ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

カテゴリ: ECM1651-1701番

1678


Tales Of Rohnlief/Joe Maneri(As, Ts, Cl, P, Voice)/Barre Phillips(B)/Mat Maneri(Vln)(ECM 1678) - Recorded June 1998. - 1. Rohnlief 2. A Long Way From Home 3. Sunned 4. When The Ship Went Down 5. The Aftermath 6. Bonewith 7. Flaull Clon Sleare 8. Hold The Tiger 9. Canzone De Peppe 10. The Field 11. Nelgat 12. Elma My Dear 13. Third Hand 14. Pilvetslednah


フリー・ジャズの部類に入るのではないかと思うのですが、マネリ親子は1オクターヴを72音階に分ける「微分音」の奏者だとのことです。アルバム全体にわたってビートを刻む楽器がなく、しかも平均率にどっぷり使っている私にとっては耳慣れない音階でアンサンブルがうねる不思議な流れ。時々ヴォイスが出ますが、これも不思議な音階。爆発する事もあまりなく淡々と、しかもテンポも不明の流れにのって時間が過ぎ去っていきます。ある意味で聴くものに忍耐を強いる儀式となるかも しれません。14曲ありますが、曲ごとに聴くよりは通して聴くアルバムではないかと思います。たまに出てくるピアノが、フリーながらも音階的にホッとします。 ここに加わっているバール・フィリップスも雰囲気を合わせています。(99年9月15日発売)

1676


Music For Two Pianos/Mozart/Reger/Busoni(ECM New Series 1676/77) - Recorded November, 1997. Andras Schiff(P), Peter Serkin(P) - 1. Fugue In C Minor For Two Pianos K.426 Allegro Moderato 2-15. Variations And Fugue On A Theme Of Beethoven For Two Pianos Op.86 16-27. Fantasia Contrappuntistica For Two Pianos Busoni-Verzeichnis 256b 28-30. Sonata In D Major For Two Pianos K.448/375a


邦題「2台のピアノのための作品集」。クラシック界の個性的な2人のピアニストが出会った作品とのことですが、残念ながら今の私にはその個性が分かりません。ただ、2台のピアノで広がりのある素晴らしい音世界を繰り広げていることは分かります。モーツァルトは18世紀の、レーガーとブゾーニは19世紀から20世紀にかけての音楽家。大半はフーガの曲とのこと。やっぱりモーツァルトが分かりやすい音世界。(99年8月22日発売)

1675


The Melody At Night, With You/Keith Jarrett(P)(ECM 1675) - Recorded December 1998. - 1. I Loves You Porgy 2. I Got It Bad And That Ain't Good 3. Don't Ever Leave Me 4. Someone To Watch Over Me 5. My Wild Irish Rose 6. Blame It On My Youth - Meditation 7. Something To Remember You By 8. Be My Love 9. Shenandoah 10. I'm Through With Love


ほとんどスタンダードでかためたピアノのソロアルバム。知っているメロディが多いのでより親しみを感じます。大半の場面では音数が多くなく、力が抜けていてゆったりとたゆたうように流れるピアノ。ジャズと言うよりは、自然発生的なやさしいフレーズが紡ぎ出され、何と穏やかなピアノなんだろう、と聴いていて思います。2曲目などはフレーズが次から次へと繰り出されても、それでも穏やかなバラードの世界。ECMでは珍しく、ほんのりと温かみを感じます。 キース・ジャレットは体調を崩していて、その調子が良くなりかけた時の録音だそうですが、体調不良が逆に良い方に作用したのかどうか。物足りない、と思う方もいるはずですが、私は好きです。キースのこういう世界は、このアルバムだけになるかも しれません。(99年10月14日発売)

1674


Voice In The Night/Charles Lloyd(Ts)(ECM 1674) - Recoreded May, 1998. John Abercrombie(G), Dave Holland(B), Billy Higgins(Ds) - 1. Voice In The Night 2. God Give Me Strength 3. Dorotea's Studio 4. Requiem 5. Pocket Full Of Blues 6. Homage 7. Forest Flower: Sunrise/Sunset 8. A Flower Is A Lovesome Thing


メンバーが豪華。前作までの5作品がピアノ(そう言えば5作品ともボボ・ステンソンでした)を交えたクァルテットだったのですが、今回はギターを交えたクァルテットなので硬質感がとれてもっと親しみやすいサウンドに仕上がっていると思います。 8曲中6曲はオリジナル。エルヴィス・コステロとバード・バカラックの共作が入っているあたり今風ですが、曲はなかなか。有名すぎるくらい有名な「フォレスト・フラワー」は、こちらのヴァージョンの方が洗練されているように感じます。6曲目はスリルあり。8ビートの曲もあったり、曲調はさまざまですが、ある意味でECMらしからぬアルバム。比較的聴きやすいということで、オススメ盤。 ただし、チャールス・ロイドは相変わらずマイペースでサックスを奏でています。(99年5月19日発売)

1673


Flux/Erkki-Sven Tuur(ECM New Series 1673)(輸入盤) - Rcorded July and August 1998. Devid Geringas(Cello), Radio-Symphonieorchester Wien, Dennis Russell Davis(Cond) - 1-2. Symphony No.3 3. Concerto For Violoncello And Orchestra 4. Lighthouse


(04/04/25)20世紀エストニアの現代音楽家の作品集。静かな局面から複雑な様相で浮かび上がってくるドラマははやり現代音楽的ですが、1-2、4曲目あたりはエストニア地域の哀愁も感じさせるような旋律もほんのり感じられます。盛り上がっても硬質なサウンドや、微妙な不安定感、舞っているような各楽器の音に特徴があるような気がします。3曲目のチェロとオーケストラの曲もドラマチックだけれどもやはり硬質な世界が展開。

