ジャズCDの個人ページ ECM Blog

「ジャズCDの個人ページBlog」の記事のうち、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載。こちらは番号順に掲載しています。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加え、’20年からLP聴きも追加してECM本編とJAPOが終了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは予定はないです。コメント付きで網羅しているのは日本では(私のホームページとメインブログと)ここだけではないかと。深みはないけど網羅してます。

カテゴリ: ECM2251-2300番

2300

La Notte/Ketil Bjornstad(P)(ECM 2300)(輸入盤) - Recorded July 21, 2010. Andy Sheppard(Ts, Ss), Anja Lechner(Cello), Eivind Aarset(G, Electronics), Arild Andersen(B), Marilyn Mazur(Per, Ds) - 1. 1   2. 2   3. 3   4. 4   5. 5   6. 6   7. 7   8. 8

(13/05/25)ライヴでの収録。ECMらしい静かな情景が広がっていくような曲が多めですが、クラシック畑のチェロもいるし、ギターも個性的なので、それをこのメンバーでどう広げていくのか、興味ある展開の演奏。タイトルが本当はギリシャ数字でのI-VIIIになっています。静かな中にも、このメンバーならではの盛り上がりがあり、2曲目は、けっこう盛り上がるし、普通のインストルメンタル・ポップスとしても聴ける曲。ただ、ケティル・ビヨルンスタのメロディ感はジャズ以外の普遍的なところにあるような気がしています。民族音楽的な響きを持つメロディが印象的な3曲目、あとは静かな曲が多いけれども、彼ならではの淡く静かな世界に連れていってくれます。7曲目ではベースソロにドラムスが合わせて後半ダイナミックな展開をしてます。

2296

Special Edition/Jack DeJohnette(ECM 2296-99)(輸入盤) - Special Edition/Jack DeJohnette(Ds, P, Melodica); Recorded March 1979. David Murrey(Ts, Bcl), Arthur Blythe(As), Peter Warren(B, Cello) - 1. One For Eric 2. Zoot Suite 3. Central Park West 4. India 5. Journey To The Twin Planet - Tin Can Alley/Jack DeJohnette's Special Edition(Ds, P, Org, Per, Vo); Recorded August 1980. Chico Freeman(Ts, Fl, Bcl), John Purcell(Bs, Fl, As), Peter Warren(B, Cello) - 1. Tin Can Alley 2. Pastel Rhapsody 3. Riff Raff 4. The Gri Gri Man 5. I Know - Inflation Blues/Jack DeJohnette's Special Edition(Ds, P, Clavinet, Vo); Recorded September 1982. Chico Freeman(Ss, Ts, Bcl), John Purcell(Afl, Fl, Reeds, Piccolo Fl, Ack, As, Bs), Rufus Reid(B), Baikida Carroll(Tp) - 1. Starburst 2. Ebony 3. The Islands 4. Inflation Blues 5. Slown Down - Album Album/Jack DeJohnette's Special Edition(Ds, Key); Recorded June 1984. John Purcell(As, Ss), David Murrey(Ts), Howard Johnson(Tuba, Bs), Rufus Reid(B) - 1. Ahmad The Terrible 2. Monk's Mood 3. Festival 4. New Orleans Strut 5. Third World Anthem 5. Zoot Suite

(12/12/22)ECMの1152, 1189, 1244, 1280の4枚組再発BOXセット。ECMでも活発なジャズを表現していたグループです。そのうち「Inflation Blues」(ECM 1244)が初CD化なので、その内容を記します。全曲ジャック・ディジョネットの作曲。静かな場面からある程度調和のとれたフリー的な盛り上がりを見せて、ややフリーのジャズノリでガンガン前に進んで行くような1曲目、変拍子的ボッサでその表現がドラマチックな進行の、やや淡色系な2曲目、ドラムスをバックにホーンのメンバーが自由に暴れまわって、ドラムスもかなりプッシュしている3曲目、ディジョネット自身のヴォーカルによるレゲエのリズムのノリが良い、本当にレゲエの曲かとも思える4曲目、プッシュするリズムで、ホーンが自由に動き回っていてテンポの良い感じの5曲目。

2294

Ludwig Van Beethoven/Diabelli-Variationen/Andras Schiff(P)(ECM New Series 2294/95)(輸入盤) - Recorded July 2012 and December 2012. - [CD1] 1-2. Sonate Nr.32 In C-Moll Op.111   3-36. Diabelli-Variationen Op.120   [CD2] 1-34. Diabelli-Variationen Op.120   35-40. Sechs Bagatellen Op. 126

(13/10/16)ベートーベンは18-19世紀のドイツの有名な作曲家。ここではベートーベンの別な曲を、CD1の最初とCD2の最後に持ってきて、メインのDiabelli-Variationen Op.120を2種類、CD1では1921年作のBechstein Pianoで、CD2では1820年頃のFranz Brodmann Fortepianoで弾いています。特にCD2は曲を作曲した当時のピアノなので、その作曲した時のピアノの音色はこういうのか、と分かります。装丁が外箱がつぶれやすく少し残念。

