ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

カテゴリ: ECM1501-1550番

1537


Time Will Tell/Paul Bley(P), Evan Parker(Ss, Ts), Barre Phillips(B)(ECM 1537) - Recorded January 1994 - 1. Poetic Justice 2. Time Will Tell 3. Above The Tree Line 4. You Will, Oscar, You Will 5. Sprung 6. No Questions 7. Vine Laces 8. Clauback 9. Marsh Tides 10. Instance 11. Burlesque


ポール・ブレイとエヴァン・パーカーははじめての共演。全編デュオないしトリオのフリー・インプロヴィゼーション。ハイテンションの傾向もあり。バラバラのようでいて、いつものECMとはちょっと毛色の違う冷たいフリーが展開し、時にややアグレッシヴな17分もの1曲目、緊張感をはらみながら静かに対話しているタイトル曲の2曲目、醒めた混沌を演出している3曲目、ピアノとベースでややフレーズの速い展開の4曲目、音が急速調で飛び交っている5曲目、耽美的な美しさのある6曲目、サックスとベースで超絶なフレーズが続く7曲目、ピアノとサックスだけれど傾向は前の曲に近い8曲目、はっきりとしたピアノのフレーズが印象的な9曲目、サックスとベースで内側を向き続ける10曲目、まさにフリーの鼎談をしている11曲目。

1536


Nordan/Lena Willmark(Vo, Fl)/Ale Moller(Mandora, Natural Fl, Folk-Harp, Shawm, Cows-Horn, Hammered Ducimer, Accordeon)(ECM1536) - Recorded December 1993. Palle Danielsson(B), Mats Eden(Vln, Kantele), Per Gudmundson(Vln, Swedish Bagpipes), Tina Johansson(Per), Jonas Knutsson(Sax, Per), Bjorn Tollin(Sax, Per) - 1. Trilo 2. Kom Helge Ande 3. Gullharpan 4. Mannelig 5. Polska Efter Roligs Per 6. Hornlat 7. Sven I Rosengrad 8. S:t Goran Och Draken 9. Tacker Herranom/Mats Hansu Polskan 10. Knut Hauling 11. Polska Efter Jones Olle 12. Svanegangare/Sven Svanehvit 13. Jemsken 14. Batsman/Turklaten 15. Vallsvit 16. Dromspar-Efterspel


スウェーデンの中世のバラードやフォークソングが中心。アレ・メッレルの曲も15-16曲目に。パレ・ダニエルソンや他の楽器が入る事で、伝統と、ちょっと現代の融合を感じます。曲によって デュオの録音から、7人全員の時まであり。北欧の伝統的なフォークソングはこんな感じかも。ヴァイオリンのメロディが民族的でいい響きです。民俗音楽指向としては、ヴォーカル中心でもあり、このレーベルでは数少ないアルバムのひとつ。16曲も収録されていますが、大半は断片をまとめたものだといいます。ジャズ色はないにしても、懐かしさとエキゾチックさが香り立つさまは、なかなかいい感じ。素朴な雰囲気で、その音階と時に切りこむようなヴォーカルが印象的。異国の地に立つ感覚。5-6、11、13、16曲目はインスト。

1535


Exil: Giya Kancheli(ECM New Series 1535) - Recorded May 1994. Maacha Deubner(Soprano), Natalia Pschenitschnikova(Afl, Bfl), Catrin Demenga(Vln), Ruth Killius(Viola), Rebecca Firth(Cello), Christian Sutter(B), Wladimir Jurowski(Cond) - 1. Psalm 23 2. Einmal 3. Zahle Die Mandeln 4. Psalm 5. Exil


(02/07/24)邦題「エクシール-亡命」。現代音楽。深遠の静寂の彼方からソプラノの歌が静かに浮かびあがってくるような構図で、それに寄り添うように他の楽器が絡んでいます。ごく一部分を除いて音が大きい部分はなく、静かに「亡命」というタイトルの重みを表現しています。やはりその色彩は深い青。その沈潜した雰囲気は安らぎなのか、緊張なのか。テーマとしては後者の方がより近い気がしています。 やっぱり、あるのは重み。

