ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

2020年05月

2478

The First Quartet/John Abercrombie(G, Mandolin)(ECM 2478-80)(輸入盤) - Arcade/John Abercrombie(G) Quartet - Recorded December 1978. Richie Beirach(P), George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Arcade 2. Nightlake 3. Paramour 4. Neptune 5. Alchemy - Abercrombie Quartet/John Abercrombie(G, Mandolin) - November 1979. Richie Beirach(P), George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Blue Wolf 2. Dear Rain 3. Stray 4. Madagascar 5. Riddles 6. Foolish Dog - M/John Abercrombie(G) Quartet - Recorded November 1980. Richie Beirach(P), George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Boat Song 2. M 3. What Are The Rules 4. Flashback 5. To Be 6. Velis 7. Pebbles

(15/11/16)Arcade(ECM 1133)、Abercrombie Quartet(ECM 1164、初CD化)、M(ECM 1191、初CD化)の3枚組。ECMサウンドで温度感はやや低めだし4ビートの場面は少ないのと、抒情的なんだけど、より純ジャズに近い盛り上がりや雰囲気を持ち合わせていることで、初CD化が遅れたものがあったのではないか(噂話は別にして)と思います。1164は1-2、6曲目がジョン・アバークロンビーの、3-5曲目がリッチー・バイラークの作曲。1曲目でアップテンポの4ビートが出ているあたり、ちょっと異色か。ジャズ色は少し強めで賑やかか。1191は1-2、4曲目がアバークロンビーの、3、5-6曲目がバイラークの、7曲目がジョージ・ムラーツの作曲。こちらもいい感じに当時のECMのジャズしています。バイラークが再発の鍵。

2477

Alba/Markus Stockhausen(Flh, Tp)/Florian Weber(P)(ECM 2477)(輸入盤) - Recorded July 2015. - 1. What Can I Do For You? 2. Mondtraum 3. SUrfboard 4. Ishta 5. Emergenzen 6. Barycenter 7. Emilio 8. Possibility I 9. Befreiung 10. Resonances 11. Die Weise Zauberin 12. Synegy Melody 13. Better World 14. Zephir 15. Today

(16/04/25)Markus Stockhausen作が6曲(2、9-10、12-14曲目)、Florian Weber作が8曲(1、3、5-8、11、15曲目)、共作(インプロヴィゼーション)が4曲目と、Weberの方にやや重点が置かれている感じ。2人はなかなか息の合ったところを見せてくれます。静かな淡々としたやり取りが多いけど、安定したデュオなので相性がいいのでしょう。Stockhausenは割とマイペース。それでも、2曲目のように哀愁のあるメロディなど、けっこう練られているようです。予定調和的な場面もなきにしもあらずだけど、そういうのもまた良し。3、6曲目は、ゆったりした曲に中にあって、ピアノの速いパッセージが印象的。9曲目はややアップテンポの曲。少し暗めの、叙情的な風景が大部分を支配してます。情景を少しずつ変えながら。

2476

Black Ice/Wolfert Brederode(P) Trio(ECM 2476)(輸入盤) - Recorded July 2015. Gulli Gudmundsson(B), Jasper Van Hulten(Ds) - 1. Elegia 2. Olive Tree 3. Bemani 4. Black Ice 5. Cocoon 6. Fall 7. Terminal 8. Conclusion 9. Curtains 10. Rewind 11. Bemani(var.) 12. Glass Room 13. Fall(var.)

(16/04/24)8曲目がGulli Gudmundssonの曲の他は全曲Wolfert Brederodeの作曲。ECM3作目で、トリオは初。13曲で53分と短めの曲が多いけれど、ECMを体現したような静かで温度感の低い(何たってアルバムタイトルが「Black Ice」だし)曲が続きます。メロディが流れていき、ビート感があまりない。そして自由なスペースを与えられた各パートが、静かでもややスリリングなやり取りの場面もあったりして、ただゆったりだけというわけでもなく、トリオで語り合います。淡々とした進行も多いですけれど。タイトル曲の4曲目は8ビート的ながら、もっと奥深い民族的なビートを感じ、その上を文字通り氷のようなピアノが転がっていくような雰囲気。6曲目のベースのメロディはよく練られている感じ。やはりECMという感じがなかなか。

2475

Naqsh Duo/Narrante/Golfam Khayam(G)/Mona Matbou Riahi(Cl)(ECM 2475)(輸入盤) - Recorded July 2015. - 1. Testamento 2. Arioso 3. Lacrimae 4. Battaglia 5. Parlando 6. Sospiro 7. Narrante 8. Silenzio 9. Lamento-Furioso

