ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2017年12月

1413


Ode To The Death Of Jazz/Edward Vesala(Ds) Sound And Fury(ECM 1413)(輸入盤) - Recorded April and May, 1989. Matti Riikonen(Tp), Jorma Tapio(As, Bcl, Fl), Jouni Kannisto(Ts. Fl), Pepa Paivinen(Ss, Ts, Bs, Fl, Cl, Bcl), Tim Ferchen(Marimba, Tubular Bells), Taito Haarla(P, Harp, Key), Jimi Sumen(G), Uffe Krokfors(B) - 1. Sylvan Swizzle 2. Infinite Express 3. Time To Think 4. Winds Of Sahara 5. Watching For The Signal 6. A Glimmer Of Sepal 7. Mop Mop 8. What? Where? Hum Hum


(03/09/23)全曲Edward Vesalaのオリジナル。比較的大編成で、カラフルなサウンドを聴かせてくれます。「ジャズの死」がタイトルでのテーマです。綾織り模様の複雑精緻な現代音楽的なアプローチで、やや難解にせまってくる1曲目、リズミカルなドラムスの上をホーンアンサンプルやギターその他の楽器が切り込んでくる2曲目、ゆったりとしたバラードなのだけれども、妖しげなメロディやハーモニーには神経質さを感じる3曲目、アフリカンのビートの上をアンサンブルが盛り上がる4曲目、日本的情緒と間を感じながらゆっくりと進んでいく5曲目、タンゴの形式での曲になっている6曲目、一部アンサンブルを保ちつつも極めて自由に展開する7曲目。かなりクセがありつつもジャジーな8曲目で最後ですが、これが答えか。

1412


Viola/Walter Fahndrich(Viola)(ECM New Series 1412)(輸入盤) - Recorded November 1989. - 1. Viola 4 2. Viola 2 3. Viola 3 4. Viola 6 5. Viola 4


(03/09/20)タイトルから推測すると、ヴィオラのソロの即興演奏のように聴こえます。たぶん多重録音(?)。書き譜もあるのかもしれませんが、自然に流れていく感じ。はっきりとした旋律の流れよりも、サウンドの空間の漂いと言った方がすっきりくるような、浮遊感のあるサウンド。24分台の2曲目のように、曲によってはミニマルな旋律のようでいていろいろ変化しながら盛り上がりがあって、脳内に不思議な刺激を与えてくれます。

1411


Animato/John Abercrombie(G, G Synth)(ECM 1411) - Recorded October 1989. Jon Christensen(Ds, Per), Vince Mendoza(Comp, Synth) - 1. Right Now 2. Single Moon 3. Agitato 4. First Light 5. Last Light 6. For Hope Of Hope 7. Bright Reign 8. Ollie Mention


大半がヴィンス・メンドーサの曲(2-6、8曲目)で、彼はシンセサイザーで参加。ただし、ギターとドラムスがあって、背景にシンセサイザーの広がりがある雰囲気の曲が多いです。ジョン・アバークロンビーとヨン・クリステンセンの共作による(インプロヴィゼーション?)はハードにせまりつつも背景には静けさがある1曲目、映画音楽のようにゆったりした中をギターが舞う2曲目、やや温度感が低いながらも情熱があるフレーズの3曲目、しっとりとする小品の4曲目、バックにシーケンサーのようなフレーズが出だしにあるちょっと硬派な5曲目、ゆったりした広がりのバックに淡々と、時に速くギターを弾く6曲目、アバークロンビー作の大河を流れるようなギター・シンセサイザーでの7曲目、夢見心地のアレンジが印象深い8曲目。

1410


Extentions/Dave Holland Quartet(B)(ECM 1410) - Recorded on September 1989. Steve Coleman(As), Kevin Eubanks(G), Marvin "Smitty" Smith(Ds) - 1. Nemesis 2. Processional 3. Black Hole 4. The Oracle 5. 101゜ Fahrenheit (Slow Meltdown) 6. Color Of Mind


