ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業をし、’20年からLP聴きも追加してあと本編の未配信2枚(1264, 1268)とJAPO3枚(60008, 60023, 60030)を残して完了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは言及する予定はないです。おそらくコメント付きでほぼ網羅しているのは日本では(私のメインブログと)ここだけではないかと。古いコメント修正中ですが。

2018年01月

1406


Michaels Reise (Solisten-Version)/Karlheinz Stockhausen(ECM New Series 1406) - Recorded December 1989. Markus Stockhausen(Tp), Suzanne Stephens(Bassett-horn), Ian Stuart(Cl), Lesley Schatzberger(Cl, Bassett-horn), Michael Svoboda(Tb, Baritone Horn), Kathinka Pasveer(Afl), Andreas Boettger(Per), Isao Nakamura(Per), Michael Obst(Synth), Simon Stockhausen(Synth), Karlheinz Stockhausen(Sound Projection) - Michales Reise Solisten-Version Fur Einen Trompeter, 9 Mitspieler Und Klamgregisseur


(03/12/09)1曲のみで48分。現代音楽の部類に入るのだと思いますが、ジャズで活躍しているトランペッターのマーカス・シュトックハウゼンも重要な位置にいます。そして、編成はかなり特殊。シンセサイザー、パーカッションも2人ずつ配置され、現代音楽とECM風なインプロヴィゼーションの間をいくようなサウンドです。どちらかと言えば淡々と、おおむねスペイシーに進行していきますが、やはりその音符の連なりは現代的です。

1405


ECM New Series, Anthology(ECM New Series 1405) - 1. Cantus In Memory Of Benjamin Britten/Arvo Part 2. Incipit Lamentatio/Thomas Tallis 3. Fratres/Arvo Part 4. Do You Be/Meredith Monk 5. Studie Uber Mehrklange Fur Oboe Solo/Heinz Holliger 6. Vom Abgrund Namlich/Friedrich Holderlin 7. Sonate Fur Viola Solo, Op.11 Nr.5/Paul Hindemith 8. Ballade/Tamia - Pierre Favre 9. Adagio/Shankar 10. Mirror Stone/Jan garbarek 11. Arbos/Arvo Part 12. Can Vei La Lauzeta/Paul Hillier/Bernart De Ventadom 13. Suite No.4 In Es-Dur Fur Violoncello Solo Sarabande/Johann Sebastian Bach 14. It's Name Is Secret Road/Jan Garbarek 15. Crossing(Excerpt)/Paul Giger


(03/10/27)邦題は「スティルネス」。’83年から’89年にかけて録音されたECM New Seriesのサンプラーですが、ヤン・ガルバレクやシャンカールなど、3曲はECM側の曲もあります。まだNew Seriesの数があまり多くなかった頃のサンプラーなので、これを聴けばごく初期の作品を除けば、当時のNew Seriesの雰囲気を網羅できるような感じです。ある種青みがかっていて、荘厳な雰囲気もある当時のレーベルカラーはすでに健在です。

1404


Aparis/Markus Stockhausen(Tp, Flh), Simon Stockhausen(Synth, Sax), Jo Thones(Ds)(ECM 1404)(輸入盤) - Recorded August 1989. - 1. Aparis 2. Poseidon 3. Carnaval 4. High Ride 5. Rejoice 6. Peach


(02/02/14)全曲マーカスとサイモンのシュトックハウゼン兄弟(?)による作曲。静寂の彼方から寄せては返しながら徐々に近づいてくる16分台のタイトル曲の1曲目は、ようやく7分頃から曲らしい展開があらわれてきますが、ドラムのビートがありながらもドラマチックに盛り上がり、再びスペイシーな展開。ややアグレッシヴなテーマを持つ2曲目は、ノリの良いファンク的な要素もある13分台の曲で、これまた静寂に戻っていきます。全体的にメロディアスで分かりやすい演奏の3曲目、ビートが効いていて浮遊感のあるシンセサイザーのコードとメロディが奏でられている4曲目、最初はゆったりと流れていき後半プログレ的な展開のある13分台の5曲目、トランペットがシンセサイザーをバックに朗々と歌い上げる6曲目。

1403


M.R.C.S./Shankar(Vln)(ECM 1403) - Recorded 1989. Zakir Hussain(Tabla), Vikku Vinayakram(Ghatam), Jon Christensen(Ds) - 1. Adagio 2. March 3. All I Care 4. Reasons 5. Back Again 6. Al's Hallucinations 7. Sally 8. White Buffalo 9. Ocean Waves


