ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

カテゴリ: ECM2151-2200番

2162

Live At Birdland/Lee Konitz(As)/Brad Mehldau(P)/Charlie Haden(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 2162)(輸入盤) - Recorded December 2009. - 1. Lover Man 2. Lullaby Of Birdland 3. Solar 4. I Fall In Love Too Easily 5. You Stepped Out Of A Dream 6. Oleo

(11/05/18)大物ばかりの演奏だし、ECMでスタンダード・ジャズの演奏ばかりの特異なケース。1曲目から、ややスローで4ビートを刻んではいないですが、リー・コニッツの吹く温かみのある「ジャズ」を展開し、ブラッド・メルドーはフレーズが歌いつつも時にドキッとするフレーズを奏でています。チャーリー・ヘイデンはドシッとした落ちついた演奏をして、ポール・モチアンは地味ながら円熟の境地を見せます。2曲目にはウォーキング・ベースが一部混ざり、ますます「ジャズ」に。曲の解体度ではメルドーかな。3曲目で曲を解体寸前まで持っていき、その感を強くします。しっとりと語りかけてくるバラードの4曲目、明るく軽快ながらウォーキングにはならないミディアムの5曲目、曲調に反して空間的な自由度があり、異色感の目立つ6曲目。

2161

Gidon Kremer(Vln)/Kremerata Baltica/Hymns And Prayers(ECM New Series 2161)(輸入盤) - Recorded July 2008. Khatia Buniatishvili(P), Andrei Pushkarev(Vib), Roman Kofman(Cond), Marija Nemanyte(Vln), Maxim Ryanov(Viola), Giedre Dirvanauskaite(Cello), Sofia Altunashvili(Voice on Tape) - 1. Stevan Kovacs Tickmayer/Eight Hymns In Memoriam Andrei Tarkovsky 2-4. Cesar Franck/Piano Quintet In F Minor 5. Giya Kancheli/Silent Prayer

(10/08/29)演奏者のGidon KremerとKremerata Balticaに焦点を当てた作品。Stevan Kovacs Tickmayerはユーゴスラヴィアの、Giya Kancheliはグルジア出身の現代音楽家で、ここでは新作(あるいは改作)の演奏をしています。ECMらしい静かでやや難解な現代音楽という感じです。Cesar Franckはベルギーの19世紀の作曲家。2-4曲目がそれに該当し、やや複雑で温度感が低いながらも、よりクラシック的な強弱をもった曲になってます。

2160

Arvo Part/Symphony No.4(ECM New Series 2160)(輸入盤) - Recorded January 2009 and June 1997. Los Angeles Philharmonic, Esa-Pekka Salonen(Cond), Estonian Philharmonic Chamber Choir, Tonu Kaljuste(Cond) - 1-3. Symphony No.4 "Los Angeles" 4. Kanon Pokajanen

(10/08/29)エストニアの現代作曲家アルヴォ・ペルトの作品。4曲目がECM New Series 1654/55と同じ時期の録音で「Fragments From」となっていて、たぶんその時のアルバムの抜粋か別テイクの合唱曲。1-3曲目は宗教的な題材ではなくて「ロスアンジェルス」という交響曲。そして、いつもの静謐な演奏ではなくて、ある程度ダイナミクスもあります。ただし、荘厳な感じの演奏ではあって、彼の作曲は温度感が低いながら分かりやすいです。

2159

Tarkovsky Quartet/Francois Coutuier(P)(ECM 2159)(輸入盤) - Recorded December 2009. Anja Lechner(Cello), Jean-Louis Matinier(Accordion), Jean-Marc Larche(Ss) - 1. A Celui Qui A Vu L'ange 2. Tiapa 3. San Galgano 4. Maroussia 5. Mychkine 6. Mouchette 7. La Passion Selon Andrei 8. L'Apocalypse 9. Doktor Faustus 10. Sardor 11. La Main Et L'oiseau 12. De L'autre Cote Du Miroir