2293

Rava On The Dance Floor/Enrico Rava(Tp)(ECM 2293)(輸入盤) - Recorded November 2011. Andrea Tofanelli(Tp, Flh), Claudio Corvini(Tp, Flh), Mauro Ottolini(Tb, Tuba), Daniele Tittarelli(As, Fl), Dan Kinzelman(Ts, Cl), Franz Bazzani(Key), Giovanni Guidi(P, Key, Toy P), Dario Deidda(B), Marcello Giannini(G), Zeno De Rossi(Ds), Ernesto Lopez Maturell(Per) - 1. Speechless 2. They Don't Care About Us 3. Thriller 4. Rpivacy 5. Smile 6. I Just Can't Stop Loving You - Smooth Criminal 7. Little Susie 8. Blood On The Dance Floor 9. History

(12/09/04)ライヴ録音。5曲目がチャーリー・チャップリン作のバラード、3曲目がロッド・テンパートン(有名な「スリラー」)の他は、すべてマイケル・ジャクソン作ないしは共作という、ECMとしては珍しいアルバム。Mauro Ottoliniのアレンジでカッコよく、メロディの強度があります。ある程度のビッグ・バンド編成で、時に内向的な部分もありますが、全体的にはストレートな感じ。素直なメロディを生かしつつ、ロック的あるいはファンク的なサウンドの場面がやや目立ちます。2曲目はレゲエのリズムになってみたり。3曲目はホーン・アンサンブルがかなり前面に出てきてます。6曲目のメドレーも後半なかなかノリがいいし、哀愁もあります。悲しみのワルツという感じの7曲目、ロックビートでソロとアンサンブルがカッコいいタイトル曲の8曲目。

2292

Azure/Gary Peacock(B)/Marilyn Crispell(P)(ECM 2292)(輸入盤) - Recorded January and February 2011. - 1. Patterns 2. Googbye 3. Leapfrog 4. Bass Solo 5. Waltz After David M 6. Lullaby 7. The Lea 8. Blue 9. Piano Solo 10. Puppets 11. Azure

(13/06/29)2人のインプロヴィゼーションが3曲(3、8、11曲目)、マリリン・クリスぺル作が4曲(1-2、5、9曲目)、ゲイリー・ピーコック作が4曲(4、6-7、10曲目)。メロディらしさとインプロヴィゼーションらしさの境目があまりない感じです。興味は3曲の2人のインプロヴィゼーションの曲ですが、ごく自然に語り合っています。デュオが基本の編成だけど、ソロの曲も(4、9曲目)あり、それぞれ味があります。情景的なゆったりした曲が中心なのですが、1曲目だけはもっと過激でエネルギッシュなデュオのやり取りです。でも2、5-7曲目は割ときっちりと作られた美しい空間的なバラード。曲により、動と静の独特な緊張感で、あるいはゆったりとした情感で、2人のやり取りは続いていきます。10曲目はベースのアルコ奏法が印象的。

2290

Sleeper/Keith Jarrett(P, Per)(ECM 2290/91)(輸入盤) - Recorded April 16, 1979. Jan Garbarek(Ts, Ss, Fl, Per), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds, Per) - 1. Personal Mountains 2. Innocence 3. So Tender 4. Oasis 5. Chant Of The Soil 6. Prism 7. New Dance

(12/07/21)’79年の中野サンプラザでのライヴ。やはり「Personal Mountains/Keith Jarrett(P)」(ECM 1382)で同じ東京でのライヴが発売されていて、曲もかなり重なってます。全曲キース・ジャレットの作曲。1曲目の出だしも、けっこう元気なサンバ的な哀愁サウンドから後半静かなサウンドに。より長い21分の演奏。静かに自由で硬質なピアノの上を、サックスがメロディアスに駆け巡り、それでいて中盤はホンワカする2曲目、スタンダードのような美しいメロディと温かみで盛り上がる3曲目、何と28分もの、パーカッションとフルートも出だしで交え、フリー的に盛り上がる4曲目、8ビート的なベースのフレーズを中心に進んで行く14分台の5曲目、割とメロディアスなバラードが続く6曲目、アンコール後は明るめのノリのいい曲の7曲目。

2289

Outstairs/Christian Wallumrod(P, Harmonium, Toy P)Ensemble(ECM 2289)(輸入盤) - Recorded Nay 2012. Eivind Lonning(Tp), Gjermund Larsen(Vln, Hardanger Fiddle, Viola), Espen Reinertsen(Ts), Tove Torngren(Cello), Per Oddvar Johansen(Ds, Viblaphone) - 1. Still Rock 2. Bunadsbangla 3. Tridili #2   4. Vely Slow 5. Startic 6. Beatknit 7. Folkskiss 8. Third Try 9. Ornament 10. Outstairs 11. Exp

