ジャズCDの個人ページ ECM Blog

ココログから’19年5月30日に移ってきました。 メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。追いつくまであとどのくらいかかるか。追いつくまでは基本、毎日更新します。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。

カテゴリ: ジャズ

2168

Swept Away/Marc Johnson(B)/Eliane Elias(P)(ECM 2168)(輸入盤) - Recorded February 2010. Joey Baron(Ds), Joe Lovano(Ts) - 1. Awept Away 2. It's Time 3. One Thousand And One Nights 4. When The Sun Comes Up 5. B Is For Butterfly 6. Midnight Blue 7. Moments 8. Sirens Of Titan 9. Foujita 10. Inside Her Old Music Box 11. Shenandoah

(12/09/26)マーク・ジョンソン作が3曲(4、6、9曲目)、イリアーニ・エライアス作が5曲(1-3、5、7曲目)、2人の共作が2曲(8、10曲目)、アメリカのフォークソングが11曲目と、どちらかというとイリアーヌの方がメインかも。ここでは2人のプロデュースで、マンフレート・アイヒャーの文字はなし。デュオだったり、サックスが時々入ったりといろいろ。1曲目のタイトル曲のように、いかにもECM的な、静かなサウンドのこともあれば、2曲目のように、ある程度の盛り上がりもある曲もあり、3曲目に至ってはワンコードで16ビート的に突っ走っています。4曲目の途中でミディアムの4ビートでの演奏も入っていて、レーベルを少し意識しつつ割と自由に演奏している感じ。5曲目も8ビート的でメロディアスな曲。ベース・ソロで穏やかな11曲目。

2167

The Rub And Spare Change/Michael Formanek(B)(ECM 2167)(輸入盤) - Recorded June 2009. Tim Berne(As), Craig Taborn(P), Gerald Cleaver(Ds) - 1. Twenty Three Neo 2. The Rub And Spare Change 3. Inside The Box 4. Jack's Last Call 5. Tonal Suite 6. Too Big To Fall

(10/10/14)全曲マイケル・フォーマネクの作曲。フリーの部分も構築された流れも変拍子もあり、複雑。レーベルイメージからすると予想を裏切る曲も。変拍子かつなだらかでエキゾチックな曲調がクラシック的でもあり、ドラマチックにユルく進行していく1曲目、慌ただしい変幻自在のテーマで、複雑に絡み合うビートの効いたよく弾む曲調の、アドリブもスリリングなフリー調にもなるタイトル曲の2曲目、メカニカルなユニゾンのテーマからアドリブに突き進むファンクビートの3曲目、ピアノから徐々に入るもフリーかつスピリチュアルな流れの4曲目、ミステリアスなテーマ、その発展形でアドリブがつながり絡み合って中盤何度か盛り上がる17分台の5曲目、ホーン、ベースのテンポとピアノのコンピングが絡み合いつつ自由に進む6曲目。

2165

Jasmine/Keith Jarrett(P)/Charlie Haden(B)(ECM 2165)(輸入盤) - Recorded March 2007. - 1. For All We Know 2. Where Can I Go Without You 3. No Moon At All 4. One Day I'll Fly Away 5. Intro - I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life 6. Body And Soul 7. Goodbye 8. Don't Ever Leave Me

(10/05/09)5曲目のイントロ部分がキース・ジャレットの即興部分(自然なメロディ)の他は、全てスタンダードでバラード中心、ミディアムの4ビート(3曲目、6曲目中盤のみ)。しっとりとピアノが優しく、そしてメロディアスに歌い上げていく曲が多いです。6曲目ではいつもの彼の入り組んだメロディの面も。バップの香りは微かで、自然にメロディが紡ぎだされていきます。そこに寄り添うようにチャーリー・ヘイデンの、ややねばり気のあるベースですが、バラードが多いため、どっしりと支えています。レーベル特有の硬質さは息をひそめて、温かみのあるホンワカとした雰囲気が前面に出ています。ECMでただひとり、スタンダードをこのように演奏していいことを認められているキースならではのアルバム。それでも昔に比べれば、丸いか。

2164

Saburi/Cyminology(ECM 2164)(輸入盤) - Recorded January 2010. Cymin Samawatie(Vo), Benedikt Jahnel(P), Ralf Schwarz(B), Ketan Bhatti(Ds, Per) - 1. Sibaai 2. Saburi 3. Shakibaai 4. Norma 5. As Maa 6. Nemininam

