ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2018年10月

1788


Soul Of Things/Tomasz Stanko(Tp)(ECM 1788) - Recorded August 2001. Marcin Wasilewski(P), Slawomir Kurkiewicz(B), Michal Miskiewicz(Ds) - 1. 1 2. 2 3. 3 4. 4 5. 5 6. 6 7. 7 8. 8 9. 9 10. 10 11. 11 12. 12 13. 13


全曲トーマス・スタンコのオリジナル。曲名も1-13と番号のみなので、全編フリー・インプロヴィゼーションかと思っていたら、スローでスペイシーながらも叙情的で哀愁漂う曲調の曲が多いです。それにトランペットがまた哀愁があって、何を吹いても彼の路線になります。1曲目を聴いただけで、彼の世界にハマッていく感じ。2曲目あたりはオーソドックスな4ビートにも多少近寄って色気を見せています。3、10曲目はテンポも速めで、このレーベルでは珍しく、これぞジャズといった4ビート路線に。5曲目もややジャズ寄り(?)。ただ、やっぱり温度感が低いながらも味わいのあるスローの曲が多いです。不思議と色調は統一された感じなので、通しで 全体の流れを聴くアルバムなのかな、と思います。(02年6月21日発売)

1787


In Touch/Yves Robert(Tb)(ECM 1787)(輸入盤) - Recorded March 2001. Vincent Courtois(Cello), Cyril Atef(Ds) - 1. In Touch 2. Let's Lay Down 3. La Tendresse 4. In Touch Var. 1 5. L'air D'y Toucher 6. Basculement Du Desir 7. L'attente Reste 8. In Touch Var. 2


(03/03/07)2曲目のみドラムスCyril Atefの作曲で、他はYves Robertのオリジナル。そして、静かでインタールード的な小品(1、4、7-8曲目)と、通常あるいは比較的眺めの曲の組み合わせ。特異な編成のせいか、やはりスペイシーでヨーロッパの暗さをあわせ持ったような 曲が多め。2曲目は薄暗いながらも中盤戦はややリズミカルでメロディアスな展開。16分台の いくつかの曲が組み合わさったような3曲目は、インプロヴィゼーションとアンサンブルが、時に静かに、ときに三位一体となって進んでいきます。一見バラバラのフレーズを奏でるようでいて、ややドラマ性のあるインプロヴィゼーションが展開される5曲目、前半は闇の奥底から音が発せられるようで、後半徐々に盛り上がっていく6曲目。

1786


Solo In Mondsee/Paul Bley(P)(ECM 1786)(輸入盤) - Recorded April 2001. - 1-10. 1-10


(07/06/18)彼のこのレーベルならではの音数の少なさや硬質な響きは少し影をひそめ、音数の少ない部分もありながら饒舌な部分も目立ちます。ある程度変化にも富んでいます。よりメロディアスに、まるで既成の曲を演奏しているかのような聴きやすいサウンドの場面は前半に多いです。もちろんフリーのアプローチもありますけれど。それほど過激でないですが、時に緊張感をもたらすような、現代音楽的なフレーズも。タイトルからして完全にフリー・インプロヴィゼーションのようですが、少しは聴きやすいアルバムに仕上がっているとは思います。逆にここがプロデュースとの相性の関係で、録音から発売まで長くかかってしまったのかもしれませんが。即興の部分は彼ならではで、ポール・ブレイはやっぱりポール・ブレイです。 (07年6月20日発売)

1785


Skirting The River Road/Robin Williamson(Vo, Harp, G, Whistles)(ECM 1785)(輸入盤) - Recorded March and April 2001. Mat mameri(Viola, Vln), Paul Dunmall(Ts, Ss, Cl, Border Pipes, Ocarina, Maxeno), Ale Moller(Mandola, Lute, Hammered Dulcimer, Shawn, Clarino, Drone Fl, Natural Fl, Vib), Mivck Hutton(B) - 1. 1. The Morning Watch/A Song Of Joys 2. Here To Burn 3. The Four Points Are Thus Beheld 4. Infant Joy 5. Dalliance Of Eagles 6. Abstinence Sows Sand 7. The Journey 8. The Terrible Doubt/The Price Of Experience 9. West From California's Shores 10. Shepherd's Tune 11. The Map With No North 12. The Spider 13. The Fly 14. Crossing Brooklyn Ferry 15. The World Of Light


