ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

カテゴリ: ECM2401-2450番

2450

Creation/Keith Jarrett(P)(ECM 2450)(輸入盤) - Recorded April - July, 2014. - 1. Part I 2. Part II 3. Part III 4. Part IV 5. Part V 6. Part VI 7. Part VII 8. Part VIII 9. Part IX

(15/05/08)ソロのインプロヴィゼーションのライヴで、東京が4曲(2、5-6、9曲目)、トロントが1曲目、パリが3曲目、ローマが3曲(4、7-8曲目)。複雑なフレーズはあまり前面に出てこないですが、じっくりと音を連ね、美しく荘厳なサウンドを作り上げています。プロデューサーはキース・ジャレット本人。ソロは’05年に出てからは、’08年、’11年とあまり出てこなかっただけに、この’14年の録音は貴重な音源かも。多くの曲は穏やかな世界が広がっていて、これはもはや悟りの境地かも、と思えるような静かながら奥深い雰囲気が漂います。6-9分台と時間的にもだいたい同じ長さぐらいの曲が並びます。明るい曲も哀愁漂う曲も綾織り系の曲もあるけれど、いろいろな道をたどってきて、ここにたどり着いたのでしょうか。

2449

Rumi Songs/Trygve Seim(Ts, Ss)(ECM 2449)(輸入盤) - Recorded February 2015. Tora Augestad(Vo), Frode Haltli(Accordion), Svante Henryson(Cello) - 1. In Your Beauty 2. Seeing Double 3. Across The Doorsill 4. The Guest House 5. Leaving Me Self 6. When I See You Face 7. Like Every Other Day 8. The Drunk And The Madman 9. Whirling Rhythms 10. There Is Some Kiss We Want

(16/08/25)全曲Trygve Seimの作曲ですが、詩は13世紀のペルシャの詩人Jelaluddin Rumiによります。歌詞は英語に翻訳されているのが、ジャケットのライナーで分かりますが、変則的な編成と合わせて、クラシック的な味もあったり、サックス、アコーディオン、チェロというのはなかなか魅力的で面白い。ただし、これがジャズかと言うと、便宜上ジャズの分野に分かれているだけであって、ECM的な ボーダーレスなヴォーカルアルバムだと思います。1曲目あたりの白っぽい乾いたサウンドは、ディノ・サルーシに通じる面もあるかもしれない。そんな中で、サックスはリーダーなだけに、前奏、間奏、歌伴などでなかなかいいフレーズを吹いています。神秘的な雰囲気も曲によって出ていますが、大部分は割と西洋的なサウンド。

2448

The Magical Forest/Sinikka Langeland(Kantele, Vo)(ECM 2448)(輸入盤) - Recorded February 2015. Arve Henriksen(Tp), Trygve Seim(Ts, Ss), Anders Jormin(B), Markku Ounaskari(Per), Trio Mediaeval: Anna Maria Fiman(Vo), Berit Opheim(Vo), Linn Andrea Fuglseth(Vo) - 1. Puun Loitsu 2. Sammas 3. Jacob's Dream 4. The Wolfman 5. The Magical Forest 6. Koyri 7. Kamui 8. Karsikko 9. Pillar To Heaven

(16/07/29)引用とか基づいたものとかはあるにしても基本的にノルウェーのSinikka Langelandの作詞作曲。同じノルウェーのTrio Mediaevalというコーラスも参加して、しかも北欧のバック・ミュージシャンということで、北欧的な神秘的なサウンドの音楽に仕上がってます。バックミュージシャンは彼女のECM1作目「Starflowers(ECM 1996)」、3作目「The Land That Is Not(ECM 2210)」と同じ。Trio Mediaevalの方は以前はNew Seriesでリーダー作を出していましたが、こういう民族音楽的なフォークソングにもマッチするサウンド。ややクラシック的な響きにシフトしている感じもしますが、より神秘的にも感じます。3曲目後半などインストルメンタルの部分はやはり北欧ジャズで、5曲目はカンテレが中心の軽い感じから北欧ジャズに。

