ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2019年01月

1894


Shade Of Jade/Marc Johnson(B)(ECM 1894) - Recorded January and February 2004. Joe Lovano(Ts), John Scofield(G), Eliane Elias(P), Joey Baron(Ds), Alain Mallet(Org on 8, 10) - 1. Ton Sur Ton 2. Apareceu 3. Shades Of Jade 4. In 30 Hours 5. Blue Nefertiti 6. Snow 7. Since You Asked 8. Raise 9. All Yours 10. Don't Ask Of Me (Intz Mi Khntrir)


マーク・ジョンソン作または共作が全10曲中5作。イリアーヌ・イライアスの曲も多い。スゴいメンバーの集まりで、余裕の演奏。気ままにゆったりとしながらフレーズに緊張感を持たせるミディアムの4ビートの1曲目、バラードでサックスのフワフワ感が印象的な2曲目、薄暮の蒼い世界を思わせるような静かなタイトル曲の3曲目、ノンビートに近い感じでゆったり流れていく4曲目、「ネフェルティティ」のメロディが一部出てくる珍しい4ビートでの5曲目、ピアノトリオでのしっとりモードでのバラードの6、9曲目、ベース・ソロ(?)で勝負する7曲目、ワルツのオルガン入りでファンキーな8曲目、哀愁度の高いメロディをアルコで弾いている10曲目。2、4、6、9曲目のイリアーヌ作と7、10曲目にジョン・スコフィールドは参加せず。(05年10月19日発売)

1893


Stephen Stubbs(Baroque G, Chitarrone)/Teatro Lirico(ECM New Series 1893)(輸入盤) - Recorded February 2004. Milos Valent(Vln, Viola), Maxine Eilander(Spanish and Italian Harps), Erin Headley(Viola Da Gamba, Lirone) - Arcangelo Corelli 1. Sonata "Follia" Op.5, No. 12: Adagio 2. Inprovisation 1 Giulio Caccini: 3. Amarilli, Mia Bella Maurizio Cazzati: 4. Baletto Quarto: Adaggio 5. Folia Variations 6. Improvisation 2 Carlo Farina: 7. Sonata Seconda Detta La Desperata Giovanni Battista Granata: 8. Sonata Di Chittarra, E Violino, Con Il Suo Basso Continuo Arcangelo Corelli: 9 Sonata Op.5 No.10: Serabanda Giovanni Paolo Foscarini: 10. Aria Della Fulia Variata (Con Parti Variate) 11. Suite Stephan Stubbs: 12. Arpeggiata A Mio Modo


(06/03/18)17世紀のイタリアやスロヴァキアの5人の作曲家による曲と、インプロヴィゼーション、そして12曲目にStephen Stubbsの曲。古楽器も使用していて、雰囲気が出ています。あまり有名でない曲がおさめられているそうですが、当時のちょっと哀愁を帯びた分かりやすい曲が多いのが特徴。インプロヴィゼーションもジャズ的なそれではなく、ちゃんと古楽的な曲になっています。バロック・ギターの現代曲の12曲目も違和感なし。 (06年8月23日発売)

1892


The Ground/Tord Gustavsen(P) Trio(ECM 1892) - Recorded January 2004. Harald Johnsen(B), Jarle Vespestad(Ds) - 1. Tears Transforming 2. Being There 3. Twins 4. Curtains Aside 5. Colours Of Mercy 6. Sentiment 7. Kneeling Down 8. Reach Out And Touch It 9. Edges Of Happiness 10. Interlude 11. Token Of Tango 12. The Ground


全曲トルド・グスタフセンの作曲。北欧のピアノ・トリオらしい演奏ですが、ゆっくりで分かりやすいしっとりとした美旋律で、多くの人に好まれそう。心に入る優しいメロディでせまってくる1曲目から、そのサウンドの虜に。ゆったりと地についたテンポで哀愁を心に染み込ませる2曲目、流れていく短調の調べが印象的な3曲目、エキゾチックな表情を見せて冷たいままに情熱を見せる4曲目、やや明るめの表情をしたバラードの5曲目、語りかけから中盤徐々に盛り上がる6曲目、寒色系の中にほのかな橙色が見えるような7曲目、切なさで語りかけてくる8曲目、スローだけれどもブルースも少々感じる9曲目、ソロピアノでの小品の10曲目、スローなタンゴと言えなくもない11曲目、やや明るく包み込むようなタイトル曲の12曲目。(05年2月23日発売)

