ジャズCDの個人ページ ECM Blog

「ジャズCDの個人ページBlog」の記事のうち、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載。こちらは番号順に掲載しています。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加え、’20年からLP聴きも追加してECM本編とJAPOが終了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは予定はないです。コメント付きで網羅しているのは日本では(私のホームページとメインブログと)ここだけではないかと。深みはないけど網羅してます。

カテゴリ: ECM2201-2250番

2205

Athens Concert/Charles Lloyd(Sax, Fl, Tarogato)/Maria Farantouri(Voice)(ECM 2205/06)(輸入盤) - Recorded June 2010. Jason Moran(P), Reuben Rogers(B), Eric Harland(Ds), Scratis Sinopoulos(Lyra), Takis Farazis(P) - 1. Kratissa Ti Zoi Mou 2. Dream Weaver 3. Blow Wind 4. Requiem 5-7. Greek Suite, Part 1   8. Taxidi Sta Kythera 9. Prayer 10-12. Greek Suite, Part 2   13-17. Greek Suite, Part 3   18. Yanni Mou

(11/09/08)CD2枚組。チャールス・ロイドのバンドとギリシャのヴォーカル共演の、アテネでのコンサート。ロイド作は2-4、9曲目のみで、あとはギリシャの作曲家の曲やトラディショナル、あるいはそれを基にした曲で、エレニ・カラインドロウ作(8曲目)も。ほとんどの曲にヴォーカルが入っています。ギリシャのトラディショナル寄りのサウンドの曲もあれば、ロイドのサウンドの曲も2、4曲目などにあり。時にギリシャ流のエキゾチックさ、ギリシャの曲でのバンドサウンド、それらが合わさった場面も。18曲中、特に組曲がパート1から3まで11曲もあるのでこれらが骨組みなのですが、つながってい流れていくようでも、個々の曲の組み合わせ。スピリチュアルな演奏も多めですが、ECMにしては時々賑やかなサウンドで盛り上がります。

2204

Navidad De Los Andes/Dino Saluzzi(Bandoneon)/Anja Lechner(Cello)/Felix Saluzzi(Ts, Cl)(ECM 2204)(輸入盤) - Recorded July 2010. - 1. Flor De Tuna 2. Sucesos 3. Fragments 4. Son Qo'nati 5. Requerdos De Bohemia 6. Gabriel Kondor 7. El Vals De Nostros 8. Candor/Soledad 9. Variacions Sobre Una Melodia Popular De Jose L. Padula 10. Ronda De Ninos En La Montana 11. Otono

(11/09/23)題は「アンデスのクリスマス」。全11曲中、5曲目以外はディノ・サルーシの作曲ないしは共作です。インプロヴィゼーションはあるのだろうけれど、いわゆるジャズ度はなく、乾いた静かな南米のアルゼンチンの音楽とクラシックの融合のサウンドで、こんな落ちついた世界があったのか、と気付かせてくれています。リズム楽器がないので、タンゴ色も希薄だし、やはり内側を向いていて、思索的な雰囲気です。時々彼らならではの盛り上がりはありますが、クラシック的というか現代音楽的というか、そんな感じ。その中では4、8曲目がタンゴ的に割とストレートにサウンドを表出させています。5曲目は他人の曲(’35年作曲のタンゴ)をディノ・サルーシがアレンジしたものだけど、タンゴとクラシックの間のボーダーレスな世界。

2203

Mistico Mediterraneo/Paolo Fresu(Tp, Flh)/A Filetta Corsican Voices/Daniele Di Bonaventura(Bandoneon)(ECM 2203)(輸入盤) - Recorded January 2010. - 1. Rex Tremendae 2. Liberata 3. Da Te A Me 4. Le Lac 5. Dies Irae 6. Gloria 7. Corale 8. La Folie Du Cardinal 9. U Sipolcru 10. Scherzi Veranili 11. Figliolu D'ella 12. Gradualis 13. Sanctus

(11/02/19)男声7人のコーラスとパオロ・フレス、そしてバンドネオンの演奏で、宗教音楽のような敬虔さのあるサウンドで聴かせてくれる荘厳な曲が多い。ただ、A FilettaのメンバーのJean-Claude Aequaviva作が4曲(1-2、9、11曲目)あって、2曲目は現代のポップスのコーラスのエッセンスもあったりと、さまざま。Daniele Di Bonaventuraの曲は7、12-13曲目の3曲。他の作曲者も現在の作曲者で、古楽とは関わりがなさそうですけど、そのようなサウンドとポップス(楽器の伴奏はあるけれどもア・カペラ的な)の要素の混ざった、不思議なサウンドです。パオロ・フレスのトランペット(フリューゲル・ホーン)も、適度に絡んでいて、少しは速いパッセージもあるけれども、ゆったりとした曲に合わせています。不思議な位置のアルバム。

2202

Tchaikovsky/Kissine/Piano Trios/Gidon Klemer(Vln)/Giedre Dirvanauskaite(Cello)/Khatia Buniatishvili(P)(ECM New Series 2202)(輸入盤) - Recorded August 2010. - Victor Kissine: 1. Zerkalo   Peter I. Tchaikovsky: Trio In A Minor, Op.50 2. Pazzo Elegiaco 3-14 A. Tema Con Variazioni 15. B. Variazione Fibnale E Coda

(11/05/03)Victor Kissineはソ連(ロシア)出身でベルギー在住の現代音楽家。チャイコフスキーは19世紀ロシアの有名な作曲家。ロシアつながりの収録なのでしょう。Kissineの方は’09年作のやはり現代音楽という感じの20分ほどの曲。静かな場面が多いです。チャイコフスキーのOp.50は「偉大な芸術家の思い出に」という通称のある有名な曲だそうです。こちらはクラシックの王道を行くようなトリオ作品。こういう組み合わせもECMならでは。

2201

Heinz Holliger(Comp, Cond)/Induuchlen(ECM New Series 2201)(輸入盤) - Recorded 1958, June 2006, December 2007, March 2008, June 2010. Anna Maria Bacher(Recitation), Albert Streich(Recitation), Sylvia Nopper(Soprano), Kai Wessel(Countertenor), Olivier Darbellay(Horn), Matthias Wursch(Per), Swiss Chamber Soloists - 1-4. Toronto-Exercises 5-14. Gedichte Von Anna Maria Bacher 15-28. Puneiga 29/ Induushlen Von Albert Streich 30-33. Induuchlen 34. Ma'mounia

(11/07/05)ハインツ・ホリガーは20世紀前半生まれのスイスのオーボエ奏者、現代音楽家、指揮者。録音年月がバラバラなので、録りためて1枚のアルバムにしたのだろうと思います。いかにも難解な現代音楽という趣きの曲や、recitation(詩の朗読)や歌唱、それらを織り込んだ曲とか、いろいろな世界を聴かせてくれます。タイトルの「Induuchlen」は昔の独和辞典では単語が出てなくて、造語かも。独創的で前衛的、温度感の低い音世界。

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