ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2019年04月

1972


Saudages/Trio Beyond(ECM 1972/73) - Recorded November 21, 2004. Jack DeJohnette(Ds), Larry Goldings(Org, El-p, Sampler), John Scofield(G) - 1. If 2. As One 3. Allah Be Praised 4. Saudages 5. Pee Wee 6. Spectrum 7. Sven Steps To Heaven 8. I Fall In Love Too Easily 9. Love In Blues 10. Big Nick 11. Emergency


2枚組CDのライヴで、トニー・ウィリアムスへのオマージュとのこと。ラリー・ゴールディングスの作曲でやや叙情的な2曲目、トリオでのインプロヴィゼーションでミディアムの8ビート的なファンクのタイトル曲の4曲目と、渋めのブルースの9曲目の他は、トニー・ウィリアムスの曲(5、11曲目)や、ジャズメン・オリジナルが多く、ECMにしては温度感が高くハードなジャズの曲が多いです。ミュージシャンの露出度も抜群。1、10曲目あたりは4ビートのビンビンくるオルガンジャズを堪能できます。5曲目は静かな、そして盛り上がる場面もあるバラード。6-7曲目もなかなかスピーディーでスリリング。しっとりとした部分もあるスタンダードのバラードの8曲目。トニーのトリビュートに欠かせない11曲目はイェーイといいたくなる選曲。(06年6月7日発売)

1971


Tuki/Miki N'Doye(Karimba, Tamma, M'balax, Bongo, Vo)(ECM 1971)(輸入盤) - Recorded 2003-2005. Jon Balke(Key, Prepared P), Per Jorgensen(Tp, Vo), Helge-Andreas Norbakken(Per), Aulay Sosseh, Lie Jallow(Vo) - 1. Intro 2. Jahlena 3. Loharbye 4. Kokonum 5. Rubato 6. Dunya 7. Tuki 8. Kalimba 6 9. Tonya 10. Osa Yambe 11. Box 12. Me 13. Ending


(06/08/13)全曲Miki N'Doyeの作曲。明るいアフリカンな香りを漂わせながら、素朴でもミニマルな雰囲気のアルバム。北欧のミュージシャンも参加しているけれど、ここにあるのはアフリカの暑さで、それに彩りを添えるような演奏をしています。いろいろな楽器がありますが、カリンバの素朴な音程が懐かしさを呼びおこします。2曲目はおそらくカリンバにヴォーカルやパーカッション、キーポードが絡む構図で、ECMには珍しく温かみがあります。カリンバのパターンに合わせて他のソロ楽器やヴォーカルがメロディを奏でる4曲目、やや盛り上がりはあるものの、カリンバがミニマルミュージックのように刺さってくるタイトル曲の7曲目など。8-9曲目あたりのパーカッションも印象的です。一定のパターンで安心と眠気を誘います。

1970


Romaria/The Dowland Project/John Potter(Tenor)(ECM New Series 1970)(輸入盤) - Recorded January 2006. Milos Valent(Vln, Viola), John Surman(Ss, Bcl, Tenor Recorder, Bass Recorder), Stephan Stubbs(Baroque G, Vihuela) - 1. Got Schepfer Aller Dingen 2. Veris Dulcis 3. Pulcherrima Rosa 4. Ora Pro Nobris 5. La Lume 6. Dulce Solum 7. Der Oben Swebt 8. O Beata Infantia 9. O Rosa 10. Saudade 11. In Flagellis 12. Kyrie Jesus Autem Transiens 13. O Beata Infantia 14. Credo Laudate Dominum 15. Ein Gut Preambel 16. Sanctus Tu Solus Qui Facis 17. Ein Iberisch Postambel


(08/03/02)10曲目と17曲目はMilos Valent、John Surman、Stephan Stubbsのインプロヴィゼーションで、他の曲はトラディショナルだったり、12-17世紀の曲。ここでも、昔の雰囲気を保ちつつも、ジョン・サーマンが以前にはなかった色付けをして、皆で過去の歌に割と自然なアレンジを加えた歌唱の曲が多いです。15曲目はStubbsのソロ。やや薄暗い中世の香りが漂ってきますが、ゆったりと時間が進んでいき、癒される感じです。

1969


The Iron Stone/Robin Williamson(Vo, Celtic Harp, Mohan Vina, Chinese Fl, Whistles, Tabwrdd Drum)(ECM 1969)(輸入盤) - Recorded September 2005. Mat Maneri(Voila, Hardanger Fiddle), Barre Phillips(B), Ale Moller(Mandola, Accordion, Clarino, Shawn, Natural Fl, Drone Fl, Whistles, Jaw Harps) - 1. The Climber 2. Sir Patrick Spens 3. Wyatt's Song Of Reproach 4. There Is A Music 5. Even Such Is Time 6. The Iron Stone 7. The Badger 8. Political Lies 9. The Yellow Snake 10. Loftus Jones 11. Baccus 12. The Praises Of The Mountain Hare 13. To God In God's Absence 14. Verses At Ellesmere 15. Henceforth


