ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業をし、’20年からLP聴きも追加してあと本編の未配信2枚(1264, 1268)とJAPO3枚(60008, 60023, 60030)を残して完了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは言及する予定はないです。おそらくコメント付きでほぼ網羅しているのは日本では(私のメインブログと)ここだけではないかと。古いコメント修正中ですが。

2017年05月

1159

Playground/Steve Kuhn(P)/Sheila Jordan(Voice) Band(ECM 1159)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded July 1979. Harvie Swartz(B), Bob Moses(Ds) - 1. Tomorrow's Son 2. Gentle Thoughts 3. Poem For No. 15   4. The Zoo 5. Deep Tango 6. Life's Backward Glance

(19/10/20)全曲スティーヴ・キューンの作曲。シーラ・ジョーダンのヴォイスが興味深いところ。普通のジャズ・ヴォーカルの曲のようにメロディアスで美しい、それでいてヨーロッパ的な雰囲気を漂わせている、耽美的なピアノがいいバラードの1曲目、不思議でメカニカルなピアノではじまり、そこから厳かな雰囲気と思ったら、少しして4ビートの効いた雰囲気での盛り上がりもある2曲目、出だしは速いパッセージのベースを背景にヴォーカルが絡んでいく、半分テンポが自由になってからあと中盤でガンガン盛り上がる3曲目、キラキラとしたピアノと力強さが同居していて印象的な4曲目、10分台のタイトル通りタンゴで進んでいく、どこか新しい感じもある5曲目、しっとりとしたソロ・ピアノではじまり、ヴォーカルがじわっとくる6曲目。

(Life's Backward Glances - Solo And Quartet/Steve Kuhn(ECM 2090-92)で再発 ’08年)初CD化

1158


Swimming With A Hole In My Body/Bill Connors(G)(ECM 1158) - Recorded August, 1979. - 1. Feet First 2. Wade 3. Sing And Swim 4. Frog Stroke 5. Surrender To The Water 6. Survive 7. With String Attached 8. Breath


邦題「水と感傷」。ビル・コナーズのソロアルバム。ジャケットのような深い緑色をあらわすかのようなギター・サウンドです。比較的静かな中をきっちりとメロディアスに演奏していく、ジャズとクラシックの中間にあるような1曲目。中間色の水彩画のような淡い味わいを持つ2曲目、内省的ではあるけれどもきれいなメロディやアルペジオの3曲目、彼ならではの演奏の中にもユーモラスな面を感じる4曲目、ギターのみの演奏ながら重厚かつドラマチックに感じる10分台の5曲目、やや緊張感を伴いながらサッと2分ほどで終わってしまう6曲目、淡々としながらも哀愁を漂わせている7曲目。ギターの伴奏を背景にせまりくる短調のギターのメロディは、やはりジャケットのイメージに近いかなと思う8曲目。(01年6月21日発売)

1157


Jack DeJohnette(Ds, P) New Directions In Europe(ECM 1157) - Recorded June 9, 1979. John Abercrombie(G), Lester Bowie(Tp), Eddie Gomez(B) - 1. Salsa For Eddie G. 2. Where Or Wayne 3. Bayou Fever 4. Multo Spiliagio


スイスでのライヴ録音。以前出た「ニュー・ダイレクションズ」と2曲 (2-3曲目)重なっています。4曲目が4人のフリー・インプロヴィゼーションの他は、全てジャック・ディジョネットの作曲。出だしで長いドラム・ソロがあって、その後に印象的なテーマ(5拍子?)、ラテンタッチのアドリブ部分と続き、哀愁を感じつつノリの良い8分の7拍子の16分台の1曲目。哀愁のあるテーマで、ロックビート的な部分、静かな部分を経て、メンバーがソロをとりながらラストでまとまる12分台の2曲目、厳かな長めのピアノではじまり、やはり切なげなメロディが展開していき、時々盛り上がりながらマイナーのまま淡々と進んでいく18分台の3曲目、かなりスピーディーなインプロヴィゼーションがスリリングに展開していく4曲目。

