ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

カテゴリ: ECM2350-2400番

2389

Valentin Silvestrov/Hieroglyphen Der Nacht/Anja Lechner(Cello, Tamtam)/Agnes Vesterman(Cello)(ECM New Series 2389)(輸入盤) - Recorded December 2013. - 1-3. Drei Stucke 4-6. Elegie 7-9. 8.Vi.1810... Zum Geburtstag R.A. Schumann 10. Augenblicke Der Stille Und Tranrigkeit 11-12. Serenaden 13. Lacrimosa 14-16. 25.X.1893... Zum Audenken An P.I. Tscaikowskij 17. Walzer Der Alpemglockchen

(17/10/02)Valentin Silvestrovは20-21世紀ウクライナのキエフ出身の現代音楽家。ここでは’99-09年にかけて作曲された、ソロとデュオのチェロの作品を集めています。彼の80歳の誕生日に向けてのアルバム発売とのことですが、そういうことを抜きにしても、その静かでやや暗めの、割と普通に聴ける現代音楽として、小品が並びつつもアルバムとしての印象を持たせています。水色の抽象的で簡潔なジャケットが物語ります。

2388

Songs For Quintet/Kenny Wheeler(Flh)(ECM 2388)(輸入盤) - Recorded December 2013. Stan Sulzmann(Ts), John Oarricelli(G), Chris Laurence(B), Martin France(Ds) - 1. Seventy-Six 2. Jigsaw 3. The Long Waiting 4. Center No.1   5. Sly Eyes 6. 1076   7. Old Time 8. Pretty Liddle Waltz 9.Nonetheless

(15/01/17)全曲ケニー・ホイーラーの作曲。全9曲で52分と、ややコンパクト。しっとりとした哀愁のあるサウンドの1曲目が、ややラフにも聴こえるフリューゲルホーンの音と相まって、印象が深いです。そのしっとり感は2曲目にも続いています。曲のメロディは美しいものが多いですが2曲目など、各パートがけっこう自由に弾いている感じも。その後もECMらしい曲が続いていて、3曲目は繊細、4曲目はベースソロではじまる曲で、テンポが変わったり4ビートになったり。マーチング的なドラムスをベースにした5曲目、ゆったりしたメロディにリズムがフリーで絡む小品の6曲目、流れの勢いのあるやや哀愁路線の7曲目、メランコリックなギターとホーンが印象的な3拍子の8曲目、ずっと同じ基調で来たかのように幕を閉じる9曲目。

2387

Imaginary Cities/Chris Potter(Ts, Ss, Bcl) Underground Orchestra(ECM 2387)(輸入盤) - Recorded December 2013. Adam Rogers(G), Craig Taborn(P), Steve Nelson(Vib, Marimba), Fim Ephron(B-Guitar), Scott Colley(B), Nate Smith(Ds), Mark Feldman(Vln), Joyce Hammann(Vln), Lois Martin(Viola), David Eggar(Cello) - 1. Lament 2. Imaginary Cities 1 (Compassion) 3. Imaginary Cities 2 (Dualities) 4. Imaginary Cities 3 (Disintegration) 5. Imaginary Cities 4 (Rebuilding) 6. Firely 7. Shadow Self 8. Sky

(15/01/13)全曲クリス・ポッターの作曲。以前のUndergroundを大編成にして、弦楽四重奏を加え、ECMのテイストを加えた感じ。統一感のある71分もの大作アルバム。弦楽四重奏の要素も大きく、現代音楽のように聴こえる部分もありますが、その中で自由にやっている部分も多めで、場面によっては元気です。変拍子なども随所に出てくる感じ。ホーンはポッター1人ですが、その分ソロの場が大きいのも魅力。荘厳で静かな感じは1曲目の出だし、7曲目で聴くことができますし、1曲目の中盤以降、2曲目から5曲目までの組曲(特に5曲目あたり)ではその上にそれぞれのメンバーのけっこう活発なソロもあって、ドラマチックな盛り上がりのある展開をしている部分もあります。6、8曲目あたりが彼ららしいジャズっぽいジャズか。

