ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

カテゴリ: ECM1651-1701番

1690


Frifot/Per Gudmundson(Vln, Swedish Bagpipes, Vo)/Ale Moller(Mandola, Fl, Hammmered Dulcimer, Folk Harp, Shawn, Vo)/Lena Willemark(Vo, Vln, Fl)(ECM 1690)(輸入盤) - Recorded September 1998. - 1. Abba Fader 2. Stjarnan 3. Tjugmyren 4. Kolarpolskan 5. I Hela Naturen/Mjukfoten 6. Forgaves 7. Kare Sol/Sjungar Lars-polska 8. Hemvandaren 9. Fafanglighet 10. Silder/Bingsjo Stora Langdans 11. Dromsken 12. Skur Leja 13. Metaren 14. Roligs Per-latar 15. Om Stenen/Snygg Olle 16. Morgonlat


(00/03/17)ジャズの要素はなく、北欧のフォークソング(民族音楽)そのもの。 半分以上の曲がトラディショナルをアレンジしたものとなっています。エキゾチックで時々超人的な高音を発するヴォーカル。1曲目の3人でのコーラスも良いけれど、他にヴォーカルとフィドル(ヴァイオリン)やギター(Mandola)の絡み合うのが中心の曲が8曲あります。インストルメンタルもそれなりに味があります。たゆたうような、時に情熱的な北欧サウンドに身をゆだねている、と いった感じの曲が多いです。長調の曲もありますが、全体のイメージとしては北欧を思わせるような深い青から黒にかけての色を連想させます。どんよりしていて時々日がさす、といったところ。異国の地を空想でさまようには良いかもしれません。

1688


Surrogate Cities/Hiner Goebbels(ECM New Series 1688) - Recorded 1996. Jocelyn B. Smith(Vo), David Moss(Vo), Junge Deutsche Philharmonie, Peter Rundel(Cond), etc. - 1-10. Suite For Sampler Ond Orchestra 11-13. The Horatian - Three Songs 14. D & C (For Orchestra) 15. Surrogate 16. In The Country Of Last Things


出だしの10曲目までが「サンプラーとオーケストラのための組曲」。現代音楽らしい曲想の中で随所にサンプリングを使用。5、8曲目のサンプリングで大友良英のクレジットも。ジョスリン・B・スミスが11-13、16曲目にデヴィッド・モスが15-16曲目に参加していて、前衛的な現代音楽でありながら、そこからもはみ出して行こうとするエネルギーを感じることができます。11-13、15曲目はポップス・ロック系の雰囲気も。(00年9月23日発売)

1687


Litany To Thunder/Veljo Tormis(ECM New Series 1687) - Recorded August 1998. Tonu Kaljuste(Cond), Estonian Philharmonic Chamber Choir - 1. How Can I Recognize My Home 2. Singing Aboard Ship 2. Curse Upon Iron 4. The Singer's Childhood 5. Songs Of The Ancient Sea 6. The Bishop And The Pagan 7. Litany To Thunder 8. The Lost Geese


邦題「雷鳴への連祷」。エストニア・フィルハーモニック室内合唱団の合唱による、ヴェリヨ・トルミス作品集。エストニアの伝統民族音楽を取り入れたような、哀愁の漂うエキゾチックな作風です。ところにより強い部分も。民族風のサウンドも印象的ですが、ECMらしく異郷の地の青い雰囲気が染み込んできます。曲によって男声、女性、混声、小人数での合唱と、変化に富んでいます。7曲目のタイトル曲は、なるほど、雷鳴。(00年8月23日発売)

1685


Rites/Jan Garbarek(Ts, Ss, Synth, Samples, Per)(ECM 1685/86) - Recorded March 1988. Rainer Bruninghaus(P), Eberhard Weber(B), Marilyn Mazur(Ds, Per), Jansug Kakhidze(Singer), Bugge Wesseltoft(Accordion, Synth) - 1. Rites 2. Where The Rivers Meet 3. Vast Plain, Clouds 4. So Mild The Wind, So Meek The Water 5. Song, Tread Lightly 6. It's OK To Listen To The Gray Voice 7. Her Wild Ways 8. It's High Time 9. One Ying For Every Yang 10. Pan 11. We Are The Stars 12. The Moon Over Mtatsminda 13. Malinye 14. The White Clown 15. Evenly They Dances 16. Last Rite


