ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2019年11月

2234

Snakeoil/Tim Berne(As)(ECM 2234)(輸入盤) - Recorded January 2011. Oscar Noriega(Cl, Bcl), Matt Mitchell(P), Ches Smith(Ds, Per) - 1. Simple City 2. Scanners 3. Spare Parts 4. Yield 5. Not Sure 6. Spectacle

(12/02/12)全曲ティム・バーンの作曲で、4曲目のみMatt Mitchellとの共作。相変わらず構築された部分も目立つコントロールされたフリーという印象で、その音の出方がやや強い場面もあることから、ECMらしからぬ、という印象もないではないけれど、マンフレート・アイヒャーのプロデュースで、うまくコントロールされたサウンドにもなっています。バーンのある面はこういう方向性もありましたし。6曲で68分収録と、長尺な曲が多いのも特徴。その構築性から、現代音楽を聴いているような感じになることもあります。けっこうストイックなサウンド作りをしていて、静かな場面では緊張感を強いるところもあります。2、5-6曲目は割とフリー性が強く、構築部分もありながらも押しだしが強いです。曲によってサウンドがはっきり違います。

2233

Indicum/Bobo Stenson(P) Trio(ECM 2233)(輸入盤) - Recorded November and December 2011. Anders Jormin(B), Jon Falt(Ds) - 1. Your Story 2. Indikon 3. Indicum 4. Ermutigung 5. Indigo 6. December 7. La Perefrinacion 8. Event VI 9. Ave Maria 10. Tit Er Jeg Glad 11. Sol 12. Ubi Caritas

(12/11/14)3人のフリー・インプロヴィゼーションが3曲(2-3、5曲目)、アンダース・ヨーミン作が2曲(6、11曲目)、ビル・エヴァンス作(1曲目)、思索的なジョージ・ラッセル作(8曲目)、きれいなメロディのノルウェーのトラディショナル(9曲目)その他他者の曲で構成。あくまでも非4ビートの曲たち。1曲目はソロ・ピアノ。フリーの曲はやや盛り上がりを見せつつの8ビート的ワン・コード的進行の2曲目、静かにたゆたうように進んで行く3曲目、ベース・ソロではじまって、哀愁の雰囲気で進んで行くこれまたやや盛り上がり8ビートの5、7曲目。乾いた感じで哀愁ポップス的な感触もある4曲目、美しい薄暮の響きがありつつ物語性のある6曲目、穏やかでポップス的な雰囲気の10曲目、ベースのアルコではじまる語り合いのような11曲目。

2232

Ad Lucem/Anders Jormin(B)(ECM 2232)(輸入盤) - Recorded January 2011. Mariam Wallentin(Voice), Erika Angell(Voice), Fredrik Ljungkvist(Cl, Bcl, Ts), Jon Falt(Ds) - 1. Hic Et Nunc 2. Quibus 3. Clamor 4. Vigor 5. Inter Semper Et Numquam 6. Lignum 7. Matutinum 8. Vox Animae 9. Vesper Est 10. Lux 11. Caeruleus 12. Matutinum - Clausula

(12/03/20)4曲目が5人のフリー・インプロヴィゼーション、6曲目がJon Faltの作曲で、他はAnders Jorminの作詞(5曲目以外)・作曲。ヴォイスの2人が北欧の民族音楽(フォークソング)のような響きをもってせまります。全曲で歌っているわけではありませんが。バックも通常のジャズのサックス(クラリネット)・トリオとは一線を画した、北欧の音楽というような温度感低く、しかもじっくりと近づいてくる場面と、(特に4、11曲目は)フリーに近いようなジャズの、北欧的なサックス・トリオのところと分かれています。管の時おり緊張感のあるソロもあって、ベースが前面に出てくるところもあったり。精神的にジャズも強いけど、そうでもなし、といった感じが部分部分に。薄暮の中を透明感のある女声2声が整然としたコーラスでさまよいます。

2230

Johann Sebastian Bach/Six Sonatas For Violin And Piano(ECM New Series 2230/31)(輸入盤) - Recorded November 2010. Michelle Makarski(Vln), Keith Jarrett(P) - 1-4. Sonata No.1 In B MInor(BWV1014) 5-8. Sonata No.2 In A Major(BWV1015) 9-12. Sonata No.3 In E Major(BWV1016) 13-16. Sonata No.4 In C Minor(BWV1017) 17-20. Sonata No.5 In F Minor(MWV1018) 21-25. Spnata No.6 In G Major(BWV1019)

