ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2018年12月

1860


Up For It/Keith Jarrett(P), Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1860) - Recorded July 16, 2002. - 1. If I Were Bell 2. Butch & Butch 3. My Funny Valentine 4. Scrapple From The Apple 5. Someday My Prince Will Come 6. Two Degrees East, Three Degrees West 7. Autumn Leaves - Up For It


久しぶりにラスト(メドレー後半)の曲のみ突き進んでいくオリジナルで、あとはスタンダードの構成。彼らとしてはオリジナルだろうとスタンダードだろうとマイ・ペースで演奏しているだけなのだと思いますが、また再び分かりやすいメロディの世界に戻ってきてくれたのがうれしい。映像作品まで含めると、今回の初出のスタンダードは4、6曲目のみ。ただ、今回のヴァージョンの再演曲も決して飽きさせることなく聴かせてくれます。1-2曲目で明るめな面でせまってきたと思ったら、3曲目のしっとり感の高い面でも見事に心に入り込んできて、盛り上がっていきます。4曲目もピアノもスゴいですが、キース・トリオ独自のサウンドが出来上がっています。6曲目はブルース。そしておなじみ7曲目前半「枯葉」も心地良く聴く事ができます。(03年5月21日発売)

1858


Das Madchen Mit Den Schwefelhozern/Helmut Lachenmann(Voice)(ECM New Series 1858/59) - Recorded July 2002. Eiko Morikawa(Soprano), Nicole Tibbels(Soprano), Yokiko Sugawara(P), Tomoko Hemmi(P), Mayumi Miyata(Sho), SWR Vokalensemble Stuttgart, SWR Sinfonieorchester Baden-Baden Und Freiburg, Sylvian Lachenmann(Cond) - CD1. Teil: 1 Auf Der Strasse 1. Choralvorspiel "Oh Du Frohliche" 2. "In Dieser Kalte" 3. "Frier-Aire"(1. Tell) 4. Trio Und Reprise("Frier-Aire" 2. Tell) 5. Scherzo 1("Konigin Der Nacht) 6. Schelzo 2("Schnalz-Aire" - "Stille Nacht") 7. "Zwei Wagen" 8. "Die Jagd" 9. "Schneeflocken" 10. "Aus Aleen Fenstern" Teil 2: An Der Hauswand 11. Hauswand 1("In Einem Winkel") 12. Ritsch 1("Ofen") 13. Hauswand 2("Da Erlosch") 14. Hauswand 3("Litanei") 15. "Schreibt Auf Unsere Haut" 16. Ritsch 3 CD2. 1. Ritsch 3 2. Kaufladen 3. "Die Weihnachtslieder Stiegen Hoher" 4. Abendsegen("Wenn Ein Stern Fallt") 5. "...Zwei Gefuhle...", Musik Mit Leonardo 6. Hauswand 4 7. Ritsch 4 8. Die Grossmutter 9. "Nimm Mich Mit" 10. Himmelfahrt("In Glanz Und Freude") 11. Sho("Sie Waren Bei Gott") 12. Epilog("Aber In Der Kalten Morgenstunde")


(04/08/08)邦題「歌劇<マッチ売りの少女>」。Helmut Lachenmannは20世紀ドイツの現代音楽家。主なメンバーに日本人が参加していたり笙を演奏する場面があったりと、個性的。しかし、最も個性的なのは、2時間弱(CD2枚組)の歌劇でありながらやはり非常に現代音楽的な歌唱、演奏であることで、聴く人を簡単には寄せ付けないアヴァンギャルドさがあります。 これが歌劇なのか?というあまりにも抽象的なサウンドの展開です。(04年7月7日発売)

1857


Napoli's Walls/Louis Sclavis(Cl, Bcl, Ss, Bs)(ECM 1857)(輸入盤) - Recorded December 2002. Vincent Courtois(Cello, Electronics), Mederic Collingnon(Pocket Tp, Voices, Horn, Per, Electronics), Hasse Poulsen(G) - 1. Colleur De Niut 2. Napoli's Walls 3. Merce 4. Kennedy In Napoli 5. Divinazione Moderna 1 6. Divinazione Moderna 2 7. Guetteur D'inapercu 8. Les Apparences 9. Porta Segreta 10. 2 Disegno Smangiato D'un Uomo


(03/11/29)変則的な編成。ほとんどLouis Sclavisの作曲。現代音楽のような曲やエレクトロニクスの使用もあり、ボーダーレスな仕上がり。ギターとチェロ、木管の絡み合いからエレクトロニクスが加わり盛り上がっていく10分台の1曲目、エキゾチックに香りつつ各メンバーが自由に同時にフレーズを奏でていき、物語性のあるタイトル曲の2曲目、静かでやや浮遊感のある3曲目、ちょっとアヴァンギャルドで茶目っ気のある4曲目、哀愁とフレンチ風情緒を感じる組曲の5-6曲目、各楽器やエレクトロニクスのスリルがある変化に富んだ7曲目、静かに語りかけてくる8曲目、チェロとホーンのラインが対照的なVincent Courtois作の9曲目、構築された部分もあってスクラヴィスのソロが渋い、ドラマチックに展開する10曲目。