(11/02/04)「As Nay」に続く同じメンバーの2枚目。Cymin Samawatieの作詞とメンバー(主にBenedikt Jahnel)の作曲ばかりの曲で構成。ヴォーカルとピアノ・トリオですが、歌詞がアラビア文字(ペルシャ語)で、ヴォーカリストはジャーマン・イラニアン。ヴォーカルがミステリアスな声質と言語なので、より迷路の中に入っていくようでもあり、落ちつく感触のゆったりとしている曲ばかりなので、やはり空間を生かしつつ、ECMらしいところは多いです。温度感も相変わらず低いですし。変拍子の曲もありますけど、ピアノとベースがヨーロッパ系、ドラムスがインド系なので、不思議な折衷感覚があります。それをこのレーベルで録音すると、オーソドックスな編成でも不思議なアルバムになります。それでも時にややダイナミックになる場面あり。

2163

Quiet Inlett/Food/Thomas Stronen(Ds, Live-electronics)/Iain Ballamy(Ts, Ss)(ECM 2163)(輸入盤) - Released 2010. Nils Petter Molvaer(Tp, Electronics on 2, 4-6), Christian Fennesz(G, Electronics on 1, 3, 7) - 1. Tobiko 2. Chimaera 3. Mictyris 4. Bacalmed 5. Cirrina 6. Dweller 7. Fathom

(10/06/02)全曲、グループ「Food」の作曲。Thomas StronenとIain Ballamyのユニットと考えてよさそう。エレクトロニクスを多用していますが、あまり電気電気した感じではなく、効果的に使われています。そして、ECMらしいゆったりした空間の多いサウンドであり、どことなく民族音楽を想像させるような曲調。素朴と言えば素朴な感じのメロディと打楽器で、そこにエレクトロニクスが絡んで、けっこう考えられているサウンドかも。ドラムスのビートのある程度効いた曲もあるけれど、管楽器が全然シャープではなくて、包み込むような、しかもこれまた素朴な民謡的なメロディなので、本質的には西欧作の民族音楽なのかな、と思わせるサウンドです。メンバー的にはECM的なのですが。地味な感じもするけどヨーロッパではウケそう。

2162

Live At Birdland/Lee Konitz(As)/Brad Mehldau(P)/Charlie Haden(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 2162)(輸入盤) - Recorded December 2009. - 1. Lover Man 2. Lullaby Of Birdland 3. Solar 4. I Fall In Love Too Easily 5. You Stepped Out Of A Dream 6. Oleo

(11/05/18)大物ばかりの演奏だし、ECMでスタンダード・ジャズの演奏ばかりの特異なケース。1曲目から、ややスローで4ビートを刻んではいないですが、リー・コニッツの吹く温かみのある「ジャズ」を展開し、ブラッド・メルドーはフレーズが歌いつつも時にドキッとするフレーズを奏でています。チャーリー・ヘイデンはドシッとした落ちついた演奏をして、ポール・モチアンは地味ながら円熟の境地を見せます。2曲目にはウォーキング・ベースが一部混ざり、ますます「ジャズ」に。曲の解体度ではメルドーかな。3曲目で曲を解体寸前まで持っていき、その感を強くします。しっとりと語りかけてくるバラードの4曲目、明るく軽快ながらウォーキングにはならないミディアムの5曲目、曲調に反して空間的な自由度があり、異色感の目立つ6曲目。

2159

Tarkovsky Quartet/Francois Coutuier(P)(ECM 2159)(輸入盤) - Recorded December 2009. Anja Lechner(Cello), Jean-Louis Matinier(Accordion), Jean-Marc Larche(Ss) - 1. A Celui Qui A Vu L'ange 2. Tiapa 3. San Galgano 4. Maroussia 5. Mychkine 6. Mouchette 7. La Passion Selon Andrei 8. L'Apocalypse 9. Doktor Faustus 10. Sardor 11. La Main Et L'oiseau 12. De L'autre Cote Du Miroir

(11/04/30)4人のインプロヴィゼーションが3曲(3、10-11曲目)、他はFrancois Coutuierの作曲ですが、インスパイアを受けた、あるいはベースになった曲があるものが1、4、7、9曲目。特に4、7曲目はJ.S.バッハ。ソ連の映画監督、アンドレイ・タルコフスキーに捧げられたのかどうか、使われた映画音楽ではなくて、彼のために作曲された曲で雰囲気を作っていく、という感じではあります。楽器の編成もジャズではなくて、映画音楽的というか、クラシック的というか、時に現代音楽的。おそらくインプロヴィゼーション以外は記譜されている曲なのではないかと思います。落ちついた雰囲気の中、暗めの少し静かなサウンドながら、その中で情念が燃えているような雰囲気があります。6曲目のようにちょっとフリー的な雰囲気の演奏も。