(06/11/23)Robin Williamsonの作曲とメンバーのインプロヴィゼーションが大半を占め、トラディショナルその他もあります。なかなか異色、というより過激なメンバーとの取り合わせ。ここでは大人しいですが。歌詞は本人作でなければ大昔の作者のものが目立ちます。ヴォーカルはほとんどは歌ですが、流れるようなバックのサウンドに語りで入る(1、7、12曲目)ことも。4、15曲目はその中間のパターンか。ヨーロッパの無国籍的なバックのサウンドが面白いのだけれど、ヴォーカルとの相性もなかなか素朴な味が出ていて面白い。やはりECM流になっています。また、ウィリアムソンの持ち味の明るいカントリーチックな、バックがちょっと個性的な曲もあります。反面、静かなフリージャズにヴォーカルが絡んでいるような曲も。

1968


Time Line/Ralph Towner(G)(ECM 1968) - Recorded September 2005. - 1. The Pendant 2. Oleander Etude 3. Always By Your Side 4. The Hollows 5. Anniversary Song 6. If 7-11. Five Glimpses 12. The Lizards Of Eraclea 13. Turning Of The Leaves 14. Come Rain Or Come Shine 15. Freeze Frame 16. My Man's Gone Now


6年ぶりのソロ・ギター・アルバムとのこと。14、16曲目のスタンダード以外はラルフ・タウナーの作曲。44分ほどのアルバムに16曲が凝縮されています。使用ギターはここでもクラシック・ギター(今回はこちらがメイン)と12弦・フォークギター。相変わらず幽玄な、そして落ち着いた世界が展開しています。1曲目などはクラシックの曲としてもいいくらいのサウンド。その後も様々に表情を変えながら、やはりクラシック・ギターの曲はクラシカルな少し淡彩色のサウンドでせまってきます。やはりこれは彼らしい独特なサウンドになっています。6曲目のようにある程度勢いがあっても端正さは変わりがない感じ。7-11曲目はやや抽象的な小品集の組曲。2曲のスタンダードもメロディが巧みに織り込まれた綾織り系サウンド。(06年4月19日発売)

1967


Thomas Larcher/Ixxu(ECM New Series 1967)(輸入盤) - Recorded July 2005. Rosamunde Quartett: Andreas Reiner(Vln), Simon Fordham(Vln), Helmut Nicolai(Viola), Anja Lechner(Cello), Andrea Lauren Brown(Soprano), Christoph Poppen(Vln), Thomas Demenga(Cello), Thomas Larcher(P) - Thomas Larcher: 1-3. Ixxu 4-9. My Illness Is The Medeicine I Need 10-12. Mumiem 13-16. Cold Farmer


(06/10/07)Thomas Larcherはピアノ奏者でもあり現代音楽家。4-9、10-12曲目で演奏しています。曲は’90年代から’00年前後のもの。感触的には寒色系の典型的な現代音楽の曲調で、メロディよりも感情が発露されるようなサウンド。ダイナミックレンジはけっこう広そう。静かな場面もありますが、やはり緊張感は漂ってくる感じ。ソプラノの入る4-9曲目も盛り上がる場面で緊張感があります。10-12曲目も難解さは続きます。

1966


The Source(ECM 1966)(輸入盤) - Recorded July 2005. Trygve Seim(Ts, Ss), Oyvind Braekke(Tb), Mats Eilertsen(B), Per Oddvar Johansen(Ds) - 1. Caballero 2. Un Fingo Andalou 3. Libanera 4. Prelude To A Boy 5. Tamboura Rasa 6. Mmball 7. Osterled 8. Life So Far 9. Tribute 10. Mail Me Or Leave Me 11. Alle Bla De Er 12. Water Glass Rhapsody 13. A Surrender Triptych


(06/08/12)13曲中9曲がOyvind Braekkeの作曲。3曲目以外は他のメンバーの作曲。ピアノレスなので2曲目のようにけっこうリズムや空間など自由な要素も。一定のリズムで淡々と映画的に進む1曲目、唯一Edward Vesalaの曲ですが自由にリズムが展開する奔放な3曲目、その後もミディアムだったりややゆったりしながら、ルーズで自由なリズムのベースとドラムス。ユニゾンだったりハーモニーだったり、ソロ(各ソロが目立たないのも特徴です)だったりする管が、寄り添いながら進んでいきます。ややモッタリ感はありますが、現代的で北欧的な感じもあります。その中でも8曲目はソロのやり取りで聴かせ、リズムもちょっと激しい感じ。メロディの訴求力が強めの9曲目、珍しくリズムがファンクっぽい感じの10、11曲目。

