ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

2020年08月

2600

Arvo Part/The Symphonies(ECM New Series 2600)(輸入盤) - Recorded August 2016. NFM Wrolaw Philharmonic, Tonu Kaljuste(Cond) - 1-2. Symphny No.1 (Polyphonic) 3-5. Symphniy No.2   6-8. Symphny No.3   9-11. Symphny No.4 "Los Angeles"

(17/04/28)アルヴォ・ペルトはエストニアの現代音楽家。交響曲の作曲年はそれぞれ、’64年、’66年、’71年、’08年と隔たりがありますが、最初の頃のサウンドは、その後のような哀愁を伴う宗教音楽のような雰囲気は全くなく、その時代に作られた現代音楽の趣きがあって、けっこう本格的です。4つとも雰囲気が異なっていて、むしろNo.4の方が重く沈んだ趣きがあるかも。彼の4つの交響曲がここにまとめられた意義があります。


(注)本編はいったんここまでで、この後、周辺のECMとか、書籍、JAPOなどを経由した後、またECM2600番台に戻ってきます。2600番台もなるべく番号順に掲載したいためです。

2599

Lite Of/Steve Tibbetts(G, P)(ECM 2599)(輸入盤) - Released 2018. Marc Anderson(Per, Handpan), Michelle Kinney(Cello, Drones) - 1. Bloodwork 2. Life Of Emily 3. Life Of Someone 4. Life Of Mir 5. Life Of Lowell 6. Life Of Joel 7. Life Of Alice 8. Life Of Dot 9. Life Of Carol 10. Life Of Joan 11. Life Of El 12. End Again 13. Start Again

(18/05/23)全曲Steve Tibbettsの作曲。録音年月が書いてないので、長い時間をかけて多重録音を含め、録音していたのだと思われます。ギターに特徴がありますが、アコースティック・ギターを空間的な中で割とゆったりと弾いている感じ。今回は他のミュージシャンも参加していますが、パーカッションやドローンなどもあまり派手ではなく、素朴な味を付加するような、彼らしいサウンドになっています。ジャケット写真からして、自然の中で生活しつつ、音楽を作っているのかな、という感じ。昔から変わらない世界を築き上げている人なので、安心感がある相変わらずの音だけど、今や聴く人の方が変化しているため、やや地味な自然の世界、というサウンドがどこまで広がるか。それにしてもECMらしい独特なサウンドを持つ人。

2598

Stefano Scodanibbio/Alisei(ECM New Series 2598)(輸入盤) - Recorded February and March 2014. Daniele Roccato(B), Giacomo Piermatti(B on 2, 5), Francesco Platoni(B on 2), Alessandro Schillacci(B on 2), Andrea Passani(B on 2), Semone Masina(B on 2), Stefano Battaglia(B on 2), Paolo Di Gironimo(B on 2), Ludus Gravis Ensemble(B on 2(8people)), Tnonino Battasia(Cond on 2) - Stefano Scodanibbio: 1. Alisei 2. Ottetto 3-4. Due Pezzi Brillanti 5. Da Una Certa Nebbia

(18/10/05)Stefano Scodanibbioは20-21世紀の天才的なコントラバス奏者で(’12年他界)彼の現代音楽的な作曲。これがこのアルバムの収録曲で、1、3-4曲目はソロ、5曲目はデュオ、2曲目は何と8人のベース奏者による演奏。やはり内容は現代音楽的で表現の幅がこれでもかとかなり広く難しいですが、少しだけ見せる重低音の響きも興味深い。ベースでは普段でない高音も飛び交うところも多いので、奏者の技能が高いです。

2594

In-House Science/Arild Andersen(B)/Paolo Vinaccia(Ds)/Tommy Smith(Ts)(ECM 2594)(輸入盤) - Recorded September 29, 2016. - 1. Mira 2. Science 3. Venice 4. North Of The North Wind 5. Blussy 6. In-House