(03/03/06)ECMでは珍しく、フォーク・シンガー(と思う)のヴォーカルアルバムなのですが、そのサウンドやアレンジはECMらしく幻想的、神秘的、かつエキゾチックなイメージの曲が多いです。曲によってマット・マネリやアレ・メッレルが参加しているので、そのあたりの影響かも。曲はロビン・ウィリアムソン単独での作曲か 参加メンバーの共作のものがほとんどで、ラストの曲はトラディショナル。2、9曲目あたりはカントリーの雰囲気を漂わせ、この辺が彼の地での表現なのでは、と思わせます。1曲目後半や3 、11曲目のように音楽をバックに語りの入る曲も。淡々とした語り口と、無国籍的なワールドのサウンドが印象的。 14曲目は何と16分台の大作ですが、やはり物語を音楽をバックに語っている、ドラマ性のある曲。

1784


Hyperion with Higgins/Charles Lloyd(Ts)(ECM 1784) - Recorded December 1999. Billy Higgins(Ds, Per), John Abercrombie(G), Larry Grenadier(B), Brad Mehldau(P) - 1. Dancing Waters, Big Sur To Bahia 2. Bharati 3. Secret Life Of The Forbidden City 4. Miss Jessye 5. Hyperion With Higgins 6. Darkness On The Delta Suite 7. Dervish On The Glory B 8. The Caravan Moves On


前作「ザ・ウォーター・イズ・ワイド」と同じ時の録音で、その後亡くなったビリー・ヒギンズに捧げられたアルバム。全曲チャールス・ロイドのオリジナル。1曲目はサブタイトルに(フォー・ジルベルト・アンド・カエターノ)とありますが、ボッサ色というよりはしっとり感のある哀愁路線かも。サックスやピアノが心地良いゆったりめのリズムの上を舞う2曲目、テーマ部はともかく、穏やかながら4ビートが基調のジャズを演奏している3曲目、3連系の4ビートの部分もある4曲目、ECMでは珍しく熱い系統のジャズの5曲目、ドラマチックに展開する12分台の組曲の6曲目、陽気なテーマとアドリブの7曲目、ドラムスのタムタムが印象的な8曲目。前作よりは元気なサウンドで、やはりヒギンズが目立 っているようです。(01年8月22日発売)

1782


Toshio Hosokawa/J.S. Bach/Isang Yun/Thomas Demenga(Cello)(ECM New Series 1782/83) - Recorded July 1985, December 1998 and November 2000. Asako Urushihara(Vln), Teodoro Anzellotti(Accordion), Aurele Nicolet(Fl), Heinz Holliger(Oboe), Hansheinz Schneeberger(Vln), Thomas Larcher(P) - Toshio Hosokawa 1. In Die Tiefe Der Zeit 2. Dur Fur Violine Und Violoncello 3. Winter Bird J.S. Bach 5-9. Suite Nr.5 IN C-moll Fur Violoncello Solo(BWV 1011) 10-15. Suite Nr.6 In D-dur Fur Violoncello Solo(BWV 1012) Isang Yun 16. Gasa 17. Escape 1 18. Images


現代音楽家の細川俊夫、イサン・ユンの作品と、バッハの無伴奏チェロ組曲の作品2つとを組み合わせたCD2枚組のアルバム。前者は現代的な、内省的な複雑な曲想を持った曲で、楽器編成もソロ、デュオ、もっと大勢の人の演奏と、曲によってさまざまです。バッハの曲はやはりバッハらしい素直で深みのある印象ですが、両者のカップリングでアルバムのやりたいことが浮かび上がってくるような気がします。(02年9月25日発売)

1781


Odradek/Gidon Lewnsohn(ECM New Series 1781)(輸入盤) - Recorded July 1997 and February 2001. Alexander Lonquich(P), Auryn Quartett - Matthias Lingenfelder(Vln), Jens Oppermann(Vln), Stewart Eaton(Viola), Andreas Arndt(Cello), Ora Rotem Nelken(P) - 1-5. Piano Quintet 6. Prelude For Piano 7-23. Odarek Quartet 24. Postlude for Piano