(13/07/21)全曲Christian Wallumrodの作曲で、アレンジはメンバーや複数でのものがあり。過去にも3枚Ensemble名義でアルバムを出しているけど、今回は少しメンバーを替えています。やはり、時に民族的な異国情緒も少しだけ入った静かな北欧のインプロヴィゼーション(ジャズ)という感じ。ロック的な要素との接点もありそう。1曲目もタイトルの割には静かなゆったり、時々立ち止まる8ビート的なサウンドになっています。変則的な編成ではあるも、2曲目のようにうるさくはないけどちょっとトンガリめだったり。6、8-9、11曲目が複数の人のアレンジのクレジットがあるけどインプロヴィゼーションなのか。そう言うにはちょっと穏やかかな、という気も。静か系の4、11曲目他もアルバムでバランスを保っているところが彼ららしい。

2288

Rolf Lislevand(Baroque G, Theorbo)/La Mascarade(ECM New Series 2288)(輸入盤) - Recorded April 2012. - Robert De Visee: 1. Prelude En Re Mineur 2. Passacaille En Mineur 3. Les Sylvains De Mr. Couperin   Francesco Corbetta: 4-5. Intro (Rold Lislevand) - Passacaille En Sol Mineur   Robert De Visee: 6. Prelude En La Mineur 7. La Mascarade, Rondeau   Francesco Corbetta: 8. Partie De Chaconne En Ut Majeur 9. Sarabanda Per La B   Robert De Visee: 10. Chaconne En La Mineur   Francesco Corbetta: 11. Caprice De Chaconne   Robert De Visee: 12. Chaconne En Sol Majeur   Francesco Corbetta: 13. Folie   Robert De Visee: 14. La Muzette, Rondeau 15-17. Intro (Rold Lislevand) - Passacaille En Si Mineur - Exit (Rolf Lislevand) 18. Sarabande En Si Mineur

(16/06/06)ロベール・ド・ヴィゼーは17-18世紀のフランスの作曲家、ギタリスト。フランチェスコ・コルベッタは17世紀のイタリア生まれの作曲家、ギタリスト。バロック・ギターもテオルボも当時の弦楽器で、優雅で古典的な響きを持っています。そこにRold Lislevandの即興的な(?)演奏が加わっています。2人の作曲家を頻繁に交互に掲載してありますけど、アルバムを通して聴いて自然に聴けます。豊かな残響音はECMならではか。

2287

Trios/Carla Bley(P)/Andy Sheppard(Ts, Ss)/Steve Swallow(B)(ECM 2287)(輸入盤) - Recorded April 2012. - 1. Utviklingssang 2. Vashkar 3. Les Trios Lagons (D'Aprea Henri Matisse) 4. Wildlife 5. The Girl Who Cried Champane

(13/09/23)全曲カーラ・ブレイの作曲。彼女のレーベルのWattからではなく、ECMレーベル初リーダー作でマンフレート・アイヒャーのプロデュース。シンプルなトリオの編成での録音になっていて、再演曲なので、原曲と比べてみるのも面白いかも。しっとりと3人で語り合うような哀愁満点の曲の1曲目、妖しい旋律のアドリブで突き進んでいく6拍子の変則的ラテンとも言うべき2曲目、3部作でアップテンポの4ビートからメロディアスなバラードになり、さらにゆったり浮遊感のあるストライド的にピアノが華やかに聴こえる14分台の3曲目。続く4-5曲目もそれぞれ3部作。静かかなと思ったら中盤以降5拍子系で盛り上がっている4曲目、メロディがやや浮遊感のあるサンバから、静かなラテンになって、再び今っぽいサンバで終える5曲目。

2286

Songways/Stefano Battaglia(P) Trio(ECM 2286)(輸入盤) - Recorded April 2012. Salvatore Maiore(B), Roberto Dani(Ds) - 1. Euphonia Elegy 2. Ismaro 3. Vondervotteimittis 4. Armonia 5. Mildendo Wide Song 6. Monte Analogo 7. Abdias 8. Songways 9. Perla 10. Babel Hymn

(13/01/31)全曲ステファノ・バターリアの作曲。78分収録で、ピアノ・トリオの編成は前作と同じ。やはりここでも内省的で美しい演奏が、たゆたうように進んで行くサウンドです。そして温度感はあくまでも低めで、色彩感は濃い青系。漂うような非ビート系のバラードでの12分もの演奏の1曲目。リラックスというよりは突き詰めていくような感触か。適度に記譜アレンジと哀愁が織りなす2曲目、少し無機的な感触もあるゆったりした3、6-7、9曲目があったり、どの曲もゆったり系だけれどもアプローチの仕方が異なるので、好きな方にはピッタリハマるかも。4-5曲目のように明るい(けどゆったり)の曲もあります。しっとり哀愁系のワルツのタイトル曲の8曲目。ただ10曲目はやや賑やかな8ビート系。バターリアは陽気な国、イタリアの人。

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