(13/09/28)バッハは18世紀ドイツの作曲家。2枚組CD。キース・ジャレットがピアノを弾いているのが特色ですが、過去にも彼のクラシックへの参加作品は多いし、ここでもあくまでもバッハの演奏になっています。この曲は普通はチェンバロだそうですが、ここではピアノを用い、バッハの世界を堪能することができます。曲は一聴してバッハの演奏と分かる強さがあり、ヴァイオリンとの相性も良いので、いい世界が展開されていると思います。

2229

J.S. Bach/Ich Hatte Viel Bekummernis/Heinz Holliger(Oboe, Oboe D'amore)/Erich Hobarth(Vln, Cond)/Camerata Bern(Ecm New Series 2229)(輸入盤) - Recorded December 2010. - Johann Sebastioan Bach: 1. Sinfonia 2-4. Konzert C-Moll 5. Adagio 6-8. Konzert A-Dur   Alessandro Marcello/Johann Sebastian Bach: 9-11. Konzert D-Moll   Johann Sebastian Bach: 12. Sinfonia 13-15. Konzert D-Moll

(11/07/05)バッハは18世紀ドイツの作曲家。Alessandro Marcelloは同時期の音楽家でもあるイタリア人貴族。このアルバムでは有名な曲も含め、バッハばかりになっていて、現代音楽とカップリングすることの多いECMとしては異色。でもこちらの方が普通のアルバムの出し方か。バッハはあまりにも有名な大音楽家ゆえ、知っている曲が多くて、安心して聴くことができます。ここではHeinz Holligerもバロック音楽に徹しています。王道の作品。

2228

Celestial Circle/Marilyn Mazur(Ds, Per, Voice)(ECM 2228)(輸入盤) - Recorded December 2010. John Taylor(P), Josefine Cronholm(Voice), Anders Jormin(B) - 1. Your Eyes 2. Winterspell 3. Kildevaeld 4. Gentle Quest 5. Secret Crystals 6. Temple Chorus 7. Antilope Arabesque 8. Chosen Darkness 9. Among The Trees 10. Color Sprinkle 11. Tour Song 12. Drumrite 13. Oceanique 14. Transcending

(11/06/27)54分ほどで14曲と、短めの曲が多い。マリリン・マズールの曲は2-3、6-7、9、11-12曲目、彼女を含むインプロヴィゼーションは4-5、8、10、13曲目。ヴォーカルのある曲(1-3、6-9、11-12曲目)、ない曲があるけれど、ヴォーカルのJosefine Cronholmはスイスの歌手。奇抜なところはなく、ECMらしい温度感の低さはあっても、素直でじっくりと歌うメロディアスな曲が多いのが特徴。3、6、12曲目のように歌詞ではなくてスキャット的に参加する曲も。元々マリリンのパーカッションはエスニックさがあるけれど、曲によっては他のメンバーもそれに引っ張られる感じ。4曲目は静かなエスニックさが淡々としています。9曲目の明るいエスニックもなかなか味わいがあります。ヨーロッパ・ジャズ的なサウンドも。

2227

Hirundo Maris/Arianna Savall(Voice, Goyhic Harp, Italian Triple Harp)/Petter Udland Johansen(Voice, Hardingfele, Mandolin)(ECM New Series 2227) - Recorded January 2011. Sveinung Lilleheier(G, Dobro, Voice), Miquel Angel Cordero(B, Voice), David Mayoral(Per, Voice) - 1. El Mestre 2. Buenas Noches 3. Ya Salio De La Mar 4. Om Kvelden 5. El Mariner 6. Le Chant Des Etolies 7. Morena Ma Llaman 8. Bendik Og Arolilja 9. Ormen Lange 10. Tarantela 11. The Water Is Wide 12. El Noi De La Mare 13. Josep I Maria 14. Penselstrok 15. Halling 16. Yo M'enamori D'un Aire 17. Trollmors Vuggesang