1891


Trio/Marcin Wasilewski(P)/Slawomir Kurkiewicz(B)/Michael Miskiewicz(Ds)(ECM 1891) - Recorded March 2004. - 1. Trio Conversation (Introduction) 2. Hyperballad 3. Roxana's Song 4. K.T.C. 5. Plaza Real 6. Shine 7. Green Sky 8. Sister's Song 9. Drum Kick 10. Free-bop 11. Free Combinations For Three Instruments 12. Entropy 13. Trio Conversation (The End)


通称「シンプル・アコースティック・トリオ」。マルチン・ボシレフスキの作曲(共作含む)が4曲、3人のフリー・インプロヴィゼーションが5曲(1、9、11-13曲目)。温度感が低いながらフリーの曲でも緊張感やアグレッシヴさがあまりなく、落ち着いて聴ける演奏。ただし4ビートではなくどの曲も流れるような印象で、硬質な美しさをたたえています。2曲目がビョークの曲で、やや盛り上がってポップス的な色合いもあるかなあという感じ。4、6、8曲目あたりは多少元気でビート感も(4ビートではなく)あります。そしてウェイン・ショーター作も彼ら流のサウンドになってしまっている5曲目、トーマス・スタンコ作の静かで自由な7曲目。10曲目はやっぱりバップを意識しているのかどうか、ちょっと過激か。他のフリーの曲も完成度高し。(05年5月25日発売)

1890


Violinkonzert/Heinz Holliger(Cond)(ECM New Series 1890)(輸入盤) - Recorded September and December 2002. Thomas Zehetmair(Vln), SWR Sinfonieorchester - 1. Eugene Ysaye: Sonate Op.27, Nr 3 "Ballade" Heinz Holliger: Violinkonzert 2. Deuil 3. Obsession 4. Ombres 5. Epilog


(04/08/08)1曲目のEugene Ysayeは19-20世紀のベルギーの作曲家・ヴァイオリニスト。この曲のみヴァイオリンのソロですが、哀愁があってなかなか味わいがあります。2曲目以降は 20世紀スイスの現代音楽家Heinz Holligerの作品。やはりオーケストラをバックにといっても、無機的なメロディやサウンドの印象。いかにも現代音楽的な展開をしています。色合いとしてはやはり寒色系の中を動いていくヴァイオリンとオーケストラ。

1889


Veracini Sonatas/John Holloway(Vln)/Jaap Ter Linden(Cello)/Lars Ulrik Mortensen(Harpsichord)(ECM New Series 1889)(輸入盤) - Recorded September 2003. - Francesco Maria Verachini: 1-5. Sonata No.1 In G Minor 6-9. Sonata No.5 In C Major 10-14. Sonata No.1 In D Major 15-19. Sonata No.6 In A Major


(05/04/19)Francesco Maria Verachiniは18世紀イタリアのヴァイオリン奏者兼作曲家。ここではチェロとハープシコードとのトリオの演奏で、バロック時代の安定した、それていて分かりやすい哀愁も漂っているメロディアスな演奏を聴くことができます。明るい場面、影のある場面と進行に応じてあらわれてきて、まさにバロック時代のイタリアの光と影なのかな、とも思います。お茶でも飲みながらじっくり聴くにも良し、小音量でBGMにも良し。

1888


Chants, Hymns And Dances/Gurjieff/Vassilis Tsabropoulos(P)/Anja Lecher(Cello)(ECM New Series 1888)(輸入盤) - Recorded December 2003. - Georges Ivanovitch Gurgjieff: 1. Chant From A Holy Book 2. Bayaty 3. Prayer 4. Duduki 5. Interlude 1 Vassilis Tsabropoulos: 6-8. Trois Morceaux Apres Des Hymnes Byzantins 9. Dance 10. Chant Georges Ivanovitch Gurgjieff: 11. Interlude 2 12. Assyrian Women Mourners 13. Armenian Song 14. No.11 15. Woman's Prayer 16. Chant From A Holy Book, Var.1


