ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業をし、’20年からLP聴きも追加してあと本編の未配信2枚(1264, 1268)とJAPO3枚(60008, 60023, 60030)を残して完了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは言及する予定はないです。おそらくコメント付きでほぼ網羅しているのは日本では(私のメインブログと)ここだけではないかと。古いコメント修正中ですが。

2018年08月

1675


The Melody At Night, With You/Keith Jarrett(P)(ECM 1675) - Recorded December 1998. - 1. I Loves You Porgy 2. I Got It Bad And That Ain't Good 3. Don't Ever Leave Me 4. Someone To Watch Over Me 5. My Wild Irish Rose 6. Blame It On My Youth - Meditation 7. Something To Remember You By 8. Be My Love 9. Shenandoah 10. I'm Through With Love


ほとんどスタンダードでかためたピアノのソロアルバム。知っているメロディが多いのでより親しみを感じます。大半の場面では音数が多くなく、力が抜けていてゆったりとたゆたうように流れるピアノ。ジャズと言うよりは、自然発生的なやさしいフレーズが紡ぎ出され、何と穏やかなピアノなんだろう、と聴いていて思います。2曲目などはフレーズが次から次へと繰り出されても、それでも穏やかなバラードの世界。ECMでは珍しく、ほんのりと温かみを感じます。 キース・ジャレットは体調を崩していて、その調子が良くなりかけた時の録音だそうですが、体調不良が逆に良い方に作用したのかどうか。物足りない、と思う方もいるはずですが、私は好きです。キースのこういう世界は、このアルバムだけになるかも しれません。(99年10月14日発売)

1674


Voice In The Night/Charles Lloyd(Ts)(ECM 1674) - Recoreded May, 1998. John Abercrombie(G), Dave Holland(B), Billy Higgins(Ds) - 1. Voice In The Night 2. God Give Me Strength 3. Dorotea's Studio 4. Requiem 5. Pocket Full Of Blues 6. Homage 7. Forest Flower: Sunrise/Sunset 8. A Flower Is A Lovesome Thing


メンバーが豪華。前作までの5作品がピアノ(そう言えば5作品ともボボ・ステンソンでした)を交えたクァルテットだったのですが、今回はギターを交えたクァルテットなので硬質感がとれてもっと親しみやすいサウンドに仕上がっていると思います。 8曲中6曲はオリジナル。エルヴィス・コステロとバード・バカラックの共作が入っているあたり今風ですが、曲はなかなか。有名すぎるくらい有名な「フォレスト・フラワー」は、こちらのヴァージョンの方が洗練されているように感じます。6曲目はスリルあり。8ビートの曲もあったり、曲調はさまざまですが、ある意味でECMらしからぬアルバム。比較的聴きやすいということで、オススメ盤。 ただし、チャールス・ロイドは相変わらずマイペースでサックスを奏でています。(99年5月19日発売)

1673


Flux/Erkki-Sven Tuur(ECM New Series 1673)(輸入盤) - Rcorded July and August 1998. Devid Geringas(Cello), Radio-Symphonieorchester Wien, Dennis Russell Davis(Cond) - 1-2. Symphony No.3 3. Concerto For Violoncello And Orchestra 4. Lighthouse


(04/04/25)20世紀エストニアの現代音楽家の作品集。静かな局面から複雑な様相で浮かび上がってくるドラマははやり現代音楽的ですが、1-2、4曲目あたりはエストニア地域の哀愁も感じさせるような旋律もほんのり感じられます。盛り上がっても硬質なサウンドや、微妙な不安定感、舞っているような各楽器の音に特徴があるような気がします。3曲目のチェロとオーケストラの曲もドラマチックだけれどもやはり硬質な世界が展開。

1671


Trio Sonatas/Zelenka(ECM New Series 1671/72) - Recorded June, 1997. Heinz Holliger(Oboe), Maurice Bourgue(Oboe), Thomas Zehetmair(Vln), Klaus Thunemann(Bassoon), Klaus Stoll(B), Jonathan Rubin(Lute), Christiane Jaccottet(Harpsichord) - 1-4. Sonata No.1 In F Major 5-8. Sonata No.2 In G Minor 9-12. Sonata No.3 In B Flat Major 13-16. Sonata No.4 In G Minor 17-19. Sonata No.5 In F Major 20-23. Sonata In G Minor


邦題「6つのトリオ・ソナタ集」。18世紀のチェコの作曲家であるゼレンカの曲で、典型的なバロック音楽というような雰囲気 があります。ECMにしては珍しく正統派で、カチッとまとまりの良いアンサンブル。短調の曲の方が印象に残りましたが、適度に長調、短調と交互にあらわれ、うまくサウンドのバランスがとれていて、聴いていて心地良いです。色彩的にもやや暖かめの色調で優しくせまってきます。 ボヘミアのバッハとも言われているそう。(99年10月22日発売)

1670


Not Two, Not One/Paul Bley(P), Gary Peacock(B), Paul Motian(Ds)(ECM 1670) - Recorded January 1998. - 1, Not Zero: In Three Parts 2. Entelechy 3. Now 4. Fig Foot 5. Vocal Tracked 6. Intente 7. Noosphere 8. Set Up Set 9. Dialogue Amour 10. Don't You Know 11. Not Zero: In One Part


スゴいメンバーが集まっています。全曲彼らの誰か、あるいは連名によるオリジナルですけれど、これを曲と言うべきかフリー・インプロヴィゼーションと言うべきか。 その完成度はかなり高いです。その凄みは1曲目のピアノの出だしから感じる事ができます。ソロの曲からトリオの曲までさまざまですが、深遠な静寂の淵に立たされる時もあれば、美しく流れていったり、また、緊張感のある丁丁発止の激しいやり取りの時もあります。これはもう、彼らならではの世界 かも。相変わらずポール・ブレイのピアノの一音一音が研ぎ澄まされています。4曲目はテーマが曲としてまとまっているので、あらかじめ書かれたものでしょうか。この方面が好きな方にはオススメ盤。ただし 聴く人を選ぶかもしれません。(99年4月1日発売)

