ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2020年03月

2409

Nomad Songs/Stephan Micus(All Instruments, Voice)(ECM 2409)(輸入盤) - Recorded 2012 - 2014. - 1. Everywhere, Nowhere 2. Leila 3. The Promise 4. The Stars 5. The Spring 6. The Blessing 7. The Feast 8. Laughing At Thunder 9. Sea Of Grass 10. The Dance 11. Under The Chinar Trees

(15/06/29)全曲ステファン・ミカスの作曲で多重録音。Rdingo、Genbri、Guitars、Suling、Nay、Rewab、Rabab、Shakuhachi、Voiceを使用して、相変わらず多国籍的かつ無国籍的な民族音楽的サウンドの曲を聴かせてくれます。長年にわたって、悠久の時を聴かせてくれるのが、それとも不変の大いなるマンネリ(いい意味で)を聴かせてくれるのか、その都度使用楽器に変遷はあっても、どこか懐かしさのある音楽を奏で、歌ってくれます。使用楽器の中に尺八もあって、日本人にはなかなか泣かせます。素朴なサウンドは相変わらずで、どこの地域にも属さないような民族音楽はありそうでなかなか他では見当たらないと思います。ECMならではのミュージシャンとして、もっと聴かれてもいい人かも。ジャズ度はないですけれど。

2408

The Hilliard Ensemble/Transeamus(ECM New Series 2408)(輸入盤) - Recorded November 2012. David James(Countertenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), Steven Harrold(Tenor), Gordon Jones(Baritone) - 1. Thomas Gemma Cantuariae/Thomas Cesus In Doveria 2. St. Thomas Honour We 3. Clanget Tuba 4. Anna Mater 5. Lullay, I Saw 6. O Pulcherrima Mulierum 7. There Is No Rise 8. Stella Caeli 9. Marvel Not Joseph 10. Ecce Quod Natura 11. Ave Maria, Mater Dei 12. Ah! My Dear Son 13. Sancta Mater Gracie/Dou Way Robin 14. Ah, Gentle Jesu

(14/11/28)ルネッサンス時代のキャロル集ということですが、作曲者不詳の曲が多く並びます。作曲者の時代の分かるものも15世紀とか。この時代なので、内容的には宗教的なものが多いということですが、そのストレートで分かりやすいポリフォニーの合唱が、心を洗われるような気分で聴くことができます。録音はサンクト・ジェロルド教会で、その響きも心地良さを増しています。歴史に埋もれる前に、ここに記録されて良かったと思われます。

2407

Eight Winds/Sokratis Sinopoulos(Lyra) Quartet(ECM 2407)(輸入盤) - Recorded April 2014. Yann Keerim(P), Dimitris Tsekouras(B), Dimitris Emmanouil(Ds) - 1. Eight Winds 2. Yerma 3. 21st March 4. Thrace 5. Aegean Sea 6. In Circles 7. Lyric 8. Street Dance 9. Forever 10. 21st March, Var. 11. Stillness 12. Eight Winds, Var.

(15/09/05)ベースラインでインスパイアされた部分(6曲目)はあるものの、全部Sokratis Sinopoulosの作曲。Lyraとはギリシャの民族楽器で竪琴というかヴァイオリンのような音を出す楽器で、これにピアノ・トリオがつきますが、ジャズのクァルテットというイメージよりは、民族音楽に現代のヨーロッパ風味が付加されたもの、という雰囲気のサウンドです。もちろんECMらしいし、メロディが比較的シンプルで素朴なので、Lyraの音色がエキゾチックではあるものの、サウンド的には親しみやすいものを持っています。時に変拍子もあり。アップテンポの曲はたまにあってアクセントになっていて、、静かな乾いた風景がどこまでも広がっているような雰囲気の曲が続きます。懐かしさの漂うメロディとともに、聴く人の印象に残るでしょう。

2406

Trees Of Light/Anders Jormin(B)/Lena Willemark(Voice, Fiddle, Viola)/Karin Nakagawa(25-string Koto)(ECM 2406)(輸入盤) - Recorded May 2013. - 1. Krippainggler 2. Drom 3. Jag Star Kvar 4. Urbanus 5. Hirajoshi 6. Minni 7. Ogadh Dett 8. Kyostraini 9. Slingerpolska 10Uoruo 11. Lyosfridhn 12. Vilda Vindar