1671


Trio Sonatas/Zelenka(ECM New Series 1671/72) - Recorded June, 1997. Heinz Holliger(Oboe), Maurice Bourgue(Oboe), Thomas Zehetmair(Vln), Klaus Thunemann(Bassoon), Klaus Stoll(B), Jonathan Rubin(Lute), Christiane Jaccottet(Harpsichord) - 1-4. Sonata No.1 In F Major 5-8. Sonata No.2 In G Minor 9-12. Sonata No.3 In B Flat Major 13-16. Sonata No.4 In G Minor 17-19. Sonata No.5 In F Major 20-23. Sonata In G Minor


邦題「6つのトリオ・ソナタ集」。18世紀のチェコの作曲家であるゼレンカの曲で、典型的なバロック音楽というような雰囲気 があります。ECMにしては珍しく正統派で、カチッとまとまりの良いアンサンブル。短調の曲の方が印象に残りましたが、適度に長調、短調と交互にあらわれ、うまくサウンドのバランスがとれていて、聴いていて心地良いです。色彩的にもやや暖かめの色調で優しくせまってきます。 ボヘミアのバッハとも言われているそう。(99年10月22日発売)

1670


Not Two, Not One/Paul Bley(P), Gary Peacock(B), Paul Motian(Ds)(ECM 1670) - Recorded January 1998. - 1, Not Zero: In Three Parts 2. Entelechy 3. Now 4. Fig Foot 5. Vocal Tracked 6. Intente 7. Noosphere 8. Set Up Set 9. Dialogue Amour 10. Don't You Know 11. Not Zero: In One Part


スゴいメンバーが集まっています。全曲彼らの誰か、あるいは連名によるオリジナルですけれど、これを曲と言うべきかフリー・インプロヴィゼーションと言うべきか。 その完成度はかなり高いです。その凄みは1曲目のピアノの出だしから感じる事ができます。ソロの曲からトリオの曲までさまざまですが、深遠な静寂の淵に立たされる時もあれば、美しく流れていったり、また、緊張感のある丁丁発止の激しいやり取りの時もあります。これはもう、彼らならではの世界 かも。相変わらずポール・ブレイのピアノの一音一音が研ぎ澄まされています。4曲目はテーマが曲としてまとまっているので、あらかじめ書かれたものでしょうか。この方面が好きな方にはオススメ盤。ただし 聴く人を選ぶかもしれません。(99年4月1日発売)

1669


Magnum Ignotum/Giya Kancheli(ECM New Series 1669) - Recorded December 1997. Mstislav Rostropovich(Cello), Royal Flanders Philharmonic Orchestra, Jansug Kakhidze(Cond) - 1. Simi 2. Magnum Ignotum


1曲目は20世紀グルジアの現代音楽家ギヤ・カンチェーリがチェロのムスティスラフ・ロストロポーヴィチのために作曲した曲だそうで、現代的な響きと荘厳な雰囲気をあわせ持っています。心情に訴えてくる哀愁系の旋律も時々聴くことができます。2曲目のタイトル曲は、オーケストラの演奏に朗読や合唱などのテープをかぶせた、現代音楽としてはちょっと変わったアプローチになっています。ただ、表現としては自然な印象。(00年11月22日発売)

1668


Unarum Fidium/Johann Heinrich Schmelzer/John Holloway(Vln)(ECM New Series 1668)(輸入盤) - Recorded December 1997. - Aloysia Assenbaum(Org), Lars Ulrik Mortensen(Harpsichord, Org) - Antonio Bertali: 1. Chiacona A Violino Solo Johann Heinrich Schmelzer: 2. Sonata Prima 3. Sonata Seconda 4. Sonata Terza 5. Sonata Quarta 6. Sonata Quinta 7. Sonata Sesta Anonymous: 8. Sonata For Scordatura Violin And Basso Continuo


(04/03/10)1曲目のAntonio Bertaliは17世紀イタリアの作曲家で、オルガンをバックにECMにしてはけっこう明るいヴァイオリンの演奏を繰り広げています。このアルバムでメインのJohann Heinrich Schmelzerは17世紀オーストリアの作曲家で、いかにもバロック音楽といった感じの端正な演奏を聴くことができます。やや明るめながら安らぎを感じる演奏。ラストの曲は作者不詳。これまたバロック音楽として印象に残るメロディの演奏。

1667


Klavierstucke/A. Schonberg/F. Schubert(ECM New Series 1667)(輸入盤) - Recroded July 1998. Thomas Larcher(P) - Arnold Schonberg: 1. Klavierstuck Op.11 Nr.1 Franz Schubert: 2. Klavierstuck Es-Moll D946 Nr. 1 Arnold Schonberg: 3. Klavierstuck Op.11 Nr.2 Franz Schubert: 4. Klavierstuck Es-Dur D946 Nr.2 5. Klavierstuck C-Dur D946 Nr. 3 Arnold Schonberg: 6. Klavierstuck Op.11 Nr.3 7-12. Sechs Kleine Klavierstucke Op.19 Franz Schubert: 13. Allegretto C-Moll D915


(04/04/25)20世紀オーストリアの現代音楽家Arnold Schonbergと、やはり19世紀オーストリアの有名な作曲家シューベルトの演奏を、ここではほぼ交互に混ぜ合わせながらの演奏。現代音楽的な静かな演奏と典型的なクラシックの演奏が順番にあらわれてきますが、ECMらしいアルバムの作り方。Schonbergの方がやや演奏時間は短め。同じオーストリアつながりか、Thomas Larcherのピアノの演奏に引き込まれていく感じがします。

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