2386

Mboko/David Virelles(P)(ECM 2386)(輸入盤) - Recorded December 2013. Thomas Morgan(B), Robert Hurst(B), Marcus Gilmore(Ds), Roman Diaz(Biankomeko, Vo) - 1. Wind Rose (Antrogofoko Mokoiren) 2. The Scribe (Tratado De Mpego) 3. Biankomeko 4. Antillais (A Quintin Bandera) 5. Aberinan Y Aberisun 6. Seven, Through The Divination Horn 7. Stories Waiting To Be Told 8. Transmission 9. The Highest One 10. Efe (A Maria Teresa Vera)

(14/10/15)全曲David Virellesの作曲。基本的に2ベースでの録音。彼はキューバ出身でその後カナダに移住したようで、その出身地の土着性を感じる(これはパーカッションの役割が大きい)サウンドと、現代ジャズあるいはECMのサウンドとの融合で、シリアスな世界を築きあげています。特にパーカッションが重要な役割を果たしていて、それは1曲目から感じることができます。どの曲がどうと言うよりは、一連のドラマを感じながら時間が過ぎ去って行く、というような聴き方の方がいいのかも。3-8曲目あたりではある程度、というよりはピアノは時に奔放な感じで、自由な盛り上がりもありつつ進行していくので、ECMにしては静かなばかりではないです。ただ、個性的な盛り上がりなので、聴く人を選ぶかも。才気あふれる演奏です。

2385

Miniatures - Music For Piano And Percussion/Glauco Venier(P, Gongs Bells, Metals)(ECM 2385)(輸入盤) - Recorded December 2013. - 1. RItual 2. Tiziano's Painting 2. Asian Songs And Rhythms No.40   4. Byzantine Icon 5. Serenity 6. Abstractio 7. Prayer 8. Gunam 9. Madiba 10. The Temple - War - Litanies 11. Krunk 12. Ave Gloriosa 13. Visible Spirit 14. Deep And Far 15. Ce Jour De L'an

(16/07/06)全15曲中10曲がGlauco Venierの作曲(1-2、4-7、9、13-14曲目)。グルジェフ、コミタス、ギョーム・デュファイらの作品もあって、ジャズというよりは(もちろん打楽器を交えたインプロヴィゼーションはあるでしょうけど)、クラシック的な要素を持っているような雰囲気の、これぞECMのピアノという感じで弾いています。ECMにも参加作品が複数あって、今回がECMでの初リーダー作。ソロの作品ですが。素直なピアノではあるけれども、どことなく温度感が低く、神秘的でミステリアスな香りも漂わせています。哀愁も漂っていて、淡く包み込むようなピアノサウンドが魅力。10曲目は時折やや激しい。また時々パーカッションの音も聴けるけれど、静かな中を泳いでいくような感じで、あまり刺激的ではありません。

2384

Anna Gourari(P)/Visions Fugitives(ECM New Series 2384)(輸入盤) - Rcorded October 2013. - Sergey Prokofiev: 1-20. Visions Fugitives Op.22   Nikolai Medtner: 21. Fairly Tale   Frederic Chopin: 22-25. Sonata No.3 In B Minor Op.58

(14/11/30)ここではピアニストに焦点が当たっています。Anna Gourariはタタールスタン共和国で’72年に生まれたとの女流ピアニスト。当時ロシアというのか、20世紀前半のプロコフィエフを中心に、小品でNikolai Medtner、19世紀のポーランドのフレデリック・ショパンを演奏しています。演奏は個性的なんだそうですが、ちょっと私には判別できず。でも、そのピアノは魅力的にうつります。ECMらしい構成、でも普通のクラシックのような感じ。

2383

Kjolvatn/Nils Okland(Viola D'amore, Hardanger Fiddle, Vin) Band(ECM 2383)(輸入盤) - Recorded June 2012. Rolf-Erik Nystrom(As, Bs), Sigbjorn Apeland(Harmonium), Mats Eilertsen(B), Hakon Morch Stene(Per, Vib) - 1. Mali 2. Undergrunn 3. Drev 4. Kjolvatn 5. Puls 6. Fivreld 7. Start 8. Skugge 9. Bla Harding 10. Amstel

