ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業をし、’20年からLP聴きも追加してあと本編の未配信2枚(1264, 1268)とJAPO3枚(60008, 60023, 60030)を残して完了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは言及する予定はないです。おそらくコメント付きでほぼ網羅しているのは日本では(私のメインブログと)ここだけではないかと。古いコメント修正中ですが。

2018年04月

1532


Time Being/Peter Erskine(Ds)(ECM 1532) - Recorded November 1993. Palle Danielsson(B), John Taylor(Ds) - 1. Terraces 2. For The Time Being 3. If Only I Had Known 4. Evansong 5. Page 172 6. Liten Visa Till Karin 7. Bulgaria 8. Ambleside 9. Phrase One 10. Palle's Headache 11. Pieds-en-L'air


同じメンバーでの2枚目。ピーター・アースキン作は3作(2-3、7曲目)で、ジョン・テイラー色も強い感じ。叙情的で歌い上げるような、4ビートを刻んではいませんが、空間を生かしたピアノ・トリオのサウンド。3者のフリー・インプロヴィゼーションなのに、その叙情性がよく出ている1曲目、逆にフリー的なアプローチが目立つタイトル曲にもかかる2曲目、静かに語りかける繊細なバラードの3曲目、不思議な浮遊感覚をまとった4曲目、冷たい感触のまま進んでいく5曲目、スタンダードなのか、温かいメロディのバラードの6曲目、リズミカルかつメロディアスな変拍子の7-8曲目、美しい硬質なピアノが印象に残るバラードの9曲目、サンバ的なノリなのだけれど温度感は低めな10曲目、珍しく温かいサウンドを感じてしまう11曲目。

(注)’16年に ECM 1497, 1532, 1594, 1657がECM 2490-93のBOXセットになりました。

1531


At The Deer Head Inn/Keith Jarrett(P)/Gary Peakock(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 1531) - Recorded September 16, 1992. - 1. Solar 2. Basin Street Blues 3. Chandra 4. You Don't Know What Love Is 5. You And The Night And The Music 6. Bye Bye Blackbird 7. It's Easy To Remember


オリジナルは今回はなし。今回のみドラムがジャック・ディジョネットではなくて、ポール・モチアン。音がドスドスという感じから、スネアのカチャカチャという感じにがらりと変わってしまいます。黄金のリズムセクションとしてあちこちで名演を残している2人だけに、選曲も良いので快演しています。ややアップテンポで、うなり声といっしょにメロディアスなピアノから次々と繰り出される1曲目、ややスローでスマートながらブルースの雰囲気はそれなりにある2曲目、ジャキ・バイアード作のこれまたメロディアスな曲の3曲目、ちょっと抑制の効いた感じからマイナーで後半せまる4曲目、けっこう速いパッセージが繰り出されるスリリングな5曲目、他のアルバムでもおなじみの温かな曲の6曲目、しっとりとしたバラードを味わえる7曲目。

1530


Georg Friedrich Handel/Suites For Keyboard/Keith Jarrett(P)(ECM New Series 1530) - Recorded September 1993. - 1-4. Suite HWV452 G Minor 5-8. Suite HWV447 D Minor 9-12. Suites 2/No.7 HWV440 B-flat Major 13-16. Suites 1/No.8 HWV433 F Minor 17-20. Suites 1/No.2 HWV427 F Major 21-25. Suites 1/No.4 HWV429 E Minor 26-29. Suites 1/No.1 HWV426 A Major


邦題「ヘンデル:クラヴィーア組曲」。 ヘンデルは18世紀の、ドイツ出身で後半生はイギリスに帰化した作曲家。はっきりバロック作品とわかる曲は、私のようなクラシック初心者には入りやすく、耳に心地よく、安らぎを与えます。 アルバムは7つの組曲から成っていて、それぞれが4-5の小さいパートで1つの組曲が出来上がっています。特に短調の作品が好み。安定した曲の構成とメロディはバッハに通じるものがあると思います。

1529


Matinale/Krakatau(ECM 1529)(輸入盤) - Recorded November 1993. Raoul Bjorkenheim(G, B Recorder, Gong), Jone Takamaki(Ts, As, Ss, Bs, Krakaphone, Reed Fl, Wooden Fl, Bell), Uffe Krokfors(B, Per), Ippe Katka(Ds, Gongs, Per) - 1. Matinale 2. Unseen Sea Scene 3. Jai-Ping 4. Rural 5. For Bernard Moore 6. Sarajevo 7. Suhka 8. Raging Thrist


