ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

2019年02月

1903


Sumiglia/Savina Yannatou(Vo) & Primavera En Salonico(ECM 1903)(輸入盤) - Recorded May 2004. Kostas Vomvolos(Accordion, Qanun, Kalimba), Yannis Alexandris(Tamboura, Oud, G), Kyriakos Gouventas(Vln, Viola), Harris Lambrakis(Nay), Michalis Siganidis(B), Kostas Theodorou(Per) - 1. Evga Mana Mou 2. Muineira 3. Yanno Yannovitse 4. Porondos Viz Partjan 5. Sedi Yanna 6. Orrio Tto Fengo 7. Ta Chervona Ta Kalinonka 8. Terra Ca Nun Senti 9. Sumiglia 10. Sta Kala Lu Serenu 11. Ganchum Em Yar Ari 12. Tulbah 13. Smarte Moj 14. Ela Ipne Ke Pare To


(05/03/09)全14曲で、ヨーロッパ周辺のトラディショナル曲集。ギリシャ、スペイン、モルダヴィア、ブルガリア、イタリア、ウクライナ、シシリー、コルシカ、アルメニア、パレスチナ、アルバニア。楽器編成と歌の場所からも分かるようにエキゾチックなワールド色が満載。高めの声ながらエキゾチックな雰囲気を持つギリシャのSavina Yannantouの歌唱はジャズではないですが、主に非西欧圏(西欧圏周辺)の世界の広がりを感じることができます。時に静かに歌いかけてきて、時に打楽器と共に賑やかに進行していきます。ヴァイオリンの音階が移るときのすべり具合もかの地のワールドっぽさ。5曲目は東欧風陽気な気分、8曲目は哀愁のワルツ、9曲目はじっくりと歌いこまれるこれまた哀愁のタイトル曲。語りかけてくる14曲目。

1902


I Have The Room Above Her/Paul Motian(Ds)(ECM 1902) - Recorded April 2004. Bill Frisell(G), Joe Lovano(Ts) - 1. Osmosis Part 3 2. Sketches 3. Odd Man Out 4. Shadows 5. I Have The Room Above Her 6. Osmosis Part 1 7. Dance 8. Harmony 9. The Riot Act 10. The Bag Man 11. Dreamland


全11曲中2曲を除きポール・モチアンの作曲。このメンバーでは何枚も録音していますが、ベースレスのトリオで、不思議なフワフワした音空間を紡ぎ出してくれます。自由なフォーマットでありながら、ゆったりとしてメロディが漂っていく感じ。1曲目にしてもきれいなテーマのメロディはあるにしても、絡みあいながら牧歌的にゆっくりと進んでいきます。その後もメロディと漂い感がこのグループならではの曲が続きます。4、9曲目はややフリー気味ですが、それでもおっとりとメロディが出てきます。スタンダードでタイトル曲の5曲目はしっとりと優しい。アルバムには珍しく、オーネット的なテーマで過激なフリーの7曲目、ドラムスが鼓舞しながらも哀愁が流れていく8曲目、セロニアス・モンク作でもオリジナルのような12曲目。(05年2月23日発売)

1901


A Year From Easter/Christian Wallumrod Ensemble(P, Harmonium, Toy P)(ECM 1901) - Recorded September 2004. Nils Okland(Vln, Harganger Fiddle, Viola D'amore), Arve Henriksen(Tp), Per Oddvar Johanses(Ds) - 1. Arch Song 2. Eliasong 3. Stompin' At Gagarin 4. Wedding Postponed 5. Psalm 6. Unisono 7. Lichtblick 8. Horseshoe Waltz 9. A Year From Easter 10. Japanese Choral 11. Sketch 12. Eliasong 2 13. Neunacht 14. Two Years From Easter


全14曲中11曲がクリスティアン・ヴァルムルーの作曲。楽器のせいか作曲のせいか不思議なエキゾチックさを持ったサウンド。淡々とした異国情緒も交えた繰り返しの多い演奏を繰り広げる1、8曲目、ゆったりと異国情緒を奏でる2、12曲目、ピアノが軽く哀愁を奏でていく3曲目、ゆっくり歩いたり立ち止まりかけたりする4曲目、トラディショナルでバロック的な色合いのピアノでの5曲目、スペイシーにメロディを綴る6曲目、唯一持続音が中心のフリー・インプロヴィゼーションの7曲目、ヴァイオリンの持続音の後にピアノの語りかけも加わるタイトル曲の9曲目、あまり日本的な感じはしない10曲目、オクランド作曲のソロによる空間的な小品の11曲目、しっとりとしたメロディで語る13曲目、分厚いゆったり系の14曲目。(05年5月21日発売)

1900


The Out-Of-Towners/Keith Jarrett(P), Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1900) - Recorded July 28, 2001. - 1. Intro - I Can't Believe That You're In Love With Me 2. You've Changed 3. I Love You 4. The Out-Of -Towners 5. Five Brothers 6. It's All In The Game


ミュンヘンでのライヴ。今回はスタンダードが多めのアルバム。12分台の1曲目の出だしはピアノ・ソロで美しい「イントロ」からややアップテンポのスタンダードの本編に入っていきます。スタンダードの演奏をしているのに アドリブのメロディの流麗さと奔放さは、やはり彼らならではのものです。包み込むようなメロディで優しくせまってきて、聴く人に安心感を与えるようなサウンドの2曲目、これまた有名な「アイ・ラヴ・ユー」をアップテンポで華麗に進行していく3曲目。そして19分ものオリジナルのタイトル曲の4曲目は、そのまとまりと、自然体のブルースの気軽さ、後半のコード1発が良い感じです。軽めでメロディアスに進行していく、ウキウキするような5曲目、なんとピアノ・ソロでの曲で、しっとりとした美しいメロディの6曲目。(04年8月25日発売)