(15/03/10)全曲メンバーのいずれかの作曲ないしは共作。5、9曲目を除いた曲がヴォーカル入り。日本人の琴が入っているのが特徴(1曲目だけ作曲に関わってます)。1曲目は、これぞ空間的というような弾き方をしていて、しばらく琴のゆったりした独奏があって、その後にベースが加わり、ヴォイスが加わりという構成。1曲目は無理やり西洋音階に合わせるのではなく、普通に出る音で日本的に勝負しているます。2曲目以降は北欧の色彩も強い(琴の音階も)曲もありますが、日本的サウンドと曲により行ったり来たり。欧米ではこのサウンドがエキゾチックなんですが、日本ではどうか。5曲目はアンダース・ヨーミン作曲の琴の独奏、後半ベースも加わります。6曲目がヴォーカルの独唱だったり、一部のメンバーでの曲も。

2405

Gavin Bryars/The Fifth Century(ECM New Series 2405)(輸入盤) - Recorded July, 2014 and June, 2015. PRISM Quartet: Timothy McAllister(Ss), Robert Young(As), Matthew Levy(Ts), Taimur Sullivan(Bs), THE CROSSING: Donald Nally(Cond) - 1-7. The Fifth Century 8-9. Two Love Songs

(16/12/05)Gavin Bryarsは20-21世紀イギリスの作曲家。今回はタイトル曲が収録時間の大部分を占め、Thomas Traherneという17世紀イギリスの詩人の詩に曲をつけています。サクソフォン・クァルテットと女声合唱のたゆたうある種宗教音楽的な響きは、現代性もあるけれど、他のアルバムで聴くような、温度感の低いゆったりとしたサウンドになってます。「Two Love Songs」は女声のアカペラでの曲。聴きやすく、ヒーリング感あり。

2404

Wolfgang Rihm/Et Lux(ECM New Series 2404)(輸入盤) - Recorded February 2014. Huelgas Ensemble: Axelle Bernage(Soprano), Sabine Lutzenberger(Soprano), Terry Wey(Tenor), Achim Schulz(Tenor), Stefan Berghammer(Tenor), Matthew Vine(Tenor), Tim Scott Whiteley(Bass), Guillaume Olry(Bass), Miguet Quartett: Ulrich Isfort(Vln), Annette Resinger(Vln), Aroa Sorin(Viola), Matthias Diener(Cello), Paul Van Nevel(Cond) - 1. Et Lux (Fur Vokalensemble Und Streichquartett)

(15/04/28)Wolfgang Rihmは20-21世紀のドイツの現代音楽家。ここでは’09年に作曲された曲の61分ほどの収録。邦題だと「光へ」となるそうで、現代音楽ながらも、ルネッサンス期の作風の良いところを取り入れた美しい作品だそうです。ところどころにそういう美しいハーモニーやメロディを聴くことができ、でも根幹は現代音楽だよなあ、と思える音使いで、ゆったりとしたアルバムです。今回の録音では歌の方が増員されています。

2403

This Is The Day/Giovanni Guidi(P) Trio(ECM 2403)(輸入盤) - Rcorded April 2014. Thomas Mogan(B). Joao Lobo(Ds) - 1. Trilly 2. Carried Away 3. Game Of Silence 4. The Cobweb 5. Baiiia 6. The Debate 7. Where They'd Lived 8. Quizas Quizas Quizas 9. Migration 10. Trilly Var. 11. I'm Through With Love 12. The Night It Rained Foerver

(15/04/06)同じメンバーでECM2作目。5、8、11曲目以外はGiovanni Guidi作で、5曲目はJoao Lobo作。きれいで優しい、ECMらしいピアノが、1曲目は特にその傾向が強いですが、曲が進むにつれて、サウンドに硬質感があったり、フリーっぽかったり、内省的だったりしています。ゆったりしていたり、テンポ感がが揺らいでいたり、稀薄だったりする曲も。その哀愁があったり美しかったりするメロディを、安易な方向に行かないで控えめながら的確にサポートするドラムスとベースも見事。アルバムは73分間も続いていきますが、4-6、9曲目はフリーインプロヴィゼーションに聴こえます。6曲目は特に激しめか。ただ、その方向が美しいメロディに向かうときは、抒情的で耽美的な感じで、向かうところ敵なしといったところか。