(03/02/23)現代音楽家のGideon Lewnsohnのピアノと弦楽四重奏のための作品(1-5曲目)。やはり現代音楽家らしく、複雑かつ硬質な色合いのメロディとハーモニーで迫ってきて、難しめかつ思索的、ややドラマチックな印象。6、24曲目はピアノでのスペイシーなソロの曲で、それぞれ違うピアニストによるヴァージョン違い。7-23曲目の弦楽四重奏でのタイトル曲は、17の短めな断片の曲から成り立っています。こちらも思索的。

1780


Inside Out/Keith Jarrett(P), Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1780) - Recorded July 26 and 28, 2000. - 1. From The Body 2. Inside Out 3. 341 Free Fade 4. Riot 5. When I Fall In Love


トリオのロンドンでのライヴ録音。全5曲中スタンダードは最後の1曲のみ。フリー・インプロヴィゼーションとはいってもけっこう聴きやすいはずなのですが、今回は曲によって(3-4曲目)は冒険的。1曲目(21分)は何となくブルースを連想させるような出だしから、中盤でジャック・ディジョネットのマレットさばきが見事な世界に入っていき、後半哀愁漂う叙情的な情景が現れます。2曲目(21分)のタイトル曲は出だしは複雑なメロディ(と言うべきか)が噴出。そして、中盤以降徐々に盛り上がってゴスペルタッチが延々続きます。3曲目(19分)では彼ららしいマイナーの一発モノからフリーへの展開。そして、豪快でノリの良いインプロヴィゼーションの4曲目、しっとりとメロディアスに歌い上げるバラードの5曲目へと続きます。(01年9月21日発売)

1779


Eislermaterial/Heiner Gobbels(ECM New Series 1779)(輸入盤) - Recorded October 1998. Ensemble Modern, Josef Berbichler(Vo) - 1. Anmut Sparet Nicht Noch Noch Muhe 2. Allegro Assai - Aus: Kleine Sinfonie/Moment Musical 3. Andante - Aus: Suite Fur Septett Nr. 1 4. Und Ich Werde Nicht Mehr Sehen 5-8. Vier Wiegenlieder Fur Aebeitermutter 9. Horstuck 1 ("Einen Moment, Gnadige Frau...") 10. Ballade Von Der haltbaren Graugans 11. Mutter Beimlein 12. Vom Sprengen Des Gartens 13. Ballade Vom Zerrissenen Rock 14. Horatios Monolog/Bericht Vom 1. Mai 15. Horstuck 2("Ich Mochte Ihnen Einen Vorschlag Machen...") 16. Kleine Passacaglia - Aus: Funf Orchesterstucke 17. Finale: Improvisation - Aus: Funf Orchesterstucke 18. Uber Den Selbsmord 19. Kreigslied "Grossvater Stoffel" 20. "Die Fabriken" - Aus: Orchestersuite Nr. 3/Streichquartett - Fragment 21. Und Endlich Stirbt Die Sehnsucht Doch


(03/02/22)Hanns Eilserという人の曲を題材にしたアルバム。インストルメンタルの曲もありますが、基本的にはオーケストラをバックにした男性ヴォーカル(オペラとは違う)の曲が多く、9曲目、15曲目は「オーディオ・ドラマ」という会話のみの録音。クラシックだけでなくて、ジャズや古い時代の哀愁を帯びたポピュラー音楽の要素も。10、13、20曲目のように、フリージャズのようなフリーキーな場面も。12曲目もジャズと言えばジャズ?。

1778


Valentin Silvestrov/Requiem For Larissa(ECM New Series 1778)(輸入盤) - Recorded 2001. National Choir Of Ukraine "Dumka", Yevhen Savchuk(Choirmaster), National Symphony Orchestra Of Ukraine, Valodymyr Sirenko(Cond) - 1. Largo 2. Adagio-Moderato-Allegro 3. Largo-Allegro Moderato 4. Largo 5. Andante-Moderato 6. Largo 7. Allegro Moderato


(04/05/05)Valentin Silvestrovは20世紀ウクライナの現代音楽家。’97-99年にこの曲は作曲され、亡くなった妻に捧げられた曲だとのことです。現代的な響きを持つ壮大な印象を受ける曲ながらも、レクイエムらしい荘厳さ、追悼の意をこめた深い黒っぽい色合いがあらわれているようです。曲のタイトルは速さをあらわす単語の表記ですが、その中に物語性が隠されているような気も。静かでしっとりとした場面もやや重みを感じます。

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