2447

Luys I Luso/Yerevan State Chamber Chior/Harutyun Topikyan(Cond)/Tigran Hamasyan(P, Prepared P)(ECM 2447)(輸入盤) - Rcorded October 2014. - 1. Ov Zarmanali(1) 2. Ankanim Araji Qo 3. Ov Zarmanali(2) 4. Hayrapetakan Maghterg(1) 5. Bazum En Qo Gtutyunqd 6. Nor Tsaghik 7. Hayrapetakan Maghterg(2) 8. Hayrapetakan Maghterg(3) 9. Havoun Havoun 10. Voghormea Indz Astvats 11. Sirt Im Sasani(1) 12. SUrb Astvats 13. Sirt Im Sasani(2) 14. Orhnyal E Astvats

(15/09/07)アルメニアの5世紀頃作曲された曲からコミタス(19-20世紀)あたりの作曲家までの曲(宗教音楽か)をティグラン・ハマシヤンのアレンジで聴かせる、いわばNew Seriesになってもおかしくないような音楽です。そこにアレンジが介在し、古い歌では当時はないはずのピアノを加えて、時に雰囲気を壊さずに自由に(インプロヴィゼーションか)弾いているところでECMの側の番号がふられているのでは、と思います。いわゆるジャズではないけれど、彼の音楽としてはルーツを探る意味でもこういうのはアリかなと思わせるサウンド。時に盛り上がりのある場面を垣間見せてくれますが、ECMがいかにもそれらしい場所を提供したという雰囲気。合唱団との相性もなかなかいい。心が洗われるようなサウンドでせまります。

2446

Miranda Cuckson(Vln)/Blair McMillen(P)/Bela Bartok/Alfred Schnittke/Witold Lutoslawski(ECM New Series 2446)(輸入盤) - Recorded January 2015. - Bela Bartok: 1-2. Sonata No.2 Sz 76   Alfred Schnittke: 3. Sonata No.2 "Quasi Una Sonata" Witold Lutoslawski: 4-8. Partita For Violin And Piano

(16/06/06)バルトークは20世紀前半のハンガリー生まれの現代音楽家、Alfred Schnittkeは20世紀ソ連の作曲家、Witold Lutoslawskiは20世紀ポーランドの作曲家。バルトークのみ1922年と早い作曲ですが、すでに現代音楽の雰囲気での難しそうな曲調になってます、シュニトケの曲は’60年代、ルトスワフスキの曲は’80年代と割と最近の曲です。現代音楽で攻めていますが、新解釈での演奏という記述もあって、なかなかシリアス。

2445

Barber/Bartok/Jarrett/Keith Jarrett(P)(ECM New Series 2445)(輸入盤) - Recorded June 3, 1984 and January 30, 1985. Rundfunk-Sinfonieorchester Saarbrucken, Dennis Russell Davies(Cond), New Japan Philharmonic Orchestra, Kazuyoshi Akiyama(Cond) - Samuel Barber: 1-3. Piano Concerto Op.38   Bela Bartok: 4-6: Piano Concerto Op.3   7. Tokyo Encore - Nothing But A Dream

(15/05/17)Samuel Barberは20世紀アメリカの現代音楽家で、Bela Bartokはハンガリー出身の20世紀前半の現代音楽家。ラストはアンコールで演奏したキースのソロ。2つの場所を1枚のCDで彼が出したクラシックも、初めてではないか。’80年代半ばの演奏で、こういう難しい現代音楽にもチャレンジしていた時代。今なぜ出すか、ということもありますが、また彼の別な側面が見えてきます。アンコールはNew Seriesでなくてもいい感じ。

2444

Warp/Jon Balke(P, Sound Images)(ECM 2444)(輸入盤) - Piano Recorded September 2014. Mattis Myrland(Vo), Wenche Losnegaard(Vo), Ellinor Myskja Balke(Announcement Reading) - 1. Heliolatry 2. This Is The Movie 3. Bucolic 4. On And On 5. Bolide 6. Amarinthine 7. Shibboleth 8. Mute 9. Slow Spin 10. Boodle 11. Dragoman 12. Kantor 13. Geminate 14. Telethesia 15. Geminate Var. 16. Heliolatry Var.

