ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

2018年10月

1777


What Goes Around/Dave Holland(B) Big Band(ECM 1777) - Recorded January 2001. Antonio Hart(As, Fl), Mark Gross(As), Chris Potter(Ts), Gary Smulyan(Bs), Robin Eubanks(Ts), Andre Hayward(Tb), Josh Roseman(Tb), Earl Gardner(Tp, Flh), Alex Sipiagin(Tp, Flh), Duane Eubanks(Tp, Flh), Steve Nelson(Vib), Billy Kilson(Ds) - 1. Triple Dance 2. Blues For C.M. 3. The Razor's Edge 4. What Goes Around 5. Upswing 6. First Snow 7. Shadow Dance


全曲デイヴ・ホランドのオリジナル。過去のアルバムの再演曲が多いです。アヴァンギャルド的にも聞こえる変拍子の曲もありますが、そのビッグバンドのアレンジはオーソドックスですが華やかな印象。飽きさせません。スピーディーに流れるように進んで行く変拍子の1曲目からそのサウンドは厚く、楽しい。オーソドックスなジャズのブルースという感じの2曲目、アップテンポでたたみ込むように進行していく3曲目、しっとり感からドラマチックに盛り上がっていく変拍子系の17分台の4曲目、ノリの良いジャズの演奏が聴ける、唯一の新曲の5曲目、厳かな雰囲気で漂っていくホーンサウンドも重層的で美しい11分台の6曲目、ベースソロからはじまってテンポも自在でドラマチックに展開していく14分台の7曲目。(02年10月23日発売)

1776


Ieggiero, Pesante/Valentin Silvestrov(P)(ECM New Series 1776)(輸入盤) - Recorded January 2001. Silke Avenhaus(P), Rosamunde Quartett: Andreas Reiner(Vln), Simon Fordham(Vln), Helmut Nicolai(Viola), Anja Lechner(Cello), Maacha Deubner(Soprano) - 1. Sonata For Violoncello And Piano 2. String Quartet No.1 3-5. Three Postludes 6. Hymn 2001


(04/01/03)Valentin Silvestrovは20世紀ウクライナのキエフ出身の現代音楽家。チェロとピアノのデュオ、ストリング・クァルテットの曲やソプラノの合唱、ヴァイオリン・ソロなど、曲により、様々なフォーマットでの演奏。 やはり現代音楽のサウンドですが、情景が浮かび上がってくるような感じ。曲や場面によってはハッとするような美しい旋律が出てくることも。ラストには作曲家自身の演奏でソロ・ピアノが奏でられています。

1775


Sofia Gubaidulina(ECM New Series 1775)(輸入盤) - Recorded January 2001. Elsbeth Moser(Bajan), Boris Pergamenschikow(Cello), Munchener Kammerorchester, Christoph Poppen(Cond) - 1-7. Sieben Worte 8-17. Zehn Pralidien 18. De Profundis


(04/01/03)Sofia Gubaidulinaはロシアの現代音楽家。ここでは1-7曲目と18曲目にBajanというバンドネオンに近い楽器を使用しているのが特徴ですが、民族音楽的な感じはほとんどなく、やはり難解な現代音楽というイメージが強いです。1-7曲目は全員の参加で大きな、そして複雑な色合いの世界を見せてくれます。8-17曲目はチェロのソロ、18曲目はBajanのソロ。ソロでもいかにも現代的な印象は変わりません。

1774


Ricercar/Bach/Webern(ECM New Series 1774) - Recorded January 2001. The Hilliard Ensemble: Monika mauch(Soprano), David James(Countertenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), Gordon james(Baritone), Munchener Kammerorchester, Christoph Poppen(Cond) - Johann Sebastian Bach 1. Fuga (Ricercata) A 6 Voci Anton Webern 2. String Quartet Johann Sebastian Bach, Cantata No. 4 "Christ Lag In Todesbanden" BWV4 4. Sinfonia-Versus 1: Coro 5. Versus 2: Duetto 5. Versus 3: Aria 6. Versus 4: Coro 7. Versus 5: Aria 8. Versus 6: Duetto-Versus 7: Choral Anton Werbern Five Movements For String Quartet Op.5 9. 1 Heftig Bewegt 10. 2 Sehr Langsam 11. 3 Sehr Lebhaft 12. 4 Sehr Langsam 13. 5 In Zarter bewegung Johann Sebastian Bach 14. Fuga(Recercata) A 6 Voci