(18/03/26)ライヴ演奏で、全曲アリルド・アンデルセンの作曲。8-11分台の長めの曲ばかりです。一見自由度が高いようで一体感の強いトリオ。ベース・ソロで静かにはじまり、明るい朗々としたサックスと共になだらかに進んでいく、ドラマ的なものも感じる前作のタイトル曲の1曲目、アップテンポのベースがフリー的に16分音符ではじまり、ゆっくりになったり緩急自在ではあるも、急速調のところも多く、けっこう緊張感のある2曲目、やや速めの6拍子基調で、やはりフリーブロウイング的な色彩の強い3曲目、薄暗い感触の中、語り合いが淡々だったり少し激しかったりゆっくりと進む4曲目、ロック的な8ビートの上を、ベースとサックスは割と自由に演奏していく5曲目、アップテンポとそうでない部分とフリー的に進む6曲目。

2593

Lucent Waters/Florian Weber(P)(ECM 2593)(輸入盤) - Recorded September 2017. Ralph Alessi(Tp), Linda May Han Oh(B), Nasheet Waits(Ds) - 1. Brilliant Waters 2. Melody Of A Waterfall 3. From Cousteau's Point Of View 4. Honestlee 5. Butterfly Effect 6. Time Horizon 7. Fragile Cocoon 8. Schimmelreiter

(18/12/18)全曲Florian Weberの作曲。サイドのメンバーも強力。42分の収録時間。少々硬派な場面はあるけど、ECMの美学があります。ピアノだけでしっとりと静かにメロディを聴かせている小品の1曲目、ミステリアスで現代音楽的な旋律が連なっていく、緊張感のある2曲目、雄大な風景が眼前に現れるような、それでいてメロディも愁いを帯びていて美しく、途中から力強くも感じる3曲目、淡いしっとり感と浮遊感のあるバラードの4曲目、少し冷たい感触のトランペットが、またその後の各ソロ楽器が奏でるメロディが心地よい5曲目、勢いのあるドラムスの後に静かな場面が訪れ、またビート感のある展開になる6曲目、ミステリアスでフレーズと進行が緊張感のある7曲目、揺らぐサウンドの中に美しい旋律のある8曲目。

2592

Live/Marcin Wasilewski(P) Trio(ECM 2592)(輸入盤) - Recorded August 2016. Slawomir Kurkiewicz(B), Michal Miskiewicz(Ds) - 1. Spark Of Life/Sudovian Dance 2. Message In A Bottle 3. Three Reflections 4. Night Train To You 5. Austin 6. Actual Proof

(18/09/26)2曲目がスティング作、6曲目がハービー・ハンコック作で、他はMarcin Wasilewskiの作曲。4曲目を除き「Spark of Life」(ECM 2400)と曲目がカブっているライヴというのも、ECMとしてはアルバムの出し方が珍しい。ただ、それだけに内容がけっこう素晴らしく、本人もライヴ録音をされていたとは意識していなかったようです(通販の情報より)。ライヴということで、かなりエネルギー感も違うので、これは、ぜひ「Spark of Life」と聴き比べてみたいところ。ライヴの方が盛り上がりの場面がなかなかスゴい。こういう出し方は最近のECMではなかなかできないことです。もちろん叙情的な場面もいい。前作もちょうど2400番だったところを見ると、ECMでもポーランドでも重要なトリオの位置付けなのでは。インパクトがあります。

2590

After The Fall/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 2590/91)(輸入盤) - Recorded November 14, 1998. - 1. The Masquerade Is Over 2. Scrapple From The Apple 3. Old Folks 4. Autumn Leaves 5. Bouncin' With Bud 6. Doxy 7. I'll See You Again 8. Late Lament 9. One For Majid 9. Santa Craus Is Coming In Town 10. Moment's Notice 11. When I Fall In Love

(18/03/10)CD2枚組。キース・ジャレットが慢性疲労症候群から復帰して初めてのトリオでのライヴとのこと。病み上りという感じは見せない、素晴らしいスタンダードの演奏を聴かせてくれます。曲は他のアルバムと重なるものもあれば、ここ独自の曲もあるようです。例によって事前の打ち合わせなしと思われる、ピアノからはじまって他のメンバーが加わっていく方式は同じ。時期は昔でも新しい音源を聴けることは、やはりうれしい。逆に言えば、いつものキースのトリオなのだけど、その安心感があります。ECM唯一4ビートのスタンダード演奏できるグループで、そのフレーズはある種独特ですが、ずっと続いて耳に慣れてしまい、これも「スタンダーズ」かなあと。4曲目「枯葉」後半では単一コードでのインプロヴィゼーションも。

