ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業をし、’20年からLP聴きも追加してあと本編の未配信2枚(1264, 1268)とJAPO3枚(60008, 60023, 60030)を残して完了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは言及する予定はないです。おそらくコメント付きでほぼ網羅しているのは日本では(私のメインブログと)ここだけではないかと。古いコメント修正中ですが。

2017年02月

1053

Vanessa/Michael Naura(P)(ECM 1053)(ストリーミング配信) - Recorded September 1974. Walfgang Schluter(Vib, Marimba, Per), Ebarhard Weber(B), Joe Nay(Ds), Klaus Thunemann(Bassoon) - 1. Salvatore 2. Hills 3. Baboon 4. Vanessa 5. Listen To Me 6. Black Pigeon

(19/09/23)全曲Michael Nauraの作曲か共作。変わった楽器の取り合わせだけど、エヴァ―ハルト・ウェーバーの個性的なベースと合わせて、不思議なサウンドを奏でています。幻想的にエキゾチックなサウンドではじまって中盤ファンク的な16ビートとベースも一部メロディ楽器として動いているような感じで進んでいく1曲目、ドラムスの激しいビートに乗っかって、リードベース的に突き進んでいくような2曲目、バスーンのテーマからベース(4ビート的?)に引き継いでアップテンポになりゆったりバスーンに戻る3曲目、ヴァイブラフォン主体のしっとり感の高いバラードの4曲目、静かにはじまったと思ったら、ミディアムのファンクビートになって、カッチリ進む5曲目やはり出だしはゆったりだけど、中盤16ビートで進んでいく6曲目。

1052


Trance/Steve Kuhn(P)(ECM 1052) - Recorded November 11 and 12, 1974. Steve Swallow(B), Jack De Johnette(Ds), Sue Evans(Per) - 1. Trance 2. A Change Of Face 3. Squirt 4. The Sandhouse 5. Something Everywhere 6. Silver 7. The Young Blade 8. Life's Backward Grance


さまざまな曲があってカラフル。タイトル曲の1曲目は特に好きな曲で、印象的なコード進行の出だしのあとシンプルな進行になって、ふつふつと湧き出るようなピアノの情念的なフレーズが印象的。バックも雰囲気を盛り上げています。2曲目はアップテンポのラテンっぽいテーマから一気に4ビートになだれ込みます。エレキピアノとエレキベースを使った当時のサウンドは爽快。いわゆるフリージャズのような構成の3曲目、ピアノのフレーズが緊張感あふれるテンポのない4曲目、ラテンのリズムの上に流れるエレキピアノのフレーズが心地よいアップテンポの5曲目、美しいピアノソロの6曲目、ジャズロックかと思いきや、ビートが崩れた後に4ビートになって一気に突き進む7曲目。8曲目は詩の朗読?もありますが非常に印象的。(99年8月18日発売)

1051


Ring/The Gary Burton(Vib) Quintet with Eberhard Weber(B)(ECM 1051) - Recorded July 23 and 24, 1974. Mick Goodrick(G), Pat Metheny(G), Steve Swallow(B), Bob Moses(Per) - 1. Mevlevia 2. Unfinished Sympathy 3. Tunnel Of Love 4. Intrude 5. Silent Spring 6. The Colours Of Chloe


マイケル・ギブスの曲が3曲、カーラ・ブレイの曲と、参加メンバーの曲で成り立っています。パット・メセニーが参加していますが、ギターはミック・グッドリックもいるので、あまり目立ってはいません。曲によって2人のベーシストが同時参加。ヴァイブラホンを中心に全体で聴かせるようなサウンド。ゆったりとしているようでエキゾチックなメロディを持って進んでいく1曲目、やはりエキゾチック路線で不思議なビートで迫ってくる2曲目、静かですが2人のベースで浮遊感とともに語りかける3曲目、前半がドラムソロで、不思議なビート感のギター度も高い4曲目、カーラ・ブレイ作でしっとりと哀愁度の高い、10分台の5曲目、エバーハルド・ウェーバー作で彼のアルバムでもおなじみの、印象的な展開の6曲目。

1050


Belonging/Keith Jarrett(P)(ECM 1050) - Recorded April 24 and 25, 1974. Jan Garbarek(Ts, Ss), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Spiral Dance 2. Blossom 3. 'Long As You Know You're Living Yours 4. Belonging 5. The Windup 6. Solstice


