ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

2019年07月

2106

Dario Castello/Giovanni Battista Fontana/Sonate Concertate in Stil Moderno(ECM New Series 2106)(輸入盤) - Recorded June 2008. John Holloway(Vln), Lars Urlik Mortensen(Harpsichord), Jane Gower(Dulcian) - Dario Castello: 1. Sonata Settima 1 2. Sonata Proma 2 3. Sonata Ottava 1   Giovanni Battista Fontana: 4. Sonata Seconda 5. Sonata Nona 6. Sonata Terza 7. Sonata Decima 8. Sonata Quinta 9. Sonata Duodecima 10. Sonata Sesta   Dario Castello: 11. Sonata Settima 2 12. Sonata Seconda 2 13. Sonata Ottava 2

(10/04/28)Dario CastelloとGiovanni Battista Fontanaは共に17世紀イタリアの作曲家で、時代としてはバロック時代初期にあたります。2人ともその生涯については、文献に乏しいためほとんど分かっていないそうです。ここではその2人のソナタの演奏を取り上げていて、Dario Castelloの曲を前と後に3曲ずつ、間にGiovanni Battista Fontanaの曲を入れていますが、不思議とその落ち着いたバロック調の演奏は溶け込んでいます。安らぐ曲。

2105

Henri Dutilleux/Robert Levin(P)/D'ombre Et De Silence(ECM New Series 2105)(輸入盤) - Recorded December 2008. Ya-Fei Chuang(P on 1-13) - 1. Petit Air A Dormir Debout 2-4. Sonate 5-6 From: Au Gre Des Ondes 7. Blackbird 8. Tous Lers Chemins... Menent A Rome 9. Resonances 10-13. Figures De Resonances 14. Mini-Prelude En Eventail 15-17. Preludes 18. Bergerie 19-24. Au Gre Des Ondes

(10/05/23)Henri Dutilleuxは20世紀に生まれた現代音楽家。作品は’40年代から’80年代と幅広く取り上げられています。その曲は現代音楽ではあるけれども、現代音楽らしさもあれば、研ぎ澄まされた美しさの部分もあります。フランスのそれ以前の音楽の影響も感じられます。調性はないようなサウンドですが、実験的という感じは少しで叙情性も感じられる、彼の中で完成された曲という感じ。発表された年代は幅広いけど統一性あり。

2104

Robert Schumann/Heinz Holliger/Alexander Lonquich(P)(ECM New Series 2104)(輸入盤) - Recorded November 2008. - 1-8. Robert Schumann/Kreisleriana   9-15. Heinz Holliger/Partita

(11/03/06)Robert Schumannは19世紀ドイツの作曲家。Heinz Holligerは’39年生まれのスイスのオーボエ奏者、現代音楽家。シューマンのピアノ曲はけっこう有名だそうで、ショパンに捧げられています。落ちついた、時に情熱的なクラシックの演奏。Heinz Holliger作は’99年の作曲で、「for アンドラーシュ・シフ」と書いてあります。間も活かしつつ、いかにも現代音楽的という曲調で、出だしの部分では音のかたまりが飛びだしたりすることも。

2103

Un Jour Si Blanc/Francois Couturier(P)(ECM 2103)(輸入盤) - Recorded September 2008. 1. L'aube 2. Un Calme Martin Ogange 3. Lune De Miel 4. L'intemporel 5. Le Soleil Rouge 6. Der Blaue Reiter 7. Sensation 8. Un Jour Si Blanc Colors: 9. Part 1 10. Part 2. 11. Part 3 12. Part 4 Clair-Obscur: 13. Part 1 14. Part 2 15. Voyage D'hiver 16. Par Les Soirs D'ete 17. Moonlight

(10/02/06)ソロ・ピアノのアルバムで、全曲Francois Couturierの作曲(おそらくフリー・インプロヴィゼイションか)。60分で17曲(組曲になっているものも含む)は、短い物語の連なりを聴いているようでもあり、一連のストーリーのようでもあり。何曲かはバッハ、タルコフスキーその他にインスパイアされた曲があるけれど、温度感の低い、クラシック的な淡々とした演奏は、ジャズのインプロヴィゼーションとは別な次元にあるような音楽。ちょうどNew Seriesとのボーダーに近いところを行くというか、キースの感触とも比較されうるようなECMレーベルの独自のインプロヴィゼーションの世界。氷のような冷たさと、きらびやかさが同居していて、それでいて静かな感触を持っています。奥に沈んでいくような時もあり、やはりクラシック的。