18世紀のバッハと、20世紀のオーストリアの作曲家ヴェーベルンの曲の組み合わせ。特にタイトル曲のバッハの「リチェルカーレ」は2ヴァージョンありますが、どちらもヴェーベルンの編曲とのこと。ここが接点らしいです。バッハらしい曲と、現代音楽の響きを持つ曲との取り合わせ。両者の感触は、ちょっと違います。3-8曲目の声楽アンサンブル編曲の録音は世界初とのことですが、やはりバッハの曲として聴けてしまいます。(03年5月21日発売)

1773


Diplipito/Giya Kancheli(ECM New Series 1773)(輸入盤) - Recorded January 2001. Thomas Demenga(Cello), Derek Lee Ragin(Countertenor), Dennis Russell Davis(P, Cond), Stuttgarter Kammerorchester - 1. Diplipito 2. Valse Boston


(04/08/08)Giya Kancheliは20世紀グルジアの作曲家。1曲目がチェロ、カウンターテナー、ピアノとオーケストラ、2曲目がピアノとオーケストラの作品。 やはりゆったりとした荘厳なイメージでせまってきて、静かな場面と大きいサウンドの場面の差が大きい感じ。どんなアプローチになっても濃い青色の雰囲気が、彼の曲にはあります。1曲目のカウンターテナーとチェロが幽玄な感じを醸し出しています。2曲目も冷たさと音の大小が印象的。

1772


Song Of Debussy And Mozart/Julianne Banse(Soprano)/Andres Schiff(P)(ECM New Series 1772) - Recorded January 2001. - Claude Debussy - 1. Beau Soir 2. Clair De Lune 3. Pierrot 4. Apparition 5. Pantmime Fetes Galantes 1er Livre 6. En sourdine 7. Fantoches 8. Clair De Lune Wolfgang Amadeus Mozart 9. Dans Un Bois Solitaire KV308 10. Oiseaux, Si Tous Les Ans KV307 11. Warnung KV433 12. Der Zauberer KV472 13. Das Veilchen KV476 Claude Debussy Ariettes Oubliees 14. C'est L'extase Langoureuse 15. Il Pleure Dans Mon Coeur 16. L'ombre des Arbres 17. Chevaux De Bois 18. Green 19. Spleen Wolfgang Amadeus Mozart 20. Sehnsucht Nach Dem Fruhlinge KV596 21. Als Luise Die Briefe Ihres Untreuen Liebhabers Verbrannte KV520 22. Abendempfindung KV523


邦題「ドビュッシー&モーツァルト歌曲集」。ソプラノ歌手とピアノでの演奏で、ドビュッシー(19-20世紀)、モーツァルト(18世紀)、ドビュッシー、モーツァルトの順番で、短めの曲を22曲も演奏しています。2人の作曲家の時代は違いますが、うまく同居しているようにも思えます。個人的には分かりやすい和声とメロディのモーツァルトの曲の方が好み。かと言ってドビュッシーの色彩感豊かな歌も捨てがたいかも。(03年5月21日発売)

1771


Der Bote - Elegies For Piano/Alexei Lubimov(P)(ECM New Series 1771) - Recorded December 2000. - 1. Fantasie Fur Klavier Fis-moll/Carl Philipp Emanuel Bach 2. In A Landscape/John Cage 3. Nostalgia/Tigran Mansurian 4. Abschied/Franz Liszt 5. Nocturne F-moll "La Separation"/Michael Glinka 6. Prelude Cis-moll Op.45/Frederic Chopin 7. Elegie/Valentin Silvestrov 8. Elegie/Claude Debussy 9. Vier Klagelieder Op.9a, Nr.1/Bela Bartok 10. Der Borte For Larysa Bondarenko/Valentin Silvestrov


