ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2019年06月

2060

Yesterdays/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 2060)(輸入盤) - Recorded April 24 and 30, 2001 - 1. Strollin' 2. You Took Advantage Of Me 3. Yesterdays 4. Shaw'nuff 5. You've Changed 6. Scrapple From The Apple 7. A Sleepin Bee 8. Intro - Smoke Gets In Your Eyes 9. Stella By Starlight

(09/01/31)’01年東京でのコンサート。ラストの曲のみサウンド・チェック・レコーディングで、曲の最後に会話まで入っています。8曲目出だしの「イントロ」を除き、スタンダードやジャズメン・オリジナルです。以前出た「Always Let Me Go」が同じ来日公演の即興演奏集だったので、それと対をなすスタンダード集になると思います。こちらは温かいサウンドで4ビートもごく当たり前に出て、リラックスして演奏を聴くことができます。その分スゴみは少なくなりますが、アプローチの仕方もテンポも曲によっていろいろだし、相変わらずレベルの高いトリオには違いありません。タイトル曲の3曲目はバラードで静かだけれども、ちょっと自由なフレーズの部分もあって味わい深い演奏です。ラストはサウンドチェックでもクォリティの高い演奏。(09年1月21日発売)

2059

The Door/Mathias Eick(Tp, G, Vib)(ECM 2059)(輸入盤) - Recorded September 2007. Jon Balke(P, Key), Audun Erlien(B, G), Audun Kleive(Ds, Per), Stian Carstensen(Pedal Steel G on 3-5) - 1. The Door 2. Stavanger 3. Cologne Blues 4. October 5. December 6. Williamsburg 7. Fly 8. Porvoo

(08/06/29)全曲Mathias Eickの作曲。オーヴァーダブも施されているような記述が。エレキベースを使っていますが、北欧的な静けさもある、流れていくような曲が多いです。静かな出だしから徐々に盛り上がったり引くところは引いて進むタイトル曲の1曲目、静かなファンクという感触も持っている、情念もある、割とシリアスな2曲目、映画音楽のような哀愁のあるバラードが美しい3曲目、明るめの牧歌的なサウンドが広がりつつ、時に緊張感のあるフレーズが混ざる4曲目、なだらかなサウンド風景が広がっていくノンビートで進行する5曲目、哀愁を感じさせながら徐々に盛り上がったり静かになったり楽器が絡みながら進む6曲目、たゆたうような静かなトランペットが心に響く7曲目、さらに静かにピアノとの語らいを見せる8曲目。

2058

Dans Les Arbres/Xavier Charles(Cl, Harmonica)/Ivar Grydeland(G, Banjo, Sruti Box)/Christian Wallumrod(P)/Ingar Zach(Per, Bass Drum)(ECM 2058)(輸入盤) - Recorded July 2006. - 1. La Somonolence 2. L'Indifference 3. Le Flegme 4. L'Engourdissement 5. Le Detachment 6. La Froideur 7. L'Assoupissement 8. La Retenue

(08/06/24)全曲が全員の作曲、というよりは、フリー・インプロヴィゼーションか。ジャズというよりは非イディオム系の割と穏やかな実験的現代音楽という感じのサウンドが延々続いていきます。ゴ~ン、ゴ~ンという音が続いていく印象も。聴く人は曲ごとの印象よりも、音の発する流れに沿って、非楽曲的に続いていく音を、楽しむというよりは受け止めていく作業に近い感触を持ちます。時にメロディも出てきますが、希薄な感じです。アコースティック楽器でエレクトロニクスを意識したようなサウンドとも言えるか。プロデューサーがDans Les Arbres(何とアルバムタイトル)なので、ちょっと変わったアルバム。ハードコアではないけれど難解、それでもECM的な調和感覚があるところは立派。それでも聴く人を選ぶアルバムでしょう。

2057

Songs Of An Other/Savina Yannatou(Voice)/Primavera En Salonico(ECM 2057)(輸入盤) - Recorded October 2007. Kostas Vomvolos(Qanun, Accordion), Yannis Alexandris(Oud, G), Kyriakos Gouventas(Vln, Viola), Harris Lambrakis(Nay), Michalis Siganidis(B), Kostas Theodorou(Per, B) - 1. Sareri Hovin Mernem 2. Za Lioubih Maimo Tri Momi 3. Smilj Smiljana 4. Dunie-Au 5. O Yannis Kai O Drakos 6. Albanian Lullabye 7. Omar Hashem Leyakoyv 8. Radile 9. Sassuni Oror 10. Addio Amore 11. Perperouna 12. Ah, Marouli