全6曲中4曲がデイヴ・ホランド作。変拍子で攻めてきますが、ECMとしてはけっこうジャズらしいと言えるアルバム。ホランドのバンドとしては珍しいパート、ギターのケヴィン・ユーバンクスも元はフュージョン系ですが、実は、というところを見せてくれます。ホーンライクなギターのバッキングとトンガッたソロが全体のサウンドに彩りを添えています。そのトンガッた彼の作曲で1曲目(8分の11拍子が基本)と6曲目(テーマ部は4分の4拍子と8分の9拍子の交互が基本)。スティーヴ・コールマン作の3曲目(8分の13拍子のファンクっぽい曲)、5曲目(メカニカルなマイナーのバラード)はやはり彼らしい曲で、デイヴ・ホランド作は2曲目(ちょっとゆったりした5拍子)、4曲目(3拍子の14分にも及ぶラテンナンバー)。

1409


Berlin Contemporary Jazz Orchestra(ECM 1409) - Recorded May 1989. Benny Bailey(Tp), Thomas Heberer(Tp), Henry Lowther(Tp), Kenny Wheeler(Tp, Flh), Paul Van Kemenade(As), Felix Wahnschaffe(As), Gerd Durek(Ss, Ts), Walter Gauchel(Ts), E. L. Petrowsky(Bs), Willem Brewker(Bs, Bcl), Henning Berg(Tb), Hermann Breuer(Tb), Hubert Katzenbeier(Tb), Aki Takase(P), Gunter Lenz(B), Ed Thigpen(Ds), Misha Mengelbelg(P), Alexander Von Schlippenbach(Cond) - 1. Ana 2. Saltz 3. Reef Und Kneebus


バンド名に「コンテンポラリー」の名がついたごとく、フリー色の強い部分といわゆる今までのビッグバンド的な部分とが混在しているサウンドです。こういう場面にはよく出てくる高瀬アキ(P)のクレジットも。シリアスなビッグバンド・サウンド。1曲目がケニー・ホイーラー作、2-3曲目がミシャ・メンゲルベルク作。哀愁たっぷりのゆったりしたテーマからソロイストによってドラマチックに緩急自在の展開をしていく、自由なソロと対照的に構築された部分も多いと思われる22分台の1曲目、4ビート進行でありながらソロはかなりフリー的なアプローチをしている7分台の2曲目、ユーモラスな感じもシリアスなフレーズもちりばめられている一種独特な雰囲気を持っていて、やはり物語的に波のある展開で退屈させない19分台の3曲目。

1408


So I Write/Sidsel Endresen(Vo)(ECM 1408)(輸入盤) - Recorded June 1990. Nils Petter Molvaer(Tp, Flh, Per), Django Bates(P), Jon Christensen(Per) - 1. So I Write 2. This Is The Movie 3. Dreamland 4. Words 5. Mirror Images 6. Spring 7. Truth 8. Horses In Rain


(99/01/16)ECMでは珍しいヴォーカルもの。歌詞は全曲英語ですが、北欧の香りが漂ってきます。作詞は全曲ジゼル・アンドレセンで、作曲はヨン・バルケが3曲、ジャンゴ・ベイツが2曲、そしてその他の作曲者によるオリジナル。淡々としたサウンドが続き、パーカッションを含め、空間を生かした静かな音楽。ヴォーカルは小声で歌っている雰囲気。それからジャンゴ・ベイツは、控え目な演奏ですが知的で美しいピアノ。そのピアノの上にヴォーカルを神秘的に浮き上がらせた、研ぎ澄まされた世界がそこにあります。そしてそれに寄り添う、やはり浮遊感漂うフレーズのニルス・ペッター・モルヴェル。危ういバランスの上に成り立っている繊細なサウンドです。7曲目はパーカッションとヴォーカルの曲になっています。

1407


Pancha Nadai Pallavi/Shankar(Vln, Vo)(ECM 1407)(輸入盤) - Recorded July 1989. Zakir Hussain(Tabla), Vikku Vanayakram(Ghatam), Caroline(Talam, Sruthi) - 1. Ragam Tanam Pallavi Ragam: Sankarabharanam 2. Ragam Tanam Pallavi Talam: Mahalakshmi Tala - 9 1/2 Beats Pancha Nadai Pallavi