1898


Silent Songs/Valentin Silvestrov(P)(ECM New Series 1898/99)(輸入盤) - Recorded 1986. Sergey Yakovenko(Baritone), Llya Scheps(P) - Silent Songs: 1-5. 1. Five Songs After Poems By Yevgeny Baratynsky, John Keats, Alexander Pushkin And Taras Shevchenko 6-16. 2. Eleven Songs After Poems By Alexander Pushkin, Osip Mandelstam, Mikhail Lermontov, Fyodor Tyutchev, Percy Bysshe Shelley And Sergey Yesenin 17-19. 3. Three Songs After Poems By Mikhail Lermontov 20-24. 4. Five Songs After Poems By Alexander Pushkin, Fyodor Tyutchev, Osip Mandelstam, And Vasily Zhukovsky 25-28. Four Songs After Osip Mandelstam


(04/11/22)Valentin Silvestrovは20世紀ウクライナのキエフ出身の現代音楽家。ここではバリトンとピアノのデュオでの演奏。1-24曲目までの「Silent Songs(A Cycle In Four Parts)」と25-28曲目の「Four Songs After Osip Mandelstam」に分かれています。詩に歌をつけた演奏で、穏やかではあるけれど、くぐもったような、静かでゆったりした展開。後者はシルヴェストロフ自身がピアノを弾いていて、より音の大小がはっきりしています。

1897


Life/Stephan Micus(Voice, All Instruments)(ECM 1897)(輸入盤) - Recorded 2001 - 2004. Instruments: Bagana, Tibetan Chimes, Kyeezee, Sho, Maung, Tin Whistle, Bavarian Zithers, Thai Singing Bowls, Dilruba, Nay, Tibetan Cymbals, Dondon, Bowed, Bagana, Balinese And Burmese Gongs - 1. Narration One And The Master's Question 2. The Temple 3. Narration Two 4. The Monk's Answer 5. Narration Three 6. The Master's Anger 7. Naration Four 8. The Monk's Question 9. The Sky 10. The Master's Answer


(04/11/13)全曲Stephan Micusの作曲。ジャケットには雪の道を歩いている日本の僧侶。1曲目は東洋的な無国籍的なサウンドではあるけれども、ゆったりと歌うヴォイスは日本語の歌詞です(ジャケットの中に日本語で詩があります)。日本語に聴こえないところも多いのですが、平家物語のような節回しでゆっくり歌うからかも。その後も日本語の歌詞は出てくる部分と、純粋なヴォイスの部分と。2曲目、9曲目はヴォイスなしの日本的なサウンド。日本から見れば異国のサウンドだと思いますが、欧米からすれば日本的に聴こえるようなサウンドと情緒があるかもしれません。何重にも重ねられた彼のヴォイスは、その叙情感と異国の香りを届けてくれます。日本の仏教的な雰囲気もある、不思議なワールド・ミュージックの世界。 (05年1月21日発売)

1896


Neighbourhood/Manu Katche(Ds, Per)(ECM 1896) - Recorded March and November 2004. Tomasz Stanko(Tp), Jan Garbarek(Sax), Marcin Wasilewski(P), Slawomir Kurkiewicz(B) - 1. November 99 2. Number One 3. Lullaby 4. Good Influence 5. February Sun 6. No Rush 7. Lovely Walk 8. Take Off And Land 9. Miles Away 10. Rose


全曲マヌ・カッチェの作曲。ECMらしく平坦なファンクといった感じの曲が続きますが、ドラムスの非凡さがうかがえます。スゴいメンバー。一発モノでピアノの哀愁漂うメロディと淡々としたリズムが印象的な1曲目、ややアップテンポでやはりマイナー系のサックスの存在感がある2曲目、やや静かになりコードのある進行でトランペットが語りかける3曲目、2管でゆったりしつつ叙情的でリズムも感じる4曲目、曇天の中に太陽が遠く垣間見えるようなバラードの5曲目、8分の7拍子が基調のややアップテンポな6曲目、2管でややスリリングでドラマチックな展開を見せる7曲目、16ビートでけっこうファンクしている8曲目、ゆったりめの8分の6拍子でトランペットがアグレッシヴな9曲目、印象的なはっきりしたメロディの10曲目。(05年10月19日発売)

1895


Tigran Mansurian/Ars Poetica(ECM New Series 1895)(輸入盤) - Recorded Jun 6, 2003. Armenian Chamber Choir, Robert Mlkeyan(Cond) - Ars Poetica Part 1. 1-3 Three Night Songs - Night - Insomnia - Anxiery Part 2. 4-6. Three Portraits Of Woman - Your Enamel Profile - The Rainbow - Manon Lescaut Part 3. 7-9 Three Autumn Songs - The Wind - Japanese Tankas - Song Of Autumu Part 4. And Silence Decsends


(06/08/12)Tigran Mansurianは20世紀アルメニアの現代音楽家。これはライヴ録音で、Yeghishe Charentsの詩に基づいた曲とのこと。ア・カペラが静かな場面から徐々に浮かび上がってくる、宗教音楽のようでいて冷たさと鋭さのあるコーラスが、何とも言えない民族的な血を感じます。8曲目は日本の短歌にインスパイア(?)された曲とのこと。荘厳な教会音楽として見てもいいのかどうか、まさに紙一重のところにあるサウンド。

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