1534


Stranger Than Fiction/John Surman(Ss, Bs, Acl, Bcl) Quartet(ECM 1534) - Recorded November 1993. John Taylor(P), Chris Laurence(B), John Marshall(Ds) - 1. Canticle With Response 2. A Distant Spring 3. Tess 4. Promising Horizons 5. Across the Bridge 6. Moonshine Dancer 7. Running Sands 8. Triptych -Hidden Orchid -Synapsis -Paratactic Paths


8曲目が4人のインプロヴィゼーション、他の曲は全曲ジョン・サーマンの作曲。ミュージシャンは全員イギリス出身。インプロビゼーション的色彩は強いですが、透明な、緊張感のあるサウンド。ベースのアルコから静かに始まり、あたかも冷たいスペイシーなフリーのような1曲目、ベースのアルコからはじまって繊細なピアノやサックスが淡々と語っていく2曲目、ソプラノ・サックスのメロディが印象的で、盛り上がったり静かになったりする3曲目、もったりとしたテーマが繰り返されるのが心に残る4曲目、切ないメロディと浮遊感を抱えながらリズムはプッシュする5曲目、7拍子系のエキゾチックな香りもある6曲目、8分の6拍子で起伏のあるちょっと淡い7曲目、フリーでも、時に構築されたような世界が展開する14分台の8曲目。

1533


Vita Nova/Gavin Bryers(ECM New Series 1533) - Released 1994. 1. Incipit Vita Nova/David James(Countertenor), String Trio 2. Glorious Hill/The Hilliard Ensemble 3. Four Elements/Large Chamber Ensemble 4. Sub Rosa/Gavin Bryars Ensemble


(02/07/27)ギャビン・ブライヤーズの4つの現代音楽作品をまとめてCD化したもので、それぞれ演奏者が違います。カウンターテノールの声と弦楽三重奏の演奏が深遠で印象的な1曲目、おなじみヒリヤード・アンサンブルがしっとりと、しかも深く聴かせてくれる2曲目。詞は2曲とも中世以前のもの。3曲目は28分台の大編成による演奏。4曲目は本人は参加していないものの、サブタイトルで「ビル・フリゼールに捧ぐ」とあります。

1532


Time Being/Peter Erskine(Ds)(ECM 1532) - Recorded November 1993. Palle Danielsson(B), John Taylor(Ds) - 1. Terraces 2. For The Time Being 3. If Only I Had Known 4. Evansong 5. Page 172 6. Liten Visa Till Karin 7. Bulgaria 8. Ambleside 9. Phrase One 10. Palle's Headache 11. Pieds-en-L'air


同じメンバーでの2枚目。ピーター・アースキン作は3作(2-3、7曲目)で、ジョン・テイラー色も強い感じ。叙情的で歌い上げるような、4ビートを刻んではいませんが、空間を生かしたピアノ・トリオのサウンド。3者のフリー・インプロヴィゼーションなのに、その叙情性がよく出ている1曲目、逆にフリー的なアプローチが目立つタイトル曲にもかかる2曲目、静かに語りかける繊細なバラードの3曲目、不思議な浮遊感覚をまとった4曲目、冷たい感触のまま進んでいく5曲目、スタンダードなのか、温かいメロディのバラードの6曲目、リズミカルかつメロディアスな変拍子の7-8曲目、美しい硬質なピアノが印象に残るバラードの9曲目、サンバ的なノリなのだけれど温度感は低めな10曲目、珍しく温かいサウンドを感じてしまう11曲目。

(注)’16年に ECM 1497, 1532, 1594, 1657がECM 2490-93のBOXセットになりました。

1531


At The Deer Head Inn/Keith Jarrett(P)/Gary Peakock(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 1531) - Recorded September 16, 1992. - 1. Solar 2. Basin Street Blues 3. Chandra 4. You Don't Know What Love Is 5. You And The Night And The Music 6. Bye Bye Blackbird 7. It's Easy To Remember


