ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了し、’17年のところに番号順になるようにアップしています。

カテゴリ: ECM2102-2150番

2116

Kuara - Psalms And Folk Songs/Markku Ounaskari(Ds)/Samuli Mikkonen(P)/Per Jorgensen(Tp, Voice)(ECM 2116)(輸入盤) - Recorded May 2009. - 1. Polychronion 2. Psalm CXXI 3. Tuuin Tuuin 4. Aallot 5. Introit 6. Pitka Pajo 7. Introit/Changing Paths (1) 8. The Gypsy's Store 9. Pikkumetsa 10. Soldat Keljanhur 11. Mountain Of Sorrow 12. Introit/Changing Paths (2) 13. Sjuan Mad' 14. Sjuan Gur

(10/11/03)2、8-9、11曲目と、7、12曲目後半がメンバーの作曲の他は、ロシアの讃美歌(1、5曲目、7、12曲目後半)、カレリア民謡(3曲目)、ヴェプス民族の民謡(6曲目)、ウドマルト民謡(10、13-14曲目)。旧ソヴィエト関係の曲が多いです。ECMらしい静かな、ときにふつふつとしたインプロヴィゼーションのやり取りがありますが、雰囲気としては、淡々と民謡のメロディやその周辺をたどることもあって、なかなかにエキゾチック。トランペットが民族楽器的。讃美歌や民謡に題材をとったアルバムとしては、ECMならではの研ぎ澄まされたインプロヴィゼーションの世界がひろがります。編成もベースレスということもあって、しかもトリオとは限らない演奏で、より繊細に、温度感が低く、時にゆったりとした時間が流れていきます。

2115

Dark Eyes/Tomasz Stanko(Tp) Quintet(ECM 2115)(輸入盤) - Recorded April 2009. Alexi Tuomarlia(P), Jakob Bro(G), Anders Christensen(B), Olavi Louhivuori(Ds) - 1. So Nice 2. Terminal 7   3. The Dark Eyes Of Martha Hirsch 4. Grand Central 5. Amsterdam Avenue 6. Samba Nova 7. Dirge For Europe 8. May Sun 9. Last Song 10. Etiuda Baletowa No.3

(09/10/31)7、10曲目がクリストフ・コメダ作で、他は全てトーマス・スタンコ作曲。バックのミュージシャンもスタンコの地域の人たちか。ベースはエレクトリック・ベース。ちょっと陰鬱な表情のゆったりとしたサウンドの曲が多めで、これはまさにスタンコならではの耽美的な世界。あるときには寄り添い、あるときには語り合い、そんな感じのサウンド。ただ、2曲目は少しビートが聴いていて、ややアップテンポ(?)ながら、メロディ楽器は叙情的。タイトル曲と思われる3曲目は動いては立ち止まると思ったら中途からアップテンポの4ビートのジャズで、ちょっとハードなアドリブ。フレーズが出ては間もある、おとなしめのフリーのようなアプローチの曲も。7曲目は流れるようなフュージョン・タッチに近いです。基本はスタンコ節ですね。

2114

Ludwig Van Beethoven/Piano Concertos 4 & 5/Till Fellner(P)/Orchestre Symphonique De Montreal/Kent Nagano(Cond)(ECM New Series 2114)(輸入盤) - Recorded May and November 2008. - 1-3. Piano Concerto No.4 G Major Op.58 4-6. Piano Concerto No.5 E-flat Major Op.73

(10/03/20)ベートーベンは18-19世紀のドイツの有名な作曲家。ここではピアノ協奏曲の第4番と、有名な第5番「皇帝」を演奏しています。ECM New Seriesでベートーベンの有名な曲、しかもオーケストラ付きで聴くことができるのは、やはりこのレーベルも大きくなったということだろうと思います。音についてはクラシック聴きではないので詳しくないですが、ECMという範疇の中で、クリアーながら温度感もややある正統派の演奏です。