シャンカールの作曲は全9曲中7曲(1、3-7、9曲目)。ドラムにヨン・クリステンセンが入っていて、ECM系、ポップ系とインド系の曲とが同居しています。やっぱりインド色が強いですが。ただし、それぞれのプレイヤーがインドを土台にして、グローバルな方向へ行こうとしている感じ。ゆったりと哀愁が感じられるECM系の小品の1曲目、クリステンセン作の「マーチ」のドラム・ソロの2曲目、ポップスのようにメロディアスな3曲目、パーカッションと、ヴァイオリンのくねり具合が面白い4曲目、ポップなメロディとインドのリズムの5曲目、インド風でパーカッシヴな響きの6曲目、ヴァイオリンとドラムスとパーカッションの三者が織りなす7曲目、パーカッション2人のデュオでの8曲目、いかにもECMの叙情的な世界が広がっていく9曲目。

1402


Rosensfore/Agnes Buen Garnas(Vo)/Jan Garbarek(Arr, All Instruments)(ECM 1402) - Recorded Autumn 1988. - 1. Innferd 2. Rosensfore 3. Mergjit Og Targjei Risvollo 4. Maalfri Mi Fruve 5. Venelite 6. Stolt Oli 7. Signe Lita 8. Lillebroer Og Storebroer 9. Grisilla 10. Utferd


ノルウェーのフォークソング(民族音楽?)に、ヤン・ガルバレクがバックのサウンドを付けてアレンジ。ガルバレクも北欧音楽に寄り添っていて、ジャズ色はなし。ただ、打楽器がインド系な気もしますが。1曲目は鋭いヴォーカルのみではじまり、北欧の印象深いメロディに乗せられて、バックのサウンドも北欧的と、異世界にはまり込んだ雰囲気。何気ない哀愁のあるメロディなのだけれども、心に深く入り込むタイトル曲の2曲目、北欧のドラマを扱った曲だそうで15分を超える歌唱の3曲目、やや薄日がさすような明るさでのどかな4曲目と続いていきます。歌詞が分かったら面白いだろう、とは思うのですが、曲はその後もマイナー調の哀愁漂う鋭い声の調子の歌唱が多く、北欧が主で少し多国籍的な味付けのバックのサウンド。

1401


Paris Concert/Keith Jarrett(P)(ECM 1401) - Recorded October 17, 1988. - 1. Octover 17, 1988 2. The Wind 3. Blues


ますます深みを増している感じ。メインの1曲目は、出だしから7分ほどはバッハの風味がそこはかとなく漂う雰囲気。次に、短調で一定の音程が繰り返される左手の中を、舞い踊っている右手が徐々にドラマを作り出していきます。一転、静かな風景が目の前に広がり、再び短調で盛り上がっていきます。左手が低音から中音に移って印象的で連続的な音の連なり。しばらくしてそこから浮かび出てくる安らぎのメロディ。そして、静かに、静かに、終わっていきます。2曲目は珍しくラス・フリーマン作曲のスタンダード。慈しむように静かにピアノを弾いています。3曲目は、何と「ブルース」というタイトル。これがまた 、彼独自の表現だと思われますが、いわゆるブルース度が高いのだから意外で、聴いていて楽しい。(01年8月22日発売)

1399


Book Of Days/Meredith Monk(Vo, Key) And Vocal Ensemble(ECM New Series 1399)(輸入盤) - Recorded June 1989. Robert Een(Vo, Cello), Ching Gonzalez(Vo), Andrea Goodman(Vo), Wayne Hankin(Vo), Naaz Hosseini(Vo, Vln), Nicky Paraiso(Vo), Nurit Tiles(Vo, Key), Johanna Arnord(Vo), Joan Barber(Vo), John Eppler(Vo), Toby Newman(Vo), Timothy Sawyer(Vo) - 1. Early Morning Melody 2. Travellers 1, 2, 3 3. Dawn 4. Travellers 4 Churchyard Entertainment 5. Afternoon Melodies 6. Fields/Clouds 7. Dusk 8. Eva's Song 9. Evening 10. Travellers 5 11. Jewish Storyteller/Dance/Dream 12. Plague 13. Madwoman's Vision 14. Cave Song