1156


Around 6/Kenny Wheeler(Tp, Flh)(ECM 1156)(輸入盤) - Recorded August 1979. Evan Parker(Ss, Ts), Eje Thelin(Tb), Tom Van Der Geld(Vib), J.F. Jenny-Clark(B), Edward Vesala(Ds) - 1. Mai We Go Round 2. Solo One 3. May Ride 4. Follow Down 5. Riverrun 6. Lost Woltz


(99/03/12)全曲ケニー・ホイーラーの作曲。3管セクステットなのですが、通常の3管ハーモニーより、もっと透明で冷めた世界がそこに広がります。アンサンブルとしてきれいな部分も。やや憂いを帯びた表情での透明感のあるホイーラーのソロと、フリーなサックスのソロが展開されていく10分台の1曲目、ホイーラーのソロのみによる研ぎ澄まされたメロディの2曲目、8分の6拍子のシンプルな曲でやや浮遊感を伴いながら各ソロパートがメロディを展開していく3曲目、緊張感のある妖しげなハーモニーのテーマの後に、中間部でフリーに突入する11分台の4曲目、テーマはゆったり、寒色系の展開ながらECM流の自由なジャズをしている5曲目、哀愁を感じる3管のテーマのある3拍子系の6曲目。

1155


American Garage/Pat Metheny(G) Group(ECM 1155) - Recorded June 1979. Lyle Mays(P), Mark Egan(B), Dan Gottlieb(Ds) - 1. (Cross The) Heartland 2. Airstream 3. The Search 4. American Garage 5. The Epic


全曲パット・メセニーとライル・メイズの合作。比較的初期の大らかな明るいパット・メセニー・グループを聴くのにはいいかも。しっかり彼ら流のフュージョングループしています。1曲目は全体的に明るいノリが良く、爽やかで印象的ですが、中間部のベースのソロも味わいがあります。広がりのあるテーマを持っていてアメリカの大地や空を感じることができるような2曲目、やはり彼らのグループらしいメロディがつまっていて、繊細なライルのピアノも美しい3曲目、ロックのテイストもあふれていて、ビートの効いたノリの良さで勝負しているタイトル曲の4曲目、サウンドの変化していく具合が何ともカッコ良くて、ある時はシャープ、ある時はソフトな印象のある12分台の5曲目。ECMのレーベルカラーとは異なる感触。(02年9月19日発売)

1154


Old And New Dreams/Don Cherry(Tp, P)/Dewey Redman(Ts, Musette)/Charlie Haden(B)/Ed Blackwell(Ds)(ECM 1154) - Recorded August 1979. - 1. Lonely Woman 2. Togo 3. Guinea 4. Open Or Close 5. Orbit Of La-Ba 6. Song For The Whales


オーネット・コールマン・グループ出身の4人による演奏なので、スゴい顔ぶれ。オーネットの曲が2曲と、メンバーが1曲ずつ提供しています。オーネット系ではありますが、ECMの中では久しぶりにジャズらしいジャズに出会った気が 。1曲目がいきなり12分台の「ロンリー・ウーマン」で、モーダルで暗いグループの雰囲気が出ています。キーワードはチャーリー・ヘイデンのもったりしたベースか。ガーナのトラディショナルが元ネタの、哀愁のテーマとアフリカンなドラミングが印象的な2曲目、素朴なホーンのフレーズが心にしみる3曲目、オーネット色満載の、アップテンポでの4ビートの4曲目、ミュゼット(楽器)がエキゾチックな響きをもたらす5曲目、ベースその他の楽器で鯨の鳴き声を模しているメッセージ色の強い6曲目。

1153


Old Friends, New Friends/Ralph Towner(G, P, French Horn)(ECM 1153)(輸入盤) - Recorded July 1979. Kenny Wheeler(Tp, Flh), Eddie Gomez(B), Michael DiPasqua(Ds, Per), David Darling(Cello) - 1. New Moon 2. Yesterday And Long Ago 3. Celeste 4. Special Delivery 5. Kupala 6. Beneath An Evening Sky


