ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

カテゴリ: ジャズ

2516

My Foolish Heart/Ralph Towner(G)(ECM 2516)(輸入盤) - Recorded February 2016. - 1. Pilgrim 2. I'll Sing To You 3. Saunter 4. My Foolish Heart 5. Dolomiti Dance 6. Clarion Call 7. Two Poets 8. Shard 9. Ubi Sunt 10. Biding Time 11. Blue As In Bley 12. Rewind

(17/02/17)4曲目のタイトル曲のみスタンダードで、他は全曲ラルフ・タウナーの作曲。曲数は多いけれど、40分台の収録時間と、1曲あたりの時間が短いですが、クラシック・ギターと12弦ギターのソロで奏でられる曲たちは、叙情的でもあり、空間的でもあり、その世界に引き込まれます。1曲目からその哀愁漂うギターの世界にハマっていきます。オリジナルがほとんどながら、よりメロディアスな方向に来ているのでは。レーベル色に合致した、まっとうながらも不思議な空間が。彼が彼でいつづけることの証明として記録された音。アイヒャーのプロデュースが彼の演奏を独自なものにしています。彼にしてははっきりしている3曲目、イメージ通りの有名曲の4曲目。正直、複雑で2台による多重録音か判別しがたい曲もあり。

2515

Rising Grace/Wolfgang Muthspiel(G)(ECM 2515)(輸入盤) - Recorded January 2016. Ambrose Akinmusire(Tp), Brad Mehldau(P), Larry Grenadier(B), Brian Blade(Ds) - 1. Rising Grace 2. Intensive Care 3. Triad Song 4. Father And Sun 5. Wolfgang's Waltz 6. Superonny 7. Boogaloo 8. Den Wheeler, Den Kenny 9. Ending Music 10. Oak

(16/11/08)5曲目がブラッド・メルドー作で、他は全曲Wolfgang Muthspiel作曲。ECM2作目で、今回はピアノとトランペットも加わっています。スゴいメンバー。ECMらしい、穏やかでミステリアスな曲が多いです。エキゾチックな変拍子で緩やかに進んでいく1曲目、アコースティック・ギターで語り掛けるような2曲目、8ビートの上をギター他が舞うように演奏される3曲目、やはりミステリアスな8ビートでやや盛り上がる4曲目、迷彩色的なサウンドの中をメロディアスに楽器が歌う5曲目、浮遊感のある自由なサウンドの中を漂う6曲目、ややトンガリ気味のメロディとサウンドの7曲目、乾いて広大なゆったりとした中を語っていくような8曲目、ゆるい8ビート系で明るさが見えている9曲目、落ち着いたややフォークサウンド的な10曲目。

2512

Elegy/Theo Bleckmann(Voice)(ECM 2512)(輸入盤) - Recorded January 2106. Ben Monder(G), Shai Maestro(P), Chris Tordini(B), John Hollenbeck(Ds) - 1. Semblance 2. Comedy Tonight 3. Fields 4. The Mission 5. Littlefields 6. Elegy 7. To Be Shown To Monks At A Certain Temple 8. Cortege 9. Elegy Var. 10. Take My Life 11. Wither 12. Alate

(17/01/29)2曲目がスティーヴン・ソンドハイムの作曲の他は、全曲Theo Bleckmannの作曲。3、10曲目に彼の作詞、7曲目にChiao Jan作詞とあります。詞のついているのはこれだけです。長い曲、小品の曲(これはインプロヴィゼーションに近いインストルメンタル)を含めて全12曲47分ほど。メンバーがメンバーなので、革新的なのかと思いきや、奥深く空間の広いゆったりした、しかも神秘的なECMの世界が広がります。3曲目はスキャットも目立ち、往年のパット・メセニー・グループを思い出させるような、より内省的で壮大な曲調。4、6、9、11曲目はヴォイス(スキャット?)のみでの参加。幻想的な世界が広がるような曲なので、こういう方面も楽しい。10曲目はギターが少々元気か。ECM世界でのサウンドの仕上がり。

2504

Asian Fields Variations/Louis Sclavis(Cl)(ECM 2504)(輸入盤) - Recorded September 2016. Dominique Pifarely(Vln), Vincent Courtois(Cello) - 1. Mont Myon 2. Done And Done 3. Pensee Furtive 4. Figure Absente 5. Aisan Fields 6. Digression 7. Fifteen Weeks 8. Les Nuits 9. Cedre 10. Sous Le Masque 11. La Carriere