2402

Silk And Salt Melodies/Louis Sclavis(Cl) Quartet(ECM 2402)(輸入盤) - Recorded March 2014. Gilles Coronado(G), Benjamin Moussay(P, Key), Keyvan Chemirani(Per) - 1. Le Parfum De L'exil 2. L'homme Sud 3. L'autre Rive 4. Sel Et Soie 5. Dance For Horses 6. Des Feux Lointains 7. Cortege 8. Dust And Dogs 9. Prato Plage

(14/09/15)全曲ルイ・スクラヴィスの作曲。変則編成のクァルテット。現代フランスジャズという感じも。幻想的な出だしから、その後リズムとコードが提示され、メロディが爪弾かれていく1曲目、8分の6拍子で、陰影のあるサウンドを示しつつミステリアスな雰囲気の2曲目、出だしがソロ・ピアノで、途中から他メンバーも加わり哀愁満点のメロディが紡ぎ出される3曲目、速いパッセージと定型に近いビートでメカニカルにせまる4曲目、ギターとパーカッションからメカニカルなフレーズで発展していく5曲目、スクラヴィスを中心に幽玄、時に速いパッセージが繰り広げられる6曲目、フリー的な要素も強いけど構築度も高い7曲目、ミステリアスなユニゾンのテーマで全編魅力的な8曲目、パーカッション(笛中心?)の小品で幕を閉じる9曲目。

2401

Dallendyshe/Elina Duni(Vo) Quartet(ECM 2401)(輸入盤) - Recorded July 2014. Colin Vallon(P), Patrice Moret(B), Norbert Pfammatter(Ds) - 1. Fellenza 2. Syte 3. Ylberin 4. Une Ne Koder, Ti Ne Koder 5. Kur Te Pashe 6. Delja Rude 7. Une Do Te Vete 8. Taksirat 9. Nene Moj 10. Bukuroshe 11. Ti Ri Ti Ti Klarinate 12. Dallendyshe

(15/04/27)このメンバーでのECM2作目。アルバニアの民謡を中心に、コソボその他の地域の民謡と、1-2曲目には作曲者のはっきりした曲があります。アルバニア語で歌われているのだと思いますが、民謡的でもあり、洗練されてもいて、それがピアノトリオのバックにぴったりとハマっていて、メンバーの組み合わせの妙かな、と思わせます。ある程度間奏の部分などでヨーロッパのジャズ的な表現もあって、コリン・ヴァロンのトリオを聴きたい人にも、そんなに違和感がないのでは。ヴォーカルは民族音楽として十分成立していて、やや優しいけど押し出しとかエキゾチックさもあって、この4人が揃ってこそ、ECM的でありヨーロピアンジャズ的な民族音楽が成立するのだと思います。曲によっては変拍子の曲も。やっぱり民族的。

2400

Spark Of Life/Marcin Wasilewski Trio(P) w/Joakim Milder(Ts)(ECM 2400)(輸入盤) - Recorded March 2014. Slawomir Kurkiewicz(B), Michal Miskiewicz(Ds) - 1. Austin 2. Sudovian Dance 3. Spark Of Life 4. Do Rycerzy, Do Szlachty, Do Mieszczan 5. Message In A Bottle 6. Sleep Safe And Warm 7. Three Reflections 8. Still 9. Actual Proof 10. Largo 11. Spark Of Life(Var.)

(14/10/16)Marcin Wasilewski作が5曲(1-3、7、11曲目)、Joakim Milder作が8曲目。他に5曲目はスティング作、6曲目はクリストフ・コメダ作、9曲目はハービー・ハンコック作など。1曲目からいかにもECMのピアノ・トリオという感じで非4ビート系のゆったりとした美旋律のバラード。明るめのメジャーな曲あり、哀愁のマイナーな曲ありで、多くはテンポは速くなくても、退屈することもなく。サックスは2-4、6、8曲目に参加。トリオに合わせて、割ときれいな旋律。内省的な味わい深い世界を演出しつつも、メロディも聴かせるタイトル曲の3、11曲目。テンポの良い8ビートで少しハードな演奏になる5曲目、やや硬派に盛り上がる7-8曲目、そして極めつけの硬派な9曲目。中盤から少し硬派な要素もあって、穏やかなだけではない。

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