(04/11/03)グルジェフは20世紀前半のロシアの神秘思想家、作曲家で、このアルバムでは ギリシャのピアニストVassilis Tsabropoulos本人の作品を中間に挟んでの演奏。TsabropoulosはECMのジャズの方でも録音があります。インプロヴィゼーションでの演奏もあるかもしれないけれど、統一感はあって、やや今風か。グルジェフの曲の方は神秘的で宗教的(敬虔)なクラシックという基調です。ある種のヒーリング的な雰囲気もあります。 (04年12月29日発売)

1887


Friedrich Cerha/Franz Schreker/Heinrich Schiff(Cello), Netherlands Radio Chamber Orchestra, Peter Eotvos(Cond)(ECM New Series 1887)(輸入盤) - Recorded September 2003. - 1-3. Friedrich Cerha: Konzert Fur Violoncello Und Orchester 4. Franz Schreker: Kammersymphonie In Einem Satz


(07/09/24)Friedrich CerhaとFranz Schrekerは年代が違うも20世紀のオーストリア現代音楽家。前半がFriedrich Cerhaの曲で、20世紀も終わりの方で作られた曲だけあって、いかにも現代音楽という感じの無機的な中に流れるような有機的なサウンドが入ってます。Franz Schrekerの曲は1916年の作曲。ある程度伝統的なクラシックサウンドですが、それでもシンフォニックな中に現代を感じさせる音使いがある、現代音楽です。

1886


Diverted Travels/Jon Balke(P) & Magnetic North Orchestra(ECM 1886)(輸入盤) - Recorded September and November 2003. Per Jorgensen(Tp, Vo), Fredrik Lundin(Bfl, Sax), Bjarte Eike(Vln), Peter Spissky(Vln), Thomas Pitt(B-Vln), Helge Andreas Norbakken(Per), Ingar Zach(Per) - 1. Machinery 2. Nutating 3. Sink 4. Columns 5. Deep 6. In Patches 7. Ondular 8. Downslope 9. Rivers 10. Climb 11. Inside 12. And On 13. The Drive 14. Falling


(04/10/16)13曲目を除いてJon Balkeの作曲。やや変則小編成で、全51分に14曲も。邦題にすると「気晴らしの旅行」になるのか、曲によっていろいろに変化します。ピアノが淡々と語りかける1曲目、パーカッションとピアノを中心にテンポ良く応酬する2曲目、シンセサイザーで静かな小品の3曲目、民族的なヴォーカルが印象的な4曲目、管楽器の語り合う5曲目、リズミックかつスリリングでファンクジャズ的な6曲目、ピアノを中心に淡々とした7曲目、淡々と流れていく8曲目、ミュートトランペットがリズムに合わせて踊るような9曲目、速いパッセージが続き後半ゆったりとする10、12曲目、トランペットの断片的な叫びの小品の11曲目、持続音が続き、静かな世界の13曲目、クラシックのような淡い世界が展開する14曲目。

1885


The Weeping Meadow/Eleni Karaindrou(P)(ECM New Series 1885)(輸入盤) - Recorded June 2003. Maria Bildea(Harp), Renato Ripo(Cello), Konstantinos Raptis(Accordion), Socratis Sinopoulos(Constantinople Lyra), Vangelis Skouras(French Horn), Sergiu Nastasa(Vln), Angelos Repapis(B), Hellenic Vocal Ensemble, Antonis Kontogeorgiou(Director), La Camerata, Athens(String Orchestra) - 1. The Weeping Meadow 2. Theme Of Uprooting 1 3. Waiting 1 4. Memories 5. The Tree 6. Young Man's Theme 1 7. The Weeping Meadow 2 8. Theme Of Uprooting 2 9. Waiting 2 10. The Of The Uprooting 11. Preyer 12. The Tree 13. On The Road 14. Young Man's Theme 15. Theme Of Uprooting 3 16. The Weeping Meadow


(04/03/10)ギリシャの映画監督テオ・アンゲロプロスの作品「泣いている牧草地(開墾地)」とでも訳すのか、かなりシリアスな作品のようで、哀しげなテーマが形を変えて何度も演奏されます。オーケストラだったり、アコーディオンだったり、合唱だったり。やはり東方ヨーロッパの、その短調のメロディが深く心に突き刺さってきます。その重さ、深さは、嘆き、苦しみから祈りにまで達するような、音世界。それが、ずっと、最初から最後まで。 (05年3月23日発売)

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