ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2017年04月

1134

Path/Tom Van Der Geld(Vib)/Bill Connors(G)/Roger Jannotta(Fl, Ss, Oboe)(ECM 1134)(ストリーミング配信) - Recorded February 1979. - 1. One 2. Eevee 3. Joujou 4. Michi 5. Joys And Sorrows

(19/10/18)3曲目のみビル・コナーズ作曲、他は全曲Tom Van Der Geld作曲。基本的に静けさが基調だけど、コナーズのギター(アコースティック)がやはり目立つ感じ。厳かにはじまって、その哀愁というか、10分台の演奏時間のやや盛り上がりや静けさも含めて、改めて広大な音空間がそこにあると感じるドラマチックな1曲目、ほの暗いバラードでゆったりと進んでいく、夢見心地でもある2曲目、コナーズ作曲のせいか少し勢いがあって、この曲のみ元気なように感じてはいる、それでいて浮いている感じではない4曲目、サックスのゆったりとしたソロからはじまる、やはり陰影と盛り上がりのあるドラマチックな11分台のバラードの4曲目、ヴァイブラフォンとオーボエの対比がなかなかのしっとりかっちりの、バラードの6曲目。

(’19年8月より順次配信)

1133


Arcade/John Abercrombie(G) Quartet(ECM 1133) - Recorded December 1978. Richie Beirach(P), George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Arcade 2. Nightlake 3. Paramour 4. Neptune 5. Alchemy


しばらく廃盤だったものの世界初CD化作品。このメンバーでの第1作で、サウンドのクオリティはけっこう高く、しかもまとまっていると思います。 メンバー構成からみても、美しさが感じられる演奏。1曲目はミキシングの影響か、やや冷たい印象ながらも、基本的には彼ら流のジャズが展開されています。この曲はECM流というよりは、リッチー・バイラーク色の強い曲かな、という印象。2曲目はしっとり感の強い、良い意味でのメロディアスな曲。それぞれのパートのメロディが、花びらが舞うような3曲目、流れていくメロディが非常に美しい4曲目。特にこの曲は聴き逃すのはもったいない気も。5曲目は11分台の曲で、ピアノの導入部、そしてギターが入ってきてドラマチックに盛り上がって展開していきます。(01年7月25日発売)

(注)「The First Quartet/John Abercrombie(G)」(ECM 2478-80)として’15年に3枚組CDBOXとして再発。

1132


Codona/Collin Walcott(Sitar, Per, Voice)/Don Cherry(Tp, Fl, Voice)/Nana Vasconcelos(Per, Voice)(ECM 1132)(輸入盤) - Recorded September 1978. - 1. Like That Of Sky 2. Codona 3. Colemanwonder a) Race Face b) Sortie c) Sir Duke 4. Mumakata 5. New Light


(01/03/28)パーカッションを演奏するミュージシャンが2人とホーンが1人の、変わった編成のトリオ。全5曲のうち、コリン・ウォルコットが3曲提供しているので、彼がリーダーかも。1曲目はフルートのメロディが日本の音楽を連想させるような、とは言うもののパーカッションが無国籍的な、11分台の大作。やはり日本的なフレーズの、フリー・インプロヴィゼーションと思われる2曲目、ちょっとアヴァンギャルドでユーモラスな、オーネット・コールマンとスティーヴィー・ワンダーの曲をメドレーで演奏する3曲目、無国籍的なパーカッションの上をヴォイスやトランペットが時々絡んで盛り上がっていく4曲目。そして、牧歌的に明るく盛り上がり、かつドラマチックに進行するこれまた13分台の大作の5曲目。

(注)Don Cherry(Tp, Doussin'gouri, Fl, Org, Melodica, Voice)/Nana Vasconcelos(Belinbau, Cuica, Talking Drum, Per, Voice)/Collin Walcott(Sitar, Tabla, Hammered Dulcimer, Sanza, Timpani, Voice)/The Codona Trilogy(ECM 2033-35)として3枚組BOXとして’08年に再発。

1131


New Chautauqua/Pat Metheny(G, B)(ECM 1131) - Recorded August 1978. - 1. New Chatauqua 2. Country Poem 3. Long Ago Child/Fallen Star 4. Hermitage 5. Sueno Con Mexico 6. Daybreak