(17/03/30)6曲目が3人のインプロヴィゼーションで、ルイ・スクラヴィス作が5曲(1、3、5、9、11曲目)、ドミニク・ピファレリ作が2曲(4、10曲目)、Vincent Courtois作が3曲(2、7-8曲目)。ジャケットの名義的には3人の連名。45分ほどと、比較的短い収録。クラリネット、ヴァイオリン、チェロという変則編成の楽器で、曲によっては、アジアの音階のような無国籍的なサウンドで、ミステリアスに漂っていきます。3人中2人が弦楽器なので、微妙に音程をずらしているのかどうか。素材だけ用意されていて、それをフリー的に展開していく曲もあり、こういうのもECM的。この楽器編成でも、十分にインプロヴィゼーションを感じます。曲によっては現代音楽の香りも。タイトル曲の5曲目は旋律の楽器が激しく動き回っています。

2500

A Multitude Of Angels/Keith Jarrett(P)(ECM 2500-03)(輸入盤) - Recorded October 1996. - [CD1] Modena(Ocotber 23): 1. Part I 2. Part II 3. Danny Boy [CD2] Ferrara(October 25) 1. Part I 2. Part II 3. Encore [CD3] Torino(October 28): 1. Part I 2. Part II [CD4] Genova(October 30): 1. Part I 2. Part II 3. Encore 4. Over The Rainbow

(16/11/22)CD4枚組。タイトルのある曲以外はキースの即興。キース・ジャレットの’96年イタリアでの4か所のライヴ録音。これは、病気前の長いソロでの最後の録音ともなってしまっていて、まだ病気の衰えは感じない素晴らしい演奏になっています。もちろんキースならではのジャズで、フリー的な場面もあるし、クラシック的に響く場面もあれば、8ビート的にワンコードで進んでいく場面、その他いろいろ変化に富んでいて、感性のおもむくままに演奏が紡ぎだされていくのが分かります。それそれのCDが60-70分ほどの収録なので、実に長い時間、以前の彼の演奏を聴くことができます。キース本人DATを持ち込んでが録音していたものらしいですが、こういう録音が残っていたこと自体うれしい。空白の時期が埋まる録音。

2499

Streams/Jakob Bro(G)(ECM 2499)(輸入盤) - Recorded November 2015. Thomas Morgan(B), Joey Baron(Ds) - 1. Opal 2. Heroines 3. PM Dream 4. Full Moon Europa 5. Shell Pink 6. Heroines (Solo) 7. Sisimiut

(16/09/13)3曲目はポール・モチアンに捧げた3人のインプロヴィゼーションで、他はJakob Broの作曲。前作よりドラマーが変更。相変わらず浮遊感とホンワカした静かなサウンドで、それは1曲目にも。それでも2曲目あたり、ゆったりながら前作よりもメロディや輪郭がはっきりしている曲も。メロディは印象的で、それに絡むベースも絶妙。ソロ・ヴァージョンの6曲目もだいたい同じ印象。インプロヴィゼーションでありつつも、作られた曲とあまり変わりないやり取りが聴かれるゆったりとした3曲目、インプロヴィゼーションの曲ではと感じるような、ややトンガった部分もあるドラムスが目立つ4曲目、やや饒舌なベースの上をギターが哀愁を漂わせて流れる5曲目、寄せては返すようなドラムスの上を、やはり2人で漂う7曲目。

2497

Resonances/Marco Ambrosini(Nyckelharpa)/Ensemble Supersonus(ECM 2497)(輸入盤) - Recorded November 2015. Anna-Liisa Eller(Kannel), Anna-Maria Hefele(Overtone Singing, Harp), Wolf Janscha(Jew's Harp), Eva-Maria Rusche(Harpsichord, Square P) - 1. Fuga Xylocopae 2. Rosary Sonata No.1 3. O Antiqui Sancti 4. Erimal Nopu 5. Polska 6. Ananda Rasa 7. Hicaz Humayun Saz Semaisi 8. Toccata In E Minor 9. Fjordene 10. Praeludium - Toccata Per L'elevazione 11. 2 Four 8 12. Ritus

(19/07/09)Marco Ambrosiniはイタリア人。彼の作曲は1曲目で、他にメンバーの作曲で4、6、9、11-12曲目があり、他の人の作曲にはFranz Biber(2曲目)スウェーデンのトラディショナル(5曲目)などがあります。ジャズの要素はほとんど無く、どちらかというと民族音楽的であり、時にクラシックや現代音楽の要素を持っています。ニッケルハルパという楽器はスウェーデンの民族楽器で、やはりそちら方面の民族音楽の要素が強いのだと思います。それでいて、積極的にオリジナル曲を演奏しているので、純粋な懐古趣味なのではないのは、ECMからアルバムを出したことでも分かります。ビーンビーンという音が強調される曲もあり、今っぽい要素を持った民族音楽という位置づけがしっくりくる。哀愁のあるサウンドもいい。