(12/07/22)アルバムタイトルはラテン語で「ウミツバメ」とのこと。カタロニア民謡、セファルディ民謡、ノルウェー民謡、スコットランド民謡を中心に他の作曲家の曲も。彼女自身の曲も6曲目にあります。79分収録。ほぼ民族音楽といっていいサウンドですが、哀愁もあったり明るめの曲もあったりと、その表現は幅広いです。サウンド的にはそんなにクセの強くない民族音楽なので、気楽に聴ける感じでもあります。素朴な雰囲気がなかなか良い。

2226

If Grief Could Wait/Giovanna Pessi(Baroque Harp)/Susanna Wallumrod(Voice)(ECM 2226)(輸入盤) - Recorded November 2010. Jane Achtman(Viola Da Gamba), Marco Ambrosini(Nyckelharpa) - 1. The Planet 2. Who By Fire 3. If Grief Has Any Pow'r To Kill 4. The Forester 5. A New Ground 6. You Know Who I Am 7. Hangout 8. O Solitude 9. Which Will 10. A New Scotch Tune 11. Music For A While 12. A New Scotch Tune Var. 13. An Evening Hymn

(11/11/25)Susanna Wallumrodの曲が2曲(4、7曲目)、17世紀イギリスの作曲家、ヘンリー・パーセルの曲が8曲(1、3、5、8、10-13曲目)、カナダのシンガーソングライター、レナード・コーエンの曲が2曲(2、6曲目)、イギリスのシンガーソングライター、ニック・ドレイクの曲が9曲目。そもそも古楽器を使ってバロック音楽を中心に演奏しているので、New Seriesに入るのかもしれませんが、Susannaがほとんどの曲でヴォーカルをとっていて、それがバロック音楽と今の音楽のかけ橋になっているので、クロスオーヴァーしているのでしょう。今の曲も彼女の曲も少しながら演奏しているし。ジャズ色はないですけど、他では聴くことのできないヘンリー・パーセル特集、とも言える。今の曲もうまく他の曲に溶け込んでマッチしています。

2225

Arvo Part/Adam's Lament(ECM New Series 2225)(輸入盤) - Recorded May 2007 and November 2011. Latvian Radio Choir, Sinfonietta Riga, Vox Clamantis, Estonian Philharmonic Chamber Choir, Tallinn Chamber Orchestra, Tonu Kaljuste(Cond) - 1. Adam's Lament 2. Beatus Petronius 3. Salve Regina 4. Statuit Ei Dominus 5. Alleluia-Tropus 6. L'Abbe Agathon 7. Estonian Lullaby 8. Christmas Lullaby

(12/11/10)アルヴォ・ペルトは20世紀エストニア生まれの作曲家。今回のアルバムは21世紀に入ってからの合唱曲の作品を中心にとりあげています。教会で録音したこともあって、神秘的かつ荘厳な雰囲気はどの曲にもあります。ハーモニーが割とシンプルなので、現代音楽と構えずに聴くことができるかも。豪華な演奏陣を使い、彼の特徴である静かな場面だけではなく、大きく音が出てくる場面もあります。まさしく彼らしいサウンドの作品。

2224

Heinz Holliger/Machaut-Transkriptionen(ECM New Series 2224)(輸入盤) - Recorded November 2010. Genevieve Strosser(Viola), Jurg Dahler(Viola), Muriel Cantoreggi(Viola), The Hilliard Ensemble: David James(Countertenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), Steven Harrold(Tenor), Gordon Jones(Baritone) - 1, Bakkade IV Viaute Qui Toutes Autre Pere 2. Ballade IV Fur Drei Violen 3. Ballade XXVI Donnez, Seigneur 4. Ballade XXVI Fur Drei Violen 5. Double Hoquet (Hoquetus David) 6. Triple Hoquet (Nach Hoquetus David) 7. Lay VII Fur Vier Stimmen 8. In(ter)Ventio 3 Und Plor- /Proi- /Or-atio Fur Drei Violen 9. Complainte (Aus: Remede De Fortune) Und Epilog Fur Vier Singstimmen Und Drei Violen

(15/10/21)ギョーム・ド・マショーは14世紀フランスの作曲家。マショー作品は1、3、5曲目となっていて、他はハインツ・ホリガーがマショーの作品を「トランスクリプション」(編曲?)したもののようです。元は古楽に属する音楽ですが、現代音楽的な難しいところが割とあって、3台のヴィオラとヒリヤード・アンサンブルのコーラスで、徐々にホリガーの世界に引き込まれる感じ。ある意味斬新で、マショーにあった現代性を引き出しています。

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