(16/06/08)イランのテヘラン出身の2人で、全曲2人の作曲。曲なのか、インプロヴィゼーションか分らないところはありますが、かの地(ペルシャ)の民族音楽感満載のサウンド。楽器的には西洋のものでしょうけど、それを超えた表現があるように感じます。場合によっては東洋とか、日本とか、そのあたりまでカヴァーしているような叙情性も。ジャズ度という感じではないですが、ある意味空間的フリー・インプロヴィゼーションにも通じる表現があります。民族音楽的なものはこのレーベルお得意の方面なので、聴いていて落ち着き、安らぎます。コードの変化があまりなく、その持続音的な音の連なりがまた神経に影響を及ぼして、深くのめり込みそうな感じも。聴く人を選ぶけど、民族音楽でのECM的な音世界になっています。

2474

The Bell/Ches Smith(Ds, Vib, Timpani)(ECM 2474)(輸入盤) - Recorded June 2015. Craig Taborn(P), Mat Maneri(Viola) - 1. The Bell 2. Barely Intervallic 3. Isn't It Over? 4. I'll See You On The Dark Side Of The Earth 5. I Think 6. Wacken Open Air 7. It's Always Winter (Somewhere) 8. For Days

(16/01/24)全曲Ches Smithの作曲。タイトル曲の1曲目は、静かで不安感をあおるようなサウンド進行で、その静けさからやや無機的な音が浮かび上がってきて、徐々に盛り上がる展開。まさにある面のECM的なサウンドです。その後、2曲目以降も、楽器の構成を変えたりしながら、不安な感じのサウンドはそのままに、時折フリー的な絡みを入れつつ、進行していきます。他の2人のメンバーからして、こういうマニアックな曲になっていくことは予想できていたのですが、聴く人を選ぶんではないかと。やや薄暗い絡み合いというか、キャッチーな部分がないので、この方面が好きな人向けということに。3曲目は少しドラムスが目立って、漂いながら進んでいきます。5-6曲目はECMにしては活発な盛り上がり。ピアノがキモか。

2473

Meredith Monk(Comp, Voice)/On Behalf Of Nature(ECM New Series 2473)(輸入盤) - Recorded June, 2015. Meredith Monk & Vocal Ensemble: Sidney Chen(Voice), Ellen Fisher(Voice), Katie Gessinger(Voice), Bruce Rameker(Voice), Allison Sniffin(Voice), Bohdan Hilash(Woodwinds), John Hollenbeck(Per), Allison Sniffin(P, Key, Vln, French Horn), Laura Sherman(Harp) - 1. Dark/Light 1   2. High Realm 3. Fractal Activity 4. Environs 1   5. Eon 6. Duet With Shifting Ground 7. Environs 2   8. Pavement Steps 9. Evolution 10. Ritual Zone 11. Water/Sky Rant 12. Memory Zone 13. Enrivons 3   14. Harvest 15. Dark/Light 2   16. High Realm Reprise 17. Fractal Mirror 18. Ringing 19. Spider Web Anthem

(16/12/06)’13年にメレディス・モンクが作曲。聴いた感じはジャズ色は全然ないものの、ヴォイスと、それをバックアップするかのようなやや控えめな器楽とによるECM的なインプロヴィゼーションの趣き。彼女らしさのトンガリ具合のあるボーダーレスな不思議なサウンド。ある面ではミニマルな雰囲気で、ある面では合唱的なサウンド、そして語り、叫び、つぶやき。どこまで記譜されたのか、核があって、その場で合わせたものかは不明。

2470

Liaisons - Re-Imaging Sondheim/Anthony De Mare(P)(ECM New Series 2470-72)(輸入盤) - Recorded 2010-2014. [Disc 1] 1. Alittle Night Fughetta/William Bolcom 2. Color And Light/Nico Muhly 3. Finishing The Hat - 2 Pianos/Steve Reich 4. The Ladies Who Lunch/David Rakowski 5. Perpetual Happiness/Eve Beglarian 6. Birds Of Victorian England/Jason Robert Brown 7. Johanna In Space/Duncan Sheik 8. You Could Drive A Person Crazy/Eric Rockwell 9. The Old Piano Roll/Wynton Marsalis 10. Sorry/Derek Bermel 11. No One Is Alone/Fred Hersh 12. A Bowler Hat/Annie Gostfield 13. I'm Excited. No You're Not./Jake Heggie [Disc 2] 1. The Demon Barber/Kenji Bunch 2. Send In The Clowns/Ethan Iverson 3. The Worst [Empanadas] In London/Ricardo Lorenz 4. I Think About You/Paul Moravac 5. Very Put Together 6. I'm Still Here/Frederic Rzewski 7. Love Is In The Air/David Shire 8. Epiphany/John Musto 9. Pretty Women/Mark-Anthony Turnage 10. Paraphrase (Someone In A Tree)/Phil Kline 11. In And Out Of Love/Bernadette Speach 12. Another Hundred People/Daniel Bernard Roumain [Disc 3] 1. Into The Woods/Andy Akiho 2. Every Day A Little Death/Ricky Ian Gordon 3. Merrily We Roll Along/Nils Vigeland 4. Notes On 'Beautiful'/Rodney Sharman 5. Being Alive/Gabriel Kahane 6. Not While I'm Around/THomas Newman 7. The Ballad Of Guiteau/Jherek Bischoff 8. Now/Mary Ellen Childs 9. A Child Of Children And Art/Peter Golub 10. Going... Gone/Tania Leon 11. Everybody's Got The Right/Michael Daugherty 12. Sunday In The Park-Passages/Anthony De Mare