邦題「聖なる儀式」。ほとんどの曲がヤン・ガルバレク作曲。歌入りの曲 (11-12曲目)もあり、いろいろなサウンドを取り込んでいて、サウンドカラーも曲によりさまざま。再演曲もあります。民族音楽のエッセンス も少々漂い、なおかつメロディアスで聴きやすいアルバムで、どこを切ってもガルバレク節。タイトル曲の1曲目を含め、8、15-16曲目でBugge Wesseltoftが参加している曲は、シンセサイザーや他のエレクトロニクスのエフェクツを使用していますが、でてくるサウンドは電気的ながら郷愁を誘うような 曲もあります。8、15曲目はややリズミカル。逆にオーソドックス?なワン・ホーン・クァルテットの編成の演奏は3-4、6、9、14曲目ですが、エキゾチックな 哀愁を漂わせた演奏も。7曲目はやや元気な曲調。

1684


Epigraphs/Ketil Bjornstad(P)/David Daring(Cello)(ECM 1684) - Recorded September 1998. - 1. Epigraph No.1 2. Upland 3. Wakening 4. Epigraph No.2 5. Pavane 6. Fantasia 7. Epigraph No.1, Var.2 8. The Guest 9. After Celan 10. Song For TKJD 11. Silent Dream 12. The Lake 13. Gothic 14. Epigraph No.1, Var.3 15. Le JOur S'endort 16. Factus Est Repente


比較的短い曲が全16曲。ピアノとチェロのデュオで、主にケティル・ビヨルンスタのオリジナルが中心。また、デヴィッド・ダーリングの曲が2曲と、15世紀から17世紀の作曲家の作品も4曲ありますが、クラシック(バロック?)作品との違和感がほとんどなく、うまく溶け込んでいます。オリジナル中心でなければECM New Seriesに入れても良いのではないかと思うクラシックっぽい内容のアルバム。相変わらず色彩感覚は寒色系のダークな色使いですけれど、演奏はナチュラルな感じなので、ピアノとチェロの静かな語りかけに身を沈めて聴くと心地良いかもしれません。ヴァージョンを変えて4回出てくるタイトル曲の「エピグラフ」が印象的ではあります。 ジャズではないけれど、最近のECMのサウンドのような気がします。(00年6月1日発売)

1683


Open Land/John Abercrombie(G)(ECM 1683) - Recorded September 1998. Dan Wall(Org), Adam Nussbaum(Ds), Mark Feldman(Vln), Kenny Wheeler(Tp, Flh), Joe Lovano(Ts) - 1. Just In Tune 2. Open Land 3. Spring Song 4. Gimme Five 5. Speak Easy 6. Little Booker 7. Free Piece Suit(e) 8. Remember When 9. That's For Sure


洗練された涼しいオルガン・トリオがあるとすれば、おそらくこのメンバーが唯一ではないかと思います。オルガン・トリオの4枚目で曲によりゲストが入れ替わります。相変わらず透明度の高いギター。全体的にメロディアスで案外聴きやすいアルバム。1曲目は哀愁を帯びたメロディとケニーのホーンが印象的。2曲目は密度の高いテーマと自由な アドリブ空間の対比が面白い。ふつふつと情念がよぎってギターとテナーが心に染みる3曲目、5拍子のマイナー調が心地よい4曲目、淡々としつつもメロディが印象に残る5曲目、テーマもソロもメロディアスな6曲目、ヴァイオリンが印象的なフリー・インプロヴィゼーションの7曲目、ホーンによるテーマとソロが哀愁を誘う8曲目。9曲目は肩の力が抜けた明るめの小品。(99年9月15日発売)

