ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2019年04月

1995


Her First Dance/Misha Alperin(P)(ECM 1995)(輸入盤) - Recorded July, 2006. Arkady Shikloper(French Horn, Flh), Anja Lechner(Cello) - 1. Vayan 2. Her First Dance 3. A New Day 4. April In February 5. Jump 6. Tiflis 7. Lonely In White 8. Frozen Tears 9. The Russian Song 10. Via Dolorosa


(08/03/01)9曲目のみArkady Shikloper(ホーンとチェロのデュオ)作で、他は全曲Misha Alperin作。ECMの中ではかなりクラシック寄りの感触をもつ曲、サウンドと特殊な楽器編成。硬質で透明感のある、静かな曲と、超絶的なテクニックを駆使した早いパッセージが時に続いていきます。1曲目の出だしは日本の琴を意識した可能性も。適度なアヴァンギャルド感がイケています。タイトル曲の2曲目は寒色系の、ホーンとのデュオの組み合わせで淡々と進んでいったり、時にゴリッとした感触も。ソロやホーンかチェロとのデュオの曲が多く、トリオでの曲はなし。それもクラシック的に曲が響いてくる要因になっているのでは。全体的には静かな場面が続くので、ジャズにこだわらず、情景的なサウンドが好きな人には好まれそうです。

1994


A Long Story/Anat Fort(P)(ECM 1994)(輸入盤) - Recorded March 2004. Perry Robinson(Cl, Ocarina), Ed Schuller(B), Paul Motian(Ds) - 1. Just Now, Var. 1 2. Morning: Good 3. Lullaby 4. Chapter Two 5. Just Now, Var. 2 6. Not A Dream? 7. Rehaired 8. As Two/Something 'Bout Camels 9. Not The Perfect Storm 10. Chapter One 11. Just Now, Var. 3


(07/03/09)4曲目がクラリネットとのインプロヴィゼーションの他は、全曲Anat Fortの作曲。やはり温度感の低いちょっとピリッとしたヨーロッパジャズです。1、5、11曲目は同じメロディをモチーフにした哀愁のあるヴァリエーションか。クラシック的というかバロック音楽的でヨーロッパジャズも加わり面白い感触。明るい日曜日の朝の雰囲気のような、そして少し内省的な2曲目、やや明るめながらまったりした感じもある優しいメロディの3曲目、薄暮のような浮遊感のあるサウンドで自由に進行する6曲目、メカニカルな動きもありスピード感もあってスリリングな7曲目、哀愁のメロディと起伏があり、時にフリーで暴れまわる8曲目、スピリチュアルで荘厳な雰囲気を持つ9曲目、ピアノ・ソロで冷たい入り組んだ世界に入る10曲目。 (07年4月25日発売)

1993


The Third Quartet/John Abercrombie(G)(ECM 1993)(輸入盤) - Recorded June 2006. Mark Ferdman(Vln), Marc Johnson(B), Joey Baron(Ds) - 1. Banshee 2. Number 9 3. Vingt Six 4. Wishing Bell 5. Bred 6. Tres 7. Round Trip 8. Epilogue 9. Elvin 10. Fine


(04/04/14)7曲目がオーネット・コールマン作、8曲目がビル・エヴァンス作曲の他はJohn Abercrombieの作曲。このメンバーでの3作目。耽美的で危なげな一体感。フリーになりそうでエキゾチックなメロディが淡々としている1曲目、ゆっくりしたテンポで、静かなメロディが語りかける2曲目、繊細な旋律のやり取りが絶妙なタイミングの3曲目、やや陽性から中間色にかけての流れるようなジャズの4曲目、淡いメロディの漂いのまま盛り上がりのある5曲目、マイナーでホンワカ系から8分の6拍子のシャープな方向に行く6曲目、これはもうバリバリの4ビートでの7曲目、静かでちょっと東洋的な味も垣間見えるバラードの8曲目、色調はそのままにミディアムの4ビートで攻める9曲目、アコースティック・ギターの多重録音の10曲目。

