ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

カテゴリ: ECM1201-1250番

1239


Time Remembers On Time Once/Denny Zeitlin(P)/Charlie Haden(B)(ECM 1239)(輸入盤) - Recorded July 1981. 1. Chairman Mao 2. Bird Food 3. As Long As There's Music 4. Time Remembers One Time One 5. Love For Sale 6. Ellen David 7. Satellite/How High The Moon 8. The Dolphin


サンフランシスコでのライヴ。オリジナルは8曲中3曲のみで、他はECMでは珍しくスタンダードやジャズメン・オリジナル。デニー・ザイトリンのリリカルかつ硬質なピアノ とモッタリしたチャーリー・ヘイデンの絡み。1曲目のヘイデン作は思索的な、そして淡々とした2人のコラボレーション。オーネット・コールマン作で、曲調も彼風アップテンポの出だしからベースのみのモチモチしたソロもありしっとりな感じを経てアップテンポに戻る2曲目、 朴訥なベースのテーマとメロディでゆっくりと進んでいく3曲目、ザイトリン作の水彩画のような世界のタイトル曲の4曲目、有名だけれどやや抽象的なサウンドの5曲目、ヘイデン作のやはりゆったり系の6曲目、ジョン・コルトレーン作とスタンダードが連作の7曲目、心地良いボッサの8曲目。

1238


Life Cycle/Dave Holland(Cello)(ECM1238)(輸入盤) - Recorded November 1982. - Life Cycle( 1. Inception 2. Discovery 3. Longing 4. Search 5. Resolution ) 6. Sonnet 7. Rune 8. Troubadour Tale 9. Grapevine 10. Morning Song 11. Chanson Pour La Nuit


全曲デイヴ・ホランドの 作曲で、チェロによるソロ作品。ECMならではの豊かな響きのある録音のせいか、良い音です。ただ、チェロのソロ、主にアルコ奏法でのインプロヴィゼーションということで、けっこうクセはあるようです。クラシックや現代音楽的と言えなくもない。1-5曲目は「生活環」というタイトルの組曲で、「発端」「発見」「あこがれ」「追求」「決心」と、邦訳は自信がありませんが、難しそうなタイトル。ただし、曲自体はほとんどジャジーではありませんが極端に難解ではなく、むしろメロディアスに物語的な展開で耳に響いてきます。5曲目では一部ピチカートでジャジーなフレーズが出てきます。6曲目以降は単独の曲ですが、組曲と流れとしては同じで、聴いている分には区別せずに流して聴けます。

1237

Werner Pirchner(Tenor Vib, Marimba)/Harry Pepl(G)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1237)(ストリーミング配信) - Recorded June 1982. - 1. African Godchild 2. Air, Love And Vitamines 3. Good-bye, Baby Post 4. Better Times In Sight

(19/11/10)1、4曲目がWerner Pirchnerの作曲、2-3曲目がHarry Peplの作曲。テナー・ヴァイブラフォン(マリンバ)、ギター、ドラムスという変則編成で、長めの曲を4曲演奏しています。ベースがなくても、その分軽やかになっているのがいいところ。静かにはじまり、やや地味だけど明るめに徐々に盛り上がっていく(そんなに盛り上がるわけではないけど)14分台の1曲目、淡々としてはいるけれども、ヴァイブラフォンの軽快な演奏と、ドラムスのゆるいビートが心地良い2曲目、淡々とした演奏で、時にドラムスが軽くプッシュする、後半で少し過激なフレーズのギターが登場する10分ほどの演奏の3曲目、多少陰影のあるサウンドが印象的で、他の曲と同じように淡々とした雰囲気のある4曲目。ベースレスでも自然な感じ。

(’19年8月より順次配信)

1236


Molde Concert/Arild Andersen(B)(ECM 1236)(輸入盤) - Recorded August 1981. John Taylor(P), Bill Frisell(G), Alphonse Mouzon(Ds) - 1. Cherry Tree 2. Targeta 3. Six For Alphonse 4. Nutune 5. Lifelines 6. The Sword Under His Wings 7. Commander Schmuck's Earflap Hat 8. Koral 9. Cameron 10. A Song I Used To Play 11. Dual Mr. Tillman Anthony