2589

Lebroba/Andrew Cyrille(Ds)(ECM 2589)(輸入盤) - Recorded July 2017. Wadada Leo Smith(Tp), Bill Frisell(G) - 1. Worried Woman 2. Turiya: Alice Coltrane - Meditations And Dreams: Love 3. Lebroba 4. TGD 5. Pretty Beauty

(18/12/02)3人のインプロヴィゼーションが4曲目、Andrew Cyrille作が3、5曲目、Wadada Leo Smith作が2曲目、ビル・フリゼール作が1曲目。フリー・インプロヴィゼーションに近い語り合い、というような趣きで、静かで少しとっ散らかったようなサウンドが興味深い。それでいて1曲目などは、トランペットのちゃんとしたメロディが浮かぶ部分も多い。小刻みなドラムスと、例によって例のごとくのギターとの組み合わせ。2曲目は何となく愁いのあるアフリカを思い起こすようなサウンドが17分間。こういう演奏もアリだと思いますが、自由過ぎて空間表現の融合が今ひとつのような気も。おおむねゆったりした演奏が続きますが、4曲目のように、やや激しめな曲も。ミキシングで少し抑えている感じ。ここが、と言うのがちょっと難しい。

2588

Invisible Threads/John Surman(Ss, Bs, Bcl)(ECM 2588)(輸入盤) - Recorded July 2017. Nelson Ayres(P), Rob Waring(Vib, Marimba) - 1. At First Sight 2. Autumn Nocturne 3. Within The Clouds 4. Byndweed 5. On Still Waters 6. Another Reflection 7. The Admiral 8. Pitanga Pitomba 9. Summer Song 10. Concentric Circles 11. Stoke Damerel 12, Invisible Threads

(18/01/22)9曲目のみNelson Ayres作で、他は全曲ジョン・サーマン作。編成は管にピアノ、ヴァイブラフォン系のトリオと、少々変わっているけれど、相変わらずの哀愁のあるサーマン節を聴くことができて、今回はこの編成でなくては。主に端正な曲が続き、テーマもソロもメロディで聴かせる彼のサックス(時にバスクラリネット)は、ある種想像できるんだけど、やはりこうでなくちゃという感じで、安定感があります。12曲あるけれど、59分台なので、比較的コンパクトにまとまっている演奏が多いです。そのメロディは、割と凝縮されていて、落ち着いて聴ける雰囲気。3曲目などはインプロ的に吹いているんだけどやはりサーマン節。果たしてこれをジャズの範疇に加えていいのかと思いますが、曲によっては少しジャズっぽい。

2587

Partir/Elina Duni(Voice, P, G, Per)(ECM 2587)(輸入盤) - Recorded July 2017. - 1. Amara Terra Mia 2. Let Us Dive In 3. Meu Amor 4. Lamma Bada Yatathanna 5. Vishnja 6. Lusnak Gisher 7. Oyfn Veg 8. Kanga E Kurbetit 9. Ani Kaj Lulije 10. Vaj Si Kenka 11. Je Ne Sais Pas 12. Schonster Abestarn

(18/05/08)Elina Duni作は2曲目のみで、既成の曲の他に、コソボ、アルメニア、アルバニア、スイスのトラディショナルが5曲あります。アルバニア出身らしく、英語圏以外での歌詞の歌が異郷の雰囲気を誘っています。ここでは、弾き語りというか、一人での録音で、エキゾチックなヴォーカルをシンプルに引き立てていて、アラビア文字やアルファベット以外の歌詞も混ざっているところを見ると、多言語で歌っているのが(日本人には分かりにくいかもですが)言わゆる欧米圏の人々には受けるのでは、と思います。それにしても、素朴というかシンプルというか、飾らないところがやはり彼女らしいし、ECMらしいと言えば、らしい。唯一のオリジナルの2曲目は英語でやや素直に歌っていてSSWとしても、なかなか味わいがあります。

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