(15/10/11)CD3枚組。タイトルの中にもRe-Imaging Sondheimとある通り、新たにイメージし直しての演奏だと思いますが、有名なアメリカの作詞作曲家スティーヴン・ソンドハイムの曲をイメージし直してアレンジしてもらい、その演奏をするという解釈で合っているのかどうか。Anthony De Mareのピアノ演奏で、ロック、ジャズ、クラシックその他いろいろな人の曲を演奏してます。クラシック的な演奏が多いけどミュージカル的な感じのものも。

2469

Rubicon/Mats Eilertsen(B)(ECM 2469)(輸入盤) - Recorded May 2015. Eirik Hegdal(Ss, Bs, Cl, Bcl), Thomas T Dahl(G), Rob Waring(Marimba, Vib), Harmen Fraanje(P, Key), Olavi Louhivuori(Ds) - 1. Canto 2. Cross The Creek 3. March 4. Balky 5. Lago 6. BiuBlue 7. Wood And Water 8. September 9. Reminiscent 10. Introitus

(16/07/30)2曲目がHarmen Fraanje作、7曲目がHegdal/Waring/Eilertsenのインプロヴィゼーションの他は、Mats Eilertsen作曲で、ECM初リーダー作。楽器の編成がちょっと変わっているけど、曲によっては一部のメンバーの演奏です。そこでの演奏は割と静かなサウンドが基調で、やっぱりECMらしい、また、ノルウェーのベーシストらしいサウンドになっています。元はVossaJazz Festivalのために作曲したとありますが、タイトルが「ルビコン」というのも興味深いです。諺が意味深いというか。だから物語のように曲が進んでいくのか。やや陰影のある分かりやすいメロディの部分もあれば、内省的な感じのインプロヴィゼーションもあるし、やや入り組みながらのところとか、3曲目のようにそれなりに盛り上がるところもあります。

2468

Titok/Ferenc Snetberger(G)(ECM 2468)(輸入盤) - Recorded May 2015. Anders Jormin(B), Joey Baron(Ds) - 1. Cou Cou 2. Titok 3. Kek Kerek 4. Rambling 5. Orange Tango 6. Fairytale 7. Alom 8. Leolo 9. Ease 10. Renaissance 11. Clown 12. Rush 13. Inference

(17/05/21)全曲Ferenc Snetbergerの作曲。1分台の曲から7分台の曲まで、やや短めの曲が多く、トータルで60分。ハンガリー系ジプシーの血をひくジャズギタリストなだけあって、なかなかエキゾチックなサウンドで、やや静かにやり取りが続いていきます。1、11-12曲目はテーマ的なものを提示していて、自由度の高い演奏の曲。2曲目のタイトル曲もけっこう自在に展開していきますが、これぞECM的アプローチというか、聴く人によってはフリーな展開に聴こえてしまうかも。この緊張感がたまらない。3曲目以降は哀愁たっぷりのメロディの入った曲が多くなってくるのは泣かせます。ジャズというとちょっと違うかもですが、トリオのインプロ的なものはある程度あるし、哀愁と自由な世界と行ったり来たりして進んでいきます。

2467

Time Is A Blind Guide/Thomas Stronen(Ds, Per)(ECM 2467)(輸入盤) - Recorded June 2015. Kit Downes(P), Hakon Aase(Vlin), Lucy Raiton(Cello), Ole Morten Vagan(B), Siv Oyunn Kjenstad(Per on 1, 7, 9-10), Steinar Mossige(Per on 1-2, 7. 9-10) - 1. The Stone Carriers 2. Tide 3. Everything Disappears I 4. Pipa 5. I Don't Wait For Anyone 6. The Drownes City 7. Lost Souls 8. Everything Disappears II (Ode To JT) 9. Time Is A Blind Guide 10. As We Wait For Time 11. Simples

(15/10/20)3、8曲目がKit Downesとの共作(デュオのインプロヴィゼーション)で、他は全曲Thomas Stronen作曲。編成が特殊ですが、ベースはジャズのダブル・ベースの奏法で、曲によってピアノ・トリオと弦やパーカッションとの融合。特に1曲目はそのように思え、ECMでは賑やかな感じ。哀愁漂うヴァイオリンのピチカートと通常の奏法でメロディを奏でる4曲目、幻想的な静かな風景からラテン的な盛り上がりを見せる5曲目、弦楽器やピアノが漂うような静かな6曲目、親しみやすい懐かしいメロディでゆったりと進行していく7曲目、ドラムスとパーカッションを中心に、美しいメロディを聴かせる8分の6拍子のタイトル曲の9曲目、エキゾチックかつパーカッシヴで印象的な10曲目、空間的なフリーを想像させる静かな11曲目。

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