1669


Magnum Ignotum/Giya Kancheli(ECM New Series 1669) - Recorded December 1997. Mstislav Rostropovich(Cello), Royal Flanders Philharmonic Orchestra, Jansug Kakhidze(Cond) - 1. Simi 2. Magnum Ignotum


1曲目は20世紀グルジアの現代音楽家ギヤ・カンチェーリがチェロのムスティスラフ・ロストロポーヴィチのために作曲した曲だそうで、現代的な響きと荘厳な雰囲気をあわせ持っています。心情に訴えてくる哀愁系の旋律も時々聴くことができます。2曲目のタイトル曲は、オーケストラの演奏に朗読や合唱などのテープをかぶせた、現代音楽としてはちょっと変わったアプローチになっています。ただ、表現としては自然な印象。(00年11月22日発売)

1668


Unarum Fidium/Johann Heinrich Schmelzer/John Holloway(Vln)(ECM New Series 1668)(輸入盤) - Recorded December 1997. - Aloysia Assenbaum(Org), Lars Ulrik Mortensen(Harpsichord, Org) - Antonio Bertali: 1. Chiacona A Violino Solo Johann Heinrich Schmelzer: 2. Sonata Prima 3. Sonata Seconda 4. Sonata Terza 5. Sonata Quarta 6. Sonata Quinta 7. Sonata Sesta Anonymous: 8. Sonata For Scordatura Violin And Basso Continuo


(04/03/10)1曲目のAntonio Bertaliは17世紀イタリアの作曲家で、オルガンをバックにECMにしてはけっこう明るいヴァイオリンの演奏を繰り広げています。このアルバムでメインのJohann Heinrich Schmelzerは17世紀オーストリアの作曲家で、いかにもバロック音楽といった感じの端正な演奏を聴くことができます。やや明るめながら安らぎを感じる演奏。ラストの曲は作者不詳。これまたバロック音楽として印象に残るメロディの演奏。

1667


Klavierstucke/A. Schonberg/F. Schubert(ECM New Series 1667)(輸入盤) - Recroded July 1998. Thomas Larcher(P) - Arnold Schonberg: 1. Klavierstuck Op.11 Nr.1 Franz Schubert: 2. Klavierstuck Es-Moll D946 Nr. 1 Arnold Schonberg: 3. Klavierstuck Op.11 Nr.2 Franz Schubert: 4. Klavierstuck Es-Dur D946 Nr.2 5. Klavierstuck C-Dur D946 Nr. 3 Arnold Schonberg: 6. Klavierstuck Op.11 Nr.3 7-12. Sechs Kleine Klavierstucke Op.19 Franz Schubert: 13. Allegretto C-Moll D915


(04/04/25)20世紀オーストリアの現代音楽家Arnold Schonbergと、やはり19世紀オーストリアの有名な作曲家シューベルトの演奏を、ここではほぼ交互に混ぜ合わせながらの演奏。現代音楽的な静かな演奏と典型的なクラシックの演奏が順番にあらわれてきますが、ECMらしいアルバムの作り方。Schonbergの方がやや演奏時間は短め。同じオーストリアつながりか、Thomas Larcherのピアノの演奏に引き込まれていく感じがします。

1666


Tokyo'96/Keith Jarrett(P) Trio(ECM 1666) - Recorded March 30, 1996. Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. It Could Happen To You 2. Never Let Me Go 3. Billie's Bounce 4. Summer Night 5. I'll Remember April 6. Mona Lisa 7. Autumn Leaves 8. Last Night When We Were Young - Caribbean Sky 9. John's Abbey 10. My Funny Valentine - Song


東京のオーチャード・ホールでのライヴ。何と、ビデオアーツから出たレーザーディスク(映像)と同一音源で、曲順もカットされたラストの2曲(11. All The Things You Are 12. Tonk)以外は同じです。ボッサの8曲目と、10曲目の後半にあるインプロヴィゼーション (こういう流れも自然発生的に出てくるので曲として違和感はありません)の他は、スタンダードやジャズメン・オリジナルのオンパレード。再演曲も多いですけれど、やはりライヴならではで、この場所にいたからこそこういう音が発せられたのだ、という気持ち。例えば2、10曲目のしっとり感のバラードも、3、9曲目などのノリの良さもいいですが、いつもはどの曲もピアノソロからはじまるのに5曲目はドラムソロから気持ち良くはじまっているのが珍しいパターン。

1665


Birds And Bells/Bent Sorensen(ECM New Series 1665)(輸入盤) - Recorded October 1997. Christian Lindberg(Tb), Oslo Sinfonietta, Cikada Ensemble, Christian Eggen(Cond) - 1-5. The Lady And The Lark 6-8. Birds And Bells 9. The Deserted Churchyards 10. Funeral Procession 11. The Bells Of Vineta 12. The Lady Of Shalott


(04/05/15)Bent Sorensenは20世紀デンマークの現代音楽家。比較的小品の曲が6曲続いていますが、やはり現代音楽の風味をもったやや難解な曲、という感じですが、鳥や動物の鳴き声のようなサウンドがよく出てくることが特徴かも。タイトル曲の6-8曲目も、トロンボーンの奇妙な鳴き声のようなサウンドで、「鳥とベル」というのも何とか納得か。9曲目はベルがキラキラと舞い飛んでます。10曲目は葬送曲らしく、暗めな世界。

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