(03/09/20)7曲目を除きメレディス・モンクの作曲。独唱も少しありますが、何人もの合唱になって音が厚くなる曲の方が多く、何曲かは楽器の伴奏が加わります。器楽的な発声のようなトリッキーな歌の曲も 。そこが現代的といえば現代的ですが、どことなく西洋の昔(中世の頃?)を偲ばせる懐かしい、あるいは哀愁を感じる印象的なメロディの部分がけっこうあったりします。 彼女のアルバムの中では聴きやすいと思います。

1398


Fish Out Of Water/Charles Lloyd Quartet(Ts, Fl)(ECM 1398) - Recorded July 1989. Bobo Stenson(P), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Fish Out Of Water 2. Haghia Spphia 3. The Dirge 4. Bharati 5. Eyes Of Love 6. Mirror 7. Tellaro


全曲チャールス・ロイドの作曲。昔「フォレスト・フラワー」で有名だった彼が、まさかECMからCDを出すとは。しかし、対する3人はいずれもECMで有名な3人。ヨーロピアンで叙情的な世界が繰り広げられています。 1曲目から涼しい美しいメロディで、まるで以前から彼がそこにいたかのようなサウンドのタイトル曲の1曲目、フルートで深遠なサウンドを語っているかのような、そしてワン・ノートでのピアノも印象的な2曲目、しっとり感の強いなだらかな、そして中盤で8分の6拍子でゆるく進む3曲目、哀愁のある淡いメロディの訴求力があるような4曲目、リズミカルな展開なのだけれど4ビートにならないところがいい5曲目、メロディアスで力が抜けた感じがちょうど良い6曲目、ピアノのみをバックにフルートでじっくり演奏する7曲目。

(注)Quartets/Charles Lloyd(Ts, Fl, Chinese Oboe, Tibetan Oboe)(ECM2316-20)で5枚組BOXとして、’13年に再発。

1397


Nobody Told Me/Shankar(Vln, Vo)(ECM 1397) - Recorded 1989. V. Lakshminarayana(Vln, Vo), Ganam Rao(Vo), Zakir Hussain(Tabla), Vikku Vinayakam(Ghatam), Caroline(Vo, Tamboura) - 1. Chittham Irangaayo 2. Chodhanai Thanthu 3. Nadru Dri Dhom - Tillana


作曲はGanam Rao, V.Lakshminarayanaとシャンカールの合作。ここにあるのは、完全なインド音楽のようです。エレクトリック・ヴァイオリンを使用していて、また、インドの立場からすれば古典音楽ではなく新しい音楽だそうですが、私には違いが分かりません。ECMのボーダーレスの典型例。1曲目は夜明けのようなゆったりした光景から始まりつつ、ヴァイオリンのインド旋律が不思議に心地良くせまってきて、その後ヴォーカルとリズムが加わってインド音楽として盛り上がります。特に打楽器系のスピーディーなのには驚きます。2曲目はやはり静かな場面でインド的な歌唱がゆったりと続いた後に、やはりリズミカルなヴォーカルになっていきます。そして3曲目は小品ながら2曲目の延長のような感じのヴォーカル曲です。

1396


Wave Of Sorrow/Mikhail Alperin(P, Melodica, Voice)/Arkady Shilkoper(French Horn, Jagdhorn, Flh, Voice)(ECM 1396) - Recorded July 1988. - 1. Song 2. Poem 3. Wave Of Sorrow 4. Toccata 5. Unisons 6. Introduction And Dance In 4/7 7. Short Story 8. Prelude in B Flat Minor 9. Miniature 10. Epilogue


全曲Mikhail Alperinの作曲。旧ソヴィエト出身で、しかもクラシック畑だった経歴ですが、その透明感からまさにECMの雰囲気。哀愁を誘うクラシック的な響きを持つ1曲目、メリハリが効いていて粒立ちの良いデュオを聴くことのできる2曲目、メロディカではじまりスペイシーで東欧の郷愁を感じるタイトル曲の3曲目、クラシック的な短調のアップテンポのピアノのソロが個性的な4曲目、ヴォイスも入ってユーモラスなメロディでテーマをユニゾンで奏でる5曲目、アップテンポの4分の7拍子で緊張感をはらみつつ進む6曲目、変化しつつカッチリしているデュオの7曲目、しっとりとしていてちょっと浮遊感もある美しいピアノの8曲目、ゆったりとホーンが奏でて行き、途中変化のある9曲目、小品でその名の通りエピローグの10曲目。

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