オリジナルは今回はなし。今回のみドラムがジャック・ディジョネットではなくて、ポール・モチアン。音がドスドスという感じから、スネアのカチャカチャという感じにがらりと変わってしまいます。黄金のリズムセクションとしてあちこちで名演を残している2人だけに、選曲も良いので快演しています。ややアップテンポで、うなり声といっしょにメロディアスなピアノから次々と繰り出される1曲目、ややスローでスマートながらブルースの雰囲気はそれなりにある2曲目、ジャキ・バイアード作のこれまたメロディアスな曲の3曲目、ちょっと抑制の効いた感じからマイナーで後半せまる4曲目、けっこう速いパッセージが繰り出されるスリリングな5曲目、他のアルバムでもおなじみの温かな曲の6曲目、しっとりとしたバラードを味わえる7曲目。

1530


Georg Friedrich Handel/Suites For Keyboard/Keith Jarrett(P)(ECM New Series 1530) - Recorded September 1993. - 1-4. Suite HWV452 G Minor 5-8. Suite HWV447 D Minor 9-12. Suites 2/No.7 HWV440 B-flat Major 13-16. Suites 1/No.8 HWV433 F Minor 17-20. Suites 1/No.2 HWV427 F Major 21-25. Suites 1/No.4 HWV429 E Minor 26-29. Suites 1/No.1 HWV426 A Major


邦題「ヘンデル:クラヴィーア組曲」。 ヘンデルは18世紀の、ドイツ出身で後半生はイギリスに帰化した作曲家。はっきりバロック作品とわかる曲は、私のようなクラシック初心者には入りやすく、耳に心地よく、安らぎを与えます。 アルバムは7つの組曲から成っていて、それぞれが4-5の小さいパートで1つの組曲が出来上がっています。特に短調の作品が好み。安定した曲の構成とメロディはバッハに通じるものがあると思います。

1529


Matinale/Krakatau(ECM 1529)(輸入盤) - Recorded November 1993. Raoul Bjorkenheim(G, B Recorder, Gong), Jone Takamaki(Ts, As, Ss, Bs, Krakaphone, Reed Fl, Wooden Fl, Bell), Uffe Krokfors(B, Per), Ippe Katka(Ds, Gongs, Per) - 1. Matinale 2. Unseen Sea Scene 3. Jai-Ping 4. Rural 5. For Bernard Moore 6. Sarajevo 7. Suhka 8. Raging Thrist


(99/04/19)ギターがディストローションの効いたロックっぽいフレーズ(ちょっとアウトしているような感じ)で、そこに絡むサックス が印象的です。むしろヨーロピアン・ジャズ・ロックが好きな人が喜びそうなサウンド。ロック的なテイストでゆったりとエフェクターの効いたギターとサックスが叫んでいく1曲目。2-3曲目は4人のフリー・インプロヴィゼーションで、2曲目はスペイシーな世界、3曲目はエスニックな雰囲気。ロングトーンのサックスとベースのフレーズによる4曲目、スピーディなベースの上をギターとサックスが漂っていくような5曲目、静かな部分がメインで、かつドラマチックに展開していくフリーを基調にした12分台の6曲目、スペイシーかつ牧歌的な7曲目、リズミックなロックノリでパワーのある8曲目。

1528


A Biography Of the Rev. Absalom Dawe/John Surman(Acl, Bcl, Ss, Bs, Key)(ECM 1528) - Recorded October 1994. 1. First Flight 2. Countless Journeys 3. A Monastic Calling 4. Druid's Circle 5. 'Twas But Piety 6. Three Aspects 7. The Long Narrow Road 8. Wayfarer 9. The Far Corners 10. An Image


邦題「バイオグラフィー」。全曲ジョン・サーマン作曲で、多重録音ソロの作品。タイトルの訳は「アブサロム・ドウイ師の生涯」で、つまりトータルアルバムですが、その内容は曲のタイトルから想像がつくのみかも。クラリネット(アルト?)のソロでじっくりと聴かせる1曲目、憂いを帯びてフワフワと浮いているようなサウンドの2曲目、哀愁の漂うメロディが淡々と出ていく3曲目、変拍子中心のアンサンブルをバックにマイナー系のメロディの4曲目、訥々と憂愁のメロディがでてくる5曲目、ゆったりとした木管系のアンサンブルと、空間系のソロの6曲目、バス・クラリネットのソロの7曲目、キーボードをバックに、ひたすら哀愁のバス・クラリネットが歌う8曲目、幽玄なメロディが哀しみをさそう9曲目、ミステリアスなアンサンブルの10曲目。

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