ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2018年12月

1846


Class Trip/John Abercrombie(G)(ECM 1846) - Recorded February, 2003. Mark Feldman(Vln), Joey Baron(Ds), Marc Johnson(B) - 1. Dansir 2. Risky Business 3. Descending Grace 4. Illinoise 5. Cat Walk 6. Excuse My Shoes 7. Swirls 8. Jack And Betty 9. Class Trip 10. Soldier's Song 11. Epilogue


このメンバーで2作目。10曲目がバルトークの作品、4、11曲目が4人のフリー・インプロヴィゼーションで、他はジョン・アバークロンビーの曲。うまく全体の中でヴァイオリンが生かされています。哀愁を漂わせるメロディがあらわれては消えていく、温度感も低めな1曲目、自由度の高いスペイシーな中で旋律が歌う2曲目、メロディを奏でながらふつふつと盛り上がっていくテンポも良い3曲目、あたかも構築された曲のようなまとまりの4、11曲目、やや哀愁系で浮遊感も少しある流れの5曲目、やはりメロディがしっとりした佇まいの6曲目、やや不安定なテーマと進行から4ビートに展開する7曲目、まるで映画音楽のような8曲目、タイトル曲の割にはあっさりとした9曲目、弦のデュオでクラシックの香りがほのかな10曲目。(04年5月21日発売)

1845


Senderos/Dino Saluzzi(Bandoneon)(ECM 1845) - Recorded November 2002. Jon Christensen(Ds, Per) - 1. Vientos 2. Imagines... 3. Todos Los Recuerdos 4. Tus Ojos...! 5. Detras De Las Rejas...! 6. Los Ceibos De Mi Pueblo... 7. Aspectos 8. Huellas... 9. Ternuras 10. Alla!...En Los Montes Dormidos 11. Tiempos 12. Fantasia 13. Formas 14. Eternidades - Loca Bohemia


全14曲中10曲がディノ・サルーシの作曲か他者との共作。4曲(1、5、7、13曲目)が2人のフリー・インプロヴィゼーション。西欧的な面とちょっと異世界的なエキゾチックさを持って、スペイシーにゆったりと進んでいきます。寒色系の緊張感もあります。そんな緊張感は1曲目の出だしなどに顕著で、ちょっと激しい。綾織り系の色合いの自由な7、13曲目もそっち系かも。サルーシのソロは2、10、12、14曲目。長い曲はあまりなくて徐々に場面が明るく、あるいは暗く、移ろっていきます。2曲目はほのぼのとした雰囲気。3-6、8-9曲目のデュオも哀愁と異郷の味わい、程よいスペイシーなパルス。深い哀愁系のソロの10曲目、不可思議迷彩系の11-12曲目、ラストは牧歌的な広さを感じるメロディアスな14曲目。(05年5月25日発売)

1844


Early Piano Music/John Cage/Herbert Henck(P)(ECM New Series 1844)(輸入盤)- Recorded December 2002. - 1-9. The Seasons 10-14. Metamorphosis 15. In A Landscape 16. Ophelia 17-18. Two Pieces For Piano 19. Quest 20-21. Tow Pieces For Piano


(05/08/04)ジョン・ケージは20世紀アメリカの現代音楽家。ここでは彼の1930-40年代の、初期の頃のピアノ曲を取り上げています。各曲は小品が多いながらも、やっぱり当時からジョン・ケージ作だと思わせるような内容。当時では新しすぎたかな、とも思わせますが、それでいて過激な作品は多くはなくて、小品ながらも味わいのある曲に仕上がっています。曲によっては、今の無機的なジャズのインプロヴィゼーションに通じる内容。

1842


Sonatas And Interludes/John Cage/Festeburger Fantasien/Herbert Henck(P, Prepared P)(ECM New Series 1842/43)(輸入盤)- Recorded August 1993 and August 2000. - (CD1) Sonatas And Interludes For Prepared Piano/John Cage 1. Sonata 1 2. Sonata 2 3. Sonata 3 4. Sonata 4 5. First Interlude 6. Sonata 5 7. Sonata 6 8. Sonata 7 9. Sonata 8 10. Second Interlude 11. Third Interlude 12. Sonata 9 13. Sonata 10 14. Sonata 11 15. Sonata 12 16. Fourth Interlude 17. Sonata 13 18. Sonata 14 19. Sonata 15 20. Sonata 16 Festeburger Fantasien(Piano Improvisations)/Herbert Henck: Second Series 1. Duo 1 2. Duo 2 3. Duo 3 4. Solo 1 5. Duo 4 6. Duo 5 7. Duo 6 8. Solo 2 9. Duo 7 10. Duo 8 11. Duo 9 First Series 12. Solo 1 13. Duo 1 14. Duo 2 15. Solo 2 16. Duo 3 17. Duo 4