2113

Phantasy Of Spring/Carolin Widmann(Vln)/Simon Lepper(P)(ECM New Series 2113)(輸入盤) - Recorded October and December 2006. - 1. Morton Feldman: Spring Of Chosreos   Bernd Alois Zimmermann: 2-4. Sonate Fur Violine Und Klavier   Arnold Schonberg: 5. Phantasy For Violin With Piano Accompaniment Op.47   Iannis Xenakis: 6. Dikhthas

(09/11/13)20世紀の現代音楽家、モートン・フェルドマン、ベルント・アロイス、アーノルド・シェーンベルク、ヤニス・クセナキスの曲をヴァイオリンとピアノのデュオで演奏しています。曲も’49年から’79年と幅広いですが、どの曲も現代音楽の真っ只中のサウンド。難解ですけど、現代音楽では有名な曲たちだそうです。静かな場面もある程度あるのですが、時に激情があふれるような盛り上がりがあって、やはり超絶技巧なんだろうなと。

2112

Carl Philipp Emanuel Bach/Tangere/Alexei Lubimov(Tangent Piano)(ECM New Series 2112)(輸入盤) - Recorded July 2008. - 1. Freye Fantasie Fis-Moll 2-4. Sonate II D-Mpll 5. Rondo II C-Moll 6. Fantasie C-Moll 7. Fantasie G-Dur 8. Fantasie D-Dur 9. Fantasie B-Dur 10-11. Clavierstuck Fur Die Rechte Oder Linke Hand Allein 12. Solfeggio C-Dur 13. Solfagio A-Dur 14. Solfegio Es-Dur 15. Solfegio C-Moll 16. Rond II D-Moll 17-19. Sonate VI G-Dur 20. Fantasie II C-Dur

(17/09/02)Carl Philipp Emanuel BachはJ.S.バッハの次男で、18世紀の作曲家。Alexei Lubimovはタンジェント・ピアノという古楽器で演奏しています。バッハの影響は感じさせず、バロックの要素もありますが、もう少し新しい時代のクラシック的な要素も入っているサウンド。フレーズの中にパラパラと速いフレーズが適度に織り込まれていて、この人の特徴なのかな、と思います。多少弾んでしまう感じですけど、こういう曲作りなのかなと。

2111

Thomas Larcher/Madhares(ECM New Series 2111)(輸入盤) - Recorded August 2008 and July 2009. Till Fellner(P). Kim Kashkashian(Viola), Munchener Kammerorchester, Dennis Russell Davis(Cond), Quatuor Diotima: Naaman Sluchin(Vln), Yun Peng Zhao(Vln), Frank Chevalier(Viola), Pierre Morlet(Cello) - Thomas Larcher: 1-4. Bose Zellen 5-6. Still 7-11. Madhares

(10/05/23)Thomas Larcherは’63年生まれのオーストリアのピアニストで現代音楽家。ここでは21世紀に入ってからの曲の作曲で、ピアノは他に任せています。1-4曲目はピアノとオーケストラ、5-6曲目はそれにヴィオラが加わり、タイトル曲の7-11曲目は弦楽四重奏での演奏。かなり静かな場面が多く、印象に残るのはECM的ですが、3曲目で打楽器が前面に出てきたり、ダイナミックレンジは広い。いかにも現代音楽的な展開。

2110

Elegie/Jorg Widmann(Comp, Cl)(ECM New Series 2110)(輸入盤) - Recorded July 2008 and May 2009. Heinz Holliger(P), Deutche Radio Philharmonie, Christoph Poppen(Cond) - Messe: 1-6 Kyrie 7-8. Gloria 9. Crucifixus 10. Et Resurrexit   11-15. Funf Bruchstucke   16. Elegie

(11/05/02)Jorg Widmannはドイツのミュンヘン出身の若手クラリネット奏者で現代音楽家。オーケストラの演奏で、温度感が低いけれども音量的にも強弱のある現代音楽。調性のあいまいな現代音楽であるし、難解さもある程度は感じます。情景的な、やや重厚でゆったりしたサウンドがせまってくるような感じは見事。11-15曲目はクラリネットとピアノの曲ですが、フリージャズを連想するような曲。タイトル曲のクラリネットは印象的かも。