1856


Terra Nostra/Savina Yannatou(Voice)(ECM 1856)(輸入盤) - Recorded November 2001. Lamia Bedioui(Voice), Primavera En Salonico - Lefteries Ahgouridakis(Per), Yannis Alexandris(Oud, G, Tamboura), Kostas Vomvolos(Kanoun, Accordion, Caliba, Tamboura), Kyriakos Gouventas(Vln), Haris Lambrakis(Nay), Michalis Siganidis(B), Antonis Maratos(Per), Tassos Misyrlis(Cello) - 1. With The Moon I'm Walking 2. Ivan Nadonka Dumashe 3. A Fairy's Love Song 4. Ballo Sardo 5. Yiallah Them Rima 6. El Barquero 7. No Seas Capritchioza 8. Cgant Des Belles Meres 9. Schubho Lhaw Qolo 10. I've Told You And I Say Again 11. Tres Hermanicas Eran 12. Los Bilbilicos 13. Hey Het 14. Ah Mon Die 15. Close Your Eyelids And See 16. Adieu Paure Carnavas 17. Wa Habibi 18. Madonna De La Grazia 19. Kadife 20. Jaco


(03/03/10)アテネでのライヴで、ワールド路線のヴォーカルアルバム。ギリシャ、ブルガリア、サルディニア、レバノン、スペインはじめ、各地の民謡を中心に歌っています。その範囲はヨーロッパ、中東、アジアまで及んでいて、そのヴォーカルや伴奏のサウンドは 、西欧、非西欧に関わらずけっこうエキゾチックな感じ。そしてその声やサウンドは心の奥深くまで届くような印象。静かな曲ばかりではなく、4、20曲目のようなかなりにぎやかな曲もあるのがECMらしからぬところかも。ジャズの要素はありませんが、楽器 、ヴォーカルのコラボレーションなどにインプロヴィゼーションを感じる部分も。15曲目は歌ではなくて2人で詞の掛け合いをしています。Lamia Bediouiは5、8、13、15、17曲目に参加。

1855


Stravinsky/Bach/Leonidas Kavakos(Vln), Peter Nagy(P)(ECM New Series 1855)(輸入盤) - Recorded October 2002. - Igor Stravinsky: 1-5. Duo Concertant Johann Sebastian Bach: 6-13: Partita No.1 In B Minor(BWV 1002) Igor Stravinsky: 14-19. Suite Italienne Johann Sebastian Bach: 20-23. Sonata No.1 In G Minor(BWV 1001)


(05/03/17)Igor Stravinskyはロシア生まれの20世紀の作曲家、Johann Sebastian Bachはドイツの18世紀の作曲家。ストラヴィンスキーの方は’30年代の作曲でピアノとヴァイオリンのデュオ。彼の曲の方はいかにもクラシックのデュオらしく、表情を変えながら進んでいきます。バッハの方はヴァイオリンのソロ。バッハの方は安定した哀愁感覚があって、落ち着いて聴ける感じです。美しさの中にも妖しさが混ざったようなヴァイオリン。

1853


J.S. Bach: Das Wohltemperierte Klavier, Vol.1/Till Fellner(P)(ECM New Series 1853/54)(輸入盤) - Recorded September 2002. - Praludien Und Fugen 1-12 BWV 846-857: 1-2. C-Dur 3-4. C-Moll 5-6. Cis-Dur 7-8. Cis-Moll 9-10. D-Dur 11-12. D-Moll 13-14. Es-Dur 15-16. Es/Dis-Moll 17-18. E-Dur 19-20. E-Moll 21-22. F-Dur 23-24. F-Moll Praludien Und Fugen 13-24 BWV 858-869: 25-26. Fis-Dur 27-28. Fis-Moll 29-30. G-Dur 31-32. G-Moll 33-34. As-Dur 35-36. Gis-Moll 37-38. A-Dur 39-40. A-Moll 41-42. B-Dur 43-44. B-Moll 45-46. H-Dur 47-48. H-Moll


(04/03/14)’72年 ウィーン生まれの若手ピアニストTill Fellner演奏による「J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集 第1巻」。キース・ジャレットも’87年録音で同じ曲をECM New Series 1362/63で発表していますが、聴き比べるのも面白いかも。やはりバッハ作で有名な曲なので、曲としても非常に完成度が高くまとまっていて、安心して聴けます。年には似合わず落ち着いたピアノ、とでも言うべきか、曲に合っている(バッハ向き)の気も。