「エレジー」というタイトルの曲が2曲あり、いろいろな作曲家の小品が全10曲、哀歌集とのこと。曲は18世紀から20世紀まで様々な年代のものがありますが、不思議にも、通して聴くと自然な感じ。クラシックのピアノ作品ですが、その曲の感触から静かな癒しの要素もあります。現代に求められているようなサウンドで、面と向かって聴かなくても良い雰囲気でもあります。でも真剣に聴くと、重い部分も少しあったりします。(02年9月25日発売)

1770


Cat 'n' Mouse/John Abercrombie(G)(ECM 1770) - Recorded December, 2000. Mark Feldman(Vln), Joey Baron(Ds), Marc Johnson(B) - 1. A Nice Idea 2. Convolution 3. String Thing 4. Soundtrack 5. Third Stream Samba 6. On The Loose 7. Stop And Go 8. Show Of Hands


スゴいメンバー。変則的なクァルテットですが、聴き手を選びながらもレベルの高い演奏です。5、8曲目は全員のフリー・インプロヴィゼーションで他はアバークロンビーのオリジナル。空間の中でそこはかとない哀愁が漂っていく1曲目、ヴァイオリンとギターのアグレッシヴなやり取りの後にギターが活躍して盛り上がる2曲目、しっとりとしたメロディに思わず聴き込んでしまう3曲目、ベースのボンボンという上をゆったりと動きまわるメロディがなるほど「サウンドトラック」らしい浮遊感のある4曲目、タイトルと違ってサンバのリズムはなく、事実上は統制のとれたフリーの5曲目、ECM流のタイトなサウンドの6曲目、ノリの良い4ビートの部分と、ソロでの表現の部分がある7曲目、丁丁発止のインプロヴィゼーションが鋭い8曲目。(02年3月21日発売)

1769


Night/Misha Alperin(P)(ECM 1769)(輸入盤) - Recorded April 4, 1998. Anja Lecher(Cello), Hans-Kristian Kjos Sorensen(Per, Marimba, Voice) - 1. Tuesday 2. Tango 3. Adagio 4. Second Game 5. Dark Drops 6. Night 7. Heavy Hour 8. Far, Far...


(02/08/10)ライヴ。全曲ミシャ・アルペリンの作曲。繊細な演奏のうえに、ベースでなくてチェロを起用している事もあって、独特な雰囲気のサウンドを聴くことができます。確かにインプロヴィゼーションだとは思いますが、静か。静けさの中からピアノとチェロの語りかけが浮かび上がってくるような1曲目、これまた繊細で音数が少ない内向的なタンゴの2曲目、哀愁の漂うしっとりしたメロディでゆったりと進んでいく3曲目、マリンバではじまり、徐々に変化していきドラマチックに展開する4曲目、淡々と研ぎ澄まされたフレーズが、ゆっくり発せられる5曲目、スペイシーなフレーズ自体が闇の深遠さを表わしているような6曲目、太鼓の音と静けさの対比が印象的な7曲目、静かにメロディが流れていくような8曲目。

1768


At Home/Misha Alperin(P)(ECM 1768)(輸入盤) - Recorded February 1998. - 1. At Home 2. Emptiness 3. Nostalgia 4. Seconds 5. Nightfall 6. Halling 7. Light 8. Game 9. Shadows 10. 10th Of February 11. The Wind 12. Njet


(02/01/04)ソロ・ピアノでのアルバムで、全曲ミシャ・アルペリンのオリジナル。アルバム全体を通しても40分弱で、その中に12曲が詰まっていて、比較的小品が多い。しかもそのピアノは、派手に舞うことなく、空間を生かして慈しむように奏でられています。哀愁をたたえる音、空間の中からひとつひとつ掴み取ってくる音など、その音の連なりがささやかなドラマを生み出すように発せられていきます。1、3曲目のような哀愁路線があるかと思えば、4曲目のようなソフトにアバンギャルドっぽくユーモアを交える曲もあります。5曲目もその何気ない空間から緊張感を感じます。テンポのつかめる部分は少ないですが、6、8曲目あたりはクラシック的なカッチリしたピアノの印象。ヒーリング系と考えればけっこう硬派か。

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