2102

Wait Till You See Her/John Abercrombie(G) Quartet(ECM 2102)(輸入盤) - Recorded December 2008. Mark Feldman(Vln), Thomas Morgan(B), Joey Baron(Ds) - 1. Sad Song 2. Line-Up 3. Wait Till You See Her 4. Trio 5. I've Overlooked Before 6. Anniversary Waltz 7. Out Of Towner 8. Chic Of Araby

(09/09/06)前回のメンバーからベースだけ入れ替わり。3曲目のみスタンダードで、他はジョン・アバークロンビーの作曲。相変わらずちょっと神経質で繊細な世界を表現しています。1曲目から静かなバラードで徐々に心の奥に入り込んできます。フリーのようにバラバラに進んでいき、中途で盛り上がりつつ、時に4ビートも混ざる2曲目、しっとりとメロディアスに優しく歌っていくタイトル曲の3曲目、ギタートリオでの演奏がいい感じで盛り上がりつつ4ビートになりそうで少ししかならない4曲目、静謐な中を弦楽器が泳いでいくような曲調の5曲目、タイトルとうらはらにあっさり系で、4分の4との複合拍子的なワルツの6曲目、やや寒色系ながら珍しくミディアムの4ビートでの7曲目、文字通りアラブ的でエキゾチックな曲調の8曲目。

2100

Dresden/Jan Garbarek(Ss, Ts, Selje Fl) Group(ECM 2100/01)(輸入盤) - Recorded October 20, 2007. Rainer Bruninghaus(P, Key), Yuri Daniel(B), Manu Katche(Ds) - 1. Paper Nut 2. The Tall Tear Trees 3. Heitor 4. Twelve Moons 5. Rondo Amoroso 6. Tao 7. Milagre Dos Peixes 8. There Were Swallows 9. The Reluctant Saxphonist 10. Transformations 11. Once I Dreamt A Tree Upside Down 12. Fugl 13. Maracuja 14. Grooving Out! 15. Nu Bein' 16. Voy Cantando

(09/09/06)全16曲中、10曲(2-4、8-9、11-13、15-16曲目)がヤン・ガルバレク作曲。再演曲もあります。CD2枚組で、ライヴの演奏。静かでエキゾチックな曲が多いですが、エレキ・ベースとマヌ・カッチェのドラムスを交えたワン・ホーン・クァルテットなので、曲によっては意外にECMらしからぬ、リズミックで外向的なサウンドになることも(特に1曲目、7曲目後半、11、13-15曲目)。ガルバレクはそれにおかまいなしで、マイペースでサックス(時にフルート)を吹いていますが。相変わらず明るくて透明度の高い音色とフレーズ、そして時にミステリアス。スムース・ジャズに行くことなく、ECMの土俵で時に心が洗われるようなホーンが、なかなか印象的。変幻自在なバンドサウンド。時に長めのボトムのソロもいい感じ。

2099

Mostly Coltrane/Steve Kuhn(P) Trio w/Joe Lovano(Ts, Tarogato)(ECM 2099)(輸入盤) - Recorded December 2008. David Finck(B), Joey Baron(Ds) - 1. Welcome 2. Song Of Praise 3. Crescent 4. I Want To Talk About You 5. The Night Has A Thousand Eyes 6. Living Space 7. Central Park West 8. Like Sonny 9. With Gratitude 10. Configuration 11. Jimmy's Mode 12. Spiritual 13. Trance

(09/07/01)ジョン・コルトレーンの作品とそのゆかりの曲の演奏が中心。スティーヴ・キューンの作曲も9、13曲目に。オリジナルがメインではないのはキース・ジャレット以外では珍しい。テンポが曖昧な進行の曲、静かなサウンドの曲が多いですが、2曲目の中盤部ではしっかり4ビートの演奏だし、5曲目は時にアップテンポの4ビートの元気な曲。8曲目はベースゆったり、曲は元気です。10曲目は激しいフリー。ジョーイ・バロンのドラムスも、なかなか鋭さを見せています。それにしてもリーダーの影響か、曲によっては耽美的なバラードの情景。ジョー・ロバーノのテナー・サックスも、コルトレーンとはタイプが違うはずなのに、不思議とマッチしていますし。でも12曲目はモーダルな8分の6拍子で、コルトレーンを彷彿とさせます。