(03/06/13)CD2枚組みで、1枚目がジョン・ケージの曲、2枚目がHerbert Henck自身のピアノ・インプロヴィゼーションとのこと。クラシック畑なのですが、なぜか1枚目のケージのプリペアド・ピアノの曲でも、いわゆるECM的なスペイシーなインプロヴィゼーションの香りがあったりします 。不思議。ただし、2枚目の本当のフリー・インプロヴィゼーションはやはり現代音楽サイドのサウンドで、ジャズのそれとは一線を画します。

1840


Ghazal/The Rain(ECM 1840)(輸入盤) - Recorded May 28, 2001. Kayhan Kalhor(Kamancheh), Shujaat Husain Khan(Sutar, Vo), Sandeep Das(Tabla) - 1. Fire 2. Dawn 3. Eternity


(03/07/09)ペルシャ(イラン人)とインドのインプロヴィゼーションということで、ジャズではなくて完全な民俗音楽になっています。いわゆるジャズ的ではないにしろ、異なる民族の音楽を融合させたという点ではECM的である、とも言えます。1曲目は哀愁を伴ったフレーズで、その哀愁を引き寄せたまま徐々に盛り上がっていき、そして静かになっていく18分台の曲。 14分台の2曲目も似たようなサウンドカラーですが、こちらは盛り上がらずに、よりしっとり感が高い雰囲気を漂わせています。 19分台の3曲目は、一転、長調が基調の曲で、明るいながらもやはりエキゾチックさはあります。どの曲もモードは異なりますが、同じコード(概念は違うと思います)でその曲のサウンドが続くと不思議な効果を脳に与えるようです。

1838


Abaton/Sylvie Courvosier(P)(ECM 1838/39)(輸入盤) - Recorded September 2002. Mark Feldman(Vln), Erik Friedlander(Cello) - (CD1) 1. Ianicum 2. Orodruin 3. Poco A Poco 4. Avaton (CD2) 1. Icaria 1 2. Imke's 3. Icaria 2 4. Clio 5. Nova Solyma 6. Spensonia 7. Octavia 8. Icaria 3 9. Sonnante 10. The Scar Of Lotte 11. Turoine 12. Archaos 13. Ava's 14. Brobdingnag 15. Calonack 16. Precioso 17. Sekel 18. Izaura 19. Marnia


(03/10/11)CD1枚目がSylvie Courvosierの作曲、2枚目が3人のフリー・インプロヴィゼーション。ピアノ、ヴァイオリン、チェロという特殊な編成で、音楽的にもジャズ色はなく、現代音楽に近い響きを持っています。1枚目の作曲された曲は、寒色系で味わいもやや難解なものを持っていて、静かな盛り上がりを繰り返しながらも語り合いをしているような、独特の間があります。2曲目は立ち止まったり盛り上がったり、ゆったりしたりの語りかけ。3曲目は弦楽器の2人のみの演奏。タイトル曲の4曲目は緊張感があふれます。2枚目の即興は、ソロ、トリオの曲もあり、ピアノ、ヴァイオリン、チェロのうち、それぞれのデュオの曲が目立ちますが、現代音楽的ながらもより自由な演奏が聴けます。New Seriesとの境目のような雰囲気。

1837


Der Turken Anmarsch/Biber/Muffat/John Holloway(P)(ECM New Series 1837)(輸入盤) - Recorded July 2002. Aloysia Assenbaum(Org), Lars Ulrik Mortensen(Harpsichord) - Heinrich Ignaz Franz Biber: 1. Sonata "Victori Der Christen" A Minor 2. Sonata 1 A Major 3. Sonata 2 D Dorian 4. Sonata 5 E Minor 5. Sonata 8 A Major Georg Muffat: 6. Sonata Violino Solo D Major


