 1999. Chris Laurence(B), Rita Manning(Vln), Keith Pascoe(Vln), Bill Hawkes(Viola), Nick Cooper(Cello) - 1. At Dusk 2. Dark Corners 3. Stone Flower 4. Moonless Midnight 5. Winding Passages 6. An Illusive Shadow 7. Crystal Walls 8. For The Moment


ジョン・サーマンとベース、それに弦楽四重奏団との演奏。路線としては相変わらず哀愁の漂うメロディが音の波間に浮かんでは消えてゆく、クラシック寄りの心地良いサウンドです。以前からのシンセサイザーとの多重録音に近いイメージがありますが、こちらの方が当然ながら自然なサウンド。色彩感覚としては、深い青のイメージを中心としてやや動きがあるかな、といった感じで、落ち着いていて、逆に言えば少々地味かな、とも思えます。でも、ジョン・サーマンはジョン・サーマン。この曲(全曲彼の作曲です。)やフレーズに魅了されることもあるかなあ、と。ジャズからは少々離れた位置にあるアルバムで、 本来ならばNew Seriesに入ってもおかしくないようなサウンドなので、やや聴く人を選ぶかもしれません。(00年10月21日発売)

1700


Mnemosyne/Jan Garbarek(Ss, Ts)/The Hilliard Ensemble(Vo)(ECM New Series 1700/01) - Recorded April 1998. - 1. Quethua Song 2. O Lord Tallis 3. Estonian Lullaby 4. Remember Me My Dear 5. Gloria 6. Fayrfax Africanus 7. Antonie Brumel 8. Novus Novus 9. Se Je Fayz Dueil 10. O Ignis Spiritus 11. Alleluia Nativitatis 12. Delphic Paean 13. Strophe And Counter-Strophe 14. Mascarades 15. Loiterando 16. Estonian Lullaby 17. Russian Psalm 18. Eagle Dance 19. When Jesus Wept 20. Hymn To The Sun


既存の曲にサックスが絡んでいく曲と、古い断片しか残っていない曲を再現してそこにサックスを加えた曲があるそうです。当然ジャズではなくて、クラシック古典の合唱曲プラスアルファという感じです。断片から曲にしていったものが多いので、ヤン・ガルバレクの演奏などにその場限りのインプロヴィゼーションを感じさせ ます。エコーが効いた不思議なサウンド。そして非常に美しい。曲は断片を含め世界各地から集められています。(99年6月23日発売)

1699


Fantasien D 760, D934/Franz Schubert(ECM New Series 1699) - Recorded December, 1998. Andras Schiff(P), Yuuko Shiokawa(Vln) - 1. Fantasie C-Dur Fur Klavier Op. 15 D760 "Wanderer-Fantasie" 2. Fantasie C=Dur Fur Violine Und Klavier Op. Posth. 159 D934


邦題「シューベルト<<さすらい人>>幻想曲」。1曲目はシューベルトの作品の中でも特に人気の高い曲だとのことで、その名の通り幻想的(というよりはクラシックの王道)な雰囲気を味あわせてくれるピアノ曲です。暖かくドラマチックな展開。メロディも印象的。2曲目は後期の重要作だそうで、シフ婦人の塩川悠子がヴァイオリンを演奏しています。基調は明るく、印象的なメロディでさまざまに表情を変えて展開していきます。(00年8月23日発売)

1698


Prime Directive/Dave Holland(B) Quintet(ECM 1698) - Recorded December 10-12, 1998. Robin Eubanks(Tb), Chirs Potter(Ss, As, Ts), Steve Nelson(Vib), Billy Kilson(Ds) - 1. Prime Directive 2. Looking Up 3. Make A Believe 4. A Searching Spirit 5. High Wire 6. Jugglers Parade 7. Candlelight Vigil 8. Wonders Never Cease 9. Down Time

クリス・ポッターのみ新参加。サウンドは落ち着いているようで、相変わらずトンガッています。1曲目から変拍子のノリの良い曲(6拍子?)。2曲目は管楽器のテーマが印象的。これもうまくテンポがとれないので変拍子か?渋めでゆったりとした3曲目、5拍子系のリズミックな感じの4曲目、難しそうなテーマと冴えるアドリブの5曲目、穏やかに盛り上がりを見せる9拍子系の6曲目、静かな美しい世界が広がる7曲目、ベースソロからテーマ、ソロとドラマチックな展開をみせる13分台の大作の8曲目。9曲目はトロンボーンが面白い比較的短い曲。スティーヴ・ネルソンのヴァイブラホンは冷めていて、ビリー・キルソンのドラムはビートがはっきりしていて好み。まだまだこのクインテットから目が離せません。(99年11月1日発売)

1697


In Darkness Let Me Dwell/John Dowland(ECM New Series 1697) - Recorded January, 1999. John Potter(Vo), Stephan Stubbs(Lute), John Surman(Ss, Bcl), Maya Homburger(Baroque Vln), Barry Guy(B) - 1. Weep You No More, Sad Fountains 2. In Darkness Let Me Dwell 3. Lachrimae Verae 4. From Silent Night 5. Come Again 6. The Lowest Trees Have Tops 7. Flow My Tears 8. Come Heavy Sleep 9. Fine Knacks For ladies 10. Flow My Tears 11. Now, O Now I Needs Must Part 12. Lachrimae Tristes 13. Go Crystal Tears 14. Lachrimae Amantis


邦題「暗闇にひそむ歌~ジョン・ダウランドの世界」。ジョン・ダウランドは16-17世紀のイギリスの作曲家。ジョン・ポッターのヴォーカル(テナー)とリュートやバロック・バイオリンなどとの厳かな響きの中、ジョン・サーマンやバリー・ガイらのジャズでも活躍しているミュージシャンも参加して、やはり厳かに寄り添うように演奏しています。 曲にマッチしているので気がつきませんでしたが、即興も交えて演奏されているとのこと。(00年2月23日発売)

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