(08/08/31)5、11曲目が共作によるオリジナルだけれどもギリシャのトラディショナルに基づくもので、他の曲は、ギリシャを中心に、アルメニア、ブルガリア、セルビア、カザフスタン、アルバニア、イタリアなどのトラディショナルの演奏。当然ジャズ色は薄いです。相変わらず西欧と中東の間にある地の歌を歌っているヴォイスはエキゾチックで、その地にあるかのように民族音楽を繰り広げています。曲によってはけっこう哀愁度と民族度が高く、メロディも妖しげな雰囲気もあり、リズムもあの地域独特なものも。ただ、歌い継がれてきただけに、歌いやすさと覚えやすさはあるかもしれません。3、9曲目のように大らかでやや静かな曲もあり、変化に富んでいます。ただ、オリジナルの方はインプロヴィぜーションの緊張感もあります。

2056

The Light/Ketil Bjornstad(P)(ECM 2056)(輸入盤) - Recorded February and March 2007. Randi Stene(Mezzo-soprano), Lars Anders Tomter(Viola) - Fire Nordiske Sanger: 1. Grensen 2. Natten 3. Sommernatt Ved Fjorden 4. Sommersang   The Light: 5. A Valediction: Of Weeping 6. The Dream 7. The Prohibition 8. Lamentoso 9. The Flea 10. A Noctural Upon St. Lucy's Day, Being The Shortset Day 11. The Sun Rising 12. Air And Angels 13. Love's Alchemy 14. Break Of Day 15. A Hymn To God The Father

(08/06/29)全曲ケティル・ビヨルンスタの作曲で前半のFire Nordiske Sangerの作詞も彼。後半The LightはJohn Donnaの詩。ジャズ色はなく、明るいのどかなクラシックの歌曲というサウンドで、ピアノの伴奏にメゾ・ソプラノの歌、それにヴィオラが絡んでいくという構図が中心。短調の曲も少し。ピアノの伴奏もクラシックのそれに近く、素直な伴奏です。やはりECMレーベルのボーダーレスなカラーが反映していると言えます。ただ、このレーベルにしてはかなり温かみのあるサウンドなので、一聴するとクラシック・レーベルの小品の歌曲集のように聴こえます。ジャズを期待すると肩透かしをくうアルバムではあります。ただ、例えば日曜の昼下がりにあまり音量を上げないでかけるとホッとリラックスできるようなサウンドではあります。

2055

Heinz Holliger/Romancendres/Clara Schumann(ECM New Series 2055)(輸入盤) - Recorded July 2007 and February 2008. Christoph Richter(Cello), Denes Varjon(P), SWR Vokalensemble Stuttgurt, Radio-Sinfonierorchester Stuttgart Des SWR, Heinz Holiger(Cond) - Clara Schumann:1-3. Drei Rmanzen Op.22   Heinz Holiger: 4-9. Romancendres 10-13. Gesange Der Fruhe

(09/06/07)Clara Schumannは19世紀ドイツの作曲家で、ロベルト・シューマンの奥さん。Heinz Holligerはスイス生まれの現代音楽家、指揮者です。前半は、シューマン、ホリガーの曲をピアノとチェロとのデュエットでの演奏、後半はオーケストラと合唱隊を使った大編成による現代音楽(荘厳、重厚)。10分ほどの分かりやすいシューマンの曲と、50分あまりの現代音楽のホリガーの曲を小編成と大編成で聴ける、変化に富んだアルバム。

2054

Concertos/Michael Mantler(Tp)(ECM 2054)(輸入盤) - Recorded November 2007, January and February 2008. Bjarne Roupe(G), Bob Rockwell(Ts), Pedro Carneiro(Maribma, Vib), Roswell Rudd(Tb), Majella Stockhausen(P), Nick Mason(Per), Kammerensemble Neue Musik Berlin, Roland Kluttig(Cond) - 1. Trumpet 2. Guitar 3. Saxophone 4. MarimbaVibe 5. Trombone 6. Piano 7. Percussion