(11/04/30)4人のインプロヴィゼーションが3曲(3、10-11曲目)、他はFrancois Coutuierの作曲ですが、インスパイアを受けた、あるいはベースになった曲があるものが1、4、7、9曲目。特に4、7曲目はJ.S.バッハ。ソ連の映画監督、アンドレイ・タルコフスキーに捧げられたのかどうか、使われた映画音楽ではなくて、彼のために作曲された曲で雰囲気を作っていく、という感じではあります。楽器の編成もジャズではなくて、映画音楽的というか、クラシック的というか、時に現代音楽的。おそらくインプロヴィゼーション以外は記譜されている曲なのではないかと思います。落ちついた雰囲気の中、暗めの少し静かなサウンドながら、その中で情念が燃えているような雰囲気があります。6曲目のようにちょっとフリー的な雰囲気の演奏も。

2158

Stories Yet To Tell/Norma Winstone(Voice)(ECM 2158)(輸入盤) - Recorded December 2009. Klaus Gesing(Bcl, Ss), Glauco Venier(P) - 1. Just Sometimes 2. Sisyphus 3. Cradle Song (Hoy Nazan) 4. Rush 5. The Titles 6. Like A Lover 7. Carnera 8. Lipe Rosize 9. Among The Clouds 10. Ballo Furlano 11. Goddess 12. En Mort D'En Joan De Cucanh

(10/08/28)トラディショナルや13、16世紀の古い歌が3曲(8、10、12曲目)とドリィ・カイミ作の4曲目の他はノーマ・ウィンストンの作詞で、作曲はメンバーが4曲(2、5-7曲目)あり、コミタス/ティグラン・マンスリアン作の3曲目、マリア・シュナイダー作の9曲目、ウェイン・ショーター作の11曲目など、取り上げる題材が幅広くて興味深いです。その歌もサウンドもジャズというよりは、編成からも硬質な民族音楽やクラシックに感触が近いものです。もちろん演奏にはインプロヴィゼーションが入っているのでしょうが。サウンドは、そういう意味でボーダーレスな寒色系の、やや静かなサウンドがずっと続いていきます。クラシック(古楽)やジャズ、ボッサもメンバーのアレンジが入っていたりして、見事にノーマの色に染まっています。

2157

Garth Knox(Viola, Viola D'amore, Fiddle)/Saltarello(ECM New Series 2157)(輸入盤) - Recorded December 2009. Agnes Vesterman(Cello), Sylvain Lemetre(Per) - 1. Black Brittany   Henry Percell: 2. Music For A While   Antonio Vivaldi: 3-5. Concerto For VIola D'amore In D-minor   Garth Knox: 6. Fuga Libre   Hildegard Von Bingen, Guillaume De Machaut: 7. Ave, Generosa - Tels Tir Au Ma[t]in Qui Au Soir Pleure   Kaija Saariaho: 8. Vent Nocturne   John Dowland: 9. Flow My Tears   Kaija Saariaho: 10. Vent Nocturne   11. Three Dances   12. Pipe, Harp And Fiddle

(12/04/28)演奏者Garth Knox(1曲作曲あり)に焦点を当てたアルバム。曲は現代音楽(本人作の6曲目、8、10曲目)、トラディショナルの現代アレンジ(1、12曲目)、バロック音楽や古楽など。他にもアレンジ多し。古楽は’12世紀、14世紀あたり、バロック音楽はさまざま作曲家で17-18世紀と、現代音楽の曲が入り混じります。こういう曲の並べ方はECMらしいところ。それでも何となく自然に聴けてしまうのは、このアルバムのマジック。

2156

Third Round/Manu Katche(Ds)(ECM 2156)(輸入盤) - Recorded December 2009. Tore Brunborg(Sax), Jason Rebello(P, Key), Pino Palladino(B), Jacob Young(G on 2, 6, 10), Kami Lyle(Vo on 9, Tp on 9-10) - 1. Swing Piece 2. Keep On Trippin' 3. Sences 4. Being Ben 5. Une Larme Dans Ton Sourire 6. Springtime Dancing 7. Out Take Nomber 9 8. Shine And Blue 9. Stay With You 10. Flower Skin 11. Urban Shadow

(10/04/24)9曲目の歌詞が Kami Lyle作で、全曲マヌ・カッチェの作曲。ロックのカテゴリーかもしれないけど、アルバム出だしの部分でメロディアスでしっとり感のあるメロディが出てきて、ドラマーとしてよりもトータルサウンドとしてのアルバム作りを狙っています。基本的な編成がサックスを含むワン・ホーン・クァルテットなので、聴き方によってはやや落ち着いた静かなスムース・ジャズという趣きも。ECM的というよりは、よりポップなセンをいっているサウンドで、ドラミングは地味めですが、曲によってはベースのピノ・パラディーノのフレーズからくるノリの良さはかなり心地良い。でも5、11曲目はECM的なサウンドかも。9曲目の女性ヴォーカルは3連12ビートのゆったりポップス。メロディ・メイカーとしてはかなりいいセンいってます。