(04/11/21)Heinrich Ignaz Franz Biberは17世紀ドイツのヴァイオリニストであり作曲家。1曲目の「キリスト教徒の勝利」他。いかにもバロック音楽らしくゆったりとしていて、それでいて落ち着いた演奏。聴いていて安心できる演奏です。それでいてヴァイオリンはなかなかひきつける感じ。ラストの曲のみやはり17世紀ドイツの音楽家Georg Muffat作曲の曲。アルバムのメインはオルガンとの演奏のようですが時々ハープシコードが入ります。

1836


Vindonissa/Paul Giger(Vln. etc)(ECM 1836)(輸入盤) - Recorded 1995-2000. Robert Dick(Fl, etc), Satoshi Takeishi(Per) - 1. Vindonissa - Intro 2. Oogoogajoo 3. Introitus 4. Lava Coils 5. Kyrie 6. Fractal Joy 7. Chorale 8. Afterlife Calypso 9. Gloria Et Tarantella 10. An Ear On Buddah's Belly 11. Vindonissa


(03/05/30)奇数番目の曲がPaul Gigerのオリジナルで、彼のソロでの演奏、偶数番目の曲がデュオまたはトリオによるフリー・インプロヴィゼーションで、ヴァイオリン、フルート、パーカッションを中心とした演奏。ソロの演奏はしっとり感がある哀愁を帯びた旋律。2曲目はコントラバス・フルートもあってエキゾチックというかおどろおどろしいというか、その雰囲気がゆったりと流れていきます。なぜか日本的な旋律や間を感じる事ができる4-5曲目(5曲目のタイトルは「切り絵」?)、フルートとヴァイオリンでスペイシーに流れていく6、10曲目、幽玄な世界が繰り広げられる8曲目、ソロながら11分の演奏がドラマチックに展開する9曲目、ややエスニック風味と哀愁で淡々と心にせまってくるタイトル曲の11曲目。

1835


Sonatas Pour Violon Solo/Eugene Ysaye/Thomas Zehetmair(Vln)(ECM 1835)(輸入盤) - Recorded September 2002. - 1-4. Sonata No.1 In G Minor 5-8. Sonata No.2 In A Minor 9. Sonata No.3 In D Minor "Ballade" 10-12. Sonata No.4 In E Minor 13-14. Sonata No.5 In G Major 15. Sonata No.6 In E Major


(04/10/24)Eugene Ysayeは19-20世紀にかけてのベルギーの作曲家でヴァイオリニスト。ここではヴァイオリンのソロの曲ですが、複数の弦を同時に弾きながらハーモニーを感じさせる場面も多いです。しかも短調の曲が多く、まだ難解な作風の時代ではないので、比較的分かりやすいヨーロッパの哀愁感が漂っています。情感の豊かな演奏表現がなかなか見事。それほど冷たくないサウンドですが、13-15曲目は基本が長調系。 (05年1月26日発売)

1834


Changing Places/Tord Gustavsen(P)(ECM 1834) - Recorded December 2001 and June 2002. Harald Johnsen(B), Jarle Vespestad(Ds) - 1. Deep As Love 2. Graceful Touch 3. IGN 4. Melted Matter 5. At A Glance 6. Song Of Yearning 7. Turning Point 8. Interlude 9. Where Breathing Starts 10. Going Places 11. Your Eyes 12. Graceful Touch, Variation 13. Song Of Yearning(Solo)


ECMには珍しく、やや内省的ですが一般受けしそうな美旋律の曲が多いピアノ・トリオが登場しました。北欧系、哀愁系の旋律で、ゆるやかに弾く曲が中心。13曲全部がトルド・グスタフセンのオリジナルというところにも要注目で、ゆったりとしながらも比較的オーソドックスな曲が多めなのもECMらしからぬところ。1-2曲目あたりでこの雰囲気にのまれますが、3曲目でやや定型ビートを外れて自由に速いパッセージを弾いています。また4曲目以降は彼のペースに戻りますが、聴いていくうちに内面を向いているゆえの緊張感も感じます。9曲目あたりの短調の分かりやすいテーマも魅力。ややマニアックな感じかなと思える10曲目。12曲目、13曲目(ソロ・ピアノ)はそれぞれ2、6曲目のヴァリエーション。(03年5月21日発売)

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