1992


Time And Time Again/Paul Motian(Ds)(ECM 1992)(輸入盤) - Recorded May 2006. Joe Lovano(Ts), Bill Frisell(G) - 1. Cambodia 2. Wednesday 3. Onetwo 4. Whirlpool 5. In Remembrance Of Things Past 6. K.T. 7. This Nearly Was Mine 8. Party Line 9. Light Blue 10. Time And Time Again


(07/03/10)7-9曲目以外はPaul Motianの作曲。相変わらずこの3人のゆったりとした手馴れたフワフワ感は唯一無二のもの。ひっそりと、それでいてどことなく東洋的な感触のある1曲目、まろやかな味で昼間の暖かさを演出するような2曲目、ちょっと緊張感をはらんだやり取りになってアヴァンギャルドな雰囲気の3曲目、ちょっと哀愁を醸し出しつつ寄り添いながら進む4曲目、エキゾチックな響きが全編にわたって繰り広げられる5曲目、アメリカのカントリー的な素朴さが、曲の大らかさにつながっている6曲目、唯一のスタンダードを淡々とこなしていく感じの7曲目、ジョー・ロヴァーノ作で入り組んだ迷路に入り込んでいく8曲目、セロニアス・モンク作でとぼけた雰囲気がある9曲目、フワフワ感も頂点のタイトル曲の10曲目。 (07年3月21日発売)

1991


Ojos Negros/DinoSaluzzi(Bandoneon)/Anja Lechner(Cello)(ECM 1991)(輸入盤) - Recorded April 2006. - 1. Tango A Mi Padre 2. Minguito 3. Esquina 4. Duetto 5. Ojos Negros 6. El Titere 7. Carretas 8. Serenata


(07/04/14)タイトル曲の5曲目以外はディノ・サルーシの作曲。チェロとのデュオで、地味だけれどなかなか渋い世界が現出しています。タンゴとは言いながら、リズム楽器がないため、その切ない哀愁のメロディが強調されてせまってくる1曲目、ゆったりホンワカとした旋律から現代音楽のようなフレーズも混ざる色調が変化する2曲目、ゆったりとした川の流れのように、時にややリズミカルに進んでいく3曲目、沈んだ寒色系のサウンドがゆっくりと語りかけてくる4曲目、何となく伝統的なタンゴの部分も残されているように感じる、やや淡い5曲目、クラシックのようにきちっとして、ちょっと静かに進んでいく6曲目、綾織り系の渋い沈んだハーモニーが心に響くゆったりした7曲目、落ち着きと、デュオの割に厚い雰囲気のある8曲目。(07年4月25日発売 邦題「黒い瞳」)

1989


The Carnegie Hall Concert/Keith Jarrett(P)(ECM 1989/90) - Recorded September 26, 2005. - 1. Part 1 2. Part 2 3. Part 3 4. Part 4 5. Part 5 6. Part 6 7. Part 7 8. Part 8 9. Part 9 10. Part 10 11. The Good America 12. Paint My Heart Red 13. My Song 14. True Blues 15. Time On My Hands


最初の10曲が本編、5曲がアンコールという構成で、スタンダードはラストの曲のみ。短めの曲が多くなったけれど、それは長大な道のりの小休止ととらえた方がいい感じのドラマチックな盛り上がり方。やはりクラシック・現代音楽の影響も無視できない奏法かなと思います。深化してきたと共に、一見さんをはね返すような親しみやすさを排除している部分もある本編。出だしが特にその傾向は強いです。ただ曲を短くした事でコード一発や、クラシック的、フリー的、叙情的、カントリー的な表現への切り替えがうまくいき、うねりながら本編を進んで行き、アンコールへと橋渡しをします。鳴り止まぬ拍手と歓声。その後に淡々と、時に情感的に演奏する姿。13曲目の「マイ・ソング」がやはり白眉か。ライヴならではの盛り上がり。(06年9月29日発売)

1988


Valentin Silvestrov/Bagatellen Und Serenaden(ECM New Series 1988)(輸入盤) - Recorded February 2006. Valentin Silvestrov(P), Alexei Lubimov(P), Munchener Kammerorchester, Christoph Poppen(Cond) - 1-14. Bagatellen 15. Elegie 16-18. Stille Musik 19-20. Abscjoedsserenade 21. Der Bote 22-24. Zwei Dialoge Mit Nachwort