2494

Bells For The South Side/Roscoe Mitchell(Sopranino, Ss, As, Bass Sax, Fl, Piccolo, Bass Recorded, Per)(ECM 2494/95)(輸入盤) - Recorded September 2015. James Fei(Sopranino, As, Contra-alto Cl, Electronics), William Winant(Per, Tubular Bells, Glockenspiel, Vib, Marimba, Roto Toms, Cymbals, Bass Drum, Woodblocks, Timpani),   Hugh Ragin(Tp, Piccolo Tp), Tyshawn Sorey(Tb, P, Ds, Per),   Craig Taborn(P, Org, Electronics), Kikanju Baku(Ds, Per),   Jaribu Shahid(B, Bass Guitar, Per), Tani Tabbal(Ds, Per) - 1. Spatial Aspects Of The Sound 2. Panoply 3. Prelude To A Rose 4. Dancing In The Canyon 5. EP 7849   6. Bells For The South Side 7. Prelude To The Card Game, Cards For Drums, And The Final Hand 8. The Last Chord 9. Six Songs And Two Woodblocks 10. R509A Twenty B 11. Red Moon In The Sky/Odwalla

(17/07/04)全曲ロスコー・ミッチェルのオリジナルで、スティーヴ・レイクのプロデュース。ミュージシャンは上記の記載順に2人ずつ、4つのトリオでの演奏になっているのですが、クレジットにははっきりとは書いておらず、演奏楽器から推測するしかない、と思う部分も。構築されている部分もあるけれど、基本はシカゴ派のフリーなので、けっこうハードです。聴く人を選ぶけれど、フリー方面が好きだと、ドシャメシャなフリーの部分もあるけれど、静かな部分も味わいがあり、深いところをいっているし、物語性を感じる部分はあると思います。収録時間が長くなったのも、聴いているとけっこう意味のあることだと思います。レーベルの中でも聴く人を選ぶアルバムですが、この世界を少し垣間見てもいいかも。ラストは普通の曲です。

2490

As It Was/Peter Erskine(Ds) Trio(ECM 2490-93)(輸入盤) - John Taylor(P), Palle Danielsson(B) - You Never Know(ECM 1497) - Recorded July 1992. J - 1. New Old Age 2. Clapperclowe 3. On The Lake 4. Amber Waves 5. She Never Has A Window 6. Evans Above 7. Pure & Simple 8. Heart Game 9. Everything I Love - Time Being(ECM 1532) - Recorded November 1993. - 1. Terraces 2. For The Time Being 3. If Only I Had Known 4. Evansong 5. Page 172 6. Liten Visa Till Karin 7. Bulgaria 8. Ambleside 9. Phrase One 10. Palle's Headache 11. Pieds-en-L'air - As It Is(ECM 1594) - Recorded September 1995. - 1. Glebe Ascending 2. The Lady In The Lake 3. Episode 4. Woodcocks 5. Esperance 6. Touch Her Soft lips And Part 7. Au Contraire 8. For Ruth 9. Romeo & Juliet - Juni(ECM 1657) - Recorded July 1997. - 1. Prelude No.2   2. Windfall 3. For Jan 4. The Ant & The Elk 5. Siri 6. Fable 7. Twelve 8. Namasti

(16/0712)’16年に ECM 1497, 1532, 1594, 1657の4枚がECM 2490-93のBOXセットになりました。昔の記憶では、温度感が低くて静かな曲が多いと思っていましたが、今聴いてみると、温度感は低いながらもダイナミックなサウンドの曲もあるし、ごく一部ですが4ビートの曲もあります。それに、ドラムスのリーダー作だけあって、ECM的ながらドラム・ソロというか、ドラムが前面に出る場面もあります。意外にカラフルだったんだな、という感じがします。ただし、彼の他レーベルでの録音のサウンドとは、このメンバー固定で4枚連続のリリースなので、全然違うものになっていますが。ただ、彼のリーダー作の経歴では異色でもありますけど、この4枚は避けて通れないかな、という気もしています。ヨーロッパ的で豊饒なサウンド。

2489

Find The Way/Aaron Parks(P)/Ben Street(B)/Billy Hart(Ds)(ECM 2489)(輸入盤) - Recorded October 2015. - 1. Adrift 2. Song For Sashou 3. Unravel 4. Hold Music 5. The Storyteller 6. Alice 7. First Glance 8. Melquiades 9. Find The Way

(17/05/10)3人の名義にはなっているけど、タイトル曲がカヴァー作で、他の曲は全曲アーロン・パークスの作曲。パークスの前回のソロ作品よりは、トリオになったことで少々盛り上がりも出てきてはいますが、やはり幻想的なピアノであることには変わりはないです。相変わらず寒色系の色合いで、やや湿度も低く、非4ビート系のピアノ・トリオの世界を聴かせてくれます。こういう美しさの出るピアノは彼の個性の一面だと思いますが、それを思いっきり引き出してくれたのがECMだと思うし、今回のメンバー的にも興味深いです。2曲目はやや緩めのボッサというところか。4曲目はビートがボンボンと4つなんだけど、いわゆる4ビートではなく。トリオで自在に進んでいくような5-6曲目、穏やかな暖かめのバラードで終わる9曲目。

このページのトップヘ