(15/08/09)全曲Nils Oklandの作曲。アレンジは参加しているメンバーがやっているようです。その場で合わせて作り上げられた感じ。今回はノルウェーのトラディショナルは入っていませんが、曲の雰囲気はジャズというよりは、やはりかの地の民族音楽という感じ。ほの暗さ、時に明るく、そして郷愁感が、聴く人の心を揺さぶる感じ。メインのヴァイオリンその他のゆったりとしたメロディが、特に強く心にせまります。それでも6曲目のような割と実験的な音楽も入っています。トラディショナルが入ってないところも、ちょっとウェットな感じが少なめかな、と思いますが、その中で、多少はジャズに近い編成で聴かせてくれるので、ECM的折衷音楽的になってます。ジャズではないので聴く人を選びますが、音楽としてはなかなかいい。

2382

Birdwatching/Anat Fort(P) Trio/Gianluigi Trovesi(Acl)(ECM 2382)(輸入盤) - Recorded November 2013. Gary Wang(B), Roland Schneider(Ds) - 1. First Rays 2. Earth Talks 3. Not The Perfect Storm 4. It's Your Song 5. Jumpin' In 6. Milarepa Part 1   7. Song Of Phoenix I 8. Song Of Phoenix II 9. Murmuration 10. Meditation For A New Year 11. Inner Voices 12. Sun

(16/03/19)11曲目のみ4人のインプロヴィゼーションで、他は全曲Anat Fortの作曲。1曲目は穏やかで明るめの情景描写的なソロ・ピアノではじまり、2曲目で内省的なGianluigi Trovesiとのやり取りが聴かれます。その後も多少変化はあるものの、落ち着いて暗めの世界が広がっていて、思索的な音列の積み上げが、多少心を締め付けるような感じもします。ただ4曲目のようにトリオで盛り上がりのある曲も。これは変拍子。5曲目もフリー的に盛り上がりが。曲順にもドラマ性があって、フリー的な場面が多少あります。曲調がやや突き放すような感じがあっても、場面によって抒情性が高まり、うまく中に入っていけます。しっとり感のあるメロディアスな曲もあり、その硬軟取り混ぜた感じが、また微妙で何とも言えずいい感じ。

2381

Gefion/Jakob Bro(G)(ECM 2381)(輸入盤) - Recorded November 2013. Thomas Morgan(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Gefion 2. Copenhagen 3. And They All Came Marching Out Of The Woods 4. White 5. Lyskaster 6. Airport Poem 7. Oktober 8. Ending

(15/02/26)全曲ヤコブ・ブロの作曲。収録時間が39分ほどと、短めです。1曲目はタイトル曲で10分に及ぶ曲ですが、明るく牧歌的で、そこにゆったりとインプロヴィゼーションが絡むような、いかにもECMらしい曲。メンバーから見ても、想像はある程度つきましたが。その後も濃淡や長調、短調の差はあれど、そののんびりした風景が広がるような、そういう曲が続きます。刺激は少ないけれど、そういう中での落ち着いたインプロヴィゼーションというのも、このレーベルらしくて、まあいい感じではあります。その中でも3曲目は8ビートのベースの中をギターが揺蕩う感じで、躍動感も出てきます。この中でベースの存在感とセンスはなかなか良い感じ。ただ、空間的な静かな場面がずっと続くので、そのあたり、聴く人を選ぶかも。

2380

Gustavo Leguizamon/El Cuchi Bien Temperado(ECM New Serirs 2380)(輸入盤) - Recorded May 2012. Pablo Marquez(G) - 1. Coplas De Tata Dios 2. Zamba Del Carnaval 3. La Cantora De Yala 4. Chacarera Del Expediente 5. Chaya De La Lozano 6. Zamba De Lozano 7. El Silbador 8. De Solo Estar 9. Chacarera Del Holgado 10. Carnavalito Del Duende 11. Zamba Para La Viuda 12. Zamba Soltera 13. Corazonando 14. Zamba Del Panuelo 15. Chilena Del Solteron 16. Maturana 17. Cancion Del Que No Hace Nada

(15/04/05)20世紀アルゼンチンの音楽家Gustavo Leguizamonの曲(伝統音楽に現代の手法を持ち込んだらしい)を、Pablo Marquezがソロギター用にアレンジしたアルバム。ちょっと哀愁を帯びていて、少し乾いた、水彩画の世界を見るような、あまり南米ということを意識することなく聴けるギターです。割と淡々としているけど、その乾き加減は現代音楽の影響もあるか。純粋なクラシックというようでもなく、ECMとのボーダーレスな部分。

このページのトップヘ