(16/03/20)全曲ヨン・バルケの作曲。52分台で16曲もあり、短めの曲が多いです。長くても4-5分、短いと1分もないような。ピアノにところどころオーバーダブをしての録音ではないかと思うのですが、ピアノがクラシックのように端正な感じもして、あくまでもソロ・ピアノが主役のところに他のサウンドを添えて彩るというような形。割と穏やかなんですが、時に思索的に内面を吐露しているようなピアノでもあります。メロディで割と流麗に聴かせるところと、無骨にゆったりとコード的に聴かせるところとか、さまざま。フリー的なメカニカルに弾く部分や少しトリッキーな部分も。北欧によくある、エレクトロニクスを地味に加えた静かな音楽的なところもあり。プロデューサーはバルケとアイヒャーなので、持ち込み音源の可能性が高し。

2443

You've Been Watching Me/Tim Berne's Snakeoil(As)(ECM 2443)(輸入盤) - Recorded December 2014. Oscar Noriega(Cl, Bcl), Ryan Ferreira(G), Matt Mitchell(P, Electronics), Shes Smith(Ds, Vib, Per, Timpani) - 1. Lost In Ledding 2. Small World In A Small Town 3. Embraceable Me 4. Angles 5. You've Been Watching Me 6. Semi-Self Detached 7. False Impressions

(15/05/07)ECMでのグループ3作目で、全曲ティム・バーンの作曲。今回はギターも加わり5人組になっています。1曲目の冒頭から勢いよく音が出てきて、構築された部分とフリーの部分の区分が付かない、けっこう凝っている感じのフリーです。2曲目も定型的な音符に加えてメカニカルなメロディが行ったり来たり。タイトル曲の5曲目はアコースティック・ギターのソロの曲です。ECMとしてはけっこう賑やかな方かなとは思えますが、こういうサウンドも昔からあったので、そんなに不自然ではないです。リズムも割とはっきりしているところも多いし、緩急自在でもあるし、フリーの奔放さと緻密な構築感がバランスよく配されて、それでいてあくまでも硬派。変化に富んでいて飽きることはないと思います。ただ、少々聴く人を選ぶかも。

2442

Giya Kancheli/Chiaroscuro(ECM New Series 2442)(輸入盤) - Recorded December 2014. Gidon Kremer(Vln), Patricia Kopatchinkaja(Vln), Kremerata Baltica - 1. Chiaroscuro 2. Twilight

(15/10/23)Giya Kancheliはベルギー在住のグルジア人現代音楽家。’10年作の1曲目はギドン・クレーメルとオーケストラ、’04年作の2曲目は2人のヴァイオリニストとオーケストラ。相変わらず温度感が低く、情景描写的な静かな、時にダイナミックな部分を混ぜて、風景が見えるような内省的なサウンドを奏でています。両方の曲とも、静かな部分と時に激しい部分との起伏が大きく、2曲目はタイトル通り薄暮の雰囲気を伝えています。

2441

Amores Pasados/John Potter(Voice)(ECM New Series 2441)(輸入盤) - Recorded November 2014. Anna Maria Frimen(Voice, Hardanger Fiddle), Ariel Abramovich(Lute), Jacob Heringman(Lute) - 1-3. Amores Parados - Al Son De Los Arroyuelos - No Dormia - So Ell Encina 4. Sleep 5. Follow Thy Fair Sun 6. Oft Have I Signed 7. In Nomine 1   8. The Cypress Curtain Of The Night 9. Follow Thy Fair Sun 10. Oh Fair Enough Are Sky And Plain 11. The Cypress Curtain Of The Night 12. In Nomine 2   13. Bury Me Deep In The Greenwood

(15/06/30)現代のロックのアーチストによる作詩作曲編曲(?)と、過去の詩や曲などを組み合わせたりした、斬新な古楽的ヴォーカルアルバム。1-3曲目にはジョン・ポール・ジョーンズ、9、11曲目にはトニー・バンクスの名があり、5、9曲目と8、11曲目は同名曲、13曲目はスティングの曲。他に16世紀から比較的新しいところまでの古楽などが並べられていて、まさにボーダーレス。落ち着いた大昔のポップスを聴いている雰囲気。

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