1852


Memory/Vision/Evan Parker(Ss, Tapes, Samples) Electro-Acoustic Ensemble(ECM 1852)(輸入盤) - Recorded October 2002. Philipp Wachsmann(Vln, Electronics), Agusti Fernandez(P, Prepared P), Burry Guy(B), Paul Lytton(Per, Electronics), Lawrence Casserley(Signal Processing Instrument), Joel Ryan(Computer, Sound Processing), Walter Prati(Electronics, Sound Processing), Marco Vecchi(Electronics, Sound Processing) - 1-7. Memory/Vision


(03/11/19)オスロでのライヴ録音。曲名が入っていなくて全体の70分を1曲としているようですが、CDの中は7曲に分かれています。編成の大部分がエレクトロニクスを取り扱い、テープやサンプリングもある中に生音の楽器が入るという非常に前衛的なパターンなのですが、そこを支配する音は非旋律的な音響効果とも言える音が連なり、分かりやすいメロディがあまり出てきません。それでも次から次へといろいろなサウンドがドラマチックに、ある場面では淡々と出てきて、不思議な陶酔感覚をもたらしてきます。さすがにあまり分かりやすくないとはいえ、静かな場面で弦楽器やピアノなどのメロディらしきものが出てきたときは、少々ホッとすることも。この持続力と緊張感は、このバンドでないと出せないサウンドかも。

1850


Monodia/Tigran Mansurian/Kim Kashkashian(Viola)(ECM New Series 1850/51)(輸入盤) - Recorded November 2001 and January 2002. Leonidas Kavakos(Vln), Jan Garbarek(Ss), Muchener Kammerorchester, Christoph Poppen(Cond), The Hilliard Ensemble: David James(Countertenor) Rogers Covey-Crump(Tenor), Steven Harrold(Tenor), Gordon Jones(Baritone) - 1-2. "...and The I Was In Time Again" 3. Concerto For Vilolin And Orchestra 4. Lachrymae 5-7. Confessing With Faith


(04/03/26)Tigran Mansurianは20世紀アルメニアの現代音楽家。今回のアルバムは、曲によってヒリヤード・アンサンブルやヤン・ガルバレクの参加など、けっこう力が入っています。3曲目でもレオニダス・カヴァコスも参加していて、豪華。1枚目(1-3曲目)がオーケストラとの録音。現代音楽と民族的な要素が掛け合わされたような、一種哀愁のあるサウンドが展開されます。もちろん、メインはキム・カシュカシャンのヴィオラ。 (04年4月28日発売)

1848


Lauds And Lamentations Music Of Elliot Carter And Isang Yun/Heinz Holliger(Oboe, English Horn)(ECM New Series 1848/49)(輸入盤) - Recorded September 2001 and Febryary 2002. Thomas Zehetmair(Vln), Ruth Zehetmair(Viola), Thomas Demenga(Cello) - (CD1) Elliott Carter 1. Oboe Quartet 2-5. 4 Lauds 6. A 6 Letter Letter 7. Figment 8. Figment 2 - Remembering Mr. Ives (CD2) Isang Yun 1. Piri 2-4. Quartet For Oboe And String Trio


(03/06/13)CD2枚組みで、1枚目がElliott Carter、2枚目がIsang Yunの曲(共に現代音楽家)の曲を演奏。1枚目1曲目と2枚目2-4曲目がオーボエとストリングス・トリオの4人組。以下、ヴァイオリンのソロ、イングリッシュホルンのソロ、チェロのソロ、オーボエのソロの曲があります。その曲調は 両者の曲ともに、やはり寒色系の景色で、抽象的かつ難解で精緻、といった趣きがあります。Isang Yunは東洋的な音の部分も。

1847


Storyteller/Marilyn Crispell(P) Trio(ECM 1847)(輸入盤) - Recorded February 2003. Mark Helias(B), Paul Motian(Ds) - 1. Wild Rose 2. Flight Of The Bluejay 3. The Storyteller 4. Alone 5. Harmonic Line 6. Cosmology 2 7. Limbo 8. Play 9. The Sunflower 10. Cosmology 1 11. So, Far, So Near


(04/05/23)3人それぞれのオリジナルですが、11曲中6曲がポール・モチアンの曲で、彼がどちらかというと中心かも。過去の曲の再演曲もあり、それも彼らの色になってます。フリーに近いようなフォーマットでの演奏でしょうけれど、メロディはあくまでもしっとりと美しく、静かに流れていくような曲が前半に多め。内省的で硬質な曲も多いですが。1曲目はメロディの切なさがあらわれています。タイトル曲の3曲目はふつふつと燃えたぎるような蒼い情念が、静かに心の奥底からたぎってくる演奏。5曲目は、メロディアスかつフリーの方面にやや傾いた感じ。6、10曲目の連作はもっとフリー色が強いですが、この連中だと自然。心にせまる7曲目、さりげなく一部に4ビートも出てくる自由な8曲目。そしてゆったりと叙情的な11曲目。 (04年7月28日発売)

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