(01/01/01)ライヴ盤で、特筆すべきはCD再発の際にECMとしてはじめて未発表曲を4曲も入れている点。アルフォンス・ムザーンのドラムスなので、非常に元気なECMらしからぬアルバム。ECMとしてはパワーがありすぎる感じも。ビル・フリゼールも今よりはストレートでオーソドックスなエレキギター。1曲目は快調に全員一丸となって飛ばしまくります。比較的静かな2曲目もフュージョン的な曲の流れ。8分の6拍子で豪快な3曲目、浮遊感のある曲調の4曲目、静かな対話が続く5曲目、鋭いフレーズの応酬がある13分台の6曲目、珍しく陽気な7曲目、ポップスを聴いているような感じの8曲目、抽象的なテーマがカッコ良い元気な9曲目、哀愁漂うメロディの10曲目。そしてリズミカルな11曲目で幕を閉じます。

1235

Winterreise/Hajo Weber(G)/Ulrich Ingenbold(G, Fl)(ECM 1235)(ストリーミング配信) - Recorded March 1982. - 1. Der Wundersame Weg 2. Karussell 3. Winterreise 4. Zweitel 5. Sommerregen 6. Drehung In Der Luft 7. Filmmusik 8. Son's Song

(19/11/10)Hajo Weber作が1、4、6-7曲目、Ulrich Ingenbold作が2-3、5、8曲目。アコースティック・ギター2台(あるいはフルート)の静謐な演奏。2人ともロックの経歴があるようだけど、ここではその形跡はあまりなく、いかにもECMらしいギター音楽が展開されています。1曲目からその叙情的なサウンドでせまってきます。1台のギターで同じフレーズが繰り返され、もう1台でその中を動き回るソロの2曲目、間のある美しいギターが印象的な哀愁満点のタイトル曲の3曲目、その後もしっとりとしたエコーのかかった叙情的な演奏が続きます。5曲目は淡々としつつなかなか泣かせます。どの曲がどういう演奏かを分かるより、アルバム単位で流れるように聴いていくのが心地よい聴き方か。あたりは柔らかいけど印象深い。

(’19年8月より順次配信)

1234

Everyman Band(ECM 1234)(ストリーミング配信) - Recorded March 1982. Michael Suchorsky(Ds), David Torn(G), Bruce Yaw(B), Martin Fogel(Sax) - 1. Morais In The Mad 2. Japan Smiles 3. Lonely Streets 4. On The Spot 5. The Mummy Club 6. Nuclear Suite 7. Fatt Blatt

(19/11/09)Michael Suchorsky作の2曲目、David Torn作の1、5曲目、Martin Fogel作の3-4、7曲目、Bruce Yaw作の6曲目。1曲目ではもろにロックの曲になっていて、ちょっと不思議なアルバム。ミックスはそれでもECM的には処理しました的な様子はあり、ギターよりもサックスが多くの場面でメインになっていて、4ビートも多めなので、それなりに努力しました、という感じがあります。2、4曲目はギンギンなギター・ソロもあって時に4ビートになってはいるし。おそらくトーンの関係で発売されたのだとは思いますが。3曲目はそんな中でもフリー的な出だしがあって、4ビートもあり、ただのロックではないところを見せてはいます。それでもあちこちでロック的なサウンドが出てきてます。6曲目はロックながらECMに寄り添って。

(’19年8月より順次配信)

1232


Trio Music/Chick Corea(P)/Miroslav Vitous(B)/Roy Haynes(Ds)(ECM 1232/33) - Recorded November 1981. - Disc1 Trio Improvisations 1. Trio Improvisation 1 2. Trio Improvisation 2 3. Trio Improvisation 3 4. Trio Improvisation 4 5. Trio Improvisation 5 6. Trio Improvisation 6 7. Trio Improvisation 7 8. Slippery When Wet Disc2 The Music Of Thelonious Monk 1. Rhythm-A-Ning 2. 'Round Midnight 3. Eronel 4. Think Of One 5. Little Rootie Tootie 6. Reflections 7. Hackensack