(03/08/15)シャンカールの作曲。彼がエレクトリック・ダブル・ヴァイオリンを使っているにしても、ここで演奏されているのはある種のインド音楽。即興演奏かどうかは不明だけれど、おそらく即興なのでは。出だしの10数分はビート感がない静かな上をヴァイオリンが舞っているという、洗練された雰囲気が漂っていますが、徐々に賑やかになっていきます。1曲目は後半になってビートがたまに出てきますが、メロディ主体の雰囲気。ヴァイオリンの速弾きが見事。2曲目も似たような雰囲気(メインタイトルが同じなので、同じ曲?)ですが、こちらはタブラが加わりビート感がはっきりしてきます。後半の方が元気で濃密。タブラも場面によっては爆発していて、盛り上がります。全体的には明るいサウンドカラーが心地良い。

1406


Michaels Reise (Solisten-Version)/Karlheinz Stockhausen(ECM New Series 1406) - Recorded December 1989. Markus Stockhausen(Tp), Suzanne Stephens(Bassett-horn), Ian Stuart(Cl), Lesley Schatzberger(Cl, Bassett-horn), Michael Svoboda(Tb, Baritone Horn), Kathinka Pasveer(Afl), Andreas Boettger(Per), Isao Nakamura(Per), Michael Obst(Synth), Simon Stockhausen(Synth), Karlheinz Stockhausen(Sound Projection) - Michales Reise Solisten-Version Fur Einen Trompeter, 9 Mitspieler Und Klamgregisseur


(03/12/09)1曲のみで48分。現代音楽の部類に入るのだと思いますが、ジャズで活躍しているトランペッターのマーカス・シュトックハウゼンも重要な位置にいます。そして、編成はかなり特殊。シンセサイザー、パーカッションも2人ずつ配置され、現代音楽とECM風なインプロヴィゼーションの間をいくようなサウンドです。どちらかと言えば淡々と、おおむねスペイシーに進行していきますが、やはりその音符の連なりは現代的です。

1405


ECM New Series, Anthology(ECM New Series 1405) - 1. Cantus In Memory Of Benjamin Britten/Arvo Part 2. Incipit Lamentatio/Thomas Tallis 3. Fratres/Arvo Part 4. Do You Be/Meredith Monk 5. Studie Uber Mehrklange Fur Oboe Solo/Heinz Holliger 6. Vom Abgrund Namlich/Friedrich Holderlin 7. Sonate Fur Viola Solo, Op.11 Nr.5/Paul Hindemith 8. Ballade/Tamia - Pierre Favre 9. Adagio/Shankar 10. Mirror Stone/Jan garbarek 11. Arbos/Arvo Part 12. Can Vei La Lauzeta/Paul Hillier/Bernart De Ventadom 13. Suite No.4 In Es-Dur Fur Violoncello Solo Sarabande/Johann Sebastian Bach 14. It's Name Is Secret Road/Jan Garbarek 15. Crossing(Excerpt)/Paul Giger


(03/10/27)邦題は「スティルネス」。’83年から’89年にかけて録音されたECM New Seriesのサンプラーですが、ヤン・ガルバレクやシャンカールなど、3曲はECM側の曲もあります。まだNew Seriesの数があまり多くなかった頃のサンプラーなので、これを聴けばごく初期の作品を除けば、当時のNew Seriesの雰囲気を網羅できるような感じです。ある種青みがかっていて、荘厳な雰囲気もある当時のレーベルカラーはすでに健在です。

1404


Aparis/Markus Stockhausen(Tp, Flh), Simon Stockhausen(Synth, Sax), Jo Thones(Ds)(ECM 1404)(輸入盤) - Recorded August 1989. - 1. Aparis 2. Poseidon 3. Carnaval 4. High Ride 5. Rejoice 6. Peach


(02/02/14)全曲マーカスとサイモンのシュトックハウゼン兄弟(?)による作曲。静寂の彼方から寄せては返しながら徐々に近づいてくる16分台のタイトル曲の1曲目は、ようやく7分頃から曲らしい展開があらわれてきますが、ドラムのビートがありながらもドラマチックに盛り上がり、再びスペイシーな展開。ややアグレッシヴなテーマを持つ2曲目は、ノリの良いファンク的な要素もある13分台の曲で、これまた静寂に戻っていきます。全体的にメロディアスで分かりやすい演奏の3曲目、ビートが効いていて浮遊感のあるシンセサイザーのコードとメロディが奏でられている4曲目、最初はゆったりと流れていき後半プログレ的な展開のある13分台の5曲目、トランペットがシンセサイザーをバックに朗々と歌い上げる6曲目。

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