2155

El Encuentro/Dino Saluzzi(Bandoneon)(ECM 2155)(輸入盤) - Recorded February 13, 2009. Anja Lechner(Cello), Felix Saluzzi(Ts), The Metropole Orchestra, Jules Buckley(Cond) - 1. Vals De Los Dias 2. Plegaria Andina 3. El Encuentro 4. Miserere

(10/07/10)全4曲がディノ・サルーシの作曲。オーケストラとのライヴなので、New Seriesに入れてもいいくらいに、曲調がクラシック/現代音楽寄りになっているサウンドです。その中で彼らしい哀愁を帯びたメロディが出てきます。バンドネオンは全曲に出てきますが、チェロは1-3曲目の、テナー・サックスは2曲目の登場となっています。寒色系のサウンドですけれども、時に道が開けて光が広がったりして、難解な部分も少なくて、比較的聴きやすいと思います。ただ、ボーダーレスの音楽なので、いわゆるインプロヴィゼーションの要素がありそうなところ以外は、ジャズ度はありません。プロデューサーにはマンフレート・アイヒャーの名前はないけれども、ECMらしいアルバムに仕上がっています。どこまで行ってもクールな感じ。

2154

Songs Of Ascension/Meredith Monk(Voice)(ECM New Series 2154)(輸入盤) - Recorded November 2009. Meredith Monk & Vocal Ensemble: Ellen Fisher(Voice), Katie Geissinger(Voice), Ching Gonzalez(Voice), Bruce Rameker(Voice), Allison Sniffin(Voice, Vln), Bohdan Hilash(Woodwinds), John Hollenbeck(Per),   Todd Reynolds(Vln) Quartet: Courtney Orlando(Vln), Nadia Sirota(Viola), Ha-Yang Kim(Cello),    The M6: Sasha Bogdanowitsch(Voice), Sidney Chen(Voice), Emily Eagen(Voice), Holly Nadal(Voice), Toby Newman(Voice), Peter Sciscioli(Voice),   Montclair State University Singers - 1. Clusters 1   2. Strand (Gathering) 3. Winter Variation 4. Cloud Code 5.Shift 6. Mapping 7. Summer Variation 8. Vow 9. Clusters 2  10. Falling 11. Burn 12. Strand (Inner Psalm) 13. Autumn Variation 14. Ledge Dance 15. Traces 16. Respite 17. Mapping Continued 18. Clusters 3   19. Spring Variation 20. Fathom 21. Ascent

(11/06/05)全曲メレディス・モンクの作曲(共作を含む)。さまざまなグループを用い、時にそれぞれを合わせて、曲ごとに編成がかわります。ヴォイスのないインストルメンタルな曲もあり。現代音楽と宗教音楽をかけ合わせたような荘厳な感じの曲も一部にあり、いつものヴォイスの掛け声のような冒険的なサウンドも。それがいつもの彼女らしい。季節感を感じさせるタイトルもあり、変化を感じさせるけれども、それもヨーロッパ的な雰囲気です。

2153

A. Berg/K.A. Hartmann/Tief In Der Nacht/Juliane Banse(Soprano)/Aleksandar Madzar(P)(ECM New Series 2153)(輸入盤) - Recorded March 2009. - Alban Berg: 1-7. Sieben Fruhe Lieder 8-16. Jugendlieder 17-18. Zwei Lieder Nach Theodor Storm   Karl Amadeus Hartmann: 19-21. Lamento

(10/11/20)どちらも20世紀の現代音楽家で、Alban Berg(オーストリア)は1904-1925年の曲を、Karl Amadeus Hartmann(ドイツ)は1955年の曲をこのアルバムで取り上げられています。A. Bergの方は調べると十二音技法の人らしいですが、歌曲を聴いていると現代音楽的な香りがするも、曲の年代が早いせいか、そんなに複雑な歌でもないような気が(素人聴きですが)。K.A. Hartmannの歌曲は、やはりより現代音楽的な面を持っています。

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