CD2枚組で、1枚目はラストのチック・コリア作(これも他の曲と違いはあまりないです)を除いてフリー・インプロヴィゼーション。この3人の壮絶なインプロヴィゼーションを聴いて、これこそが 私の考えるジャズのひとつ、と思います。1曲目の出だしからスピーディーで緊張感のあるやり取りを聴くことができます。そして、音やフレーズが非常にクリア。2枚目は セロニアス・モンク集ですが、 1曲目のようにモンクの曲を借りた3人のインプロヴィゼーションが展開されている部分も。アドリブに突入すると、4ビートを刻む部分は少ないし、自由度は高いです。ただ、2曲目以降は哀愁が漂っていたり(「ラウンド・ミッドナイト」)、オーソドックスな4ビートの曲だったり、バラード(6曲目)だったりと、比較的普通に聴ける曲が多いです。

1231


Later That Evening/Ebarhard Weber(B)(ECM 1231)(輸入盤) - Recorded March 1982. Paul McCandless(Ss, Oboe, English Horn, Bcl), Bill Frisell(G), Lyle Mays(P), Michael DiPasqua(Ds, Per) - 1. Maurizius 2. Death In The Carawash 3. Often In The Open 4. Later That Evening


(99/05/02)4曲ともエバーハルド・ウェーバーのオリジナル。個性的なミュージシャンの集まりです。楽器の音そのものが個性的(特にギター、ベース)なのですが、このメンバーならではのドラマチックな曲が展開されています。特にライル・メイズがパット・メセニー・グループ以外で演奏することは珍しいので、その奏法も含めて貴重かも。ゆったりとしたホーンのメロディが印象的で、叙情的に曲が流れていく1曲目、よりスペイシーで時間の流れがゆっくりしている前半から、次第に盛り上がっていく16分台もの2曲目、フリー・インプロヴィゼーションのような出だしから、時々ベースのメロディと交錯する変化と自由度の高い11分台の3曲目、淡々とベースで情景が綴られていくタイトル曲の4曲目、と続きます。

1230


El Corazon/Don Cherry(Pocket Tp, P, Melodica, Org, etc)/Ed Blackwell(Ds, Wood Ds, Cowbell)(ECM 1230)(輸入盤) - Recorded February 1982. - 1. Murton/Bemsha Swing/Solidarity/Arabian Nightingale 2. Roland Alphonso 3. Makondi 4. Street Dancing 5. Short Stuff/El Colazon/Rhythm For Runner 6. Near-in 7. Voice Of The Silence


(03/01/12)2人で、あるいは1人で気の向くまま流れる方向に楽しんでいる雰囲気の演奏。1曲目は15分台の4曲メドレーですが、4曲はそれぞれが独立している感じ。その中のパート2ではドン・チェリーがピアノを弾いてモンクの「ベムシャ・スウィング」を唐突にやったりしています。パート3、パート4は哀愁のあふれる音作り。ピアノになったりトランペットになったり忙しい。メロディカで素朴に奏でられる2曲目、打楽器のみでアフリカンな味わいの3曲目、ドラムスを中心にしたマーチ的なリズムの4曲目、打楽器のみではじまり、哀愁のメロディのピアノ、トランペットのタイトル曲を経て、ドラムソロにいく5曲目、アフリカンなパーカッションの素朴でリズミカルな6曲目、トランペットのみで淡々とメロディを奏でている7曲目。

1227-9


Concerts/Bregenz/Munchen/Keith Jarrett(P)(ECM1227-29)(輸入盤)- [CD1]Bregenz: Recorded May 28, 1981. - 1. Part.1 2. Part.2 3. Untitled 4. Heartland [CD2-3]Munchen: Recorded June 2, 1981. 1. Part.1 2. Part.2 3. Part.3 4. Part.4 5. Mon Coeur Est Rouge 6. Heartland


(13/12/12)CD化の時に、ブレゲンツ公演だけの1枚発売だったものが今回LPと同じに完全化。このコンサートもおなじみの完全即興演奏。ブレゲンツではキース・ジャレットのステップの音も聞こえるリズミカルなフォーク調の前半から、静かな中間部を経て短調のまま伴奏のインプロヴィゼーション、現代音楽(クラシック)的な味わいから、しっとりした優しいメロディの演奏へと続きます。ミュンヘンは静かにはじまって、クラシック的に優しいメロディがきたと思ったら、ノリが良かったり、入り組んでいったり、実験的のような演奏が入ったりとドラマを観ているような情景の変化を感じる長いパート4までの道のり。ブレゲンツ/ミュンヘン両方の牧歌的な親しみやすいメロディを持つ 、まるで作曲されたかのような「ハートランド」が良い感じ。

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