1965


Gyorgy Kurtag/Kafna-Gragmente Op.24(ECM New Series 1965)(輸入盤) - Recorded September 2005. Juliane Banse(Soprano), Andras Keller(Vln) - Teil 1: 1. Die Guten Gehn Im Gleichen Schritt... 2. Wie Ein Weg Im Herbst 3. Verstecke 4. Ruhelos 5. Berceuse 1 6. Nimmermehr (Excommunicatio) 7. "Wenn Er Mich Immer Fragt" 8. Es Zupfte Mich Jemand Am Kleid 9. Die Weissnaherinnen 10. Szene Am Bahnhof 11. Sonntag, Den 19. Juli 1910 (Berceuse 2) 12. Meine Ohrmuschel... 13. Einmal Brach Ich Mir Das Bein 14. Umpanzert 15. Zwei Spazierstocke 16. Keine Ruckkehr 17. Stolz (1910/15. November, Zehn Uhr) 18. Traumend Hing Die Blume 19. Nichts Dergleichen Teil 2: 20. Der Wahre Weg Teil 3: 21. Haben? Sein? 22. Der Coitus Als Bestrafung 23. Meine Festung 24. Schmutzig Bin Ich, Milena... 25. Elendes Leben 26. Der Begrenzte Kreis 27. Ziel, Weg, Zogern 28. So Fest 29. Penetrant Judisch 30. Verstecke (Double) 31. Staunend Sahen Wir Das Grosse Pferd 32. Szene In Der Elektrischen Teil 4: 33. Zu Spat ( 22. Okutober 1913) 34. Eine Lange Geschichte 35. In Memoriam Robert Klein 36. Aus Einem Alten Notizbich 37. Leoparden 38. In Memorium Joannis Pilimszky 39. Wiederum, Wiederum 40. Es Blendete Uns Die Mongnacht...


(06/03/18)Gyorgy Kurtagは20世紀ハンガリー出身の作曲家。フランツ・カフカの「カフカ断章」に曲をつけたもので、全40曲でも60分弱。短いものは1分以下、長くて7分台の曲が並んでいます。まさにスペイシーで、そしてアヴァンギャルドな独特な雰囲気をあわせ持つ、不思議な世界が展開されています。静けさが基調の世界に、時にソプラノやヴァイオリンがあまり滑らかでないメロディとして浮かんでくる構図。まさに現代音楽的。 (06年7月26日発売)

1964


Piano Solo/Stefano Bollani(P)(ECM 1964) - Recorded August 2005. - 1. Antonia 2. Impro 1 3. Impro 2 4. On A Theme By Sergey Prokofiev 5. For All We Know 6. Promenade 7. Impro 3 8. A Media Luz 9. Impro 4 10. Buzzilare 11. Do You Know What It Means To Miss New Orleans 12. Como Fue 13. On The Street Where You Live 14. Maple Leaf Rag 15. Sarcasmi 16. Don't Talk


ステファノ・ボラーニのインプロヴィゼーションは4曲(2-3、7、9曲目)、作曲は3曲(6、10、15曲目)。いかにもECMらしい繊細で温度感の低いソロが多く展開。クラシック的な様相を示す曲も珍しくないです。「インプロ」の4曲は、このレーベルならではのフリーをやっているという感じですが、そこそこメロディらしさも出てくるので、割と自然に入ってきます。4曲目はクラシックのプロコフィエフにインスパイアされたというインプロヴィゼーションで、淡々と静かに進んでいきます。スタンダードやポップスも、優しさや哀愁を垣間見せながら、静かな世界、あるいは水面下を進んでいく雰囲気の曲もあり、自由な演奏の曲もあります。ジャジーで異色な11-13曲目も硬質な感じは少しあります。14曲のみ陽気。15曲目は盛り上がりも。(06年8月30日発売)

1963


Giacinto Scelsi/Natura Renovatur(ECM New Series 1963)(輸入盤) - Recorded June 2005. Frances-Marie Uitti(Cello), Munchener Kammerorchester, Christoph Poppen(Cond) - 1. Ohoi 2. Ave Maria 3. Ahagamin 4-6. Ygghur 7. Natura Renovatur 8. Allelija


(06/08/12)Giacinto Scelsiは20世紀イタリアの現代音楽家。ここでは、2、4-6、8曲目がチェロのソロで、1、3、7曲目がストリングスの合奏。12音階主義でスタートした彼のこと、難解な部分もあるのでしょうが、ただひたすらに持続音の連なりとサウンドで時系列的に漂っていく、というイメージもオーケストラにあります。緊張感のかなりあるサウンド。チェロのソロは緊張感にしろ癒しにしろゆったりした感じ。メロディも非メロディも。

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