全曲ラルフ・タウナーのオリジナル。チェロとトランペットと、ナイロン弦(あるいは12弦)のアコースティック・ギターが響く、ちょっと変わったアンサンプル。ゆったりと流れるような演奏が多く何とも心地よい感じです。 薄暮のミステリアスさを残しつつたゆたうように進んでいく、トランペットが鋭くて哀愁も漂う1曲目、メロディとギターのアルペジオが綾織のように絡みながら複雑な色合いをなす2曲目、ピアノの響きやトランペットのメロディが美しいバラードの3曲目、やや急速調なフレーズの部分もあって、ラテン的な哀愁を感じるちょっと賑やかな4曲目、エキゾチックさを残しつつ、妖しげな光を放つ浮遊感のあるサウンドの5曲目、映画音楽のような荘厳な出だしを持ち、しっとりとギターが奏でていく6曲目。

1152


Special Edition/Jack DeJohnette(Ds, P, Melodica)(ECM 1152) - Recorded March 1979. David Murrey(Ts, Bcl), Arthur Blythe(As), Peter Warren(B, Cello) - 1. One For Eric 2. Zoot Suite 3. Central Park West 4. India 5. Journey To The Twin Planet


その後メンバーを変えながら長く活動する事になるスペシャル・エディションのファースト・アルバム。当時のメンバーはそうそうたるメンバーです。 5曲中3曲はジャック・ディジョネットのオリジナル。1曲目は出だしのバス・クラリネットでのエキゾチックなソロがスリリングな、けっこう明るくて分かりやすいテーマが印象的。そして広いスペースの中をやや過激に舞い踊るホーンのソロ。ユーモラスで個性的なテーマを持つ、ちょっと引っ掛かりを持つリズムで中途に静かな場面のある11分台の2曲目。3曲目と4曲目はジョン・コルトレーンの曲。美しいハーモニーの3曲目、そしてちょっと軽めでエキゾチックな「インディア」の4曲目。そして静かな場面やアグレッシヴな場面があって、ドラマチックに展開していく5曲目。

(注)Jack DeJohnette Special Edition(ECM2296-99)の4枚組CDBOXで再発 ’12年

1151


Magico/Charlie Haden(B), Jan Garbarek(Sax), Egberto Gismonti(G, P)(ECM 1151) - Recorded June 1979. - 1. Bailarina 2. Magico 3. Silence 4. Spor 5. Palhaco


アメリカ、ノルウェイ、ブラジルのミュージシャンによる、無国籍的というか多国籍的というか、そんな感じのアルバム。面白い組み合わせ。ここではエグベルト・ジスモンチの独特なギターとピアノが全体の雰囲気に彩りを添えています。 1曲目以外はメンバーそれぞれのオリジナル。1曲目は ブラジルの作曲家の手になるものだと思いますが、しっとりとして、サックスのゆったりとした明るく、時に影が射し込む情景が変わったり、ギターとベースで音の森の中に迷い込むような、ドラマチックな14分台の 1曲目、幻想的でたゆたうようなメロディとサウンドで進んでいくタイトル曲の2曲目、へイデン作の寂寥感が漂う静かなバラードの3曲目、ガルバレク作でもやはり浮遊感のある4曲目、素朴で爽やかなメロディで包みこむ5曲目。

1150


Eyes Of The Heart/Keith Jarrett(P, Ss, etc.)(ECM 1150) - Recorded May 1976. Dewey Redman(Ts, Per), Charlie Haden(B), Paul Motian(Ds, Per) - 1. Eyes Of The Heart (Part One) 2. Eyes Of The Heart (Part 2) 3. Encore (a-b-c)


邦題「心の瞳」。全曲キース・ジャレットの作曲、そしてライヴ録音。このメンバーではECMでは2作目。1曲目(17分)はパーカッションではじまり、前半は素朴で牧歌的なサックスの音が徐々に他のパートと絡み合い、後半で叙情的な哀愁を帯びたピアノが浮かび上がって暗めの色調で盛り上がっていく構図。2曲目(15分)も前から続くようにピアノではじまり、出口を探すような短調のフレーズが続く前半部分、サックスその他の楽器が加わってきて山場があり、物語を完結に導いていくようなドラマチックな後半部分。3曲目(18分)は3つの曲がつながっているようで、8ビートのジャズロック調ではじまり、明るめな自由なビートから速い4ビートになる中間部、情感漂う穏やかなソロピアノと続いていきます。(02年9月19日発売)

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