(08/12/27)全曲マイケル・マントラーの作曲。ECMとRbb(Rundfunk Berlin-Brandennburg)との共同プロデュース。内容は室内楽団との共演で、現代音楽的な無機的な、あるいは時に有機的な響きのオーケストラサウンドの中を、各曲につき、それぞれのソロイストが泳ぐようにメロディを演奏します。これはソロイストの楽器がそのまま曲名になっていることから明らかです。ジャズと言うよりは現代音楽の中に取り込まれてしまっているサウンドですが、ソロイストのフレーズはしっかり硬派なジャズしている人と、現代音楽のままの人といます。それぞれの曲調も奏者に合わせたのか、温度感が低いながらも、それぞれに個性的な雰囲気もあります。ソロは記譜された部分もあるのかもしれませんが、けっこう自由に演奏している感じ。

2053

Rabo De Nube/Charles Lloyd(Ts, Afl, Tarogato) Quartet(ECM 2053)(輸入盤) - Recorded April 24, 2007. Jason Moran(P), Rewben Rogers(B), Eric Harland(Ds, Per) - 1. Prometheus 2. Migration Of Spirit 3. Booker's Gerden 4. Ramanujan 5. La Colline De Monk 6. Sweet Georgia Bright 7. Rabo De Nube

(08/04/02)ラストの曲以外はチャールス・ロイド作曲。興味深いメンバーでのライヴ。ECMらしからぬ、元気のある部分もあります。出だしだけゆったりで、あとはアグレッシヴなフリーに極めて近い緊張感のあるアプローチで緩急も大きく、変幻自在に進んでいく1曲目、哀愁が強く、しっとりと流れていく精神性の高いバラードの後に中盤でやや山のある2曲目、地に足をつけたような重いバラードから、ファンク的なリズムに移り盛り上がる3曲目、エスニックな味わいの高いサウンドで縦横無尽にフレーズが舞い飛んでいる4曲目、ピアノとのデュオでタイトルのようにセロニアス・モンクの雰囲気を醸し出す5曲目、アップテンポになり明るめでかつ自由なサウンド、リズムのソロもある6曲目、淡い乾いたボッサを静かに演ずる7曲目。

2052

Life In Leipzig/Ketil Bjornstad(P), Terje Rypdal(G)(ECM 2052)(輸入盤) - Recorded October 14, 2005. - 1. The Sea 5   2. The Pleasure Is Mine, I'm Sure 3. The Sea 2   4. Glotation And Surroundings 5. Easy Now 6. Notturno (Fragment) 7. Alai's Room 8. By The Fjord 9. The Sea 9   10. Ke Manfred/Fran Reisen 11. The Return Of Per Ulv

(08/02/29)ライプチヒでのデュオによるライヴで、再演曲も多いです。ケティル・ビヨルンスタ作が6曲(1、3-4、7-9曲目)、テリエ・リピダル作が4曲(2、5、10-11曲目)、その他1曲(6曲目)。ギターといってもリピダルはロック・ギター(プログレ?)のサウンドで、シンセサイザーのような場面も。ゆったりと包み込むようなギターでもありますが、時にトンガる場面もある、包容力のある音色。ピアノもあるときはクラシカルな響きを持ってせまってきたり、時にアヴァンギャルドの萌芽を見せたり、この2人がたゆたうように、時に盛り上がり、進んできます。そんな2人が寄り添うようにサウンドを奏でながらライヴは進んでいきます。穏やかな曲は多いですが、ラスト11曲目の分かりやすくてメロディアス、割と元気な再演曲が印象的。

2051

Resume/Ebarhard Weber(B, Key)(ECM 2051)(輸入盤) - Recorded 1990 - 2007. Jan Garbarek(Ss, Ts, Selje Fl on 6, 8, 10), Michael DiPasqua(Ds, Per on 9, 11) - 1. Liezen 2. Karlsruhe 3. Heidenheim 4. Santiago 5. Wolfburg 6. Amsterdam 7. Marburg 8. Tubingen 9. Bochum 10. Bath 11. Lazise 12. Grenoble

(12/11/22)全曲エバーハルト・ウェーバーの作曲で、一部の曲は多重録音を同期させた演奏のライヴ(?)録音。’07年に脳梗塞で倒れているので、’90年からその時期までの演奏を集めたものとなります。エフェクターのかかったアコースティック・ベース(かかっていないものもありますが)をメインに据えた、シンセサイザーその他の楽器も絡む重厚な演奏は唯一無二のものだっただけに、今回の未発表音源の発売はうれしいところ。どの曲も2-5分台で、収録時間は47分ほどなのはやむを得ないところ。ECMの過去のリーダー作とも曲目はダブってはいないようです。いろいろな時期の演奏があると思いますし、ヤン・ガルバレクまたはマイケル・ディ・パスクァの参加しているデュオの演奏も5曲ありますが、統一性がとれています。

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