(99/04/19)ギターがディストローションの効いたロックっぽいフレーズ(ちょっとアウトしているような感じ)で、そこに絡むサックス が印象的です。むしろヨーロピアン・ジャズ・ロックが好きな人が喜びそうなサウンド。ロック的なテイストでゆったりとエフェクターの効いたギターとサックスが叫んでいく1曲目。2-3曲目は4人のフリー・インプロヴィゼーションで、2曲目はスペイシーな世界、3曲目はエスニックな雰囲気。ロングトーンのサックスとベースのフレーズによる4曲目、スピーディなベースの上をギターとサックスが漂っていくような5曲目、静かな部分がメインで、かつドラマチックに展開していくフリーを基調にした12分台の6曲目、スペイシーかつ牧歌的な7曲目、リズミックなロックノリでパワーのある8曲目。

1528


A Biography Of the Rev. Absalom Dawe/John Surman(Acl, Bcl, Ss, Bs, Key)(ECM 1528) - Recorded October 1994. 1. First Flight 2. Countless Journeys 3. A Monastic Calling 4. Druid's Circle 5. 'Twas But Piety 6. Three Aspects 7. The Long Narrow Road 8. Wayfarer 9. The Far Corners 10. An Image


邦題「バイオグラフィー」。全曲ジョン・サーマン作曲で、多重録音ソロの作品。タイトルの訳は「アブサロム・ドウイ師の生涯」で、つまりトータルアルバムですが、その内容は曲のタイトルから想像がつくのみかも。クラリネット(アルト?)のソロでじっくりと聴かせる1曲目、憂いを帯びてフワフワと浮いているようなサウンドの2曲目、哀愁の漂うメロディが淡々と出ていく3曲目、変拍子中心のアンサンブルをバックにマイナー系のメロディの4曲目、訥々と憂愁のメロディがでてくる5曲目、ゆったりとした木管系のアンサンブルと、空間系のソロの6曲目、バス・クラリネットのソロの7曲目、キーボードをバックに、ひたすら哀愁のバス・クラリネットが歌う8曲目、幽玄なメロディが哀しみをさそう9曲目、ミステリアスなアンサンブルの10曲目。

1527


The Fall Of Us All/Steve Tibbetts(G, Per, Discs)(ECM 1527)(輸入盤) - Released 1994. Marc Anderson(Congas, Steel Ds, Per), Marcus Wise(Tabla), Jim Anton(B), Eric Anderson(B), Claudia Schmidt(Voice), Rhea Valentine(Voice), Mike Olson(Synth) - 1. Dzogchen Punks 2. Full Moon Dogs 3. Nyemma 4. Formless 5. Roam And Spy 6. Hellbound Train 7. All For Nothing 8. Fade Away 9. Drinking Lesson 10. Burnt Offering 11. Travel Alone


(03/09/27)5、10曲目が共作の他はスティーヴ・チベッツのオリジナル。1曲目ではパーカッションが爆発していて、ギターもエレキでギュイーンというフレーズでパワーがあふれます。やや落ち着きつきつつもエキゾチックな香りはプンプンと漂って盛り上がっていく2曲目、パワフルなパーカッションの上をヴォイスが漂いギターが飛び回る3曲目、ここではじめて静かなサウンドになる4曲目、ゆったりと進みつつギターソロではロックフレーズなおかつ浮遊の5曲目、パーカッションが真正面にあるロックという感じの6曲目、アコースティック・ギターの風も吹いてくる7曲目、その風がさらに変化しながら進む8曲目、ギターだけで静かな雰囲気の9曲目、ドラマチックな構成でせまってくる10曲目、やはりエキゾチックな締めくくりの11曲目。

1526


Acoustic Quartet/Louis Sclavis(Cl, Bcl)/Dominique Pifarely(Vln)(ECM 1526) - Recorded September 1993. Marc Ducret(G), Bruno Chevillon(B) - 1. Sencible 2. Bafouee 3. Abrupto 4. Elke 5. Hop! 6. Seconde 7. Beata 8. Rhinoceros