全曲パットメセニーのオリジナル。一人多重録音によるアルバムなので、フュージョン、フォーク色の強いものから、静かなサウンドまでさまざまな曲がありますが、やや内側を向く傾向。1曲目はエレキベースも交えてノリの良いゴキゲンな、パット風フュージョンとでも言うべきタイトル曲で、リードギターもいつものペースで冴え渡っています。アコースティック・ギターでほのぼのと牧歌的で詩情豊か、まさにカントリー的な2曲目、スペイシーな中に幻想的な和音が響き渡って、淡々とメロディが綴られていく10分台の3曲目、しっとり系のフォークとでも言うべき、哀愁漂う4曲目、やはり淡く蒼めの色彩感覚でせまってくるフォーク調の5曲目、しっとりと静かにはじまって、後半エレキベースも入って印象的なメロディで進んでいく6曲目。(02年9月19日発売)

1130

The Touchstone/Azimuth (ECM 1130)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded June 1978. John Taylor(P, Org), Norma Winstone(Voice), Kenny Wheeler(Tp, Flh) - 1. Eulogy 2. Silver 3. Mayday 4. Jero 5. Prelude 6. See

(19/10/18)全曲ジョン・テイラーの作曲、そしてノーマ・ウィンストンの作詞。このアルバムも静かで、今回はアコースティックな雰囲気。出だしと終わりはオルガンをバックにフリューゲルホーンが朗々と鳴り響き、ピアノでリズムカルになってヴォイスが幻想的に絡む1曲目、カチッとしたピアノに誘われてやはり浮遊感のある進行でヴォイスが印象的な2曲目、やはりクラシック的なソロ・ピアノではじまり、陰影のある流れでほーんとのデュオも美しい3曲目、ヴォイスではじまり時に多重録音でのヴォイスと暗い影のある、時にパルス的なピアノが印象深い4曲目、ヴォイス(またはホーン)とピアノとのデュオで、温度感低く語りかけてくる静かな5曲目、オルガンの持続音でゆったりと、他の楽器と進んでいく、瞑想しているような6曲目。

(注)CDではECM 1546-48で再発

1129


Music For 18 Musicians/Steve Reich(P, Marimba)(ECM (New Series) 1129) - Recorded 1976. Shem Guilbbory(Vln), Ken Ishii(Cello), Elizabeth Arnold(Vo), Rebecca Armstrong(Vo), Nurit Tilles(P), Larry Karush(P, Per), Gary Schall(Marimba, Per), Bob Becker(Marimba, Xylophone), Russ Hartenberger(Marimba, Xylophone), James Preiss(Metallophone, P), Steve Chambers(P), David Van Tieghem(Marimba, Xylophone, P), Glen Velez(Marimba, Xylophone), Vergil Blackwell(Cl, Bcl), Richard Cohen(Cl, Bcl), Jay Clayton(Vo, P), Pamela Fraley(Vo) - Pulse sections 1-10 - Pulse


(02/06/07)邦題「スティーヴ・ライヒ:18人の音楽家のための音楽」。彼の音楽はミニマル・ミュージックとでも言うのか、同じようなフレーズが続くかにみえて少しずつその表情を変えていきます。安らぎというよりは音そのものが頭に入ってくる、という感じで、少々せかされている気もしますが、場面によってはお気に入りのカラーも。 演奏方法も現代音楽としては前衛的だし、メンバー構成もけっこう変則的で、やはり現代ならではの音楽。

(注)The ECM Recordings/Steve Reich(ECM New Series 2540-42)の3枚組CDとして、’16年に再発。

1128


New Directions/Jack DeJohnette(Ds, P)(ECM 1128) - Recorded June 1978. John Abercrombie(G, Mandolin), Lester Bowie(Tp), Eddie Gomez(B) - 1. Bayou Fever 2. Where Or Wayne 3. Dream Stalker 4. One Handed Woman 5. Silver Hollow


4人の組み合わせが意外ですが、うまくまとまっています。ジャック・ディジョネットのオリジナルと、フリー・インプロヴィゼーション( 3-4曲目) で成り立っています。比較的ハードな基調のドラムス、ベースの上を、哀愁の漂うギターやトランペットのメロディーが立ちのぼっていき、モーダルに流れていく1曲目、やはり愁いを帯びたメロディのテーマが印象的でソロも後半盛り上がり、ドラムスの小刻みなビートにも勢いのある12分台の2曲目、しっとりとした情景の中であまりフリーだという事を感じさせずに4人の音がサウンドを織りなしている3曲目、フリーとは思えないほど緩急自在のレスポンスと構築がしっかりしている、ビート感もある11分台の4曲目、ディジョネットがピアノに持ち替えて、叙情的なサウンドでせまる5曲目。