(07/09/24)Valentin Silvestrovは20-21世紀ウクライナのキエフ出身の現代音楽家。ここでは’00年以降の作曲も多くなっています。また、1-14曲目では34分にわたり、作曲者自身のピアノでの演奏。繊細でリリカルなピアノの旋律で、静かな感じです。他のオーケストラ作品は寒色系で温度感が低い現代音楽の難解な旋律を含むものが一部と、もうすこし温かく叙情的で穏やかな演奏と、さまざまです。思索的な方向性は同じか。

1987


On The Wing/Stephan Micus(All Instruments)(ECM 1987)(輸入盤) - Recorded 2003 - 2006. - 1. On The Wing 2. Winterlight 3. Gazelle 4. Blossoms In The Wind 5. The Bride 6. Ancient Trees 7. In The Dancing Snow 8. The Gate 9. Turquoise Fields 10. Morning Sky


(06/11/02)相変わらず民族楽器を中心に、1人多重録音の世界(楽器はSatta, Mudbedsh, Classical Guitar, Nay Sho, Hne Suling, Tibetans Cymbals, Korean Gong, Burmese Gong, Hang, 14-string Guitar, Steel String Guitar, Shakuhachi, Sitar)。いろいろな楽器が混ざっているので、無国籍的な民族音楽というのは相変わらずです。シンプルな楽器編成で小品的な素朴な味わいの曲もあれば、5-6曲目のように、ややサウンドに厚みがあって、壮大とまではいかないにしても、大きな音世界だなあ、と思わせる曲もあったりします。8曲目のみはシタールのソロで、それでも4分続きます。大半はゆったりとしていて、少しエキゾチックな流れていくようなサウンドが続きます。ジャズ色は全くなく、これぞヒーリングの世界でしょうか。

1986


Rain On The Window/John Surman(Bs, Ss, Bcl)/Howard Moody(Pipe Org)(ECM 1986)(輸入盤) - Recorded January 2006 - 1. Circum 1 2. Stained Glass 3. The Old Dutch 4. Dancing In The Loft 5. Step Lively! 6. Stone Ground 7. Tierce 8. Circum 2 9. Rain On The Window 10. Dark Reeds 11. O Waly Waly 12. A Spring Wedding 13. I'm Troubled In Mind 14. On The Go 15. Pax Vobiscum


(08/06/22)管楽器とパイプオルガンによるデュオの演奏。トラディショナルが2曲(11、13曲目)と2人の共作(4-5、10曲目)の他はそれぞれの作曲。フレーズはインプロヴィゼーションの比率が高いのでしょうが、いわゆるジャズ色はほとんどなく、荘厳なゆったりとしたクラシックの演奏を聴いているような場面もけっこう多いです。もともとジョン・サーマンはそういう暗めの叙情性のサックス(時にバス・クラリネット)の人ですから、フレーズがバップ要素がないです。自由に舞い飛んではいても、クラシックやフォーク的なフレーズのように聴こえます。5曲目のようにやや激しめの曲も。11、13曲目は他の曲と違って明るいホンワカしたサウンドでゆったりしていて心地よい。12曲目もタイトルからか明るめ。漂い感を聴けるサウンド。

1985


Vladimir Godar/Mater(ECM New Series 1985)(輸入盤) - Recorded September 2005. Iva Bittova(Voice), Milos Valent(Vln, Viola), Bratislava Conservatory Choir, Dusan Bill(Choir Master), Slamente Naturali, Marek Stryncl(Cond) - 1. Maykomashmalon 2. Magnificat 3. Uspavanky 4. Ecce Puer 5. Stala Matka 6. Regina Coeli 7. Maykomashmalon


(06/11/21)邦題は「マテル-聖母-」。Vladimir Godarは20-21世紀のスロヴァキアの現代音楽家。宗教的な題材をとっていて、録音場所も教会ということで、厳かな歌が続きます。宗教的な題材で癒されると書くのは間違いなのかもしれませんが、まさにそんな雰囲気も。ただ、温度感はわずかに温かめなのかも。1、7曲目は同じ曲でヴァージョン違い、しかもこの曲のみ3人(ヴォイス、弦楽器2人)。しかしこのレーベルらしい静けさも。(06年12月20日発売)

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