キース・ジャレットのヨーロピアン・クァルテット第一弾。オーソドックスな編成でも、フォーク調か流れていくような感じの曲が多いです。ただし、アメリカン・クァルテットと違って重さはあまりない感じ。全曲キース・ジャレットのオリジナルで柔軟な展開。8ビート調でビートが効いていてテーマもカッコ良い1曲目、叙情的で優しく、そしてじっくりと聴かせてくれる12分台の2曲目、フォーク調でネアカな8ビート、中途はサックスでちょっとエキゾチックに攻めてくる3曲目、しっとりとした、印象的なメロディのタイトル曲で小品の4曲目、ゴキゲンで柔軟なテーマやアドリブ部を持っていて、フリーとまではいかないけれど軽妙な5曲目、やや寒色系で耽美的な世界が広がっていく、ゆったりとして後半でやや盛り上がる13分台の6曲目。(02年9月19日発売)

1049


Luminessence/Keith Jarrett(Comp)(ECM 1049)(輸入盤) - Recorded April 29 and 20, 1974. Jan Garbarek(Sax), Mladen Gutesha(Cond), Strings Of Sudfunk Symphony Orchestra, Stuttgart - 1. Numinor 2. Windsong 3. Luminessence


(01/08/14)オーケストラとサックスの演奏。ECM New Seriesができる前の、クラシック/現代音楽的アルバム。比較的厳かな曲の中を、寄り添うようにヤン・ガルバレクのサックスがメロディを奏でていきます。決められたメロディもあるのでしょうが、主にインプロヴィゼーションで吹いているように思えます。落ち着いていながらも、今に比べてサックスの音色はシャープな感じ。当時のキース・ジャレットの曲も陰影があるようですが、素直といえば素直かも。1、2曲目が時間軸方向に広がる陰影型なのに対して、3曲目はオーケストラのメロディがはっきりしていてある程度ドラマチックなタイプの曲。それでもやっぱりメインはヤン・ガルバレク。部分的に、オーケストラをバックに吹きまくる場面もあります。

1048


Tribute/Paul Motian(Ds)(ECM 1048)(輸入盤) - Recorded May 1974. Carlos Ward(As), Sam Brown(G), Paul Metzke(G), Charlie Haden(B) - 1. Victoria 2. Tuesday Ends Saturday 3. War Orphans 4. Sod House 5. Song For Che


(99/02/10)全5曲中3曲がポール・モチアンのオリジナル。1曲目は彼の作曲ながら、やや静かでかなり哀愁を帯びた世界が展開しています。チャーリー・ヘイデンとサム・ブラウンの個性に引きずられているのかも。当然ベースはぴったりのサウンド。他の曲でも、2人のギタリストがけっこう個性的でおもしろいかも。あおりたてるベースとドラムスの上を漂いながら徐々にフレーズを構築していくギターの2曲目、オーネット・コールマン作の、やや混沌としたまとまりをみせながら進んでいく3曲目、テーマで泣きのサックスが入っている比較的静かな、途中やや盛り上がる4曲目、哀愁たっぷり路線の、チャーリー・ヘイデン作の有名な5曲目。やはりギターとベースがカギになっていて、しっとり感が漂います。

(注)Paul Motian(Ds, Per)(ECM2260-65)で6枚組BOXとして、’13年に再発。

1047


Timeless/John Abercrombie(G)(ECM 1047) - Recorded June 21 and 22, 1974. Jan Hammer(Org, Synth, P), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Lungs 2. Love Song 3. Ralph's Piano Waltz 4. Red And Orange 5. Remembering 6. Timeless


オルガン・トリオ(ここではピアノもあります)のアルバム。1、4曲目がヤン・ハマーの曲で、他はジョン・アバークロンビーのオリジナル。1曲目は12分台の曲。出だしがスピーディでオルガンやギターを弾きまくり、そして中間部には静かな場面もあるドラマチックでロック的な展開。アグレッシブなサウンドの部分もあり、ドラムスも元気です。ピアノとアコースティック・ギターで美しいメロディが漂うバラードの2、5曲目、これぞオルガン・トリオの曲とでもいうような4ビートノリでギターが縦横無尽に走る3曲目、急速調のジャズ・ロックといった雰囲気で、これでもかとフレーズがたたみかけてくるようなパワーのある4曲目 。ゆったりと入って、そしてゆったりと盛り上がっていく11分台のタイトル曲の6曲目で幕を閉じます。