1127

Green Shading Into Blue/Arild Andersen(B) Quartet(ECM 1127)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded April 1978. Juhani Aaltonen(Ts, Ss, Fl), Lars Jansson(P, Synth), Pal Thowsen(Ds, Per) - 1. Sole 2. The Gutarist 3. Anima 4. Radka's Samba 5. Terhi 6. Green Shading Into Blue 7. Jana

(19/10/18)3、5曲目がLars Jansson作、他は全曲アリルド・アンデルセン作。前作とメンバーは同じ。いい意味で当時のフュージョンの影響を受けていると思われる割とスマートな演奏の1曲目、ロマンチックで、少し浮遊感のあるバラードが心地良い2曲目、メランコリックなメロディと基本8ビート的なリズムが組み合わさった、徐々に盛り上がる3曲目、ラテンリズムで勢いよく突き進んでいく、フレーズも速いところもあれば、バラードっぽくなるところもあるドラマチックな4曲目、空間的でスピリチュアルな雰囲気もある、ピアノとサックスのデュオの静かなバラードの5曲目、思索的なベース・ソロではじまり、時にサックスと絡みつつ4人でゆったり進む6曲目、8ビート系で、やや哀愁を帯びたミステリアスなテーマとソロの7曲目。

(注)Green In Blue/Arild Andersen(B) Early Quartets(ECM 2143-45)の3枚組BOXとして’10年に再発。初CD化

1126


Nice Guys/Art Ensemble Of Chicago(ECM 1126) - Recorded May 1978. Lester Bowie(Tp, etc.), Joseph Jarman(Sax, etc.), Roscoe Mitchell(Sax, etc.), Malachi Favors Maghostus(B, etc.), Famoudou Don Moye(Per, etc.) - 1. Ja 2. Nice Guys 3. Folkus 4. 597-59 5. Cyp 6. Dreaming Of The Master


ECMでの第1作目。 全てオリジナルで、ジョゼフ・ジャーマン(4、6曲目)とロスコー・ミッチェル(2、5曲目)だけ2曲ずつ作曲。前衛派で マルチ・ミュージシャンですが、ユーモラスな部分もあって、すんなり耳に入ってきます。 すごくシリアスにはじまったかと思えば、一転明るいヴォーカル付きのレゲエサウンドがゴキゲンで、徐々にシリアスに戻っていくレスター・ボウイ作の1曲目、小品ですが複雑精緻なアンサンブルで聴かせるタイトル曲の2曲目、ホーンの持続音や、パーカッションの森の中で鳥や動物の泣き声が聴こえるようなドン・モイエ作の11分台の3曲目、急速調のフリーで後半叙情性をみせる4曲目、スペイシーなフリーの5曲目、珍しく4ビートで展開していき、中間部で急速調のフリーで盛り上がる11分台の6曲目。

1125


Terje Rypdal(G, G Synth, Org, etc.)/Miroslav Vitous(B, P)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1125)(輸入盤) - Recorded June 1978. 1. Sunrise 2. Den Forste Sne 3. Will 4. Believer 5. Flight 6. Seasons


1、2曲目がテリエ・リピダルの、3、4曲目がミロスラフ・ヴィトウスのオリジナルで、5、6曲目が3人によるフリー・インプロヴィゼーション。広がりのあるギターサウンドとギターシンセサイザーの包み込むような空間の中に入り込むベースラインと切り込まれるドラムス。幻想的なベースのアルコでのメロディから、パルス的なドラムスの上をギターがゆらりゆらりと舞う1曲目、ゆったりとした牧歌的な風景が目の前に広がっている、どこか懐かしい2曲目、個々のメロディよりも全体のサウンドで哀愁の色合いを表現しているような3曲目、幻想的な包み込むようなサウンドで進んでいく4曲目、激しいソロの応酬もあって自由に展開する5曲目、インプロヴィゼーションでありながら構築的なまとまりを見せている6曲目。

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