1682


Sonate B-Dur D960 Op. Posth/Franz Schubert(ECM New Series 1682)(輸入盤) - Recorded July 1985. Valery Afanassiev(P) - 1. Molto Moderato 2. Andante Sostenuto 3. Scherzo: Allegro Vivace 4. Con Delicatezza - Trio Allegro, Ma Non Troppo


(04/04/11)New Series 1328, Edition Lockenhaus Vol. 3を品番と装丁を変えての再発。シューベルトは19世紀オーストリアの作曲家。遺作となった3つのピアノソナタのうちのひとつだそうですが、死の影は全然感じられず、むしろ温かみのある明るい世界を見せてくれるようなサウンド。世間では評価が高い曲だけあって、聴きやすく、その音のドラマの中へ入りこんでいくような感じがします。ゆったりふんわりとした感じが心地良いです。

1681


Ignis/Paul Giger(Vln)(ECM New Series 1681) - Recorded June 1998. Marius Ungureanu(Viola), Beat Schneider(Cello), Estonian Philharmonic Chamber Choir, Tonu Kalijuste(Cond) - 1. Organum 2. Karma Shadub 3. Tropus 4. Alleluja 5. O Ignis


弦楽三重奏の演奏と、曲によって合唱団も参加した(2-3、5曲目)アルバム。中世音楽が素材になっていて現代のアレンジを施したものが中心とのことです。サウンドは古くはありませんが、中世の音楽は基本的に宗教音楽なので、特に合唱団が参加した曲は荘厳な感じがします。2曲目は21分台の、持続音から徐々に盛り上がって、その上をさまようヴァイオリンの独奏の曲。27分台の5曲目も、哀愁・荘厳路線です。(00年9月23日発売)

1680


From The Green Hill/Tomasz Stanko(Tp)(ECM 1680) - Recorded August 1998. John Surman(Bs, Bcl), Dino Saluzzi(Bandoneon), Michelle Mekarski(Vln), Anders Jormin(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Domino 2. Litania (Part One) 3. Stone Ridge 4. ...Y Despues De Todo 5. Litania (Part Two) 6. Quintet's Time 7. Pantronic 8. The Lark In The Lark 9. Love Theme From Farewell To Maria 10. ...From The Green Hill 11. Buschka 12. Roberto Zucco 13. Domino's Intro 14. Argentyna


国際的なメンバーの集まりで、しかも個性的な楽器編成なので、その組み合わせが面白い。しかも、東欧、北欧、イギリス、アルゼンチンと、音の色彩感覚豊かな広がりがうれしいアルバムです。ただしそこに広がる光景はやはり寒色系の深く沈んだ渋い世界のような気がしています。前作にもあったクリストフ・コメダの「リタニア」が2テイクと、ジョン・サーマンの曲が3曲。「リタニア」は小品ながら、深みがあります。他はトーマス・スタンコ自身のオリジナル。通常の長さの曲と短い曲が混在し、哀愁系とフリー・インプロヴィゼーション系の曲のイメージが行きつ戻りつしています。 特に哀愁系の曲は、深く心の中に入りこんでくるメロディです。タイトル曲の10曲目は、淡々と内省的な語り合いが続く曲です。(99年11月1日発売)

1679


Messe Noire/Alexei Lubimov(P)(ECM New Series 1679)(輸入盤) - Recorded May 1998 and December 2000. - 1-4. Igor Stravinsky: Serenade In A 5-7. Dmitri Shostakovich: Sonata No.2 Op.61 8-10. Sergey Prokofiev: Sonata No.7 Op.83 11. Alexander Scriabin: Sonata No.9 Op.68


(05/08/04)19世紀から、主に20世紀のロシア(ソビエト連邦)の作曲家4人を取り上げたピアノのアルバム。録音してからだいぶ経ってからの発売(’05年)は謎ですが、内容はオーソドックスな部分と、それより多くの現代的な部分を占めながら、難解な曲もあるのにあまりそう聴こえないのがこの(曲)アルバムの特徴かも。ロシアの作曲家を集めてそれらしい曲調。温度感はあまり低くない曲もあります。ただ、良い演奏だと思います。

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