2158

Stories Yet To Tell/Norma Winstone(Voice)(ECM 2158)(輸入盤) - Recorded December 2009. Klaus Gesing(Bcl, Ss), Glauco Venier(P) - 1. Just Sometimes 2. Sisyphus 3. Cradle Song (Hoy Nazan) 4. Rush 5. The Titles 6. Like A Lover 7. Carnera 8. Lipe Rosize 9. Among The Clouds 10. Ballo Furlano 11. Goddess 12. En Mort D'En Joan De Cucanh

(10/08/28)トラディショナルや13、16世紀の古い歌が3曲(8、10、12曲目)とドリィ・カイミ作の4曲目の他はノーマ・ウィンストンの作詞で、作曲はメンバーが4曲(2、5-7曲目)あり、コミタス/ティグラン・マンスリアン作の3曲目、マリア・シュナイダー作の9曲目、ウェイン・ショーター作の11曲目など、取り上げる題材が幅広くて興味深いです。その歌もサウンドもジャズというよりは、編成からも硬質な民族音楽やクラシックに感触が近いものです。もちろん演奏にはインプロヴィゼーションが入っているのでしょうが。サウンドは、そういう意味でボーダーレスな寒色系の、やや静かなサウンドがずっと続いていきます。クラシック(古楽)やジャズ、ボッサもメンバーのアレンジが入っていたりして、見事にノーマの色に染まっています。

2156

Third Round/Manu Katche(Ds)(ECM 2156)(輸入盤) - Recorded December 2009. Tore Brunborg(Sax), Jason Rebello(P, Key), Pino Palladino(B), Jacob Young(G on 2, 6, 10), Kami Lyle(Vo on 9, Tp on 9-10) - 1. Swing Piece 2. Keep On Trippin' 3. Sences 4. Being Ben 5. Une Larme Dans Ton Sourire 6. Springtime Dancing 7. Out Take Nomber 9 8. Shine And Blue 9. Stay With You 10. Flower Skin 11. Urban Shadow

(10/04/24)9曲目の歌詞が Kami Lyle作で、全曲マヌ・カッチェの作曲。ロックのカテゴリーかもしれないけど、アルバム出だしの部分でメロディアスでしっとり感のあるメロディが出てきて、ドラマーとしてよりもトータルサウンドとしてのアルバム作りを狙っています。基本的な編成がサックスを含むワン・ホーン・クァルテットなので、聴き方によってはやや落ち着いた静かなスムース・ジャズという趣きも。ECM的というよりは、よりポップなセンをいっているサウンドで、ドラミングは地味めですが、曲によってはベースのピノ・パラディーノのフレーズからくるノリの良さはかなり心地良い。でも5、11曲目はECM的なサウンドかも。9曲目の女性ヴォーカルは3連12ビートのゆったりポップス。メロディ・メイカーとしてはかなりいいセンいってます。

2155

El Encuentro/Dino Saluzzi(Bandoneon)(ECM 2155)(輸入盤) - Recorded February 13, 2009. Anja Lechner(Cello), Felix Saluzzi(Ts), The Metropole Orchestra, Jules Buckley(Cond) - 1. Vals De Los Dias 2. Plegaria Andina 3. El Encuentro 4. Miserere

(10/07/10)全4曲がディノ・サルーシの作曲。オーケストラとのライヴなので、New Seriesに入れてもいいくらいに、曲調がクラシック/現代音楽寄りになっているサウンドです。その中で彼らしい哀愁を帯びたメロディが出てきます。バンドネオンは全曲に出てきますが、チェロは1-3曲目の、テナー・サックスは2曲目の登場となっています。寒色系のサウンドですけれども、時に道が開けて光が広がったりして、難解な部分も少なくて、比較的聴きやすいと思います。ただ、ボーダーレスの音楽なので、いわゆるインプロヴィゼーションの要素がありそうなところ以外は、ジャズ度はありません。プロデューサーにはマンフレート・アイヒャーの名前はないけれども、ECMらしいアルバムに仕上がっています。どこまで行ってもクールな感じ。

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