1046


Drum Ode/Dave Liebman(Ss, Ts, Afl)(ECM 1046) - Recorded May 1974. Richard Beirach(P), Gene Perla(B), John Abercrombie(G), Jeff Williams(Ds), Bob Moses(Ds), Patato Valdez(Per), Steve Satten(Per), Barry Altschul(Per), Badal Roy(Per), Collin Walcott(Per), Ray Armando(Per), Eleana Steinberg(Vo) - 1. Goli Dance 2. Loft Dance 3. Oasis 4. The Call 5. Your Lady 6. The Iguana's Ritual 7. Satya Dhwani (True Sound)


参加メンバーで分かる通り、パーカッションが前面に出たアルバム。ECMとは思えないほどに元気あふれるパーカッシヴなサウンド。1曲目は派手なパーカッションをバックにデイヴ・リーブマンのナレーションが入る短い30秒ほどの曲。1曲目はやはり全開のパーカッションの上を走るテナー・サックスとエレキ・ピアノとエレキ・ベース。3曲目で女性ヴォーカルが聴けるややリラックスした曲に。4曲目もドラム(パーカッション)のみをバックにしたエコーを効かしたサックス。5曲目はジョン・コルトレーンの曲で、比較的静かながらエレクトリックで、アフリカの香りがするパーカッション。6曲目は10分台の曲で、当時のエレクトリックなジャズの影響も。7曲目はギターやタブラの響きもエキゾチックな渋い曲。(99年10月1日発売)

1045


Whenever I Seem To Be Far Away/Terje Rypdal(G)(ECM 1045)(輸入盤) - Recorded 1974. Sveinung Hovensjo(B), Pete Knutsen(P, Key), Odd Ulleberg(French Horn), Jon Christensen(Per), Sudfunk Symphony Orchestra, Christian Hedrich(Solo Viola), Helmut Geiger(Solo Vln) - 1. Silver Bird Is heading For The Sun 2. The Hunt 3. Whenever I Seem To Be Far Away


(99/04/08)全曲テリエ・リピダルの作曲。曲によって多彩なアプローチを見せています。当時のジャズロック(ファンク?)を思わせるような13分台の1曲目は、ギターが気合いが入っていて、ロックっぽく鋭いフレーズの連発。フレンチ・ホルンもソロに迎えて、不思議な雰囲気を醸し出しています。ちょっと渋めな2曲目は、フレンチホルンがテーマを吹くプログレの影響も感じられる曲。リズムも重々しいです。3曲目のサブ・タイトルは「Image For Electric Guitar, Strings, Oboe And Clarinet」とあり、オーケストラとの競演をしている雄大な17分台もの曲です。あたりまえですが、エレキ・ギターを除けば、クラシック作品のような雰囲気。ただ、ギターも曲の雰囲気にマッチしているのが面白いところです。

1044


Love, Love/Julian Priester(Btb, Ttb, Atb, Baritone Horn, Post Horn, Whistle Fl, Per, Synth) Pepo Mtoto(ECM 1044)(輸入盤) - Recorded June 28 and September 13, 1973. Pat Glesson(Synth, Sequencer), Hadley Caliman(Fl, Ss, Ts, Bcl), Bayete Umbra Zindiko(Key, P, Clavinet), Nyimbo Henry Franklin(B), Ndugu Leon Chancler(Ds), Mguanda David Johnson(Fl, Ss), Kamau Eric Gravatt(Ds, Congas), Ron McClure(B), Bill Conners(G) - 1. Prologue Love, Love 2. Images Eternal Worlds Epilogue


(05/08/30)Julian Priesterの作曲で、1曲目と2曲目は録音日や参加メンバーが違っています。やや静かなフリージャズともとれるプロローグの後に、エレキベースを強調した1発モノの当時流行ったようなファンクビート(7拍子半を含む)が延々と続く曲。ECMらしからぬ感じがやっと初CD化された原因かも。このあたりマイルスのエレクトリック・ファンクの影響が強いのかと思いますが、シンセサイザーを含むソロの楽器がけっこう視覚的に聴かせます。2曲目では出だしは軽めなビートになってクロス・オーヴァーっぽいテーマですが、中間部ではシンセまじりのフリー・ジャズ色もかなり強くなって、自由な世界を展開。その後アップテンポになってラテンのような激しいリズム、ラストでアンサンブルでエピローグの収束に向かいます。

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