2098

Lost On The Way/Louis Sclavis(Cl, Bcl, Ss)(ECM 2098)(輸入盤) - Recorded September 2008. Matthieu Metzger(Ss, As), Maxime Delpierre(G), Olivier Lete(B), Francois Merville(Ds) - 1. De Charybde En Scylla 2. Le Premiere Ile 3. Lost On The Way 4. Bain D'or 5. Le Sommeil Des Sirenes 6. L'heure Des Songes 7. Aboard Ulysses's Boat 8. Les Doutes Du Syclope 9. Un Vent Noir 10. The Last Island 11. Des Bruits A Tisser 12. L'aabsence

(09/06/20)全曲ルイ・スクラヴィスの作曲ないしは共作。フランスらしいエキゾチックなメロディ、あるいはメカニカルな進行も引きずりながら、エレキ・ベースだし変拍子の曲もあって、M-BASEに近い(実際は無関係なんですが)ようなサウンド。静かな曲もありますが、ECMらしからぬ盛り上がりのある曲も多いのですが、ルイ・スクラヴィス自身が録音のプロデューサーになっているので、それも納得。2人の管楽器がなかなか押し出しの強いフレーズを聴かせてくれます。ピアノレスなので、より自由に動いていく感じです。ほとんど管楽器、時にギターがフレーズを提示しながらファンク的に盛り上がっている曲が目立ち、なかなか面白い。4曲目など民族音楽的な要素も入っているように感じます。彼ららしい空間的なサウンドの場面も。

2097

Hortobagyi/Kurtag Jr./Lengyelfi/Kurtagonals(ECM New Series 2097)(輸入盤) - Recorded August 2008. Hortogonals: Laszlo Hortobagyu(Synth, Computers), Gyogy Kultag Jr.(Synth), Miklos Lengyelfi(B, Effects) - 1. Intraga 2. Kurtagamelen 3. Interrogation 4. Lux-abbysum 5. Dronezone 6. Kurtaganja 7. Twin PeaX 8. Necroga

(09/07/22)Gyogy Kultagは20世紀ルーマニア生まれのハンガリーの作曲家ですが、Gyogy Kultag Jrは’54年生まれの息子。作曲はこの3人とFerenc Haaszの計4人でやっていますが、コンピュータ(エレクトロニクス?)やシンセサイザーを使ったシリアスな環境音楽のようなサウンドで、ゆったりしながらも時に派手な音使いと、ドラマチックで意外に骨太なサウンドの展開を聴かせてくれます。New Seriesでなくてもいいくらいの内容です。

2096

Sunrise/Masabumi Kikuchi(P) Trio(ECM 2096)(輸入盤) - Recorded September 2009. Thomas Morgan(B), Paul Motian(Ds) - 1. Ballad 1   2. New Day 3. Short Stuff 4. So What Variations 5. Ballad 2   6. Sunrise 7. Sticks And Cymbals 8. End Of Day 9. Uptempo 10. Last Ballad

(12/03/27)全曲3人のインプロヴィゼーションで、日本人ミュージシャンのECMジャズ初リーダー作。そして、ポール・モチアンのレコーディングでもあることもうれしい。ECMらしい、空間表現の多いジャズで、時に少し速めのパッセージもはさんで、なかなかECMファンには惹きつけるものをもっています。ただ、それ以前の菊地雅章の録音をいろいろ知っている身としては、音数の少なさに比例して、エグりとるような緊張感を聴く人に感じさせることは、この場では比較的薄いかもしれません。少し饒舌か。それでも、音数の少ない場のトリオでの表現としては、なかなかのものを持っているし、ここでも鋭さはあると言えますが。ある意味、こういう環境下での演奏としてはかなりいいかもしれません。トリオとしてはなかなかのまとまりです。

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