2109

And If/Anat Fort(P) Trio(ECM 2109)(輸入盤) - Recorded February 2009. Gary Wang(B), Roland Schneider(Ds) - 1. Paul Motian (1) 2. Clouds Moving 3. En If 4. Some 5. Something 'Bout Camels 6. If 7. Laneboro 8. Minnesota 9. Nu 10. Paul Motian (2)

(10/08/27)Anat FortのECM2作目で、全曲彼女の作曲。1曲目とラストは「ポール・モチアン」という曲ですが、彼が作ったとしたらこういう曲調になるのではないかと思う、自由でなだらかな、それで薄暗い色調のサウンド。やはりECM的なタイプのピアニストで、しっとりとしたニュアンスと温度感の低さがある程度あり。それでいて変拍子もあったり、それなりに盛り上がりのある2曲目、普通に静かでメロディアスな温かみを持った3、7曲目、キメの多さが特色の綾織り系サウンドの4曲目、ジャケット写真のような砂漠にいるラクダを思い出す淡々とした5曲目、ピアノが淡々、ドラムスはチョコチョコプッシュしたりするバラードの小品の6曲目、繊細で牧歌的な感じもするバラードの8曲目、ガツンとくるフレーズと空間が印象的な9曲目。

2108

Night Song/Ketil Biornstad(P)/Svante Henryson(Cello)(ECM 2108)(輸入盤) - Recorded January 2009. - 1. Night Song (Evening Version) 2. Visitor 3. Fall 4. Edge 5. Reticence 6. Schubert Said 7. Adoro 8. Share 9. Melting Ice 10. Serene 11. The Other 12. Own 13. Sheen 14. Chain 15. Tar 16. Night Song (Morning Version)

(11/02/19)3、5、9、15曲目がSvante Henryson作の他は全部ケティル・ビヨルンスタの作曲。全16曲で77分もの収録。チェロとのデュオで、落ちついたヒーリング的なクラシックのようなサウンドが印象に残ります。チェロもあまり目立つような演奏をせずに、たゆたうようなピアノに時に寄り添いながら、時にメロディを弾き、実にシンプルでメロディアスなヨーロッパのサウンド世界を現出させています。書き譜の曲たちのように感じますが、インプロヴィゼーションも、もしかするとあるのかも。アップテンポの曲がなく、これはまさにECM的世界を表現していると言っても過言ではないかも。ピアノは比較的地味な伴奏が目立って、クリアーで温度感の低い、しかもコード進行的には自然できれいなサウンド。ジャズ的な要素は希薄です。

2107

Restored, Returned/Tord Gustavsen(P) Ensemble(ECM 2107)(輸入盤) - Recorded January 2009. Tore Brunborg(Ts, Ss), Kristin Asbjornsen(Vo), Mats Eilertsen(B), Jarle Vespested(Ds) - 1. The Child Within 2. Wat In 3. Lay Your Sleeping Head, My Love 4. Spiral Song 5. Restored, Returned 6. Left Over Lullaby No.2 7. The Swirl/Wrapped In A Yielding Air 8. Left Over Lullaby No.1/O Stand, Stand At The Window 9. Your Crooked Heart 10. The Gaze 11. Left Over Lullaby No.3

(09/11/08)全曲トルド・グスタフセンの作曲で、歌詞はW.H.Audenのもの。歌詞がある曲は3、5、7曲目後半、8曲目後半。他の曲でもコーラス的にヴォーカルが入ることがあります。編成は標準的なクァルテット(曲によりの参加ですが)+時々ヴォーカルなのですが、そこはECM的に静かなサウンドがメインにあって、ジャズっぽいサウンドはほとんど姿を見せずに、時おりなだらかな緊張感を見せつつ進行して行きます。ヨーロッパ的な感じながら4曲目は多少盛り上がりを示しています。10曲目はエキゾチックだったり、多少ジャズ的。ただ、タイトル曲の5曲目はややエキゾチックなヴォーカル曲で、少しですがポップなメロディの曲。ECMならではのミステリアスさとポピュラー性を併せ持ったような不思議な北欧系サウンドです。

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