Louis Sclavis作が8曲中4曲、Dominique Pifarely作が3曲。フランス出身のクァルテット。楽器編成も特殊で、構築された部分も多く、室内楽や現代音楽の要素もある、独自なジャズ。12音階的複雑なメロディーが斬新で、緩急がある1曲目、唯一他者による作曲の、ゆったりとした背景にソロが浮かび上がる、またサウンドがクラシック的に変わっていくドラマチックで情景的な2曲目、浮遊感を伴いながら、途中からやや激しく自由になっていく3曲目、薄暮にゆっくりと浮かび上がるバラードの4曲目、 変拍子系で勢いがあるも揺らぎながら進んでいく5曲目、エキゾチックな速いパッセージが続くスリリングな12分台の6曲目、ミステリアスなメロディの配列の小品の7曲目、現代音楽のような雰囲気を醸し出している独特な8曲目。

1525


Officium/Jan Garbarek(Ss, Ts)/The Hilliard Ensemble(Vo)(ECM New Series 1525) - Recorded September 1993. - 1. Parce Mihi Domine 2. Primo Tempore 3. Sanctus 4. Regnanteem Sempiterna 5. O Salutaris Hostia 6. Procedentem Sponsum 7. Phlcherrima Rosa 8. Parce Mihi Domine 9. Beata Viscera 10. De Spineto Nata Rosa 11. Credo 12. Ave Maris Stella 13. Virgo Flagellatur 14. Oratio Ieremiae 15. Parce Mihi Domine


聖歌とサックスの即興が組み合わさった、不思議ながらも聴いていて落ち着く音楽。いわゆるクラシックの分野の古楽である聖歌、それもかなり古くて作曲者不詳のものもあり、13-16世紀(チェコのものがやや多い)を中心とした題材で、グレゴリオ聖歌からも取り上げられています。ゆったりと美しいハーモニーで歌われる聖歌に絡むように、あるいは寄り添うように漂っているサックスがまた、透明感を持って美しく響いてきます。

1524


Exile/Sidsel Endresen(Voice)(ECM 1524) - Recorded August 1993. Django Bates(P, Ts), Nils Petter Molvaer(Tp), Jon Christensen(Ds, Per), Jens Bugge Wesseltoft(Key), David Daring(Cello) - 1. Here The Moon 2. Quest 3. Stages 1,2,3 4. Hunger 5. Theme 1 6. Waiting Train 7. The Dreaming 8. Dust 9. Variation 3 10. Theme2 11. Exile


ジゼル・アンドレセンは詩人でもありますが、北欧の香りが漂ってきてしまう ヴォイス。彼女の詞の曲が多く、作曲は彼女やメンバー、そしてヨン・バルケなど。チェロがちょっとスパイスが効いている、スペイシーな部分を多く感じるサウンド。曲によって全員が参加しているわけではないです。小品の1曲目から雰囲気はそちら方面で、2曲目も似たサウンドカラー。ジャンゴ・ベイツとのデュオの、不思議な浮遊感覚のある3曲目、インストルメンタルが長く、静かでドラマチックな感触の4曲目、ヴォイスとチェロのインプロヴィゼーションの小品の5、10曲目、エレクトリックな感覚のある6曲目、哀愁感覚の強い7曲目、ミステリアスなエキゾチックさのある8曲目、インストルメンタルの9曲目、やはり静かな北欧の、タイトル曲の11曲目。

1523


Federico Mompou: Musica Callada/Herbert Henck(P)(ECM New Series 1523)(輸入盤) - Recorded August 1993. - Musica Callada: 1-9. Book 1 10-16. Book 2 17-21. Book 3 22-28. Book 4


(04/03/25)Federico Mompouは20世紀スペインの作曲家。邦題にすると「沈黙の音楽」ということになるのでしょうか。’59-67年にかけて作曲された28曲の小品集。現代的というよりも、全体的に音数が少なく、どこか懐かしさのある空間的なメロディの曲が多いです。ただし音符使いは音が少ないながらも複雑な感じ。まさに繊細な音、音、音。感覚的とも言えるメロディが逆に強く心に訴えかけてきます。淡色系の色合い。

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